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〜プロローグ〜 自らの本当の願望への気づき
いつもの自己顕示の日常 登校
しおりを挟むとある共学の高等学園。
若い様々なタイプの男女が通学路を行き交う姿は、特になんの変哲もない光景だった。
学園に近づく程に学生の密度は増し、男女に分かれた単一の制服を着こなした学徒たちだけになっていく。
服装の規格は同じながら、そこは、若い思春期の男女。同じ服装の中でも個性を出そうとする者も多かった。
男子は学ラン。女子はセーラー服という固定の服装ながら、特に女子のスカート丈はマチマチ。
長くは、くるぶし近くまでのロング。短くは、股下数センチという者までいる。
その上で、短パンやジャージなどを履き込んだりと、スカート周りだけで様々なバリエーションがあった。
「おい、見たかよっ!! 今、風で捲れてっ!?」
「マジかよ!? クソッ!! 見えなかった!!」
そんな女子の姿を。セーラー服に対して個性の出しずらい学ランを着た男子達が、色めきながら視姦する。それもまた、お馴染みな光景だった。
大抵の男子達は、心の内に秘めているものだったがーー。
「おはよう♪」
そんな、露骨に思春期のリビドーを見せる男子に、背後から1人の少女が気さくに挨拶をした。
「お、おはようっ!!」
「お、おはようっ、如月さんっ!!」
パンチラを拝めた方も、拝めなかたっ方も。相手は同じクラスメートだというのに、等しく緊張しながら挨拶を返す2人。
「なんだか、すごく元気だったけど。何かいいことでもあったの?」
少女『如月 愛音』は、そんな2人に小首を傾げながら並走を始めた。
背後から男子2人に話しかけたことからか、身体を斜めに構えるようにして見上げる格好になる。
男子達の緊張が増す。
「あっ、いや……」
(愛音ちゃん、めっちゃいい匂い……それに、可愛いしーー)
「そ、その……」
(如月さん、相変わらず可愛いな……マジ、パンチラ見れなかったけどラッキー……それにーー)
愛音は美少女だった。
顔立ちは少しあどけなさが残るものの、可愛らしさを残しながらも整った顔立ちだ。
セミロングの肩にかかる栗色のヘアーは、風にたなびき先が広がる程に艶やかでサラサラ。
セーラー服も標準的な着こなしで、セーターの類もなく、スカートも膝上程の長さ。
見るからに優等生そうな清楚な姿だった。
だが、胸元と腰から下の曲線は、優等生とは言い難い自己主張をしていた。
(オッパイデカッ!!)
(胸がメッチャ揺れてる!!)
「何か、言えないことなの? あっ、分かった~。何か、エッチなことでしょ~♪」
図星を疲れた男子に緊張が走る。だが、視線を愛音から逸らすことはできなかった。
目を細めてしたり顔をする美少女の顔の下では、小顔に比べれば一回り小さい双乳が、弾むように揺れているのだ。
その上、腰はモデルのようにキュッとくびれていながら、スカートは大きな丸みによって押し上げられている。
スカート丈がそれ程短くなくとも。スカートのたなびきは、より短い長さのスカートに匹敵する軽やかさだった。
「愛音~!!」
男子達が否定の言葉を述べるより早く。前方から、愛音の姿を見た女子が、手を振りながら声をかけてくる。
「あ、じゃあ、あたし行くね? あんまり、エッチなこと考えちゃ、ダメだよ♪」
嗜める声音は可愛らしく、不快感を含まないむしろ機嫌よさそうなものだった。
「うん!!」
「ハ、ハイ」
「あ、やっぱり、エッチなこと考えてたんだ♪ じゃあ、また学校でね!!」
男子達はハッとしたが、愛音は言い訳を聞く間もなく走り去っていく。
スカートは絶妙な捲れ加減んで、際どい位置まで捲れあがるが、スカートの中は見えない。
愛音は少々無防備なところがあり、男女分け隔てなく接するマドンナ的存在。
多くの男子が、今のように惜しいラッキーハプニングに遭遇することは日常茶飯事。
だが、1人として下着を見たり。手以外の身体に触れた者はいなかった。
男子2人も、先ほどの乳房の揺れと。たなびくスカートから覗くムッチリした太ももを眺めるだけだった。
男子達は、少女が何も知らずに無防備などと考え役得だと考えていた。
男子の中では、既にパンチラの幸運などは上書きされている。
下着姿など見えなくとも、クラスのマドンナの姿は見るだけで若い精嚢を刺激した。
ーー少女の内心など知るよしもない。
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