5 / 6
美男と野獣
三頁
しおりを挟む
先ず、作戦の打ち合わせをすませた私たちは部屋を出て、騎士を探します。饅頭を食べさせるためには、不意を突いて口に詰め込む必要があるためです。
「くっ……なんだ……?噂されているのか?」
案外簡単に見つかりました。
くしゃみをしておりました。
不思議そうに首をかしげたあと、まわりに侍らせている狼立ちとともに廊下を進んでいきます。
「……佩芳、狼に彼守られてますよ。」
「大丈夫、狼だろうと犬っころの扱いは慣れてるから。」
彼はどこからか木の枝を取り出し、外へと投げます。狼は、主人などいなかったかのように夢中で追いかけていきました。
「⁉お、おいお前たち……⁉どこへ……⁉」
騎士は唖然とし、突然のこと過ぎて動けなかったようで、狼たちを静かに見送りました。
「……いまだよ!」
作戦通り、私は彼に麻酔銃を打ちます。体が大きいため、一部にしか麻酔は聞きませんが、四肢に打ち込めば、意識はあるのに腕も足も動かせなくなり、こちらのものです。
「っ……!!?」
「さぁ、おいしいおいしいお饅頭だよ~?」
倒れた彼は、本能で悟ったのか、口を断固として開こうとしません。なので、作戦B、
道中見つけた、掃除用のふさふさのモップで彼を擽ります。
「っ、ふ、はは!!くっ、やめ、はっはっは、やめろ……っ!!」
結構効く体質らしく、笑う彼の口に饅頭を詰め込みます。
「これがお前らのやり方かーーっっ!!」
その絶叫を最後に、彼の体はキラキラと光り、消えていきました。
「おわった……?」
「私もまだ食べていなかった桃饅頭ぅ……!!」
反応は、千差万別でした。佩芳はほっとし、私は悔いていたのです。
「華嵐!これで無事帰れるね!」
「……はぁ?」
晴れやかな笑みの彼に、さっきを飛ばし睨みます。
「え、だって倒したし……。」
「いや、私の目的の獲物は海の悪霊です。美男と野獣の鬼ではなく。それを倒さない限り、帰れないんですよっ!それと、なぜかいた桃姫を無事に保護しませんと!」
「あっ……そういえばそうじゃん。でも俺やっぱ命惜しくなってきたし、あんなホラーっぽいのにこれからも遭遇するなんて無理。俺は帰らせてもらおうか、な……。」
「帰らせませんよ。そもそも穴に落ちましたし帰り道は不明。森を進むしか選択肢はありません。少し、私も桃饅頭に過剰反応しましたが、たしかに帰ったときに出来立てをつくって貰えばいいことです。なかなか貴方も機転がきくではありませんか、海の悪霊退治して、彼女を捕獲しいる理由を聞き出すまで逃がしませんよ……!」
「いやぁぁぁ!!!?保護から捕獲になってるぅぅ!!」
佩芳は、未来を想像したのか、真っ青になりました。
「くっ……なんだ……?噂されているのか?」
案外簡単に見つかりました。
くしゃみをしておりました。
不思議そうに首をかしげたあと、まわりに侍らせている狼立ちとともに廊下を進んでいきます。
「……佩芳、狼に彼守られてますよ。」
「大丈夫、狼だろうと犬っころの扱いは慣れてるから。」
彼はどこからか木の枝を取り出し、外へと投げます。狼は、主人などいなかったかのように夢中で追いかけていきました。
「⁉お、おいお前たち……⁉どこへ……⁉」
騎士は唖然とし、突然のこと過ぎて動けなかったようで、狼たちを静かに見送りました。
「……いまだよ!」
作戦通り、私は彼に麻酔銃を打ちます。体が大きいため、一部にしか麻酔は聞きませんが、四肢に打ち込めば、意識はあるのに腕も足も動かせなくなり、こちらのものです。
「っ……!!?」
「さぁ、おいしいおいしいお饅頭だよ~?」
倒れた彼は、本能で悟ったのか、口を断固として開こうとしません。なので、作戦B、
道中見つけた、掃除用のふさふさのモップで彼を擽ります。
「っ、ふ、はは!!くっ、やめ、はっはっは、やめろ……っ!!」
結構効く体質らしく、笑う彼の口に饅頭を詰め込みます。
「これがお前らのやり方かーーっっ!!」
その絶叫を最後に、彼の体はキラキラと光り、消えていきました。
「おわった……?」
「私もまだ食べていなかった桃饅頭ぅ……!!」
反応は、千差万別でした。佩芳はほっとし、私は悔いていたのです。
「華嵐!これで無事帰れるね!」
「……はぁ?」
晴れやかな笑みの彼に、さっきを飛ばし睨みます。
「え、だって倒したし……。」
「いや、私の目的の獲物は海の悪霊です。美男と野獣の鬼ではなく。それを倒さない限り、帰れないんですよっ!それと、なぜかいた桃姫を無事に保護しませんと!」
「あっ……そういえばそうじゃん。でも俺やっぱ命惜しくなってきたし、あんなホラーっぽいのにこれからも遭遇するなんて無理。俺は帰らせてもらおうか、な……。」
「帰らせませんよ。そもそも穴に落ちましたし帰り道は不明。森を進むしか選択肢はありません。少し、私も桃饅頭に過剰反応しましたが、たしかに帰ったときに出来立てをつくって貰えばいいことです。なかなか貴方も機転がきくではありませんか、海の悪霊退治して、彼女を捕獲しいる理由を聞き出すまで逃がしませんよ……!」
「いやぁぁぁ!!!?保護から捕獲になってるぅぅ!!」
佩芳は、未来を想像したのか、真っ青になりました。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが小さな公園のトイレをみんなで使う話
赤髪命
大衆娯楽
少し田舎の土地にある女子校、華水黄杏女学園の1年生のあるクラスの乗ったバスが校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれてしまい、急遽トイレ休憩のために立ち寄った小さな公園のトイレでクラスの女子がトイレを済ませる話です(分かりにくくてすみません。詳しくは本文を読んで下さい)
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる