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水泳部のマーメイドの憂鬱 〜水瀬 サクヤ〜

美魔女の戯れと童貞の行方 4 完全に美魔女に翻弄されながらも、着々と夫婦の時間は続きーー

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「ねえ、あなた……さっきから、クローゼットの方から、物音がしない?」

 ヨツユの言葉に、クローゼット内の2人の動きが完全に止まる。

(な、なんで!? い、いや、きっと、俺たちへの警告か何かか、ただの脅かし……)

 浪人生もサクヤも、狭い空間で僅かながら体を動かしている。
 さっきのように音が漏れていて、こちらへの警告をしたか。
 あるいは、ちょっとした悪戯心でも働いたのだろう。
 ヨツユが自分を呼んだ理由に当たりをつけられた浪人生は、動揺しながらも一定のゆとりがあった。

「……何も、聞こえないが?」

「……気のせいだったかしら? なら、いいのだけれど……」

(ほら、やっぱり。まったく、ヨツユさんの悪戯好きには、困ったものだよ)

 浪人生は、この後の期待感からか、心の内では尊大な態度をとっていた。
 なにしろ仮定では、床で役立たずな旦那の代わりにペニスを貸す男のつもりなのだ。
 童貞には過ぎた考えながら、求められているという考えは、小市民のエゴを肥大化させた。
 額にあぶら汗こそ浮かべているが、旦那を下にみて、努めて冷静たろうとしている。

「最近、ちょっと、気になることがあったから……神経質になっているのかも」

「気になること?」

「お隣さんが……ちょっと……ね?」

(……あれ?)

「うん? もしかして、この間久しぶりに夕飯を食べに来た、彼のことか?」

「ええ、以前、サクヤの家庭教師をしてくれた、彼なんだけど……最近、いやらしい目で見られている気がするのよ」

 浪人生の全身が震え、サクヤも緊張しながら手の動きを止めている。
 雲行きが怪しくなってきた。

「彼が……か?」

 旦那の方は、ヨツユの言葉にピンとこないようで訝しげだ。

「ほら、彼のおかげでサクヤの成績も上がったし、せっかくだし、サクラの勉強も見てもらおうかって、話をしたじゃない?」

「ああ、でも、最近は挨拶程度しかしてないから、夕飯なんかで様子を見てから考えようと言ってたな?」

 初耳である。

「ええ、親の贔屓目かもしれないけれど、あの子達って2人とも魅力的だから、不安だったんだけど……」
「なんだか、私の方に興味があるみたいで……」

 全身から、滝のような汗が出てくる。
 何故、今この時、そんな話をするのだろうか? 心の中のエゴは縮小していく。

「お前に? 彼は、まだ二十歳そこらだろ? どちらかといえば、サクヤの方に興味を持つならわかるが?」

「私も、そう思ってたのだけれど……」
「この間、お昼に家に来てもらって、一緒にヨガをしながらお話をしたりしたんだけどーー」

「まて、家にあげたのか? それも、2人きりになって……あの、薄着でか?」

「ええ、そうよ。その時、舐め回すようにしながら、血走った目で見てきて……」
「それに、一緒にストレッチした時なんかも、お尻なんかを触ってきたり……」

(アレはっ、ヨツユさんが気にしないでって!!)

 ヨガの時、むしろ触れることへ躊躇していた浪人生に、気にせず触れと言ってきたのはヨツユの方だ。

「触られた……のか。そう言えば、食事の時、サクヤに話しかけられても上の空のようだったな……」
「思い返せば、お前の方ばかり見ていたような気もする……久方ぶりで、緊張していたのかと思ったが……色目、だったか」

(ひい~~!!)

 浪人生は、震えを通り越して怯えた。
 サクヤの手の中にあるペニスも萎れていく。

「それに、最近お気に入りの下着が、干してる時に盗まれたみたいで……」

「なんだと!?」

(それは、完全に濡れ衣だ!!)

 サクヤの視線が痛い。
 浪人生は、慌てて頭を振って下着泥棒を否定したが、サクヤの目から疑いは消えなかった。
 泣きそうになりながら外を見れば、ヨツユが何やら耳打ちをしている。
 旦那が、ワナワナと握り拳を作っている。
 
「昔より、随分とおとなしくなったと思っていたが……大胆なまねをするようになったものだな!!」

(いったい、何を吹き込んで!? 俺はただ、娘さんの風呂を覗いていただけですよ!!)

 他に、明確なやましいことなどない。
 ないはずだ。

「……念のため、クローゼットを調べてみるか」
 
 詰んだ。

「そうね。でも、もし居たとしたら、あなたとの行為、全部覗かれていたことになるのね……彼に」
「それに、今日だけじゃなく。着替えなんかも、もしかしたら……」
「私が、お昼寝してる時なんか、出てきて悪戯をされちゃったりも、してたかも?」

 旦那が目を見開いている。
 浪人生は、もはや失神しそうな程に緊張し、反論の言葉すら浮かばない。
 旦那と扉越しに目が合った気がしたが。
 薄暗い外から、少し距離があるだけで中の様子はわからない様子。

「少し、待ってなさい。流石に居ないだろうが……」

 旦那は一泊置くと、立ち上がろうと体に力を込めた。
 
「待って。そんなに、私が彼にいやらしいことをされるのが、嫌なのかしら?」

 そんな旦那に、ヨツユは熱い眼差しを向けながら笑みを浮かべ始める。
 ついさっきまでの不安そうな様子は露にも感じられない。
 そして、そっと旦那の腿に手を置いて、その動きを制しした。

「当たり前だろう!! 自分の妻だぞ!!」

「フフッ。そうよね。で~も、そのわりにはーー」

 ヨツユの手が、艶かしく夫の大腿部を滑り、ペニスを摩る。
 支えがない状態だというのに、ペニスは上向きに。
 角度は90度より上程度ながら、明らかに先程よりも肥大し硬くなっていた。

「こっちの方は、そうされていることを、望んでいるみたい……あむ!!」

 「うおっ!? ヨ、ヨツユ!! 待ちなさい!! コレはっ!! くっ~……」

 ヨツユは一気にペニスを咥えると、頭を前後させ始めた。
 粘着性の水音が口から漏れ出て。
 たっぷりと唾液を含んだ口内が、しっかりと肉棒を咥え込んでいることがわかる。
 旦那の方も、ペニスが肥大しているからか感度が上がっているようで。
 先程までに比べて明らかに余裕がない様子が見てとれる。
 
(な、なんだ!? 何が起きてるんだ??)

 ヨツユを除く場の全員が、おそらくは同じことを考えているだろう。

「お前に手出しされて、喜ぶわけがないだろう……ぅお!!」
「ま、待て!! ひとまずは、クローゼットをーー」

「んんっ!! んっ!! ンム……ッ、はぁ~~」
「ダメよ、そんなことをしたら。本当に、中に人が居るか、わかっちゃうもの」

「な、なに?? おぉぉーー」

 口からペニスが離れれば、半透明な糸がペニスとの間にできて、すぐに切れた。
 刺激を受けたペニスは更に硬さと角度を増しており。
 かなりフルに近い勃起状態になった様子。
 ヨツユは、指でリングを作ると、ペニスを根本からカリ裏まで一気に搾り上る。

「ウッフフ。本当に、こんなに硬くなったのは、いつ以来かしら?」
「ッーー。れろ……んぁ~~チュッ……んむ!!」

 旦那の股を大きく開かせると、クローゼットに顔を向けるようにしながら。
 長い舌を伸ばして裏スジの辺りに舌を這わせていく。
 顔全体をペニスの角度に合わせて動かしながら、舌先は口幅の間を左右に動いている。
 ペニスを甘噛みしたりもしながら。
 空いた手は旦那の精嚢へ伸びて、何やら動いている。

「くっ!! おぉぉっ~~!!」
「お、お前っ!! さっきのは、全部嘘かっ??」

「れろれろ……くぽっ、くぽっ!! ツツ~~……あら? 嘘はついてないわよ、嘘は?」
「そんなことより、どうかしら? こういうの、ある程度勃起してないと、できないから」

「ど、どうって、お前……おっ!!??」

 指のリングがカリ裏で捻るように動いた。
 舌がペニスを舐める水音と共に、口角に舌がぶつかる小気味よい破裂音が響く。
 精嚢をどのように刺激しているかは見えないが。
 度々持ち上げられていることから、下から持ち上げるように揉みあげられているのだろう。
 裏庭で浪人生に行われたのとは一線を画す本気の責め。
 ゆとりを見せていた旦那の顔は歪み、ヨツユの責めに翻弄され始めているのが伺えた。

(なんだ!? どうして?)

 相変わらず、浪人生にはこの状況が掴めないが。
 萎れたペニスは再び力を取り戻しきっていて。

(ああ!! でも、あれ……すげー、気持ちよさそう……) 
(それに、ヨツユさんの表情……エロ!!)

 ヨツユの美貌は、大きく口を開いても損なわれることなく。
 舌を伸ばし、息を乱し始める姿は『下品』ではなく『はしたない』という言葉の方が似合うだろう。
 見たこともないヨツユの卑猥な表情に、浪人生は息を呑んだ。

(おっ!? あっ……サクヤちゃんの手が……おおう!!??)

 サクヤも興奮したのか、再び手を動かし始めた。
 思わず視線が下がれば、そこにあるのは剥き出しのペニス扱くサクヤの手が。
 萎えた拍子にゴムが取れたのか、使用済みなそれは役目を果たすことなく。
 先走り汁のみを内包して、地面に落ちていた。
 その上、その横には未開封なゴムが数個。
 今更ながら、サクヤの胸を揉みにいく際に落としたのだと気づいた。
 そして、当のサクヤは外の事に集中しているのか、浪人生の手が邪魔なのか気づいてない様子。

「 んふっ、ぁ……」

 堪らず、浪人生の方も胸揉みを再開すれば、サクヤも再び抵抗なく受け入れてくれた。
 
「ウフフ。そろそろ、いいわよね? これだけ、硬くなってたら、十分……」

「ま、待て!! 流石に、それはっ!! 見られているかもしれん状況で!!」

「あら、いいじゃない、見せてあげれば?」

「何を、馬鹿……な!?」

 旦那が動揺してる間に、ヨツユがベット下の棚を引いた。
 そこには数冊の本が。
 旦那に、動揺が走る。
 視界が悪く、全てが見えるわけではないが、いくつかのタイトルや絵が見えた。

(昼下がりの、妻の不貞……スワッピング……読めない)

 ブツには人妻のものが多く、覗き系が多いようだった。
 スワッピングが何を指すのかはわからなかったが、浪人生は旦那の性癖を漠然的に理解し始めた。

「屋根裏を掃除していたら、偶然……ね」
 
 ヨツユは、動揺からか言葉を発せられない旦那の上半身を押し倒した。
 そして、立ち上がると旦那のペニスを握って、秘部へあてがいはじめた。
 湿り気を帯びた秘裂は、ペニスの先端が触れると粘着性な音が響いた。
 軽く腰を前後させながら、青ざめる旦那を見下ろすヨツユ。

「色々、言いたいことはあるでしょうけど、ごめんなさい……んぁっ…ねッ!!」

 浪人生は今までの経験から、ヨツユが焦らし詰問することを予想した。
 しかし、ヨツユの腰はあっけなく下へ降りていく。
 秘部は肉棒を緩やかに飲み込むように咥え込んでいく。

「んっ……くっ!!」

「私の方が、もう我慢できなかったから……言いたいことは、後で聞くから」

 ヨツユの秘部は、すんなり肉棒を咥え込んだように見えたが、旦那はうめくような反応を見せる。 
 キツかったのか、締まりが強いのか浪人生にはわからなかったが。
 生唾を呑み込みながら、気持ちが良いのであろうことを悟った。

「まずは、ふぅっ……久方ぶりに、最後まで楽しみましょう? 夫婦の、営みを」

 ヨツユの腰が、緩やかに前後し始めた。
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