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9話 ドラゴンとの戦い

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道中は特にトラブルもなく順調に進むことができた。

「もうすぐ目的地かしら」
「そうだといいけどな」

それから2時間ほど歩いたところで、遠くの方に大きな山が見えてきた。
あれが目的の場所だろうか? しかし近づくにつれて、何か様子がおかしいことに気がついた。

「なんだか煙が出ているような気がするのですが……」
「ええ、確かにそう見えるわね」
「まさかとは思うが……いやそんなはずはないな。きっと見間違えだろう」
「どうかしら。行ってみた方が早いんじゃない?」
「そうだな。行こう」

そして俺たちは更に近づいてみる。
するとやはりそこには黒い煙が立ち上っていた。
それもかなり大きなものだ。

「やっぱり火事だ!」
「なんということでしょう」
「くっ! 急ぐぞ」
「ええ」
「はい」
「わかったわ」

急いで現場に駆けつけると、そこでは複数の兵士とドラゴンが戦っている最中だった。

「加勢します!」

俺は咄嵯に叫んだ。
すると兵士がこちらを振り返った。

「おお! 助かるぜ。おい、お前らも手伝え。あのドラゴンをなんとかしろ。こっちはいいから」
「わかりました。行くぞみんな」
「おう」
「はい」
「任せて」

4人で一斉に駆け出しドラゴンに向かっていく。
まず最初に突っ込んだのはリンネである。
リンネは閃光魔法でドラゴンを威嚇する。ドラゴンはいきなりの攻撃に驚いて、一瞬怯んだ。

「今のうちです」
「了解」

すかさず俺はドラゴンの背後に回り込み、首筋に一撃を加えた。
さらに続けてクリムとルリアも攻撃を加える。
ドラゴンは悲鳴を上げながら暴れまわる。だが今度は怯むことなく戦い続ける。

「しぶといな」
「そうですね」
「でもこのまま押し切るわよ」
「ああ」

そして俺は爆破魔法を試みる。
するとドラゴンは血を吹き出して倒れた。
どうやら倒せたようだな。
こうして俺たちは無事任務を達成することが出来たのであった。
 と思ったらそんな甘い話ではない。
そもそもあの程度で倒せたなら隣国にまで討伐依頼は出さないだろう。
 話を聞くと先ほどのドラゴンは下っ端の方のドラゴンでドラゴンのボスは山頂付近にいるとのことだ。どうりでさっきのは弱いわけだよ。
俺たちは早速山頂を目指すことにした。
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