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番外編
ベアトリス・エスコバルの交遊録①
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「……おめでとう」
という姉は、見るからに不機嫌でした。
妹であるわたし、ベアトリスの幸福が受け入れられないのです。
わざわざ不機嫌な顔を見せるために、とおく帝都まで、わたしの結婚式に足を運んだのでしょう。
姉らしい話です。
「……お姉様に、なにか無礼なことがあっただろうか?」
と、心配してくださる夫フェデリコ様に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
「わたしたちは、ずっとこうなのです。お気になさらないでください」
「……ベアトリスがそう言うのなら」
耳元でささやいてくださるフェデリコ様。
わたしたちが仲睦まじい仕草を見せるのも、姉には気に喰わないようで、顔を歪めて下を向きます。
フェデリコ様は〈庭園の騎士〉でいらっしゃいます。
そのため結婚にあたっては、皇宮にある〈陛下の庭園〉で、披露宴的な園遊会をひらくことが許されます。
そんな場所で、礼容にかなわない不機嫌を隠さないのですから、わたしの姉もたいしたものです。
ロシャ伯爵家の次女に生まれたわたしは、
幼いころからずっと、姉イネスに虐げられてきました。
「ベアトリスがいると、私まで可愛くないように見える! 私に近寄らないで!」
「はあ~っ!? お姉様が可愛くないのは、わたしのせいじゃないでしょ!?」
……わたしも、負けてませんでしたが。
「……お姉ちゃん、泣いちゃってるじゃないの。謝りなさい、ベアトリス」
ウソ泣きの上手な姉は、いつも母を味方に付けます。
兄も気の強いわたしのことを敬遠し、わたしの味方は父だけでした。
調子のいい兄と、かわいこぶる姉は、しょっちゅうわたしを放って友だちと遊び、
わたしはいつもひとりでした。
父から、わたしも入れてやるようにと言われても、
「だって、あいつ可愛くないんだもん」
と、兄も姉も悪びれるところはありません。そして母も、そんなふたりを咎めることはありませんでした。
父は男爵家から入った婿養子。
貧乏貴族とはいえ、ロシャ伯爵家では母の方が立場が強かったのです。
わたしが王立学院でマダレナと親しくなっても、
「キツい顔の女がふたりも並んでたら、よけいに嫁の貰い手がなくなるぞ?」
「私の妹だって言わないでよね? 私の結婚がダメになったら、ベアトリスのせいだからね!?」
と、兄も姉も、ひどいものでした。
――学院を卒業したら家を出る。
そればかりを考えて過ごし、
といっても縁談が期待できる訳でもないので、どこかで侍女として雇ってもらえるようにと、家政学ばかり一生懸命に学んだ学院生活でした。
もちろん、親友で名門カルドーゾ侯爵家を継承する予定のマダレナに雇ってもらうのが、いちばんの夢でした。
最終学年になって、マダレナの妹パトリシアが入学してくると、
――ほお~っ! お姉様も、このくらいキレイなウソ泣きをしてくれたら、まだ許せるのに。
という、見事なウソ泣きを見せてもらいました。
というか、もとの顔のつくりが段違いです。
パトリシアほど可愛らしければ、ウソ泣きでも絵になるというものです。
ウソ泣きは見慣れていたので、わたしは騙されませんでしたけど。
マダレナも可愛らしい妹を可愛がっていて、良好な姉妹関係がすこし羨ましかったものです。
もちろん、パトリシアのウソ泣きは、マダレナにも通じません。それどころか、モーションに入るや否やにっこりと叩き落とされていました。
ただ、最初に会ったころのパトリシアは、すこし小狡いところはあっても、一国を滅ぼしてしまうほどではありませんでした。
ものごとが自分の思う通りにいかないときに、わざとらしい涙をこぼして同情をかう――、といった程度の、
まあ、すこし鼻にはつきましたけど、どこにでもいるような、ふつうの女子でした。
ところが、一緒に学院時代を過ごした1年のあいだに、少しずつ気配が変わっていきました。
そしていつの間にか、マダレナの結婚を壊す謀略を張り巡らせ、さらには王位さえ武力で奪おうとするような娘になっていたのです。
ただ、パトリシアは最後の最後まで、マダレナのことを他人に悪く言うことはありませんでした。
わたしの悪口を言い触らしまくった姉とは大違いです。
パトリシアも、マダレナ自身に対しては「ズルい」とか言ってましたけど、
他の人のことは、やれ「帝国の横暴」だの、やれ「アルフォンソ殿下が謀叛を企んでいる」だの、言いたい放題でしたが、
決して、マダレナの悪口を言い触らしたりはしなかったのです。
――賢い姉は白騎士の心を操る秘法にたどり着こうとしている。アルフォンソ殿下はそんな純朴な姉を誘惑し、利用しようとしているのです!
どこにもマダレナを貶める要素はありませんでした。
心の奥底にはマダレナに対する強い憧れがあって、
たぶん、憧れの姉にダダをこねて、甘えていたんだと思います。
迷惑な話です。
それでネヴィス王国は廃絶となってしまったのですから、常軌を逸した大迷惑です。
けれど、パトリシアとわたしは妹同士。
憧れられる姉を持ったパトリシアのことが、正直うらやましいです。
わたしの幸せを妬んで不機嫌になる姉イネスを見て、ざまあみろと思っている自分はすこし嫌いです。
ですが、わたしは心の底から、ざまあみろと思っています。
姉は、自分の結婚式にわたしを招待してくれませんでした。
――それほどまでにキライなのね……。
と、苦い思いをして、マダレナに慰めてもらったものです。
しかし、姉の夫はパトリシアの起こした軍事クーデターに加担した罪で身分をはく奪され、強制労働の罰を受けました。
ほんのすこしだけですが、
――パトリシア、よくやった。
と思ったのは、マダレナにも内緒です。
結局、離縁になった姉は、帝国貴族になったロシャ伯爵家に戻っています。
嫌々ながらわたしの結婚式に足を運んだのは、父からなにか言われたのでしょう。
父が帝国伯爵に叙爵されたのは父自身の功績によるものです。母との力関係もガラリと変わりました。
「あら? ベアトリスのお姉様? こんな美人の妹がいたら、さぞかし自慢なことでしょうねぇ~?」
と、にこやかな声で姉イネスに声をかけてくださったのは、侯爵令嬢パウラ様でした――。
という姉は、見るからに不機嫌でした。
妹であるわたし、ベアトリスの幸福が受け入れられないのです。
わざわざ不機嫌な顔を見せるために、とおく帝都まで、わたしの結婚式に足を運んだのでしょう。
姉らしい話です。
「……お姉様に、なにか無礼なことがあっただろうか?」
と、心配してくださる夫フェデリコ様に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
「わたしたちは、ずっとこうなのです。お気になさらないでください」
「……ベアトリスがそう言うのなら」
耳元でささやいてくださるフェデリコ様。
わたしたちが仲睦まじい仕草を見せるのも、姉には気に喰わないようで、顔を歪めて下を向きます。
フェデリコ様は〈庭園の騎士〉でいらっしゃいます。
そのため結婚にあたっては、皇宮にある〈陛下の庭園〉で、披露宴的な園遊会をひらくことが許されます。
そんな場所で、礼容にかなわない不機嫌を隠さないのですから、わたしの姉もたいしたものです。
ロシャ伯爵家の次女に生まれたわたしは、
幼いころからずっと、姉イネスに虐げられてきました。
「ベアトリスがいると、私まで可愛くないように見える! 私に近寄らないで!」
「はあ~っ!? お姉様が可愛くないのは、わたしのせいじゃないでしょ!?」
……わたしも、負けてませんでしたが。
「……お姉ちゃん、泣いちゃってるじゃないの。謝りなさい、ベアトリス」
ウソ泣きの上手な姉は、いつも母を味方に付けます。
兄も気の強いわたしのことを敬遠し、わたしの味方は父だけでした。
調子のいい兄と、かわいこぶる姉は、しょっちゅうわたしを放って友だちと遊び、
わたしはいつもひとりでした。
父から、わたしも入れてやるようにと言われても、
「だって、あいつ可愛くないんだもん」
と、兄も姉も悪びれるところはありません。そして母も、そんなふたりを咎めることはありませんでした。
父は男爵家から入った婿養子。
貧乏貴族とはいえ、ロシャ伯爵家では母の方が立場が強かったのです。
わたしが王立学院でマダレナと親しくなっても、
「キツい顔の女がふたりも並んでたら、よけいに嫁の貰い手がなくなるぞ?」
「私の妹だって言わないでよね? 私の結婚がダメになったら、ベアトリスのせいだからね!?」
と、兄も姉も、ひどいものでした。
――学院を卒業したら家を出る。
そればかりを考えて過ごし、
といっても縁談が期待できる訳でもないので、どこかで侍女として雇ってもらえるようにと、家政学ばかり一生懸命に学んだ学院生活でした。
もちろん、親友で名門カルドーゾ侯爵家を継承する予定のマダレナに雇ってもらうのが、いちばんの夢でした。
最終学年になって、マダレナの妹パトリシアが入学してくると、
――ほお~っ! お姉様も、このくらいキレイなウソ泣きをしてくれたら、まだ許せるのに。
という、見事なウソ泣きを見せてもらいました。
というか、もとの顔のつくりが段違いです。
パトリシアほど可愛らしければ、ウソ泣きでも絵になるというものです。
ウソ泣きは見慣れていたので、わたしは騙されませんでしたけど。
マダレナも可愛らしい妹を可愛がっていて、良好な姉妹関係がすこし羨ましかったものです。
もちろん、パトリシアのウソ泣きは、マダレナにも通じません。それどころか、モーションに入るや否やにっこりと叩き落とされていました。
ただ、最初に会ったころのパトリシアは、すこし小狡いところはあっても、一国を滅ぼしてしまうほどではありませんでした。
ものごとが自分の思う通りにいかないときに、わざとらしい涙をこぼして同情をかう――、といった程度の、
まあ、すこし鼻にはつきましたけど、どこにでもいるような、ふつうの女子でした。
ところが、一緒に学院時代を過ごした1年のあいだに、少しずつ気配が変わっていきました。
そしていつの間にか、マダレナの結婚を壊す謀略を張り巡らせ、さらには王位さえ武力で奪おうとするような娘になっていたのです。
ただ、パトリシアは最後の最後まで、マダレナのことを他人に悪く言うことはありませんでした。
わたしの悪口を言い触らしまくった姉とは大違いです。
パトリシアも、マダレナ自身に対しては「ズルい」とか言ってましたけど、
他の人のことは、やれ「帝国の横暴」だの、やれ「アルフォンソ殿下が謀叛を企んでいる」だの、言いたい放題でしたが、
決して、マダレナの悪口を言い触らしたりはしなかったのです。
――賢い姉は白騎士の心を操る秘法にたどり着こうとしている。アルフォンソ殿下はそんな純朴な姉を誘惑し、利用しようとしているのです!
どこにもマダレナを貶める要素はありませんでした。
心の奥底にはマダレナに対する強い憧れがあって、
たぶん、憧れの姉にダダをこねて、甘えていたんだと思います。
迷惑な話です。
それでネヴィス王国は廃絶となってしまったのですから、常軌を逸した大迷惑です。
けれど、パトリシアとわたしは妹同士。
憧れられる姉を持ったパトリシアのことが、正直うらやましいです。
わたしの幸せを妬んで不機嫌になる姉イネスを見て、ざまあみろと思っている自分はすこし嫌いです。
ですが、わたしは心の底から、ざまあみろと思っています。
姉は、自分の結婚式にわたしを招待してくれませんでした。
――それほどまでにキライなのね……。
と、苦い思いをして、マダレナに慰めてもらったものです。
しかし、姉の夫はパトリシアの起こした軍事クーデターに加担した罪で身分をはく奪され、強制労働の罰を受けました。
ほんのすこしだけですが、
――パトリシア、よくやった。
と思ったのは、マダレナにも内緒です。
結局、離縁になった姉は、帝国貴族になったロシャ伯爵家に戻っています。
嫌々ながらわたしの結婚式に足を運んだのは、父からなにか言われたのでしょう。
父が帝国伯爵に叙爵されたのは父自身の功績によるものです。母との力関係もガラリと変わりました。
「あら? ベアトリスのお姉様? こんな美人の妹がいたら、さぞかし自慢なことでしょうねぇ~?」
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