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episode.66
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「……スバル、俺を喰え」
「おい!やめろ!」
俺は叫んだ。
刹那、スバルは自らの《剣装》にアヤトを取り込む。
シュウウウウウウウウ!
全身鎧から煙が噴き上がる。
《剣装》で身につけた全身鎧が、ゴキボキボキゴキボキゴキボキボキ‼︎と音を立たせ、姿を変える。
「……まじかよ」
俺はスバルの全身から放たれる闘気を目の当たりにし、ゴクリと音を鳴らす。
相打ち覚悟の威勢。
相手を捩じ伏せる圧。
相手を絶せる力量。
アヤトを取り込み、闘気を倍に跳ね上げたスバル。
見ただけで分かる。
今の全身鎧が、今までのどれとも違うことを。
アヤトとスバルが最初身につけた全身鎧が、融合したかのような全身鎧。
「行ける!」
ドッ!
スバルが草原を粉々に蹴飛ばし、視界を奪う。
真正面から殺気が放たれる。
来る!
そう思った時には、両手に握られたスバルとアヤトの二本の剣――雷を纏わせた――が同時に襲いかかる。
身体強化されたのか?今までと段違いに能力が上がってる。
俺は復讐者の籠手で捌き、両拳で連続的に攻撃を繰り返す。
ドドドドドドドドドドドドッ‼︎
全身鎧から煙が上がる。
「なっ⁉︎」
俺は攻撃を止め、驚く。
両拳で凸凹に潰した全身鎧が、煙が上がるとともに治るのを。
こいつ、やばい。
治癒力が桁違いに上がってる。
「《二刀・光速雷斬り》」
スバルはアヤトの時とは数倍以上の速さで、両手に握る剣を振るう。
融合して、更に強くなったのかよ。
「らぁああああああああああああ‼︎‼︎」
スバルの二本の剣の速さ、力が徐々に増していく。纏った雷すら、大きく膨れ上がってる気さえする。
捌ききれない剣撃が、俺の身体を切り裂く。切り裂かれた体に雷に焼かれ、黒焦げになる。
焼け焦げた匂いが立ち込む。
焦げた匂いが臭いな。
俺は後方に下がると見せかけ、再び使い切ったスキル《闇の闘気》を発動する。
全身に闇を纏い、スバルと激突する。
「《千雷剣》」
スバルが剣を振るえば、振った軌道そのままに千の雷で生み出された剣が突然姿を現し、俺に襲いかかる。
グサグサグサグサ。
あまり貫かれた経験がない闇を貫き通し、全身に剣が刺さる。
全身が痺れる。
それでも、俺は不死身だ。
痛みに慣れてさえいれば、どうってことない。
俺は全身に刺さった剣が、痺れた体が、不死身の特性で1秒後には治り消えるのを知ってる。
スッと何もなかったかのように体が元の状態に戻る。
「なぜだ⁈なぜ死なない⁉︎」
スバルは今持ち合わせる全ての技を俺にぶつける。
俺は全ての技を喰らい、体の一部が斬られては不死身の特性で戻る。それを繰り返し、スバルの間合いを詰める。
「そんな……馬鹿な⁉︎」
俺は全身の闇を両拳に集結させ、
「闇装術《闇の連撃」
全身全霊の連撃をスバル目掛けて放った。
♦︎
「ねえ、これからずっと武軍人から追われるのかしらね?」
「どれだけ来ようと武軍人は倒す」
「昨日今日みたいに武軍人が来たら、恐い」
「薫、君を守る。約束は必ず果たす。それまでは襲い来る武軍人全ての息の根を止めるまでだ」
「おい!やめろ!」
俺は叫んだ。
刹那、スバルは自らの《剣装》にアヤトを取り込む。
シュウウウウウウウウ!
全身鎧から煙が噴き上がる。
《剣装》で身につけた全身鎧が、ゴキボキボキゴキボキゴキボキボキ‼︎と音を立たせ、姿を変える。
「……まじかよ」
俺はスバルの全身から放たれる闘気を目の当たりにし、ゴクリと音を鳴らす。
相打ち覚悟の威勢。
相手を捩じ伏せる圧。
相手を絶せる力量。
アヤトを取り込み、闘気を倍に跳ね上げたスバル。
見ただけで分かる。
今の全身鎧が、今までのどれとも違うことを。
アヤトとスバルが最初身につけた全身鎧が、融合したかのような全身鎧。
「行ける!」
ドッ!
スバルが草原を粉々に蹴飛ばし、視界を奪う。
真正面から殺気が放たれる。
来る!
そう思った時には、両手に握られたスバルとアヤトの二本の剣――雷を纏わせた――が同時に襲いかかる。
身体強化されたのか?今までと段違いに能力が上がってる。
俺は復讐者の籠手で捌き、両拳で連続的に攻撃を繰り返す。
ドドドドドドドドドドドドッ‼︎
全身鎧から煙が上がる。
「なっ⁉︎」
俺は攻撃を止め、驚く。
両拳で凸凹に潰した全身鎧が、煙が上がるとともに治るのを。
こいつ、やばい。
治癒力が桁違いに上がってる。
「《二刀・光速雷斬り》」
スバルはアヤトの時とは数倍以上の速さで、両手に握る剣を振るう。
融合して、更に強くなったのかよ。
「らぁああああああああああああ‼︎‼︎」
スバルの二本の剣の速さ、力が徐々に増していく。纏った雷すら、大きく膨れ上がってる気さえする。
捌ききれない剣撃が、俺の身体を切り裂く。切り裂かれた体に雷に焼かれ、黒焦げになる。
焼け焦げた匂いが立ち込む。
焦げた匂いが臭いな。
俺は後方に下がると見せかけ、再び使い切ったスキル《闇の闘気》を発動する。
全身に闇を纏い、スバルと激突する。
「《千雷剣》」
スバルが剣を振るえば、振った軌道そのままに千の雷で生み出された剣が突然姿を現し、俺に襲いかかる。
グサグサグサグサ。
あまり貫かれた経験がない闇を貫き通し、全身に剣が刺さる。
全身が痺れる。
それでも、俺は不死身だ。
痛みに慣れてさえいれば、どうってことない。
俺は全身に刺さった剣が、痺れた体が、不死身の特性で1秒後には治り消えるのを知ってる。
スッと何もなかったかのように体が元の状態に戻る。
「なぜだ⁈なぜ死なない⁉︎」
スバルは今持ち合わせる全ての技を俺にぶつける。
俺は全ての技を喰らい、体の一部が斬られては不死身の特性で戻る。それを繰り返し、スバルの間合いを詰める。
「そんな……馬鹿な⁉︎」
俺は全身の闇を両拳に集結させ、
「闇装術《闇の連撃」
全身全霊の連撃をスバル目掛けて放った。
♦︎
「ねえ、これからずっと武軍人から追われるのかしらね?」
「どれだけ来ようと武軍人は倒す」
「昨日今日みたいに武軍人が来たら、恐い」
「薫、君を守る。約束は必ず果たす。それまでは襲い来る武軍人全ての息の根を止めるまでだ」
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