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みさわのデレ 2
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俺は基本的に、自分の趣味を優先する。だから、趣味の合わない女とは長く付き合えない。今付き合っている、貧乳ツン娘の原田ミチとも、当然のごとく趣味が合わない。
とある日曜日、俺はミチと一緒に、自宅でのんびり過ごしていた。俺は仕事のメールをし、ミチは雑誌を読みながら、イヤホンで音楽を聴いている。飴玉みたいな小さいイヤホンは、ミチによく似合う。
こいつ、なに聴いてんだろ。
メールをし終えた俺は、手を伸ばし、ミチの小さな耳からイヤホンをすぽん、と引き抜いた。
ミチがじろっと睨んでくる。そんな眼でみんなよ、仮にも彼氏を。
「ちょっと、なんですか」
「なに聴いてんの」
「月の光です、ドビュッシーの」
マジかよ。こいつクラシックとか聞くの。俺は、高校の音楽の授業、モーツァルトのなんとかっていう曲を聴いて、爆睡したことを思い出した。それ以来クラシックってのがどうも苦手だ。聴くと、自動的に目を閉じてしまう。
この苦行に耐えるとは、ミチは実は結構おじょーさまだったりするんだろうか。いや、旅館の息子だから、俺も割と坊ちゃんかもしんないけど。そんなことを考えていたら、明さん、とミチが袖を引いた。
「これ、観に行きたいです」
彼女が指さしている雑誌には、小説が原作の、恋愛映画について書かれている。
「これ、死ぬやつだろ。俺、死ぬやつ嫌いなんだよ」
「死にませんよ。読んでないんですか? 大ヒットしたのに」
「小説とか読まない」
俺の言葉を聞いて、ミチが残念そうな顔をした。
「仮にも記者なのに……」
「仮にもとはなんだコラ」
俺が髪をくしゃくしゃにしたら、ミチがその手をはね退けた。
「もう! やめてください。わかりました、一人で行きますから」
頭を押さえてむくれている。この顔、かわいくてすげー好き。この顔が見たくて、ついイジワルしてしまう。たまにやりすぎて怒らせるから、注意しないと。
「拗ねんなよ、今度の日曜日、一緒に行こう」
そう言ったら、ちょっと肩を揺らして、はい、と答えた。よく見たら、口元が緩んでいる。密かに嬉しがってんのが可愛い。
翌日曜日、俺は、ミチと共に映画館へと向かった。朝一番の回だったが、日曜日だけあって結構混んでいる。なかでも、家族連れやカップルが目立った。かく言う俺たちもカップルだが。
俺は、映画の前に流れる予告編が嫌いだ。金払ってんだから、広告料取られる筋合いはないって思う。だからいつもギリギリで劇場内に入るんだけど、ミチは違うらしい。入場可能のアナウンスを聞いた瞬間、すぐに入場口に向かった。
「遅刻して入ってくる人、許せないんです。集中が削がれます」
らしい。マジメか。っていうか、どんだけ映画に全力なんだよ。俺は基本的にアクション映画くらいしか観ないから、上映環境とかこだわらない。アクション映画って、最初は日常パートだから、適当に観てても問題ないのだ。
ミチは予告編とか楽しむタイプだろう。こいつと付き合う期間が長くなればなるほど、性格の違いを実感する。
案の定、映画は俺の趣味に合わなかった。ぐだぐだぐだぐだ、誤解させたままにしとかないで、さっさとメールでもしろよ、めんどくさい。つーか10年も引っ張るのかよ。勘弁しろ。
だけど観客たちはこのぐだぐだが好きらしい。さっきからすんすん泣く声が聞こえてくる。
辛気臭いな。横を見たら、ミチは真剣な顔でスクリーンを見ていた。こいつの横顔、すごく綺麗だ。俺はそっと、ちいさな手を握った。ミチがピク、と肩を揺らす。
「……はなしてください」
蚊の鳴くような声で、ミチが言う。暗くても、真っ赤になっているのがわかった。すげー可愛い。俺は、自分の指で、ミチの指の間を擦るようにした。
ミチは目を伏せて、あたりを伺っている。
俺たちは一番後ろ、壁際の二席で、隣は空席だ。キスしてもバレないくらい。だけど視界を遮ったら間違いなくキレるだろうから、手を触るだけにしといた。で、俺はそのまま──寝落ちした。
映画が終わると、ミチは俺の手を振り払い、さっさと劇場を出た。俺はあくびしながらミチについていく。
「おい、どうした? 手洗いか」
ミチはぐるんと振り返り、
「どうしたじゃないです。なんで、手なんか握るんですか!」
「どうしてって、いいじゃん、べつに」
なんでこんな不機嫌なんだよ。
「集中できませんでした」
「それ、大して面白くなかったからじゃね」
「寝てましたもんね。信じられない」
ミチはぷんぷんしながら、先を歩く。俺は肩をすくめ、スマホを手にした。検索して、ミチに画面を差し出す。
「ほら、映画レビューも低いじゃん」
「そういうことじゃないです。せっかく一緒に来たのに、なんで寝るんですか」
そりゃつまんなかったからだが……。さすがにそれをいうのはまずいだろう。
「悪かったよ、刺激がないと寝ちまうんだ」
「……もういいです」
ミチは再び歩き出した。歩くたびに、短めの髪がさらさら揺れている。俺はため息をついて、ミチの後に続く。ミチの、エスカレーターの手すりにつかまっているのとは逆の手ががら空きだ。握りたいけど、今は機嫌悪いからやめとこう。
俺たちは微妙な雰囲気のまま、映画館に併設してる大型ショッピングセンターのフードコートへ向かう。
「なに食いたい?」
「なんでもいいです」
ミチは鞄の肩紐をいじりながら答えた。まだ拗ねてるし。結局、チェーン店のサンドイッチを食べた。俺は三口で食べてしまい、手持ち無沙汰にしていた。
ミチはサンドイッチを食べながら、ぼそりと言う。
「……映画は、一人で見た方がいいのかもしれないですね」
「は?」
「だって、それぞれ趣味があるじゃないですか。明さんと私、趣味合わないし」
「まあな」
音楽も映画も、まるで趣味が違う。価値観もかなり違う。ミチが大事にしてるものは、俺にはどうでもいいことだったりする。それはどうしようもないことだ。俺たちは違う人間なんだから。ミチが瞳を揺らす。
「我慢させて、すいません」
「我慢なんかしてねーよ」
「でも、寝たし。つまらなかったんでしょ?」
俺は肘をついて、うーん、と唸った。
「なんつーかさ、やっぱああいう映画、俺には合わないわ」
「はい」
「おまえが好きなら、それでいいじゃん」
ミチが楽しいなら、俺はそれで十分だ。一緒にいて、いろんな顔を見たい。俺にしては、そういうの珍しいけど。
「でも、それじゃ悪いです」
「いいんだって。っていうか、触るなっていう方が、俺としては嫌だな」
「……恥ずかしいし」
恥ずかしがるとこも見たい。って言ったらさすがに変態くさいか。
「それに、映画を見てるときにいちゃいちゃしだすカップルは嫌いなんです。集中が削がれます」
「おまえ、嫌いなもん多いな」
「はい、結構」
こいつ、割と潔癖なんだよな。だいたい、俺はつい最近までミチに嫌われていた……のだと思う。
「でも、変わるかも。俺のこと好きになったじゃん」
「……まだ、嫌いなトコありますから」
そうつぶやいて、オレンジジュースをずずず、と飲む。
「なに、どこ」
ミチはオレンジジュースを脇にやり、
「イジワルで、セクハラ野郎だし、デリカシーがなくて、おっさんだし」
めちゃくちゃいうよな、こいつ。
「最後のはどーしようもないだろうが」
「グラビアアイドル、大好きだし」
ちょっと声のトーンが変わる。俺はにやにやしながら言った。
「それ、やきもちじゃん」
ミチがむっとした。
「違います。にやにやしないでください、むかつきます」
「口悪いんだよ、おまえ。私以外の女の子にときめかないで~みたいに言えないわけ?」
「言うわけないでしょう。調子乗らないでください」
貧乳ツン娘め。昔からこんなんなのかな。そういや、こいつの高校時代の写真、見るって話をしたっけ。
「なあ、おまえんち行きたい」
「いやです」
「即答かよ。いいじゃん」
「私のアパート、壁薄いし……」
ミチは小さな声で言った。聞こえてたけど、わざと聞き返す。
「なに?」
赤くなったミチが、俺の腕をペチ、と叩いた。
ミチの家は、築20年のアパートだった。階段の手すりとか、ドアの感じとか、なかなか年季が入っている。給料上げてやろうかな……。俺はそう思いながら、ミチについて歩く。ミチは「原田」という表札があるドアの前に立ち止まり、鍵を開けた。
「どうぞ」
促され、中に入る。ミチは座っててください、と言い、キッチンに向かう。俺は小さなテーブルの前に座り、部屋を見回した。ミチは麦茶を運んできて、俺に差し出す。
「片付いてんな」
「はい、まあ」
ミチは照れ臭そうにしている。こいつ、こんな小さい部屋で生活してんだな。なんか、つましいって言うか。いじらしくなる。
ふと見ると、ベッドの上に、「ウインザー」という雑誌が置かれていた。ミチの同級生だったという、設楽ってやつの顔が浮かぶ。俺は少し眉をあげ、
「なあ、卒業アルバム見せて」
ミチはかなりしぶっていたが、仕方なさげにアルバムを取り出してきた。写真に映っているミチは、あんま変わってない。セーラー服がよく似合っていた。
「可愛いじゃん」
「もういいでしょ」
素早く閉じようとするのを阻み、ページをめくる。俺はしばらくアルバムを見ていき、めくる手を止めた。
「あ」
ミチは眼鏡──もとい、設楽とかいうやつと一緒に写っていた。楽器を手にしてるから、部活中だろう。学生時代の設楽は、かなりがり勉っぽい。
「ヒョロいな」
「ほんと、若いし。懐かしいな」
俺の脇からアルバムを眺め、ミチは眼を細める。なんか、もやもやする。なんだかんだ言って、設楽のこと、満更でもなかったんじゃねえかとか。俺がアルバムを閉じたら、ミチがキョトンとした。
「明さん?」
「制服は?」
「え」
「制服姿、見たい」
ミチは眼を泳がせて、
「……なんでそんなこと」
困ったような顔をしている。そりゃあ、いきなりそんなこと言われても困るだろう。
「ジョーダンだよ。そんな顔すんな」
俺はミチの頭を撫でた。あの、設楽ってやつは、俺の知らないミチを知ってるのだ。だから、なんだか気に入らない。──大人げないけど。
ミチは俺をじっと見て、
「ちょっと、後ろ向いてください」
「ん? なんで」
「いいから」
俺は首を傾げながら、ミチに背を向けた。ガサゴソと音がして、いいですよ、と声をかけられる。振り向くと、制服姿のミチが立っていた。俺が眼を丸くしていると、恥ずかしそうにスカートを引っ張る。
「あんまり、見ないでください」
「……なにそれ」
「なにって、明さんが言ったんじゃないですか。制服です」
「なんであんの?」
「え? 明さん、制服ないんですか?」
「ああ、近所の中学生にやったから」
俺は立ち上がり、ミチをじっと見た。
「めっちゃ可愛い」
「……眼が変態くさいです」
「誰が変態だよ」
髪を撫でて、抱き寄せようとしたら、押しのけられた。
「この格好じゃ、やです」
「なにが?」
「なにがって、あ、っ」
俺はミチの背中に手を回し、ホックを外した。ブラ紐が、ミチの細い足にまとわりつく。
「明さん、や」
「じゃあ、自分で脱いで」
「そんな、の」
「制服のまましたい? 俺はそれでもいいけど」
「ばか」
ミチは制服を脱いで、下着だけになった。俺の視線に、細い体が揺れる。俺はミチを引き寄せ、唇を奪った。ブラを避けて、胸を撫でる。触れるたび、真っ白なほほが、だんだん上気していく。崩れ落ちていく身体を支え、ベッドに寝かせた。
ベッドが軋む音が、部屋に響いている。俺はミチに覆いかぶさって、小さな胸を揉みしだく。
「そんな、したら、だめ」
「おっきくしたいんだろ?」
乳首を撫でながら蜜口をくちゅくちゅ弄っていたら、小さな唇から、高い声が漏れた。
「あきら、さ」
身体を震わせて、乳首を尖らせて、真っ赤な顔で見上げてくるミチが、すっげえエロい。俺は自身を取り出して、かすれる声で言った。
「……ミチ、なめて」
ミチが起き上がり、俺のをくわえた。小さな唇が這う感触に、ぞくぞく背筋が震える。
「は……」
さらさらの髪の毛を撫でて、一生懸命俺のを舐めるミチに言う。
「きもちいい」
ミチはこちらを見上げ、目を緩めた。ちろちろ舌を出してるのが、子猫みたいだ。俺が愛撫した肌が上気していて、すごく色っぽい。いつもは色気ない貧乳ツン娘なのに、こういう時のミチは、誰よりもやらしくてかわいい。
ミチの身体を横たえて、足開いて、と囁いたら、少しだけ足を開いた。
じっと見下ろしていたら、恥ずかしそうに瞳を揺らす。
「あきら、さ」
蜜口が、何かを欲しがるみたいにひくついていている。俺が硬くなったのをひだに擦り付けたら、喉を鳴らす。
「ほしい?」
ミチは小さく頷いた。
くちゅ、と腰を押し付けたら、ミチがびくびく震える。
「は、ぅ」
唇を合わせ、何回かついばむ。腰を揺らすたび、結合部から、くちゅ、くちゅ、と音が鳴り響いた。中がすごく濡れている。それに、すっげえ締まる。あきらさん、とミチが呼ぶ。
「ん?」
小さな手が、俺の手をぎゅっと握る。
「他の、女の子、見たら、いや」
グラビアアイドルのことか。やっぱ、気にしてんだ。ツン娘だけど、ミチはたまに素直になる。それがいじらしくて、かわいい。
「うん、おまえしか、見ないよ」
ミチがふにゃりと笑った。
もう、なんだよ。すっげえかわいい。
俺の動きと共に、ミチの声が高くなり、ベッドがギシギシ鳴った。
「いつもの、言って、ミチ」
「い、つもの?」
「やらしいこと」
「おちんちん、きもち、いい」
ミチは小さな声で言った。隣に聞こえないか、心配なんだろう。感じてる声、聞きたいけど、声を我慢してるのもやらしい。耳を噛んだら、甘い声が漏れる。
「も、いきたい、明さん」
すがるような眼でこちらを見るから、たまらなくなる。
「うん、いこう」
強めに腰を揺らしたら、ミチがしがみついてきた。声をこらえるためだろう、俺の肩をぎゅっと噛む。なんども奥を突いたら、きゅうきゅうなかが締まった。ミチがくたりと身体の力を抜く。俺はまだいってないのに。
いったん引き抜いて、ミチの中に指を挿入した。
「あ、きらさ、あ、あ」
指をくちゅくちゅ動かしたら、細い身体がびくびく震える。再び指を引き抜いたら、愛液で濡れ光っていた。俺はそれを舐めとり、再び腰を押しつけた。
「ん、あ、あ」
もう声を我慢できないらしく、ミチがあーあー鳴く。すげえかわいいけど、隣のやつに声きかせるのも、なんか癪だ。そう思って、唇を合わせる。ミチはくぐもった声をあげながら、瞳を潤ませた。舌を絡めながら、律動を早める。そろそろ達してしまう。もっとしたいのに。
その時、ミチがきゅっと俺の指を握った。なんか言いたそうに、こちらを見上げる。あきらさん。口付けの合間に、小さな唇が動く。合わせていた唇を離すと、はくはく息を吐きながら、ミチが言った。
「あきらさ、ん、だいすき」
「っ」
やべえ、もう限界。薄い膜越しに吐精したら、ミチがぴん、と足を伸ばした。
ミチのベッドは小さいから、二人で寝ると、ちょっと窮屈だ。でもそのぶんくっつける。ミチは俺にぴたりと寄り添って、こちらを見上げてくる。
「そういえば、眼鏡、どうしたんですか?」
設楽ってやつが眼鏡してたから、対抗してかけてみたが、ミチの反応がイマイチだったからやめたのだ。視界が狭くなって、邪魔くさいし。
「捨てた。俺、眼鏡嫌いだし」
「はあ」
「ないほうがいいだろ?」
「まあ……明さん、壊しそうですしね」
「どんだけだよ」
「それに、ないほうが、明さんらしいです」
「いつもの俺が好き?」
ミチは答えない。俺はミチの髪に指を絡め、そっと撫でた。すると、小さな声で、
「……すき」
耳が真っ赤に染まっている。こいつ、マジかわいい。俺は、ミチをぎゅっと抱きしめた。
とある日曜日、俺はミチと一緒に、自宅でのんびり過ごしていた。俺は仕事のメールをし、ミチは雑誌を読みながら、イヤホンで音楽を聴いている。飴玉みたいな小さいイヤホンは、ミチによく似合う。
こいつ、なに聴いてんだろ。
メールをし終えた俺は、手を伸ばし、ミチの小さな耳からイヤホンをすぽん、と引き抜いた。
ミチがじろっと睨んでくる。そんな眼でみんなよ、仮にも彼氏を。
「ちょっと、なんですか」
「なに聴いてんの」
「月の光です、ドビュッシーの」
マジかよ。こいつクラシックとか聞くの。俺は、高校の音楽の授業、モーツァルトのなんとかっていう曲を聴いて、爆睡したことを思い出した。それ以来クラシックってのがどうも苦手だ。聴くと、自動的に目を閉じてしまう。
この苦行に耐えるとは、ミチは実は結構おじょーさまだったりするんだろうか。いや、旅館の息子だから、俺も割と坊ちゃんかもしんないけど。そんなことを考えていたら、明さん、とミチが袖を引いた。
「これ、観に行きたいです」
彼女が指さしている雑誌には、小説が原作の、恋愛映画について書かれている。
「これ、死ぬやつだろ。俺、死ぬやつ嫌いなんだよ」
「死にませんよ。読んでないんですか? 大ヒットしたのに」
「小説とか読まない」
俺の言葉を聞いて、ミチが残念そうな顔をした。
「仮にも記者なのに……」
「仮にもとはなんだコラ」
俺が髪をくしゃくしゃにしたら、ミチがその手をはね退けた。
「もう! やめてください。わかりました、一人で行きますから」
頭を押さえてむくれている。この顔、かわいくてすげー好き。この顔が見たくて、ついイジワルしてしまう。たまにやりすぎて怒らせるから、注意しないと。
「拗ねんなよ、今度の日曜日、一緒に行こう」
そう言ったら、ちょっと肩を揺らして、はい、と答えた。よく見たら、口元が緩んでいる。密かに嬉しがってんのが可愛い。
翌日曜日、俺は、ミチと共に映画館へと向かった。朝一番の回だったが、日曜日だけあって結構混んでいる。なかでも、家族連れやカップルが目立った。かく言う俺たちもカップルだが。
俺は、映画の前に流れる予告編が嫌いだ。金払ってんだから、広告料取られる筋合いはないって思う。だからいつもギリギリで劇場内に入るんだけど、ミチは違うらしい。入場可能のアナウンスを聞いた瞬間、すぐに入場口に向かった。
「遅刻して入ってくる人、許せないんです。集中が削がれます」
らしい。マジメか。っていうか、どんだけ映画に全力なんだよ。俺は基本的にアクション映画くらいしか観ないから、上映環境とかこだわらない。アクション映画って、最初は日常パートだから、適当に観てても問題ないのだ。
ミチは予告編とか楽しむタイプだろう。こいつと付き合う期間が長くなればなるほど、性格の違いを実感する。
案の定、映画は俺の趣味に合わなかった。ぐだぐだぐだぐだ、誤解させたままにしとかないで、さっさとメールでもしろよ、めんどくさい。つーか10年も引っ張るのかよ。勘弁しろ。
だけど観客たちはこのぐだぐだが好きらしい。さっきからすんすん泣く声が聞こえてくる。
辛気臭いな。横を見たら、ミチは真剣な顔でスクリーンを見ていた。こいつの横顔、すごく綺麗だ。俺はそっと、ちいさな手を握った。ミチがピク、と肩を揺らす。
「……はなしてください」
蚊の鳴くような声で、ミチが言う。暗くても、真っ赤になっているのがわかった。すげー可愛い。俺は、自分の指で、ミチの指の間を擦るようにした。
ミチは目を伏せて、あたりを伺っている。
俺たちは一番後ろ、壁際の二席で、隣は空席だ。キスしてもバレないくらい。だけど視界を遮ったら間違いなくキレるだろうから、手を触るだけにしといた。で、俺はそのまま──寝落ちした。
映画が終わると、ミチは俺の手を振り払い、さっさと劇場を出た。俺はあくびしながらミチについていく。
「おい、どうした? 手洗いか」
ミチはぐるんと振り返り、
「どうしたじゃないです。なんで、手なんか握るんですか!」
「どうしてって、いいじゃん、べつに」
なんでこんな不機嫌なんだよ。
「集中できませんでした」
「それ、大して面白くなかったからじゃね」
「寝てましたもんね。信じられない」
ミチはぷんぷんしながら、先を歩く。俺は肩をすくめ、スマホを手にした。検索して、ミチに画面を差し出す。
「ほら、映画レビューも低いじゃん」
「そういうことじゃないです。せっかく一緒に来たのに、なんで寝るんですか」
そりゃつまんなかったからだが……。さすがにそれをいうのはまずいだろう。
「悪かったよ、刺激がないと寝ちまうんだ」
「……もういいです」
ミチは再び歩き出した。歩くたびに、短めの髪がさらさら揺れている。俺はため息をついて、ミチの後に続く。ミチの、エスカレーターの手すりにつかまっているのとは逆の手ががら空きだ。握りたいけど、今は機嫌悪いからやめとこう。
俺たちは微妙な雰囲気のまま、映画館に併設してる大型ショッピングセンターのフードコートへ向かう。
「なに食いたい?」
「なんでもいいです」
ミチは鞄の肩紐をいじりながら答えた。まだ拗ねてるし。結局、チェーン店のサンドイッチを食べた。俺は三口で食べてしまい、手持ち無沙汰にしていた。
ミチはサンドイッチを食べながら、ぼそりと言う。
「……映画は、一人で見た方がいいのかもしれないですね」
「は?」
「だって、それぞれ趣味があるじゃないですか。明さんと私、趣味合わないし」
「まあな」
音楽も映画も、まるで趣味が違う。価値観もかなり違う。ミチが大事にしてるものは、俺にはどうでもいいことだったりする。それはどうしようもないことだ。俺たちは違う人間なんだから。ミチが瞳を揺らす。
「我慢させて、すいません」
「我慢なんかしてねーよ」
「でも、寝たし。つまらなかったんでしょ?」
俺は肘をついて、うーん、と唸った。
「なんつーかさ、やっぱああいう映画、俺には合わないわ」
「はい」
「おまえが好きなら、それでいいじゃん」
ミチが楽しいなら、俺はそれで十分だ。一緒にいて、いろんな顔を見たい。俺にしては、そういうの珍しいけど。
「でも、それじゃ悪いです」
「いいんだって。っていうか、触るなっていう方が、俺としては嫌だな」
「……恥ずかしいし」
恥ずかしがるとこも見たい。って言ったらさすがに変態くさいか。
「それに、映画を見てるときにいちゃいちゃしだすカップルは嫌いなんです。集中が削がれます」
「おまえ、嫌いなもん多いな」
「はい、結構」
こいつ、割と潔癖なんだよな。だいたい、俺はつい最近までミチに嫌われていた……のだと思う。
「でも、変わるかも。俺のこと好きになったじゃん」
「……まだ、嫌いなトコありますから」
そうつぶやいて、オレンジジュースをずずず、と飲む。
「なに、どこ」
ミチはオレンジジュースを脇にやり、
「イジワルで、セクハラ野郎だし、デリカシーがなくて、おっさんだし」
めちゃくちゃいうよな、こいつ。
「最後のはどーしようもないだろうが」
「グラビアアイドル、大好きだし」
ちょっと声のトーンが変わる。俺はにやにやしながら言った。
「それ、やきもちじゃん」
ミチがむっとした。
「違います。にやにやしないでください、むかつきます」
「口悪いんだよ、おまえ。私以外の女の子にときめかないで~みたいに言えないわけ?」
「言うわけないでしょう。調子乗らないでください」
貧乳ツン娘め。昔からこんなんなのかな。そういや、こいつの高校時代の写真、見るって話をしたっけ。
「なあ、おまえんち行きたい」
「いやです」
「即答かよ。いいじゃん」
「私のアパート、壁薄いし……」
ミチは小さな声で言った。聞こえてたけど、わざと聞き返す。
「なに?」
赤くなったミチが、俺の腕をペチ、と叩いた。
ミチの家は、築20年のアパートだった。階段の手すりとか、ドアの感じとか、なかなか年季が入っている。給料上げてやろうかな……。俺はそう思いながら、ミチについて歩く。ミチは「原田」という表札があるドアの前に立ち止まり、鍵を開けた。
「どうぞ」
促され、中に入る。ミチは座っててください、と言い、キッチンに向かう。俺は小さなテーブルの前に座り、部屋を見回した。ミチは麦茶を運んできて、俺に差し出す。
「片付いてんな」
「はい、まあ」
ミチは照れ臭そうにしている。こいつ、こんな小さい部屋で生活してんだな。なんか、つましいって言うか。いじらしくなる。
ふと見ると、ベッドの上に、「ウインザー」という雑誌が置かれていた。ミチの同級生だったという、設楽ってやつの顔が浮かぶ。俺は少し眉をあげ、
「なあ、卒業アルバム見せて」
ミチはかなりしぶっていたが、仕方なさげにアルバムを取り出してきた。写真に映っているミチは、あんま変わってない。セーラー服がよく似合っていた。
「可愛いじゃん」
「もういいでしょ」
素早く閉じようとするのを阻み、ページをめくる。俺はしばらくアルバムを見ていき、めくる手を止めた。
「あ」
ミチは眼鏡──もとい、設楽とかいうやつと一緒に写っていた。楽器を手にしてるから、部活中だろう。学生時代の設楽は、かなりがり勉っぽい。
「ヒョロいな」
「ほんと、若いし。懐かしいな」
俺の脇からアルバムを眺め、ミチは眼を細める。なんか、もやもやする。なんだかんだ言って、設楽のこと、満更でもなかったんじゃねえかとか。俺がアルバムを閉じたら、ミチがキョトンとした。
「明さん?」
「制服は?」
「え」
「制服姿、見たい」
ミチは眼を泳がせて、
「……なんでそんなこと」
困ったような顔をしている。そりゃあ、いきなりそんなこと言われても困るだろう。
「ジョーダンだよ。そんな顔すんな」
俺はミチの頭を撫でた。あの、設楽ってやつは、俺の知らないミチを知ってるのだ。だから、なんだか気に入らない。──大人げないけど。
ミチは俺をじっと見て、
「ちょっと、後ろ向いてください」
「ん? なんで」
「いいから」
俺は首を傾げながら、ミチに背を向けた。ガサゴソと音がして、いいですよ、と声をかけられる。振り向くと、制服姿のミチが立っていた。俺が眼を丸くしていると、恥ずかしそうにスカートを引っ張る。
「あんまり、見ないでください」
「……なにそれ」
「なにって、明さんが言ったんじゃないですか。制服です」
「なんであんの?」
「え? 明さん、制服ないんですか?」
「ああ、近所の中学生にやったから」
俺は立ち上がり、ミチをじっと見た。
「めっちゃ可愛い」
「……眼が変態くさいです」
「誰が変態だよ」
髪を撫でて、抱き寄せようとしたら、押しのけられた。
「この格好じゃ、やです」
「なにが?」
「なにがって、あ、っ」
俺はミチの背中に手を回し、ホックを外した。ブラ紐が、ミチの細い足にまとわりつく。
「明さん、や」
「じゃあ、自分で脱いで」
「そんな、の」
「制服のまましたい? 俺はそれでもいいけど」
「ばか」
ミチは制服を脱いで、下着だけになった。俺の視線に、細い体が揺れる。俺はミチを引き寄せ、唇を奪った。ブラを避けて、胸を撫でる。触れるたび、真っ白なほほが、だんだん上気していく。崩れ落ちていく身体を支え、ベッドに寝かせた。
ベッドが軋む音が、部屋に響いている。俺はミチに覆いかぶさって、小さな胸を揉みしだく。
「そんな、したら、だめ」
「おっきくしたいんだろ?」
乳首を撫でながら蜜口をくちゅくちゅ弄っていたら、小さな唇から、高い声が漏れた。
「あきら、さ」
身体を震わせて、乳首を尖らせて、真っ赤な顔で見上げてくるミチが、すっげえエロい。俺は自身を取り出して、かすれる声で言った。
「……ミチ、なめて」
ミチが起き上がり、俺のをくわえた。小さな唇が這う感触に、ぞくぞく背筋が震える。
「は……」
さらさらの髪の毛を撫でて、一生懸命俺のを舐めるミチに言う。
「きもちいい」
ミチはこちらを見上げ、目を緩めた。ちろちろ舌を出してるのが、子猫みたいだ。俺が愛撫した肌が上気していて、すごく色っぽい。いつもは色気ない貧乳ツン娘なのに、こういう時のミチは、誰よりもやらしくてかわいい。
ミチの身体を横たえて、足開いて、と囁いたら、少しだけ足を開いた。
じっと見下ろしていたら、恥ずかしそうに瞳を揺らす。
「あきら、さ」
蜜口が、何かを欲しがるみたいにひくついていている。俺が硬くなったのをひだに擦り付けたら、喉を鳴らす。
「ほしい?」
ミチは小さく頷いた。
くちゅ、と腰を押し付けたら、ミチがびくびく震える。
「は、ぅ」
唇を合わせ、何回かついばむ。腰を揺らすたび、結合部から、くちゅ、くちゅ、と音が鳴り響いた。中がすごく濡れている。それに、すっげえ締まる。あきらさん、とミチが呼ぶ。
「ん?」
小さな手が、俺の手をぎゅっと握る。
「他の、女の子、見たら、いや」
グラビアアイドルのことか。やっぱ、気にしてんだ。ツン娘だけど、ミチはたまに素直になる。それがいじらしくて、かわいい。
「うん、おまえしか、見ないよ」
ミチがふにゃりと笑った。
もう、なんだよ。すっげえかわいい。
俺の動きと共に、ミチの声が高くなり、ベッドがギシギシ鳴った。
「いつもの、言って、ミチ」
「い、つもの?」
「やらしいこと」
「おちんちん、きもち、いい」
ミチは小さな声で言った。隣に聞こえないか、心配なんだろう。感じてる声、聞きたいけど、声を我慢してるのもやらしい。耳を噛んだら、甘い声が漏れる。
「も、いきたい、明さん」
すがるような眼でこちらを見るから、たまらなくなる。
「うん、いこう」
強めに腰を揺らしたら、ミチがしがみついてきた。声をこらえるためだろう、俺の肩をぎゅっと噛む。なんども奥を突いたら、きゅうきゅうなかが締まった。ミチがくたりと身体の力を抜く。俺はまだいってないのに。
いったん引き抜いて、ミチの中に指を挿入した。
「あ、きらさ、あ、あ」
指をくちゅくちゅ動かしたら、細い身体がびくびく震える。再び指を引き抜いたら、愛液で濡れ光っていた。俺はそれを舐めとり、再び腰を押しつけた。
「ん、あ、あ」
もう声を我慢できないらしく、ミチがあーあー鳴く。すげえかわいいけど、隣のやつに声きかせるのも、なんか癪だ。そう思って、唇を合わせる。ミチはくぐもった声をあげながら、瞳を潤ませた。舌を絡めながら、律動を早める。そろそろ達してしまう。もっとしたいのに。
その時、ミチがきゅっと俺の指を握った。なんか言いたそうに、こちらを見上げる。あきらさん。口付けの合間に、小さな唇が動く。合わせていた唇を離すと、はくはく息を吐きながら、ミチが言った。
「あきらさ、ん、だいすき」
「っ」
やべえ、もう限界。薄い膜越しに吐精したら、ミチがぴん、と足を伸ばした。
ミチのベッドは小さいから、二人で寝ると、ちょっと窮屈だ。でもそのぶんくっつける。ミチは俺にぴたりと寄り添って、こちらを見上げてくる。
「そういえば、眼鏡、どうしたんですか?」
設楽ってやつが眼鏡してたから、対抗してかけてみたが、ミチの反応がイマイチだったからやめたのだ。視界が狭くなって、邪魔くさいし。
「捨てた。俺、眼鏡嫌いだし」
「はあ」
「ないほうがいいだろ?」
「まあ……明さん、壊しそうですしね」
「どんだけだよ」
「それに、ないほうが、明さんらしいです」
「いつもの俺が好き?」
ミチは答えない。俺はミチの髪に指を絡め、そっと撫でた。すると、小さな声で、
「……すき」
耳が真っ赤に染まっている。こいつ、マジかわいい。俺は、ミチをぎゅっと抱きしめた。
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