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江戸時代。彼らと共に歩む捜査道

河童7

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(ということでやってきました!)
こっそり聞き耳たてたのが数時間前。山に行くというので、私は別ルートにて歩いたこと一時間。近くの人に道を聞き、やっとの思いで頂上に来てしまったのが先ほどのこと。
「頂上に来ちゃダメよね……!?だってこれじゃただの山登り……!」
はぁ、とため息をつき近くの岩に座れば、山登りを手伝ってくれた親切な男の子が水をくれる。竹筒?みたいなやつで。ありがとうといい水をのむ。
「……ごめんなさい、いまさらだけどあなたどちら様?」
「そうだよね?ずっと僕のこと知り合いみたいに接してきてたから本当に驚いたよ。本当は君と知り合いだったかな?なんて思っちゃったじゃない。」
短い茶髪(天然の色かしら?)を靡かせかわいく笑うこの子……15才くらいかしら?
「僕は薫(かおる)。素晴らしきこの時代に生きる日本男子だよ。」
「なんだかずいぶん演技がかった……この年の子供ってこんな感じだったかしら……?どちらかというと……。」
(玉みたいに永い時間生きすぎて一周まわってきたみたいなテンションよね……。)
「あなたずいぶん年よりくさ……大人っぽいのね。」
「なんだか失礼なこといわれた気がするのは気のせいかな??……というか、さっきから手に持ってるのはなにさ?」
彼の目が釘付けのもの……どちらかというと訝しんでいるような目の気もするが……。
「あら、これ?」
私の手には、かわいらしい色とりどりのマカロンがこれまたかわいらしいお皿に乗っている。
時代的問題?気にしないの。これは玉藻前が修行してきたっていって作ってくれたものだから使わなくちゃ申し訳ないし。
「どっちについて?」
「いやその……食べ物?と変な皿だよ!なんでそんなもの……道中ずっと食べてたよね!?」
「この前やっと手に入れたのに、たま……知り合いたちがどこかいっちゃってて。寂しく自分で食べてるのよ。あなたも食べる?」
「さっきから説明ついでに僕に食べさせようとするのやめてくれる!?そんな得たいのしれないもの……毒とかはいってないよね?」
「入ってたら真っ先に私死ぬわよ。」
ぱくり、と食べれば、美味しい風味が口に広がる。飽きないのかって?
聞いて驚きなさい、これチョコとかイチゴとかコーヒー味とか色々な味あるのよ!もう、現代のお店最高!やっぱり、買い物って楽しいわよね!
(まぁ、以前……というか玉藻前と出会う前に買って、久しぶりに発見した消費期限ギリギリのものだけれどね。)
賞味期限と消費期限を見てほっとしたのは最近の思い出だ。
「それ本当に美味しいの……?どうしても信じがたいんだけど……。」
「誰もが最初はそんな目で見るわよね。誰にでも最初はあるもの。」
ふふ、と玉藻前や一郎さんのことを思い浮かべながら彼の口にマカロンを突っ込む。
うわぁぁ!と叫びながら吐き出そうとする悪い口を抑え、出させないようにする。少ししたあと、なんというか……辛そうだった彼の表情は和らいでいた。
「……うまいだと?」
「そんな魔王みたいな言い方になるほどだったのね。」
ピシャーン!
と雷が落ちるような雰囲気を漂わせマカロンに感動している彼は、もう一丁!とどこぞの豆腐やさんのようなことをいい私からマカロンをもらう。
そしてもう一口と癖になっていくのがマカロンの醍醐味なのよね。
「あ、そういえばお姉さんこの山になんのようなの?」
「あ……えっと……尾行してるの!」
「尾行してるの??え、誰を?僕もしかして変な人と出会っちゃったかんじ?」
「違うわ、間違えたのよ……えーっと……知り合いがこの山に用があるって言うから何をしに来たのかしりたくて……あ、ほら知り合いのデート……逢い引きの様子って面白いじゃない??ね??」
「こんな山で逢い引きする人いないよ。」
「……。」
言い返せなくて黙ると、薫くんはまぁ別に言いたくないなら理由は聞かないけど、と興味の無さそうな顔でマカロンを食べる。
(正直助かるのよね、あの量絶対一人では食べきれないし。)
どうして買ったのかなんて聞かないで。期間限定に弱いのよ、女は。
「って、こんなことしてる場合じゃないわ!薫くん、この山の、源泉ってどこかしら!?」
「源頭……って言いたいんだね?」
そう、それ!と頷くとはぁ、とため息をつき
あそこにはいかない方がいいよと言われる。
(私の周りみんなため息つくわね。幸せ逃げるわよ??)
そんな心を知らずか薫くんは続ける。
「あそこ、こわぁい化け物がいるって言う噂があるからね。人間は行くものじゃないよ。」
「ええー……。ええー!?化け物!?化け物いるの!?え、じゃああの人の言ってたあちらって、あちら(妖怪)ってこと!?」
「……お姉さんってほんと飽きないよね。」
「ありがとう!!どうしても行きたいのよね……でも命は惜しいし……でも真相はしりたいし……
でも薬での天才タイムは終わりそうだわ。」
「……まぁ、このまかろんって言うのをもらったし、どうしてもって言うなら……いいよ、連れてってあげる……僕がお姉さんを守るよ。」
「どうしても!!!」
ふっ、と鼻で笑われた気もするが、ありがたくご厚意は受け取らせてもらうわ。
 そして、わざわざ来た山頂の景色を堪能して
から川へと向かうのだった。

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