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水泳部のマーメイドの憂鬱 〜水瀬 サクヤ〜

才色兼備な優等生のイケナイ遊び 4 堪らなくなって、アプローチをかけてしまいーー

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 乳房もに股座にも、揉み込み撫でるほどに快楽が浸透していく。
 浸透した快楽は拡がりを見せながらも、特にある点に向けて快楽の集約が起こり始めていた。
 昂りを鎮めたがる指先は、自然とそれぞれの点へと指を引き寄せてられてしまう。
 乳首と陰核。
 触れてしまえば、もう最後まで至らなければ満足できないと理解していても、もはや止められない。
 
「ああん!? イッ、イィ~ッ!!」

 軽くつねるように摘んだだけで、全身は達したかのように大きく震える。
 跳ねた水柱が、浴槽の外にまで水滴となって飛び出て。
 堪らず、室内に響く音楽を遮るほどに、大きな嬌声を響き渡らせてしまう。
 指先は一度の刺激では事足りず、そのまま粒を扱きだす。

「あっ!? ふぅ……あっ……ふん!!」

 吐息を細かく切るような、短い嬌声が口をつく。
 指先の動作こそ小さな、ただ擦り合わせるような扱き方は。
 コンパクトになりながらも、そのもたらされる刺激は絶大で。
 コリコリした乳頭を擦れば、乳首に強烈な刺激が走りながら、乳房にも余波が拡がる。
 軽く撫でただけで皮が剥けた陰核は、柔らかな中身が湯船に剥き出されていて。
 湯船にたゆたわれながら軽く擦れば、背筋がゾクゾクする程の甘美感が。
 身体は短い感覚で断続的に大きく揺れ、湯船に先程以上に大きな波紋をつくり。
 頭は無意味に振れ動き、頭に巻いたタオルが緩み始める。

「んっ……あっ!! ダメ……イキっ…………もう、イっち……ぁ」

 めくるめく快楽は、圧倒的な速度で体を昇りつめさせていき、あわやというタイミングでーー。

「きゃっ!? な、なに!! つ、通知? も、もう、後少しで……!!」

 背面から流れていたリラク的な音楽が妙な音に遮られ、スマホが同時にバイブし出す。
 いいところで邪魔されしかめた顔は、通知画面に映し出された名を見て驚きへ。
 気になっている後輩が、アプリ通話をかけてきていたのであった。
 スマホを持つ手は、携帯カメラが自身の首から上を撮影できる角度に傾けられて。
 思わず、生唾を飲み込みながら。
 震える指先は、さした逡巡もないまま、画面をタップした。

「はあ、はぁ……ゴクッ……こんばんは、どうしたのかしら、こんな夜遅くに?」
「もしかして、1人で眠るのが怖くなって、お姉さんの顔が恋しくなったのかしら?」

「そんなわけないでしょっ!! っと、あれ? その格好は……」

「ああ……今、お風呂なのよ」

「えっ!? す、すいませんでした」

「クス。いいのよ、私と君の仲だものーー」

 軽く談笑を始めた時、公は顔を赤面させ、恥ずかしげにしていた。
 その姿に異性として意識されているという満足感が湧き、束の間止めようがなかった指の動きが止まる。
 しかし、話を続けるうちに、照れが引いたのか公の調子は平常な様子に戻っていく。

(私は、まだドキドキしっぱなしなのよ? なのに、君は)

 会話を続けながら鏡に視線を向ければ、浪人は相変わらず熱い眼差しで覗きを続けていた。
 その姿を見るや、股座に置いていた指先は再び秘部を弄りだした。

「ふあっ!! んっ……」

「あの? センパイ? どうしたんですか、なんだか苦しそうじゃないですか?」

「なんでもないわ……ぁ…!! ちょっと、長湯し過ぎたみたい……身体が、熱いの」

「あっ、じゃあ、また、要は後で……」

「ああ、いいのよ、簡単なことだし、そこはねーー」

 公からの用件は、春休みに出た課題で分からないことがあり、教えて欲しいというもの。
 もう、授業は開始しているが、未だに終わってないのがあるそうだ。
 しょうがないと呆れながらも、先輩としての顔を見せながら、女としての指の動きは止まらない。

(だ、だめよ!! 私ったら……彼と、話しながら、それも、他の男にこんな姿を見せるだなんて)

「そうだわ、今日は、月が綺麗なのだそうよ。そっちからは、見えるかしら?」

 意中の相手には、画面越しで顔だけを見せ。
 覗き魔には、生で己が自慰行為すら見せてしまっている。
 明晰な頭脳は錯綜気味でありながらも、意識は改めて覗き魔の方へ向けられていく。
 このままではまずいと、僅かな理性は覗き魔を2人の時間から排除と算段を立てた。 

「ちょっと、まってください……ああ、ベランダに出れば、見えそう」

「それは、良かったわ」
「私の方も、立ち上がれば、窓から見えそうなの。せっかくだし、月を見ながら話しましょう」

 『少し、のぼせてしまったの』と、付け加えながら、ゆっくりと立ち上がり、窓の方へ顔をあげる。

(居る、わよね。気づいてるはずだわ。絶対に、居る……そうしたら)

 正面に窓を見据えた時。
 そこに、男の姿はなかった。

「センパイ? センパイ!! どうしたんですか?」

「いいえ、なんでもないわ」

 わざと、窓の方を見ると口にしたのは、浪人生を退散させるための言葉だった。
 だが、実際に姿を消されてしまえば、そこに沸いた感情は、明らかな落胆。
 自分は、窓を見る際に、明らかに目が合うことを期待していた。

(バカみたい。いいえ、これで良いのよ)

「ちょっと、窓に格子とかがあるから、見づらかったの……なんとか、ギリギリ見えたわ」

 身体ごと横を向き、斜め上にかすかに見える月へと視線を向ける。

(そもそも、私が好きなのは、この子なのだし)
(覗きなんて犯罪行為をする、最低な男になんか……なにを、考えていたのかしら)

 体の熱は残るものの、急激に心が冷めていくのを感じた。
 昼は温かくとも、夜は少し冷える。
 このまま、少し月を眺めながら、お話をして風呂からあがろう。
 もう、2度とこんなバカなマネをすまい。 
 そう、考えていた時ーー。

「そこの、問題の考え方はね……ッ!!」

 胸に、生温かな風が触れた。
 春の少し肌寒い夜風の中を、生温かな温風が吹き付けられた。
 よく耳を澄まさなくとも、荒い息遣いがすぐ近くから聞こえてきた。
 居た。
 逃げたのではなく、隠れただけだったのだ。
 浪人生の存在を改めて感じた時、サクヤのお腹の奥は一気に疼き。
 背筋に甘美感が走って思わず身悶えした。

(ああ、私って、はしたない女だったのね)

 サクヤは、体に起きた変化に、改めて自身が男を求めていることを理解してしまう。

「センパイ? あれ? なんだか、画面が」

「ぇ……!?」

「ああ、ごめんなさい、窓に顔を近づけないと、見えないものだから、耳に当てたのよ」

 サクヤはなんの躊躇もなく、顔を窓の方へと向けた。
 浪人生と、目があった。
 息を呑み声をあげかけた浪人生の口元に、窓の隙間から指を伸ばして制すると。
 スマホを耳に当てながら、扇情的な笑みを浮かべながら。

「君は、私の裸に興味がないようだし、コレでも別にかまわないわよね?」

「きょ、興味がないわけじゃないですけど……ごにょごにょ」

「んっ、ふふ」

 浪人生は完全に石化し、言葉を失ったままサクヤを見てくる。
 しかし、視線はしっかりと胸に向かって熱いものを向けていて。
 浪人生の唇は瑞々しいとはいえないものながら、興奮からか唾液がタップリついていて。
 指を唇から離せば、唾液が糸を引いて切れた。

「本当に、素敵な景色……こんばんは、月がキレイね……チュ」
「貴方が見ている景色は、どうかしら?」
「ペロ…レロ」

 その唾液で汚れた指先を、自らの瑞々しい口元へ持っていくと。
 そのまま唾液がついた指先に、リップ音をたててキスをして見せる。
 そのまま異性の唾液が付着した指先を、艶かしく舐めて見せる。
 味はお世辞にも美味しいとはいえないが、もっと舐めてみたいと感じながら。
 
「はあ、はあっ!!」

「えっ? あっ、ハイ。確かに、今晩は、月が綺麗に見えますね」
「えーと、星は見えないですけど、建物の灯りもあってーー」

 浪人生はその光景を見て、明らかに興奮の度合いをあげて息が荒くなる。
 公の方は自分が問いかけられたと思ったのか、見える景色を説明し始めて。
 公の言葉は耳から抜けるように、すり抜けていく。
 反対に、浪人生の視姦は、全身に堪らない官能の揺すぶりをかけてきて。
 その刺激は全身を余すことなく痺れさせた。
 見られているだけで、達してしまいそうな感覚に襲われながら。
 陶酔したような、惚けた表情を浮かべるのだった。

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