上 下
47 / 224
学園1年生編

ルシアンの成長

しおりを挟む


 私ことルシアン・グランツは、ここグランツ皇国の第三皇子である。


 最近までの私は…自分でもどうかと思うほどに愚かな人間だった。
 物心ついた頃からずっと家族に対し抱いていた劣等感。私はそれを誰に相談することもなく、しかし上手く付き合うことも出来ず…。

 いつしか憧れの兄上は…憎悪の対象になっていた。

 皇子という地位があったのも災いし、私はどんどん堕落していった。もう自分では、引き返せない所まで行ってしまったのだ…。


 そんな私を殴って力尽くで引っ張り上げてくれたのがセレスタンという名の少女だった。そしてそんな彼女に付き合って、諦めないでいてくれたエリゼという少年。

 私は生涯、彼らへの感謝の念を忘れることは無いだろう。






 そうして私は特に忌み嫌っていたルキウス兄上とルクトル兄上に、長年抱いていた全ての感情をぶつけることを決意した。


「ルシアン、ルキウスが呼んでいるわ。
 コレに着替えて中央広場に行きなさい」

「姉上…わかりました」

 どうやって話を切り出そうか悩んでいたところ…向こうからお呼び出しがかかった。
 だが私の部屋にやって来た姉上は…何故かジャージ(赤)姿だった。そして渡されたコレも、どこからどう見てもジャージ(黒)だ…。

 とりあえず着替えて皇宮の敷地内にある広場に向かう。ここはよく騎士が鍛錬をしている場所だ。
 だが今日は…彼らはこっちを遠巻きに見ているだけ。そして広場の中央には…。


「よく来たな、ルシアン」

「待っていましたよ」

「ルキウス兄上(青)、ルクトル兄上(緑)…」

 ルクトル兄上もいたのか、丁度いい。そのヘルメットとピコハンには突っ込まないでおこう。

 と思っていたら…私にも渡された。深く考えることを諦めた私は、とりあえず装着。
 そして立ち尽くす私にはお構いなしに、2人は距離を取り…ピコハンをスッと構えた。つられて私も構える。意味が分からない。

 よく見ると、父上に母上もいる。姉上は何故カメラを構えている???
 この状況を理解していないのは私だけのようだ。助けてラサーニュ、ラブレー。


「ではルシアン…まずは私の話を聞きなさい!」

「あ、はい」

 話をするだけならば、室内でよいのでは?
 いつもは威厳たっぷりの兄上だが、ジャージ姿でヘルメットとピコハンを装着し、真面目な顔で構える様は間抜けそのものだった。


 あれ、もしかして兄上って…意外とポンコツ?



「……いいか!授業は真面目に受けなさい!テストで一番になれとは言わないから、せめて平均点は取りなさい!お前前回のテスト、落第点ギリギリだっただろう!!」

「なんで知ってるんですかあーーー!!?」

 そしてなんで大声で言うかな!?「言われて恥ずかしいと思うなら勉強しろ!」じゃないよー!!!
 その後も兄上は、私の普段の行いに対してズバズバ言ってきた。私もそれに対して言い返す。未だにピコハンの使い途が分からない。


「なんですか、兄上達が優秀だから私が比較されて落とされるんでしょうが!!!」

「誰だそんなこと言った奴は!!私が拳骨をくれてやる、教えなさい!!」

「多すぎて忘れましたよ!」

「いいですかルシアン!今後はそういう時、僕達にちゃんと言うんですよ!」

「ルクトル兄上…」

「そもそもお前は!!外見だけで言えば誰よりも皇帝に相応しいと言われているんだぞ!」

「は、はあ!!!?」

「そうですよ。そんな言葉を聞いた兄である僕や、皇太子である兄上の気持ちを考えたことはありますか!?」

 待って、なんで?見た目って…どこが???
 どっちかって言うと、ルキウス兄上のほうがザ☆皇帝って感じじゃないか。

「「その黒髪だ/です!!!」」

「へ?なんで?私にとってこの髪は…コンプレックスの1つなのですが…」

「「はあ!!?」」

「だって…父上の金髪でも母上の茶髪でもない、異物だから…。
 もしかして私は、もしかして…家族と血が繋がって無いんじゃ…って思ってて…」

 そんな私の言葉に、家族全員その場にぶっ倒れた。騎士達は、あれは…ずっこけってやつだな!全員仰向けに倒れた。
 その場に立っているのは私のみ、これは私の勝利ということでいいかな?
 だがルクトル兄上がほふく前進で私に近寄り、隔世遺伝について細かく解説してくれた。


「つまり…この色は、ルシュフォード様のもの…?」


 …………恥ずかしいいい!!!偉大すぎて尊敬することも畏れ多い、崇拝するルシュフォード殿下と同等に思われていたなんて…しかもそれを、私だけ知らなかったなんて…!!!

 その後復活したルキウス兄上とルクトル兄上と、互いの心の中をぶち撒け合った。



 そしてふと気付く。今散々ダメ出しされたが…

 その中で一度も、「皇族として」という言葉は無かった。


 それはつまり兄上達は今、皇子としてでなく…兄として、弟である私を案じ叱責してくれているのだ。


「……あ!?どうした急に…!?」

「あ!!!兄上言い過ぎですよ!!」


 気が付くと、私は涙を流していた。どうしようもなく嬉しくて。同時に情けなくて。私の背中をさするルクトル兄上の手が暖かくて。眉を下げて謝罪するルキウス兄上の顔が面白くて…。



 そうして吹っ切れた私は…ルクトル兄上と結託してルキウス兄上に襲い掛かった。初めてピコハンが役に立つ時が来た。
 だがアッサリ返り討ちに遭い、取っ組み合いになったが私は沈んだ。
 受け止めてもらえなかった時は…色んな意味で泣いた。


「あんた達ィ…ルシアンに何をしてるの…!?」

「「あ、姉上ぇ!!?」」

 私が地面にうつ伏せに倒れて動かないでいたら、ついに姉上が参戦してきた。撮影はいつの間にか母上に交代していた、すごい連写音が聞こえてくる…。
 姉上はさっき兄上達が落としたピコハンを拾い、私からヘルメットを奪い。静かに構えた。


「覚悟ーーー!!!!」

「「ぎゃああああーーー!!!!」」


 逃げ惑う兄上達を、1人ずつ正確に仕留めていく姉上。
 そして湧き上がる観衆を背に勝利宣言し、横たわる私に近づいて来た。


「今度から、嫌なことがあったら全部お姉ちゃんに言いなさい。
 ルキウスだろうとルクトルだろうと、父上であっても私がとっちめてあげるから!」

「姉上ぇ…」

 その言葉は非常に嬉しかったが…ちょっと恥ずかしい…。
 私は…兄上達と一緒に…姉上と母上を守れる男になりたい…。




 その後私は兄上達と和解し、今では些細な争いをしたり笑い合ったり出来るようになった。
 セレスタン達にも謝罪し、友人になることが出来た!

 ちなみにセレスへのプロポーズだが、私は本気だったぞ。恋愛感情かは分からないが…。
 彼女があの時、道場で…涙を流しながら私を叱責してくれた。その姿が眩しいほどに美しくて、愛おしいと思ったのは事実だ。
 そうして彼女を泣かせてしまったことを恥じて…今後はあらゆるものから私が守る!と決意した。人によっては、それが恋愛感情と言えるのかもしれない。私は…どうだろう?




 ※※※




 そして昨日。私は友人達を皇宮に招待した。
 友人と言っても、セレスとエリゼ以外には距離があるから…もう少し親しくなりたいと思い、提案したのだ。

「いえ、僕は遠慮します!」

「いいじゃん、行こうよ!」

 だがラサーニュ嬢の執事であるリオは、最後まで抵抗していた。それは嫌だから、という感情から来るものではないと理解している。

 平民である彼が主人や貴族なんかと同等に振る舞えば…それは他者からの妬みを買う。きちんと立場を区別することは、彼を守る意味もあるのだ。
 それでもセレスとラサーニュ嬢は、彼のことを弟のように思っているらしいので…他の使用人を一切排除した状態でパーティーを開始した。


 それでも少し前の私だったら…「使用人と同じ席に着けるか!!」と憤慨していたに違いない。
 身分はきちんと弁えるほうが互いの為になるのは事実だが、こういう非公式の場においては…別に気にしなくていいんじゃないか?と思うようになった。


 パーティーは始まったが、やはり皆私に対して壁がある。
 そうだ、すごろく!確か完成していたんだった、アレをやろう!

 そう考え部屋に取りに行く。ついでに兄上の部屋に忍び込み…美味しそうなジュースも分けてもらおう。普通に飲ませてくれればいいのに、ケチ。



 後に私はこう思う。
 兄上が…「これは酒だから、もう少し待ちなさい」と説明してくれていれば…マクロンがあんな目に遭うことも無かったのに……!!





 すごろくの紙を広げ、セレスが解説する。最初聞いた時、サイコロと言ったら賭博に使われるのが一般的だから…健全な遊びなのかと心配になったものだ。
 だが話を聞くと面白そうだったので…夜な夜な作成した。勉強しろとか言わないで…後でやるから。

 他のメンバーも、面白そうと言ってくれてゲームはスタートした。



 乾杯をしてセレスがサイコロを振り…そう、地獄のゲームがスタートしてしまった………。








 異変はゲームが始まってすぐに訪れる。


「そいや!えっとー…5だ!何…『自分の長所を言う』か。うーん……諦めが早いとこ!」

「もうセレスちゃん!それは長所じゃ無いですわ!」

「あれー!?じゃあ、切り替えが早いとこ!」

「物は言いよう、だな!!」

 エリゼがそう言って大笑いしている。なんか皆…テンション高い…?
 とにかく、次は私の番…っと。

「どれ…空白だ、じゃあ次」

 次のマクロンだが…このメンバーの中で、リオを除くと彼が一番私と距離があるように思える。
 賢い彼が、私のことを忌み嫌っていたことは気付いていた。だが今後は…そういった人にも、私の成長を見てもらいたい、と思う。


「俺ですね…殿下と同じ、空白です」

 淡々と進めるマクロン。だが…顔をよく見ると、ほんのり赤くなってないか…?

「次はボクだな!!えと…1だ!!!あははあははっ!!」

 ???そんなに笑える要素はあったか?そこも空白なのだが…エリゼは腹を抱えて笑っている。

「次、ジスラン!!……あれ?」

「………zzzzz」


 あれ、ブラジリエ…うつ伏せで、寝てる?エリゼが隣から叩いても蹴っても動かない。ひっくり返すと、その顔は真っ赤に染まっていた…。


 ま、まさか………!!!


「仕方ない、邪魔だから端っこに転がしとこう!じゃあバジルだな!!」

「ふぁい!えっと……振り出し…」

「うははあははは!!!」

 !?振り出しに戻ったリオが、静かに涙を流す。そんなに悲しかったのか…!?

「ぐす、お注ぎします…」

「ああ、ありがとう……」

 リオは、私達のグラスが空になるとすかさずジュースを注ぐ。エリゼとマクロンはどんどん飲んでいるが…これは…!!


「次い、ロッティだよ」

「ありがとうお兄様。えっと…『ジュース一気飲み』ね、任せて!!」

「待てラサーニュ嬢!これは…!!」

 止める間もなく、彼女はグラスに入っていたものを飲み干した。すかさずリオが注ぐが…。

「次は私ですわ…あら、サイコロが2つある…?」



 間違いない、これは…酒だ!!!!



「全員飲むのをやめ…あっ!!」

「ふにゅ~…」

 ルネが後ろに倒れた。なんとかセレスが受け止めたが…彼女も一緒に倒れてしまった!
 慌てて近付くと、ルネは完全に眠っている。ブラジリエのように床に転がしておく訳にもいかず、ソファーの上に寝かせた。
 そしてセレスはというと…。

「う~ん…起きれないい、ひっぱって~」

「はーい、お兄さま」

 すでにフラフラしており、ラサーニュ嬢にもたれ掛かっている。そのままサイコロを…まだ続ける気か!?



「えっと。腕相撲のマスかあ。右…ルネちゃんいないから、ロッティ!僕と腕相撲しよ~」

「はーい♡」

 腕相撲姉妹対決か。少し興味ある…。
 だが…あっさりセレスの勝利に終わった。ラサーニュ嬢が「お兄さまを傷付けるなんて出来ないわ!」と、明らかに手を抜いていたのだ。
 それでもセレスは「勝ったー!」と喜んでいるので…まあいいか。


「なあ皆、一旦やめに…「もう、ルシアン!ちゃんとやって!!」あ、ごめん。じゃあ、ほいっと」

 えっと?1回休みか。丁度いい、今のうちに人を呼びに…


「俺ですね…『腕立て伏せ20回(※女子は5回)』か…よし!!」

「ゴブファッッッ!!!?」

「「きゃーーー!!?」」

「あっっっっはあはじゃはっははっ」


 私は立ち上がり扉に向かおうとしたのだが…突然、マクロンが上半身の服を脱ぎ捨てた!!?

「何故脱いだ!!?」

「運動するからですが?1、2、3…」

 そのまま腕立て伏せを始める。
 駄目だ、今この現場を誰かに見られたら…マクロンはただの変態だ!!というか、そこで顔を真っ赤にしている姉妹が見えないのか!?


「ひ~…ひはっ。ボクはなんだあ?
『国歌独唱』よっしゃ!!!~♪」


 エリゼの歌声をBGMに腕立てをする半裸のマクロン。段々とカオスになって来た…!


「僕は…また4!!また振り出し!!うわああああああん!!!」

 そして身動きが取れないリオは、今度は号泣してしまった。こんなに騒いだら、誰か来てしまう…!!




 コンコン「あの、殿下…何事でしょうか…?」


 おばーーー!!?ドアの前に控えているメイドが!!


「なんでもないっ!!ちょっとゲームで盛り上がってて…私が呼ぶまで絶っっ対に入って来ないように!」

「かしこまりました…」


 ふう…せめて、マクロンに服を着せねば…!

「よし、20回!」

「お疲れ様、マクロン。さあ服を着ろ!!」

「ん~…暑いので、いいです」

 よくなーい!!!力尽くで着せようとしたら、セレスに「変態皇子だ~あはは~」と言われてしまったので…私の心は折れた。


 こうなったらいっそ…全員ルネとブラジリエのように潰してしまうか…!?



 こうして私は選択肢を間違えた。

 たとえマクロンが変態扱いされようとも…人を呼ぶべきだったのだ…!






 数十分後。


「うあああああああん!僕、また振り出しですああああ!!!」

「あはっはっ、はー!!げほっあ"ー…」

 このすごろくに振り出しマスは3つしか無いのだが…リオが引っ掛かりまくっている。そして手足をバタつかせて号泣している…。
 そしてエリゼは笑いすぎで、声が掠れてきている。


「次、わたし…?お兄さま~サイコロふって~…」

「ん~…?」

 この姉妹は限界が近そうだ。ラサーニュ嬢は、ルネの眠るソファーに腰掛けうとうとしている。床に蹲るセレスもまとめて、寝かしつけてしまおうか。
 そう思ってセレスの腕をゆっくり引っ張ったのだが…。


「ん……?あったか~い…」

「!!!!??」


 な、ななななな…!!!


 セレスはそのまま、私に抱き着いてきてしまった…!柔らかくて、いい匂い…じゃなくてっ!!

「んん…」

「………!!」

 彼女が身じろぎすると、変な感覚に襲われる…!ていうか、顔近…このままじゃ、マズい!!!
 彼女をべりっと引っぺがし、私は乱れた呼吸を整える。


「だ、だめだセレス!そんな誰彼構わず抱き着くな…!!」

「でもお…寒いんだもん…!」

「ならば俺が温めよう!!!」

「わーい…」

「お前は駄目だーーー!!!」

「ぶははははははははは!!!!」

 なんと、今度は半裸のままでマクロンがセレスを抱き締めた!やめろ、相手は隠してはいるが女性だぞ!!!しかも…。


「ん…セレス…」

「あはは、くすぐったいよう…んン…?」

「わーーーーー!!?」

 マクロンが、彼女の頬に、額に、瞼に、鼻に…キスをしてる!?エリゼはその様子に大笑いし、リオはいつの間にか眠っている。
 ついに唇にキスをしようと…それは駄目だーーー!!!マクロンを後ろから羽交い締めにする。


「やめろマクロン!!(社会的に)死ぬ気か!!?
 そんな格好で抱き着いている時点でアウトだぞお前!!!」

「そんな、格好…?

 ………はっ!分かりました!!!」

「分かってなあーーーい!!!」


 彼がセレスから手を離した瞬間に、彼女の救助に成功したが…!

 この野郎、ついに下まで脱ぎやがった!!!パンツ一丁になったマクロンは、再びセレスに襲い掛かる!!


「待て待て待て待て!!!お前、後悔するの自分だぞ!?」


 私はパンツ一丁の男に抱き着く趣味は無いが…服を着ていない彼は、掴む場所が無い。
 パンツを掴んで万が一ずり下ろしたら、マクロンの目の前にいるセレスがあまりにも可哀想なので…結果的に再びマクロンを羽交い締めにする羽目に…。うぅ気持ち悪い…。


「うおおお!殿下、何をする!?離せ!!」

「何ってお前を(犯罪者にしないよう)守ってやってるんだよ!!セレス、今のうちに避難しろ…って無理か!!
 エリゼ、セレスを連れて部屋の隅に行け!!」

「はは、あはっは、あ…げっほ、げほっ、うぐ…気持ち悪い…」

「やっぱトイレ行け今すぐ!!!」

 駄目だ、エリゼも当てにならん!!!
 マクロンには何を言っても効かないし、こうなったら力尽くで気絶させ…!!








「…………お前達、何してるんだ……?」



「…………え」



 この場にそぐわない、冷静な声が後ろから聞こえて来た……。


 私は壊れた人形のように…ギギギ…とゆっくりと振り向くと………。



「あに、うえ……」


 そこには、目を丸くするルキウス兄上、ルクトル兄上、ナハト、ブラジリエ(兄)の姿があったのだった……。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

乙女ゲーのモブデブ令嬢に転生したので平和に過ごしたい

ゆの
恋愛
私は日比谷夏那、18歳。特に優れた所もなく平々凡々で、波風立てずに過ごしたかった私は、特に興味のない乙女ゲームを友人に強引に薦められるがままにプレイした。 だが、その乙女ゲームの各ルートをクリアした翌日に事故にあって亡くなってしまった。 気がつくと、乙女ゲームに1度だけ登場したモブデブ令嬢に転生していた!!特にゲームの影響がない人に転生したことに安堵した私は、ヒロインや攻略対象に関わらず平和に過ごしたいと思います。 だけど、肉やお菓子より断然大好きなフルーツばっかりを食べていたらいつの間にか痩せて、絶世の美女に…?! 平和に過ごしたい令嬢とそれを放って置かない攻略対象達の平和だったり平和じゃなかったりする日々が始まる。

【完結】悪役令息アレックスは残念な子なので攻略対象者ノワールの執着に気付かない

降魔 鬼灯
恋愛
美人メイドに迫られたアレックスは、自分が悪役令息だったことを思い出す。  ヒロインの姉を凌辱して自殺に追いやり、10年後断罪されるアレックスって俺じゃない?  でも、俺の身体は女なんですけど…。  冤罪で断罪されるのを回避するべく、逃げ出したアレックスは、自分を監禁することになる攻略対象者ノワールに助けを求める。  ボーイズラブではないのですが、主人公の一人称は俺です。苦手な方はお控えください。 小説家になろう、カクヨムでも投稿していますが、アルファポリス版だけ内容が異なります。

継母の心得

トール
恋愛
【本編第一部完結済、2023/10〜第二部スタート ☆書籍化 2024/11/22ノベル5巻、コミックス1巻同時刊行予定☆】 ※継母というテーマですが、ドロドロではありません。ほっこり可愛いを中心に展開されるお話ですので、ドロドロ重い、が苦手の方にもお読みいただけます。 山崎 美咲(35)は、癌治療で子供の作れない身体となった。生涯独身だと諦めていたが、やはり子供は欲しかったとじわじわ後悔が募っていく。 治療の甲斐なくこの世を去った美咲が目を覚ますと、なんと生前読んでいたマンガの世界に転生していた。 不遇な幼少期を過ごした主人公が、ライバルである皇太子とヒロインを巡り争い、最後は見事ヒロインを射止めるというテンプレもののマンガ。その不遇な幼少期で主人公を虐待する悪辣な継母がまさかの私!? 前世の記憶を取り戻したのは、主人公の父親との結婚式前日だった! 突然3才児の母親になった主人公が、良い継母になれるよう子育てに奮闘していたら、いつの間にか父子に溺愛されて……。 オタクの知識を使って、子育て頑張ります!! 子育てに関する道具が揃っていない世界で、玩具や食器、子供用品を作り出していく、オタクが行う異世界育児ファンタジー開幕です! 番外編は10/7〜別ページに移動いたしました。

公爵令嬢になった私は、魔法学園の学園長である義兄に溺愛されているようです。

木山楽斗
恋愛
弱小貴族で、平民同然の暮らしをしていたルリアは、両親の死によって、遠縁の公爵家であるフォリシス家に引き取られることになった。位の高い貴族に引き取られることになり、怯えるルリアだったが、フォリシス家の人々はとても良くしてくれ、そんな家族をルリアは深く愛し、尊敬するようになっていた。その中でも、義兄であるリクルド・フォリシスには、特別である。気高く強い彼に、ルリアは強い憧れを抱いていくようになっていたのだ。 時は流れ、ルリアは十六歳になっていた。彼女の暮らす国では、その年で魔法学校に通うようになっている。そこで、ルリアは、兄の学園に通いたいと願っていた。しかし、リクルドはそれを認めてくれないのだ。なんとか理由を聞き、納得したルリアだったが、そこで義妹のレティが口を挟んできた。 「お兄様は、お姉様を共学の学園に通わせたくないだけです!」 「ほう?」 これは、ルリアと義理の家族の物語。 ※基本的に主人公の視点で進みますが、時々視点が変わります。視点が変わる話には、()で誰視点かを記しています。 ※同じ話を別視点でしている場合があります。

申し訳ないけど、悪役令嬢から足を洗らわせてもらうよ!

甘寧
恋愛
この世界が小説の世界だと気づいたのは、5歳の頃だった。 その日、二つ年上の兄と水遊びをしていて、足を滑らせ溺れた。 その拍子に前世の記憶が凄まじい勢いで頭に入ってきた。 前世の私は東雲菜知という名の、極道だった。 父親の後を継ぎ、東雲組の頭として奮闘していたところ、組同士の抗争に巻き込まれ32年の生涯を終えた。 そしてここは、その当時読んでいた小説「愛は貴方のために~カナリヤが望む愛のカタチ~」の世界らしい。 組の頭が恋愛小説を読んでるなんてバレないよう、コソコソ隠れて読んだものだ。 この小説の中のミレーナは、とんだ悪役令嬢で学園に入学すると、皆に好かれているヒロインのカナリヤを妬み、とことん虐め、傷ものにさせようと刺客を送り込むなど、非道の限りを尽くし断罪され死刑にされる。 その悪役令嬢、ミレーナ・セルヴィロが今の私だ。 ──カタギの人間に手を出しちゃ、いけないねぇ。 昔の記憶が戻った以上、原作のようにはさせない。 原作を無理やり変えるんだ、もしかしたらヒロインがハッピーエンドにならないかもしれない。 それでも、私は悪役令嬢から足を洗う。 小説家になろうでも連載してます。 ※短編予定でしたが、長編に変更します。

継母の心得 〜 番外編 〜

トール
恋愛
継母の心得の番外編のみを投稿しています。 【本編第一部完結済、2023/10/1〜第二部スタート☆書籍化 2024/11/22ノベル5巻、コミックス1巻同時刊行予定】

チートな幼女に転生しました。【本編完結済み】

Nau
恋愛
道路に飛び出した子供を庇って死んだ北野優子。 でもその庇った子が結構すごい女神が転生した姿だった?! 感謝を込めて別世界で転生することに! めちゃくちゃ感謝されて…出来上がった新しい私もしかして規格外? しかも学園に通うことになって行ってみたら、女嫌いの公爵家嫡男に気に入られて?! どうなる?私の人生! ※R15は保険です。 ※しれっと改正することがあります。

モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~

咲桜りおな
恋愛
 前世で大好きだった乙女ゲームの世界にモブキャラとして転生した伯爵令嬢のアスチルゼフィラ・ピスケリー。 ヒロインでも悪役令嬢でもないモブキャラだからこそ、推しキャラ達の恋物語を遠くから鑑賞出来る! と楽しみにしていたら、関わりたくないのに何故か悪役令嬢の兄である騎士見習いがやたらと絡んでくる……。 いやいや、物語の当事者になんてなりたくないんです! お願いだから近付かないでぇ!  そんな思いも虚しく愛しの推しは全力でわたしを口説いてくる。おまけにキラキラ王子まで絡んで来て……逃げ場を塞がれてしまったようです。 結構、ところどころでイチャラブしております。 ◆◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◆  前作「完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい」のスピンオフ作品。 この作品だけでもちゃんと楽しんで頂けます。  番外編集もUPしましたので、宜しければご覧下さい。 「小説家になろう」でも公開しています。

処理中です...