62 / 70
第7章 新生活
7、家に帰って
しおりを挟む
望月アグリと申します。
私の夢のお話をしていました。
二人で東京のお家に帰ってきました。
何も言わず、二人で居間に座りました。
「あの。」
私が切り出しました。
「うん。」
「ヨウスケさん、聞いてください。」
「うん。」
「さっきの夢の話。」
「わかってる。」
「私、諦められないんです。」
そういうと、ヨウスケさんは空を見上げました。
「ねえ、アグリ。」
「はい。」
「僕はね、ちょっと驚いて、今も戸惑ってるんだ。」
「どう言う意味ですか?」
「他の人の夢について考えたことなかったからさ。」
「なら。」
「うん。君を否定しようなんて思ってないよ。」
「良かった。」
「でもさ、厳しい道だよ。」
「わかってます。」
「夢ってさ、もっと小さくてもキラキラしてたらいいんじゃない?」
「どう言う意味ですか?」
「淳を育てるとかさ。」
「いずれ、修行が終わったら、育てるつもりですよ。」
「その間どうするんだい?」
「ヨウスケさんがお育てになったらいいじゃないですか。」
「僕が?!」
大層驚いたようでした。
「君は突拍子もないことを言うね。」
「これからは女も男もないって言ったのヨウスケさんですよ。」
「そうだけど。」
「私は結婚して、ぼーっと生きてました。でも、夢を持つことを冨樫さんが教えてくれて。」
「お隣りさんかい?」
「そうです。」
「厄介な婆さんだろ。」
「いえ。とても親切な方です。」
埒が上がらない私たちの話でした。
「ぼくさ、ちょっと考えてみたよ。」
「私のことですか?」
「そう。」
「どう思ってくれたんですか?」
「君の夢、応援まではでいないけど、認めるよ。」
「じゃあ、修行のお願いに行っていいんですか?」
「そのことと、群馬のことと、淳のこと、それは君が抱えなきゃいけない問題だよ。」
「だから、応援はできない、と。」
「そう。」
「じゃあ、私からお願いがあります。」
「何?」
「ヨウスケさんのゆめの後押しもしますから、私が困ったときは相談に乗ってください。」
「何もできないかもしれないよ。」
「いいんです。夢を持つものとして、これからは夫婦としても同志としても生きていきましょう。」
ちょっと、ヨウスケさんは戸惑っていました。
でも、私はこの夢を大切に生きていこうと思いました。
私の夢のお話をしていました。
二人で東京のお家に帰ってきました。
何も言わず、二人で居間に座りました。
「あの。」
私が切り出しました。
「うん。」
「ヨウスケさん、聞いてください。」
「うん。」
「さっきの夢の話。」
「わかってる。」
「私、諦められないんです。」
そういうと、ヨウスケさんは空を見上げました。
「ねえ、アグリ。」
「はい。」
「僕はね、ちょっと驚いて、今も戸惑ってるんだ。」
「どう言う意味ですか?」
「他の人の夢について考えたことなかったからさ。」
「なら。」
「うん。君を否定しようなんて思ってないよ。」
「良かった。」
「でもさ、厳しい道だよ。」
「わかってます。」
「夢ってさ、もっと小さくてもキラキラしてたらいいんじゃない?」
「どう言う意味ですか?」
「淳を育てるとかさ。」
「いずれ、修行が終わったら、育てるつもりですよ。」
「その間どうするんだい?」
「ヨウスケさんがお育てになったらいいじゃないですか。」
「僕が?!」
大層驚いたようでした。
「君は突拍子もないことを言うね。」
「これからは女も男もないって言ったのヨウスケさんですよ。」
「そうだけど。」
「私は結婚して、ぼーっと生きてました。でも、夢を持つことを冨樫さんが教えてくれて。」
「お隣りさんかい?」
「そうです。」
「厄介な婆さんだろ。」
「いえ。とても親切な方です。」
埒が上がらない私たちの話でした。
「ぼくさ、ちょっと考えてみたよ。」
「私のことですか?」
「そう。」
「どう思ってくれたんですか?」
「君の夢、応援まではでいないけど、認めるよ。」
「じゃあ、修行のお願いに行っていいんですか?」
「そのことと、群馬のことと、淳のこと、それは君が抱えなきゃいけない問題だよ。」
「だから、応援はできない、と。」
「そう。」
「じゃあ、私からお願いがあります。」
「何?」
「ヨウスケさんのゆめの後押しもしますから、私が困ったときは相談に乗ってください。」
「何もできないかもしれないよ。」
「いいんです。夢を持つものとして、これからは夫婦としても同志としても生きていきましょう。」
ちょっと、ヨウスケさんは戸惑っていました。
でも、私はこの夢を大切に生きていこうと思いました。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。
因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。
そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。
彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。
晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。
それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。
幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。
二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。
カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。
こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
政略結婚の約束すら守ってもらえませんでした。
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
「すまない、やっぱり君の事は抱けない」初夜のベットの中で、恋焦がれた初恋の人にそう言われてしまいました。私の心は砕け散ってしまいました。初恋の人が妹を愛していると知った時、妹が死んでしまって、政略結婚でいいから結婚して欲しいと言われた時、そして今。三度もの痛手に私の心は耐えられませんでした。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる