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8 (ハロルド視点)

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めちゃくちゃご都合主義…設定ゆるゆるの…説明回です…

─────────────

俺とシャルは5年前に結婚した。
シャルは政略結婚だと思っているが違う。全く違う。


俺は女が苦手だ。金で苦労したくないという気持ちはわからなくもないが
俺のことを顔と爵位でしかみていない。婚約者がいなかったのもありすぐに媚びてくる。中には頭の悪そうに体を押しつけてくる女もいる。香水臭く淑女教育をしているのに下品だ。皆同じ顔に見える。


俺が、12歳の時。母の弟夫婦が馬車での移動中、事故に遭い亡くなった。叔父には娘がいて、両親が話し合った結果、養女として引き取ることにした。名はレイチェル。俺に、8歳の義妹ができた。
レイチェルは、昔から大人に取り入るのが上手く、両親も可愛がっていた。しかし、昔からの俺に会うとべったり付きまとってきたり、俺のことはなんでも知っているみたいな様子で嫌だった。

そう、女が苦手になったのはレイチェルが原因だ。

レイチェルが養女としてやってきた夜、母に

「あなたは昔からレイチェルに好かれていたから様子をみてきてちょうだい。」

といわれ、可哀想な気持ちもあったが、仕方なくレイチェルの部屋に行くことにした。
少しドアが開いていて、そこからレイチェルの話し声がした。

「両親が亡くなったわ。ふふっ。やっとこの家の養女になったのね。ハロルドはいつ見てもカッコいい!絶対ハロルドルート!!」


…ハロルドルートってなんだ?
……両親が亡くなったのに全く悲しんでいない。むしろ喜んでいる……
ショックで頭がおかしくなっただけか?…それにしても気持ちが悪いな…

両親に言おうかと思ったが、翌日のレイチェルは親の前で悲しんでいたし、おかしなところはなかったが、親のいないところでは今まで以上に馴れ馴れしく、気持ち悪かったので、13歳から通う学園は、寮に入ることにした。



そして、シャルと出会ったのは6年前、俺は学園を卒業し18歳、シャルが15歳だった頃。
年頃の令息、令嬢の次世代が集う場で出会った。
いつものように令嬢らが見目の良い上位貴族の子息に群がっていた。
しかし、彼女は違った。令息たちには興味なく隅の方で友人とお茶を楽しんでいた。一見、平凡にみえるが、笑顔がとても可愛いかった。
可愛いな…あの笑顔が俺に向けてだったら…
顔が熱くなり、初めての感情に急に恥ずかしくなった。

気になってみていると、ひとりの令息が彼女に声をかけていた。



…ニールか。あいつ婚約者のこと好きすぎるくせに、手癖が悪いんだよな。
彼女も困っているようにみえた。

辺りを見回し、ニールの婚約者を探すと…他の男と話している。


「…失礼。」

「なんだよ?」

「あっちで君の婚約者が君のような輩といるみたいだけどいいのか?」

「…は?」


ニールは、くそっと舌打ちをして足早に婚約者のところへ向かった。

やきもちをやかせようとしての行動が自分に返ってくるなんて…哀れだな。


「あの、ありがとうございました。」

…しまった。この後のことを全く考えてなかった。

俺は後先のことを考えず行動したことに後悔し、

「……あぁ。」

しか言えなかった。

「…………その…ありがとうございました。では。」

暫く無言が続き、シャルは周りをみて自分達が注目されていることに気付き、再びお礼を言い行ってしまった。


その後、その時名前も知らなかった俺は、その手のことに詳しい友人に名前、どこの家の令嬢かを聞いた。

両親にシャルロットに婚約の申し込みをしたいと告げたら喜ばれた。
両親は恋愛結婚のため、爵位とか関係ない、好きな相手と結婚してほしい。と昔からの言っていたのだ。

すぐに伯爵に約束を取り付け会いに行った。


シャルと婚約したいと告げると、喜んでいたが、テオドールという男の話を聞かされた。


伯爵領に住む青年でシャルとは昔から知り合い。伯爵家はシャルの1つ下の弟が継ぐから家のことは心配ないので、もし相手がいなかったらテオドールと結婚させようとしていた、と。

聞いたときは焦った。

テオドールは、伯爵の援助で医学の進んでいる隣国へ留学に行っているらしい。

テオドールが留学しているのをいいことに早急に婚約をし、無事婚約し半年後に結婚した。



──────────────

ごちゃごちゃしてすみません。
 
ハロルド視点続きます。


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