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第三章 愛の確認
2、次へのステップ
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ある日、故郷の父から手紙が届いた。夏休みには秩父に帰ってこいというものだった。
帰るつもりもなかったので、百貨店には夏休み中はたくさん働けることは伝えていた。
「先生、父から秩父に帰って恋と手紙が来ました。」
毎日送ってくれる車中で辻に相談した。
「それで、あなたはお父様になんと返すつもりですか?」
「女学校や女中仕事の代わりに百貨店で働いていることを伝えて忙しいから帰れないと伝えようかと。」
そういうと、辻は手を頭に持ってきて考えている風にした。
「僕はあなたのお父様がどんな方かはわからないので、小難しいことはわかりませんがね。娘が何やら東京で楽しそうなことを手紙に書いてきたら、是が非でも東京に来てあなたを秩父に連れ帰ってしまうんじゃないですか?」
「え。。。」
「私はあなたといて本当にわかるんですよ。あなたの魅力が。あなたのご実家はあなたを結婚の駒に扱おうとしている。現に結納金はもう払われてしまっているのでしょう。そうしたら尚更、強引にあなたを連れ帰れとなるでしょう。」
「先生、無責任なこと言わないでください。私、もう、嫌なんです。」
「わかってますよ。あなたが帰りたがっていないのは。」
「でも、どうすれば・・・・。」
「こうしてはどうでしょう。夏休みの間は望月の家にやっかいになっては?」
「アグリさんの家に?」
「望月もアグリさんも僕の懇意にしている人物で、あなたにやっかいなことが起きないようにしてくれます。」
「でも、私のこと聞いて、あぐりさんにご厄介なことが起きたら。。。」
「彼女は銀座でも有名な女性です。そこに乗り込んで何かをするとなると、僕の出番ですよ。」
「先生にもご迷惑かけてしまうかもしれないのですね。。。」
「櫻さん。あなたは僕の恋人です。もっと頼って欲しいですよ。」
ふふふと辻は笑った。
「あなたを苦しめていた人生からあなたは飛び立ったんですよ。心配いりません。僕はね、この状況も楽しんでいるのですよ。許嫁の女性を奪う、教師なんて実に破天荒じゃないですか。僕の実家も口をあんぐり開けて呆れるかもしれませんね。」
「でも、先生、私自由に生きて、皆さんにご迷惑かけて。。。」
「自由には代償が必要ですよ。それは、強い心です。誰にだって少なからずあります。あなたのはちょっと大きすぎる問題かもしれませんがね。でも、僕は状況を楽しむ自由が誰にだってあるはずだと考えてます。例え貧しくたって。僕が金持ちだから、わからないと思うでしょう?僕は金持ちだからこそのバカさを身につけて、ここまでやってきました。まあ、それをどういうかは難しいですがね。でも、僕の恋人は誰かのものでもないし、僕のパートナーを連れ去ろうとするならば、こちらもひラリと交わしてやりますよ。」
「先生、、、、、。不安なんです。」
「大丈夫。あなたが安心できるように、望月と田中家にはうまいようにしましょう。不安ならば、夏休み前から望月の家に行くといい。」
「先生、、先生の家じゃないのに、そんな風に決めてしまっていいのですか?」
「僕と望月は心のハーフフレンドなんですよ。彼は僕の頼みは面白がって聞いてくれるでしょうね。」
「うううう。。。ごめんなさい。泣くなんて。でも、本当に嬉しくて。」
ギュッと抱きしめられた。
「櫻さん、あなたは僕のベターハーフだ。」
そして、唇と唇が重なる。二人は涙を味わいながら接吻を続けた。
帰るつもりもなかったので、百貨店には夏休み中はたくさん働けることは伝えていた。
「先生、父から秩父に帰って恋と手紙が来ました。」
毎日送ってくれる車中で辻に相談した。
「それで、あなたはお父様になんと返すつもりですか?」
「女学校や女中仕事の代わりに百貨店で働いていることを伝えて忙しいから帰れないと伝えようかと。」
そういうと、辻は手を頭に持ってきて考えている風にした。
「僕はあなたのお父様がどんな方かはわからないので、小難しいことはわかりませんがね。娘が何やら東京で楽しそうなことを手紙に書いてきたら、是が非でも東京に来てあなたを秩父に連れ帰ってしまうんじゃないですか?」
「え。。。」
「私はあなたといて本当にわかるんですよ。あなたの魅力が。あなたのご実家はあなたを結婚の駒に扱おうとしている。現に結納金はもう払われてしまっているのでしょう。そうしたら尚更、強引にあなたを連れ帰れとなるでしょう。」
「先生、無責任なこと言わないでください。私、もう、嫌なんです。」
「わかってますよ。あなたが帰りたがっていないのは。」
「でも、どうすれば・・・・。」
「こうしてはどうでしょう。夏休みの間は望月の家にやっかいになっては?」
「アグリさんの家に?」
「望月もアグリさんも僕の懇意にしている人物で、あなたにやっかいなことが起きないようにしてくれます。」
「でも、私のこと聞いて、あぐりさんにご厄介なことが起きたら。。。」
「彼女は銀座でも有名な女性です。そこに乗り込んで何かをするとなると、僕の出番ですよ。」
「先生にもご迷惑かけてしまうかもしれないのですね。。。」
「櫻さん。あなたは僕の恋人です。もっと頼って欲しいですよ。」
ふふふと辻は笑った。
「あなたを苦しめていた人生からあなたは飛び立ったんですよ。心配いりません。僕はね、この状況も楽しんでいるのですよ。許嫁の女性を奪う、教師なんて実に破天荒じゃないですか。僕の実家も口をあんぐり開けて呆れるかもしれませんね。」
「でも、先生、私自由に生きて、皆さんにご迷惑かけて。。。」
「自由には代償が必要ですよ。それは、強い心です。誰にだって少なからずあります。あなたのはちょっと大きすぎる問題かもしれませんがね。でも、僕は状況を楽しむ自由が誰にだってあるはずだと考えてます。例え貧しくたって。僕が金持ちだから、わからないと思うでしょう?僕は金持ちだからこそのバカさを身につけて、ここまでやってきました。まあ、それをどういうかは難しいですがね。でも、僕の恋人は誰かのものでもないし、僕のパートナーを連れ去ろうとするならば、こちらもひラリと交わしてやりますよ。」
「先生、、、、、。不安なんです。」
「大丈夫。あなたが安心できるように、望月と田中家にはうまいようにしましょう。不安ならば、夏休み前から望月の家に行くといい。」
「先生、、先生の家じゃないのに、そんな風に決めてしまっていいのですか?」
「僕と望月は心のハーフフレンドなんですよ。彼は僕の頼みは面白がって聞いてくれるでしょうね。」
「うううう。。。ごめんなさい。泣くなんて。でも、本当に嬉しくて。」
ギュッと抱きしめられた。
「櫻さん、あなたは僕のベターハーフだ。」
そして、唇と唇が重なる。二人は涙を味わいながら接吻を続けた。
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