小さなパン屋の恋物語

あさの紅茶

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一章◆ぜひ常連さんに◆

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それにしても美味しそうなパンが並んでいる。
シュガートップを買いに来ただけで今も注文したばかりなのに、他のパンも食べてみたい衝動に駆られた。

「じゃあ今はランチにおすすめなパンを3つください。」

雄大の注文に、琴葉はきょとんとして問う。

「私が選ぶものでいいんですか?」

「俺はパンはよくわからないから、店員さんが選んだ方が間違いないでしょ?」

「売れ残りを選ぶかもしれませんよ?」

琴葉が冗談めかして言うと、雄大は思わず声をあげて笑った。

「それでもいいよ。どれも美味しそうだから。」

先程までよそよそしいやり取りだったのに突然爽やかな笑顔を向けられて、琴葉は思わずドキリとしてしまった。

よく見ればスタイルのよいすらりとした体にスーツを纏っていて、掻き上げた前髪がさらりと揺れてずいぶんかっこいい。
雄大のイケメンぶりに思わず見とれそうになってしまい、いかんいかんと琴葉は頭をブンブンと振った。
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