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うちの弟はめちゃくちゃかわいい
正義の味方
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今回の送別会の主役、橋長さんを私はよく知らない。
橋長さんは給食センターを営む我が会社の管理栄養士さん。
営業事務と言いながら営業さんの指示でパソコン入力をしていくだけの私と献立を立てる橋長さんの間に接点はない。
だだっ広いお座敷の端っこのテーブルで、朝倉さん、なっちゃんと共に順調に酒と食事を進めて行く。
迫りくる尿意。
トイレでスマホを出し時間を確認。
まだ8時半。よし、まだまだ飲める。
「遠山さーん! こっちおいでよー」
座敷へと戻ってきた私に、すでにいい感じに酔っぱらってそうな男性たちが固まったテーブルからお呼びがかかる。
はいはい、呼ばれりゃ行きますよ。
「今朝、うちの係長をこっぴどくフッたんだってー?」
「え……」
「彼氏いたことないって本当?」
「えっと……完全にいたことないわけではないんですけど、ほぼいたことないって感じで」
なんで会社の人たちに彼氏の話なんかしてんの、私。
仕事に一切関係ないじゃん。
とは言えない。
「なんでー? モテるでしょー」
「いや、そんなに」
「またまた、謙遜しちゃって」
「いえ、リアルです」
恥ずかし……だけど、みんな楽しそうに笑ってる。
ここで失礼します、とかって席立ったら感じ悪すぎるよなあ。
……どうしよう……。
「やめて差し上げてー。遠山さん、困っちゃってるじゃないっすか。そういうの、セクハラに入るんですよー」
「ヤバい、正義の味方に見つかった」
「おしおきー」
あははは! と笑いが起きる中、難波さんが私の隣に座る中島さんにヘッドロックをかける。
「うわ、遠山さん汗ビッショリですよ。無理して答えなくても、嫌だったら嫌って言っていいんですよ」
……言えりゃあ苦労ないんすよ。
たしかに暑いので、薄手のジャケットを脱ぐ。
白いシャツをベージュのパンツにインして濃いブラウンのジャケットを着てたから、一気に白っぽい色味になった。
「おっぱい何カップ?」
「はい、完全アウトです! 遠山さん、逃げて逃げて」
今時こんなダイレクトなセクハラある?
難波さんのお言葉に甘えて、そそくさと朝倉さんテーブルへと戻る。
朝倉さんとなっちゃんがこちらを見ていて、目が合った。
朝倉さんとなっちゃんがサッと割れて場所を作ったから、間に座る。
なっちゃんが嬉しそうに私の腕をバンバン叩いてくるの痛いからやめてほしい。
「ね! 難波さん、カッコいいでしょ!」
「助かりました」
「じゃなくて! あっちの方からわざわざ助けに来てくれたんですよ! さすがに惚れたでしょ」
「うーん。ありがたいとは思うけど、惚れはしないなあ」
「嘘!」
笑いながら梅酒ロックを飲んでいた朝倉さんがグラスを置く。
「顔が綺麗で胸が大きいと九九も言えないお馬鹿さんでもモテるんだもんなあ」
「モテてません。セクハラ被害に遭っただけです」
「いいなあ。私もそれくらい胸欲しい」
「私はなっちゃんの細さが欲しい」
「痩せたら胸落ちるよ」
「あってもいいことないし」
「彼氏ができたら胸デカくて良かったって思うんじゃないですか」
「女同士でもセクハラでーす。勇気の扉開いて密告してやる」
「やめてー」
さすがに冗談冗談。
「私もいいなーって思っちゃうけど、結局ないものねだりなんでしょうね」
「朝倉さんなんてちょうどいいバランスじゃないですか。羨ましい。彼氏ちゃんかわいいし」
「でしょー」
「私は12歳も年下なんて無理」
「なっちゃんだと相手小学生になっちゃうもんね」
「男子高校生かわいいよ。一度年下男子と付き合ったらもう年下しか無理。めっちゃ甘えてくるの」
わかる。
魁十の高校時代もめちゃくちゃかわいかった。
いや、魁十は今も人類で1番かわいい。
魁十が甘えてきたりなんかしたらかわいすぎて息するの忘れちゃうの確定。
楽しく談笑しながら、時計を見る。
魁十そろそろバイト終わるな。
「お先に失礼します」
「えー、早くない?」
「なっちゃんこそ早く帰った方がいいんじゃない。ベロベロ」
さっきから私の腕にまとわりつくなっちゃんを朝倉さんへと押し付け、ジャケットを羽織る。
「難波さんとツーショになれる可能性にかけて難波さんがいる限りいます」
「無理そうだよー」
難波さんは、年配のおじちゃんおばちゃんパートさんたちに囲まれている。
どの年齢層にも人気だなあ、難波さん。
「あの辺、酔っ払うと人の話聞かないで自分語りばっかするから難波さんが一手に引き受けてあげてるんだよ」
「そうなの?」
たしかに、難波さんと仲良いイメージの若者たちは別テーブルで爆笑してる。
「きっとそう。絶対そう。難波さん優しい~。神」
「飛躍すご」
なっちゃんの脳内での話かい。
「マジ好き。難波さん、背高いし」
「うちの弟の方が高いんじゃないかな」
「スラッとしてて足長いし」
「そこは確実に弟のが足長い」
「顔小さいのに目が大きくて」
「うちの弟もっと顔小さいのに目ぇパッチリ」
「まつ毛バキバキだし」
「あはは。勝負にならないな」
難波さんみたいにバキバキではないけど、繊細で長いまつ毛が魁十のチャームポイントだもん。
「遠山さんの弟、そんなにイケメンなの」
「写真ないの?」
「ありますよ。これは3歳の頃の写真」
「なんでそんなすぐ弟の3歳の写真が出てくるの」
「年代別にフォルダ分けてるんで」
「弟の写真を?!」
そんな驚かれるようなことではない。
つい昨日、風呂上がりの魁十がカッコ良すぎるから撮って怒られた写真をスマホに表示する。
「意外! かわいい!」
「全然似てないねー。遠山さんは綺麗系だけど弟さんはかわいい系」
「この顔で高身長かー」
「これはモテるでしょ」
「狙わないでくださいよ! 年下ハンター」
サッとスマホをジャケットのポケットに押し込む。
「遠山さんって男嫌いなのかと思ってたけど、ブラコンだったんだね」
「ブラコンってほどじゃーないですよ」
「かなりのブラコンだと思う。分かるけど。弟さんかわいいけど」
なっちゃんがリス顔のクリクリした目でいたずらっぽく笑った。
「遠山さんの彼氏になるには、弟さんよりイケメンじゃなきゃダメなんでしょうね」
彼氏……魁十と比べて考えたことはなかったなあ。
「見た目だけイケメンでもダメ。中身も弟を越えてもらわないと。うちの弟、中身もめちゃくちゃかわいいんで」
「厳しいー」
「あ! もう魁十バイト先出る頃なんでほんとに失礼します!」
「弟のために帰るの?!」
「今日母が夜勤でいないんですよ」
「ブラコンお疲れ様ー」
これはあだ名がブラコンになりそうな予感。
橋長さんは給食センターを営む我が会社の管理栄養士さん。
営業事務と言いながら営業さんの指示でパソコン入力をしていくだけの私と献立を立てる橋長さんの間に接点はない。
だだっ広いお座敷の端っこのテーブルで、朝倉さん、なっちゃんと共に順調に酒と食事を進めて行く。
迫りくる尿意。
トイレでスマホを出し時間を確認。
まだ8時半。よし、まだまだ飲める。
「遠山さーん! こっちおいでよー」
座敷へと戻ってきた私に、すでにいい感じに酔っぱらってそうな男性たちが固まったテーブルからお呼びがかかる。
はいはい、呼ばれりゃ行きますよ。
「今朝、うちの係長をこっぴどくフッたんだってー?」
「え……」
「彼氏いたことないって本当?」
「えっと……完全にいたことないわけではないんですけど、ほぼいたことないって感じで」
なんで会社の人たちに彼氏の話なんかしてんの、私。
仕事に一切関係ないじゃん。
とは言えない。
「なんでー? モテるでしょー」
「いや、そんなに」
「またまた、謙遜しちゃって」
「いえ、リアルです」
恥ずかし……だけど、みんな楽しそうに笑ってる。
ここで失礼します、とかって席立ったら感じ悪すぎるよなあ。
……どうしよう……。
「やめて差し上げてー。遠山さん、困っちゃってるじゃないっすか。そういうの、セクハラに入るんですよー」
「ヤバい、正義の味方に見つかった」
「おしおきー」
あははは! と笑いが起きる中、難波さんが私の隣に座る中島さんにヘッドロックをかける。
「うわ、遠山さん汗ビッショリですよ。無理して答えなくても、嫌だったら嫌って言っていいんですよ」
……言えりゃあ苦労ないんすよ。
たしかに暑いので、薄手のジャケットを脱ぐ。
白いシャツをベージュのパンツにインして濃いブラウンのジャケットを着てたから、一気に白っぽい色味になった。
「おっぱい何カップ?」
「はい、完全アウトです! 遠山さん、逃げて逃げて」
今時こんなダイレクトなセクハラある?
難波さんのお言葉に甘えて、そそくさと朝倉さんテーブルへと戻る。
朝倉さんとなっちゃんがこちらを見ていて、目が合った。
朝倉さんとなっちゃんがサッと割れて場所を作ったから、間に座る。
なっちゃんが嬉しそうに私の腕をバンバン叩いてくるの痛いからやめてほしい。
「ね! 難波さん、カッコいいでしょ!」
「助かりました」
「じゃなくて! あっちの方からわざわざ助けに来てくれたんですよ! さすがに惚れたでしょ」
「うーん。ありがたいとは思うけど、惚れはしないなあ」
「嘘!」
笑いながら梅酒ロックを飲んでいた朝倉さんがグラスを置く。
「顔が綺麗で胸が大きいと九九も言えないお馬鹿さんでもモテるんだもんなあ」
「モテてません。セクハラ被害に遭っただけです」
「いいなあ。私もそれくらい胸欲しい」
「私はなっちゃんの細さが欲しい」
「痩せたら胸落ちるよ」
「あってもいいことないし」
「彼氏ができたら胸デカくて良かったって思うんじゃないですか」
「女同士でもセクハラでーす。勇気の扉開いて密告してやる」
「やめてー」
さすがに冗談冗談。
「私もいいなーって思っちゃうけど、結局ないものねだりなんでしょうね」
「朝倉さんなんてちょうどいいバランスじゃないですか。羨ましい。彼氏ちゃんかわいいし」
「でしょー」
「私は12歳も年下なんて無理」
「なっちゃんだと相手小学生になっちゃうもんね」
「男子高校生かわいいよ。一度年下男子と付き合ったらもう年下しか無理。めっちゃ甘えてくるの」
わかる。
魁十の高校時代もめちゃくちゃかわいかった。
いや、魁十は今も人類で1番かわいい。
魁十が甘えてきたりなんかしたらかわいすぎて息するの忘れちゃうの確定。
楽しく談笑しながら、時計を見る。
魁十そろそろバイト終わるな。
「お先に失礼します」
「えー、早くない?」
「なっちゃんこそ早く帰った方がいいんじゃない。ベロベロ」
さっきから私の腕にまとわりつくなっちゃんを朝倉さんへと押し付け、ジャケットを羽織る。
「難波さんとツーショになれる可能性にかけて難波さんがいる限りいます」
「無理そうだよー」
難波さんは、年配のおじちゃんおばちゃんパートさんたちに囲まれている。
どの年齢層にも人気だなあ、難波さん。
「あの辺、酔っ払うと人の話聞かないで自分語りばっかするから難波さんが一手に引き受けてあげてるんだよ」
「そうなの?」
たしかに、難波さんと仲良いイメージの若者たちは別テーブルで爆笑してる。
「きっとそう。絶対そう。難波さん優しい~。神」
「飛躍すご」
なっちゃんの脳内での話かい。
「マジ好き。難波さん、背高いし」
「うちの弟の方が高いんじゃないかな」
「スラッとしてて足長いし」
「そこは確実に弟のが足長い」
「顔小さいのに目が大きくて」
「うちの弟もっと顔小さいのに目ぇパッチリ」
「まつ毛バキバキだし」
「あはは。勝負にならないな」
難波さんみたいにバキバキではないけど、繊細で長いまつ毛が魁十のチャームポイントだもん。
「遠山さんの弟、そんなにイケメンなの」
「写真ないの?」
「ありますよ。これは3歳の頃の写真」
「なんでそんなすぐ弟の3歳の写真が出てくるの」
「年代別にフォルダ分けてるんで」
「弟の写真を?!」
そんな驚かれるようなことではない。
つい昨日、風呂上がりの魁十がカッコ良すぎるから撮って怒られた写真をスマホに表示する。
「意外! かわいい!」
「全然似てないねー。遠山さんは綺麗系だけど弟さんはかわいい系」
「この顔で高身長かー」
「これはモテるでしょ」
「狙わないでくださいよ! 年下ハンター」
サッとスマホをジャケットのポケットに押し込む。
「遠山さんって男嫌いなのかと思ってたけど、ブラコンだったんだね」
「ブラコンってほどじゃーないですよ」
「かなりのブラコンだと思う。分かるけど。弟さんかわいいけど」
なっちゃんがリス顔のクリクリした目でいたずらっぽく笑った。
「遠山さんの彼氏になるには、弟さんよりイケメンじゃなきゃダメなんでしょうね」
彼氏……魁十と比べて考えたことはなかったなあ。
「見た目だけイケメンでもダメ。中身も弟を越えてもらわないと。うちの弟、中身もめちゃくちゃかわいいんで」
「厳しいー」
「あ! もう魁十バイト先出る頃なんでほんとに失礼します!」
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