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唯一無二

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次の日、琥珀は嫌々学校に行った。



案の定いじめっ子が校門の前で待ち構えていた。

琥珀はいじめっ子を素通りして、教室に向かった。

すると「琥珀くん。」顔を上げると美幸が立っていた。

「莉音の様子はどう?」と美幸に聞かれ琥珀は顔を背けた。

すると美幸は察したようで、
「そう…けど、莉音だったら大丈夫よ。だって、あの莉音だもん。キット大丈夫…」

すると琥珀は

「うん。けど、なんでいじめっ子はそんなことするんだよ…莉音が大変な状況なのに、なんであいつらそんなことを…」

怒りに震える琥珀に美幸は

「そうね…けど、誤解しないであげて、彼らも、莉音のことが心配なの。だけど、彼ら不器用だから素直になれないんだと思う。琥珀君のことを虐めているのは確かに良くないと思う。けど、私達とおんなじ気持ちで、莉音のことが心配なのよ。」

その言葉に琥珀は驚いた。

すると美幸はドアに向かって言った。

「みんなも心配なんでしょ!ほら、出てきなよ!」

するといじめっ子を始め、クラスメイトから隣のクラスの人まで先生もみんな集まっていた。

するといじめっ子は
「琥珀。悪かったな…俺が間違ってた。本当は俺も莉音の事が心配だったんだよ。俺は莉音が好きだった。だから、ずっとお前に嫉妬していたのかもしれない…悪かった、、、けどこれからは違う。お前もクラスの仲間だ。友達になろうぜ、琥珀。」

驚く琥珀にいじめっ子は手を差しのべる。
「まだ、名乗ってなかったな。俺の名前は夜麻流生。りゅうって呼んでな!よろしく琥珀。」

すると琥珀は涙を堪えて言った。

「よろしくな。みんな、、、ありがとう俺はどうやら勘違いをしていた。みんな俺のことを責めているって。だけど、それは違った。もう、俺は一人じゃないんだな…」

ずっと堪えていた涙がどっと流れた。

そして琥珀は言った。

「あの…みんなも来てくれないかな?莉音の病室に。多分、みんなが来てくれるとあいつ、喜ぶと思うから。」

すると流生は

「当たり前だぞ。てか、タメ口使えよ。友達なんだから…」

すると琥珀は「ありがとう.みんな」

琥珀は初めて莉音以外の人の前で笑う事ができた。

その時の琥珀の笑顔は最高に輝いていた。





一方病院にいる、莉音も回復してきた。
最近、自発呼吸ができてきたのだ。

医師は「信じられん…あんな状態で回復するなんて…これは、奇跡としか考えられません‼︎」

だんだんと回復する莉音。


莉音が亡くなるまで残り87日
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