36 / 224
学園1年生編
31
しおりを挟む遡ること約1時間前。
「うーん、寝過ぎた…お腹空いたあ…」
ずっと横になっていたため身体が痛い。明日は学校だ、いい加減起きるか…。
一昨日部屋に戻って来た僕は、暫く布団の中で泣いた。
羞恥やら怒りやら様々な感情が喧嘩して、頭が混乱していたのだ。
どうかあの騒ぎが、ロッティの耳に入りませんように…!
しかし…大丈夫だとは思うけど、本当に殿下が僕を罪に問うたらどうしよう?
まずロッティとバジルは逃す。使用人は、多分大丈夫でしょう。
両親は知らん。
そんな事をぐるぐる考えていたら、朝になっていた。
だが食欲が無い。昨夜から何も食べていないのに、まるでお腹が空いていない。
水分だけ摂って、また布団に潜った。
もしも急に騎士の皆さんがこの部屋を攻めて来たら。
まず暖炉とアクアが足止め。ラナとノモさんは戦えないから避難してようか。ドワーフ達には剣や鎧を分解して無力化させてもらおう。
そしてエアの力で空を飛び、そのまま遠くへ逃げる!!具体的には、教会。
よし完璧。荷物は諦めよう。
半日以上、そんなシミュレーションをしていた。無駄に終わったが。
あの場にルキウス殿下とルクトル殿下がいた以上、本当に罰せられるとは思ってなかったしね。
最悪そうなったとしても、ランドール先輩が止めてくれたハズ。
…今後、皇子兄弟はどうするんだろう。これ以上僕に口を挟む権利も隙間もない。関係ないはずなのに…どうしても考えてしまう。
ルシアン殿下とは…僕から話し掛けることはもうしない。もちろん挨拶はするけど、友人のように接することは出来ない。
彼は僕とよく似ている。そう考えると…もしもの可能性に思い至った。
もしも。伯爵が僕を女として育て愛してくれて、後継には養子を迎え。僕も自由に生きていたら。
ルシアン殿下と、同じように育ったのかな…?
出来の良い妹に「わたしのほうがお姉さんなのに!!」とか言ったかも。
癇癪持ちの我儘娘に育ち、美しくて優秀で優しい妹を虐げて。
そんなロッティは学園で出会うイケメン達と愛を育み、姉から逃れる。だが僕は自分を差し置いて愛される妹に嫉妬し嫌がらせを…などという。
まるで乙女ゲームの悪役令嬢みたいに育った未来も存在するのでは…?と思った。ありそう。
その場合攻略対象はジスラン・バジル・エリゼ・パスカル・義弟(仮)。生徒会トリオも捨て難い。
ルシアン殿下は、一緒に悪役になってもらおう。
ルネちゃんはそのままロッティの友人枠。
隠しキャラでゲルシェ先生はどうだろう?年は離れているけどあの人結構格好良いと思うし、大人の色気というか…ね?
ただし難易度は鬼。先生は、絶対に生徒に手なんて出さん!って感じするし。
そんな妄想をしていたら、日曜になっていた。
殿下に対する怒りは、いつの間にか消えていた。
もしくは元々、彼に対して怒ってなんてなかったのかも。自分でもよく分からないけど…。
もしかしたら僕は、無意識で殿下に仲間意識を抱いていたのかもしれない。
彼以外の人から「お前は恵まれている」なんて言われても、「何も知らないくせに」と洟も引っ掛けない気がする。
相手が殿下だったから…「お前にだけは言われたくない!!!」と思ったんだ。
…………もう、考えるのはよそう……。
またベッドに寝転んだ。
そうして冒頭に戻る。
うう…金曜から水分と、ちょっとしたお菓子しか食べていない。流石に空腹感に襲われる。
ふと手に何か当たり…枕の周りに手紙やら軽食やらが落ちているのに気付いた。
転移の魔術には場所指定と人物指定の2種類がある。ただし場所指定は行った事のある所限定で、人物指定は会った事のある人に限る。
これは僕指定で送られてきたようだ。どれどれ。
「えっと…『大丈夫か?何か食べてるのか?』『頼む、返事をくれ!』『殿下のことは気にするな。いざとなったら俺は全力でお前を守る!!』『お前早まった真似はするなよ!?』とな。
あちゃー…大分心配かけちゃったか…」
しまった。落ち着くと…あの場にジスラン・エリゼ・パスカルもいたんだったな、と気付く。
彼らは、僕の醜い姿に失望しただろうか?と思ったけど。この反応からするとそうでもなさそう。
むしろ…皆受け入れてくれたように感じる。勘違いかもしれないけど、少し…いや、かなり嬉しい。
「そろそろ起きなきゃ…シャワー浴びよう」
送られてきた軽食をつまみ、のそのそとベッドから降り寝室を出る。
そしてバスルームで服を脱いでいたら、扉を叩く音が聞こえた。しまった、先に彼らに返事をするべきだったか…!!
でももう脱いじゃったし。すぐに出ればいいか。
「みんなー、誰も部屋に入ってこないようにしてね?」
と、精霊達にお願いする。手紙にも『早まるな!』とか書いてあったし、死んでると思われて鍵を開けられる可能性もあると思い至ったのだ。
なので先手を打つ。ふっ、僕やればできる子!
ただし。強引に転移してくるという可能性は浮かばなかった。
分かっていれば、先に彼らに生存報告をしておいたのに…!!
「ふう…」
シャワーを止め、一息つく。そして顔を上げたら…どこからともなく、風が吹いてきた…?
どこから…?と考える間もなく、突然目の前に何かが現れて…!?
「わあっ!!」
「あっ!?」
どすん!と、そのまま僕の上にのしかかってきた!?耐え切れず後ろに倒れるが…前から伸びてきた誰かの手に抱き留められて、なんとか転ばずに済んだ。
え、人?急に現れたの人??は??
しかもこの、見覚えのあるピンク頭は………。
「あ、悪い。風呂入ってたのか。怪我、は………」
うん、エリゼだ。
そして僕は今。
全裸だ。
生まれたままの姿で…エリゼの下敷きになっている。
彼は僕に覆い被さり、背中に右手を回し左手を床につき僕の体重を支えている。
うーん細身に見えるけど、意外と筋力あるんだー。
やっぱ男の子だねー。
「「…………………」」
「…………きゃーーー。エリゼさんのえっちー…」
「………うん、ごめん……」
彼は僕をゆっくりと優しく床に降ろし、静かにバスルームから出て行った。
そして。
「を"ぼわ"あああーーーーー!!!!??」
奇声を発しながら、大きな音を立てながら、遠ざかり。静かに、なった。
……………え?今、何が起きた…?
未だ僕は、床にへたり込んだまま。
そんな僕の周囲を、精霊達が飛び回る。
「だから入るなって言ったのに~」「ニナが、うちの主人がごめんねって言ってるよ」「主人、大丈夫?」と言っている…。
エリゼが。入って……見られ…た。
う…うわあああああああぁぁぁぁ!!!?!?
やばいやばいやばいいい!!!!暖炉お!!今すぐ乾かして、早くううううう!!!
僕は今、羞恥より衝撃に襲われている!!
早く、言い訳しなきゃ…!!実は私、ロッティだヨォ!とか!!
速攻で乾かしてもらい、急いで服を着て扉に向かうと…外から、話し声が…?まさか!!
鍵を開けノブを回し、念の為ゆっくりと開ける。隙間から見えたものは…。
「エリゼ貴様ああああああ!!!俺ですら、幼馴染の俺ですらまだセレスの柔肌を拝んだことが無いというのにいいいいい!!!!」
「どうだった!!?どうだったんだ彼の肢体は!!!?」
「あのう、私はもう戻っていいですかね…?」
「見たよ!!上から下まで全部見たよおおおおお!!!うわああああ!!柔らかかったよおおお!!!」
「「何イ!!!?」」
エリゼを激しく揺さぶるジスランと、その横で感想を求めるパスカル。そして寮監の先生。
ジスラン、柔肌ってのは主に女性に使う言葉だゾ☆
しかしそっか、全部見ちゃったか。そっか。
……………。
「…きゃーーーーー!!!!??」
「「「セレス(タン)!!!?」」」
ああああああーーー!!!!今頃、恥ずかしく…っきゃああーーー!!!?
う"わああああ!!!扉が閉まらない、向こうから引っ張られてるうう!!?
「うぎゃあ!!んぎゃあああーーー!!!?やめてやめて開けないで!!」
「何を言っている!そんなに慌てて!!」
「っやめろジスラン!!今は…!」
ジスランの馬鹿力に僕が敵う訳もなく。そのまま扉は開け放たれ…ドアノブを掴んでいた僕も一緒に外に飛び出した。
「ふぎゃ!」
そのまま前のめりに倒れ…咄嗟に受け止めてくれたエリゼに今度は僕が覆い被さった。その場に沈黙が落ちる。
「…セレス、胸…」
「……何も、着けてない…」
エリゼが僕にだけ聞こえる小声で呟いた。
はい、サラシ着けてません。そんな暇ありませんでしたので。
…ごめんなさい!!ささやかな胸ですがわざと当ててる訳じゃないんですううう!!!
エリゼはぷしゅう…と音を立てながら顔を茹で上がらせた。
「あの…私もう戻っても…?」
あ、はい。お騒がせしました…。
※※※
「ううう…」
エリゼは僕ごと起き上がり、抱き締めたまま部屋の中に移動し…「これでも抱いてろ!!」とクッションを押し付けてきた。
なので僕は今、そのクッションを抱えてソファーに座り込んでいる…。
「その、思ったより元気そうでよかった…」
パスカルがそう言いながら、紅茶を淹れてくれた。
さっきの彼は幻聴だな、うん。パスカルが僕の身体に興味あるとは思えないし…うん。
「ちゃんと飯は食べたのか?」
ジスラン、お前は今すぐ帰れ。なんか身の危険感じるから。
まあ…いつものことか。
「……………」
そして…エリゼの顔を見れない…。しかし、彼とちゃんと話さないと…!
僕の部屋には、2人掛けのソファーが1つしかない。今そこに僕が1人で座り、左右を精霊達ががっちりガードしている。
ちなみに、ドワーフ含め全員揃っている。皆僕とずっと一緒にいたいんだって!嬉しいこと言ってくれるう。
そしてジスランはソファーの脇に立ち、パスカルはスツールを使っている。
エリゼは床に体育座りをして、僕に背を向けている…。顔見るどころじゃなかったわ。
紅茶を飲んで落ち着いたところで、彼らにお礼を言った。
わざわざ部屋まで来てくれてありがとう。
それと、あの一件は誰にも話さないで欲しい。特にロッティには…知られたくない、と。
「セレスタン…まだ、殿下との一件。引きずってるか…?」
パスカルにそう問われ、うーんと考えた。
「いや別に。これ以上僕に出来ることもないしね。
…ただ色々考え事してたら2日過ぎちゃってただけ。心配かけてごめんね」
そう答えると、彼らは安心したように笑ってくれた。今から夕飯食べに行くか?と言われたので、僕はさっき軽食つまんだからいっぱいだと返事する。
それ以上は何も聞かれず、彼らは出て行こうとした。どうやら本当に、僕の無事を確かめに来ただけらしい。
こういう苦しい時に側にいてくれる友人て、本当にありがたい。だから彼らが同様に困難にぶち当たったら…僕も何か力になれればいいなあ。
あ、ちょっと待って!!
「エリゼ、話が」
「…エリゼだけか?」
う?うん。エリゼのほうもソワソワしてるし。
だが…
「俺も残る」
「俺もだ!」
なんで!?今解散の雰囲気だったじゃん、2人は帰ってくれていいんだよ!?
とは言えず…結局エリゼもまとめて帰した。そして寝る前に「明日の昼はご飯持って医務室集合」という手紙を送ったら、「了解」とだけ返事が来た。
※
その頃のエリゼはというと。
「………………」
真っ暗な部屋の中、布団を頭まで掛け丸くなっていた。
眠ろうと思って目を閉じても、頭に浮かぶのはセレスタンのことばかり。
「(……女、だったのか…。
………なんで男の振りをする?…顔を隠すのが伯爵の指示ならば、当然伯爵が原因か。
それじゃ…あの時の言葉。たった数分先に生まれただけってのは、先に生まれたから男に仕立てられたんだろうか。
シャルロットに全てを奪われたってのは、女としての全て?多分、今までボクでは想像も出来ない程苦労してきたんだろうな…。
もしボクが女の振りを強要されたら…父上殺すかも。
でも、あいつの性格からして…シャルロットに奪われたと同時に、妹に辛い役目を押し付けなくて済んだとか考えそう。
……シャルロットは、何も知らない?知ってたら多分、伯爵死んでそうだし。
はあ……)」
大正解である。
セレスタンの裸を見てしまった時はかなり動揺していたが、落ち着いたら別の考えが次々頭に浮かび、それどころではなくなっていた。
「……ボクに何か、手伝えることはあるかな。伯爵暗殺の証拠隠滅なら…」
そんなことを考えつつ、明日じっくり話を聞こうと決めた。
「(でもなんで医務室?…もしかして、ゲルシェ先生は知っている?医務室…ベッド…。
………!!そそそそういえばボク、前にセレスと同衾した事なかったか…!?)」
そんな事を思い出してしまうと…折角頭の隅に追いやって大事に保存していた光景が、連鎖して解放されてしまった。
バスルームで、一糸纏わぬ姿のセレスタンを抱き締め、がっつり見てしまった事。
腕や顔はうっすら日焼けしているが、服に隠されていた部分は透き通るように白く。
やや鍛えられた身体は健康的で、水に濡れた姿は艶かしく扇情的で…。
その光景が思い出され……。
「……うおぉぉぉぉ…!!明日、どんな顔すりゃいいんだあ……!」
と、眠れぬ夜を過ごしていたのだった。
10
お気に入りに追加
363
あなたにおすすめの小説
乙女ゲーのモブデブ令嬢に転生したので平和に過ごしたい
ゆの
恋愛
私は日比谷夏那、18歳。特に優れた所もなく平々凡々で、波風立てずに過ごしたかった私は、特に興味のない乙女ゲームを友人に強引に薦められるがままにプレイした。
だが、その乙女ゲームの各ルートをクリアした翌日に事故にあって亡くなってしまった。
気がつくと、乙女ゲームに1度だけ登場したモブデブ令嬢に転生していた!!特にゲームの影響がない人に転生したことに安堵した私は、ヒロインや攻略対象に関わらず平和に過ごしたいと思います。
だけど、肉やお菓子より断然大好きなフルーツばっかりを食べていたらいつの間にか痩せて、絶世の美女に…?!
平和に過ごしたい令嬢とそれを放って置かない攻略対象達の平和だったり平和じゃなかったりする日々が始まる。
【完結】悪役令息アレックスは残念な子なので攻略対象者ノワールの執着に気付かない
降魔 鬼灯
恋愛
美人メイドに迫られたアレックスは、自分が悪役令息だったことを思い出す。
ヒロインの姉を凌辱して自殺に追いやり、10年後断罪されるアレックスって俺じゃない?
でも、俺の身体は女なんですけど…。
冤罪で断罪されるのを回避するべく、逃げ出したアレックスは、自分を監禁することになる攻略対象者ノワールに助けを求める。
ボーイズラブではないのですが、主人公の一人称は俺です。苦手な方はお控えください。
小説家になろう、カクヨムでも投稿していますが、アルファポリス版だけ内容が異なります。
継母の心得
トール
恋愛
【本編第一部完結済、2023/10〜第二部スタート ☆書籍化 2024/11/22ノベル5巻、コミックス1巻同時刊行予定☆】
※継母というテーマですが、ドロドロではありません。ほっこり可愛いを中心に展開されるお話ですので、ドロドロ重い、が苦手の方にもお読みいただけます。
山崎 美咲(35)は、癌治療で子供の作れない身体となった。生涯独身だと諦めていたが、やはり子供は欲しかったとじわじわ後悔が募っていく。
治療の甲斐なくこの世を去った美咲が目を覚ますと、なんと生前読んでいたマンガの世界に転生していた。
不遇な幼少期を過ごした主人公が、ライバルである皇太子とヒロインを巡り争い、最後は見事ヒロインを射止めるというテンプレもののマンガ。その不遇な幼少期で主人公を虐待する悪辣な継母がまさかの私!?
前世の記憶を取り戻したのは、主人公の父親との結婚式前日だった!
突然3才児の母親になった主人公が、良い継母になれるよう子育てに奮闘していたら、いつの間にか父子に溺愛されて……。
オタクの知識を使って、子育て頑張ります!!
子育てに関する道具が揃っていない世界で、玩具や食器、子供用品を作り出していく、オタクが行う異世界育児ファンタジー開幕です!
番外編は10/7〜別ページに移動いたしました。
公爵令嬢になった私は、魔法学園の学園長である義兄に溺愛されているようです。
木山楽斗
恋愛
弱小貴族で、平民同然の暮らしをしていたルリアは、両親の死によって、遠縁の公爵家であるフォリシス家に引き取られることになった。位の高い貴族に引き取られることになり、怯えるルリアだったが、フォリシス家の人々はとても良くしてくれ、そんな家族をルリアは深く愛し、尊敬するようになっていた。その中でも、義兄であるリクルド・フォリシスには、特別である。気高く強い彼に、ルリアは強い憧れを抱いていくようになっていたのだ。
時は流れ、ルリアは十六歳になっていた。彼女の暮らす国では、その年で魔法学校に通うようになっている。そこで、ルリアは、兄の学園に通いたいと願っていた。しかし、リクルドはそれを認めてくれないのだ。なんとか理由を聞き、納得したルリアだったが、そこで義妹のレティが口を挟んできた。
「お兄様は、お姉様を共学の学園に通わせたくないだけです!」
「ほう?」
これは、ルリアと義理の家族の物語。
※基本的に主人公の視点で進みますが、時々視点が変わります。視点が変わる話には、()で誰視点かを記しています。
※同じ話を別視点でしている場合があります。
申し訳ないけど、悪役令嬢から足を洗らわせてもらうよ!
甘寧
恋愛
この世界が小説の世界だと気づいたのは、5歳の頃だった。
その日、二つ年上の兄と水遊びをしていて、足を滑らせ溺れた。
その拍子に前世の記憶が凄まじい勢いで頭に入ってきた。
前世の私は東雲菜知という名の、極道だった。
父親の後を継ぎ、東雲組の頭として奮闘していたところ、組同士の抗争に巻き込まれ32年の生涯を終えた。
そしてここは、その当時読んでいた小説「愛は貴方のために~カナリヤが望む愛のカタチ~」の世界らしい。
組の頭が恋愛小説を読んでるなんてバレないよう、コソコソ隠れて読んだものだ。
この小説の中のミレーナは、とんだ悪役令嬢で学園に入学すると、皆に好かれているヒロインのカナリヤを妬み、とことん虐め、傷ものにさせようと刺客を送り込むなど、非道の限りを尽くし断罪され死刑にされる。
その悪役令嬢、ミレーナ・セルヴィロが今の私だ。
──カタギの人間に手を出しちゃ、いけないねぇ。
昔の記憶が戻った以上、原作のようにはさせない。
原作を無理やり変えるんだ、もしかしたらヒロインがハッピーエンドにならないかもしれない。
それでも、私は悪役令嬢から足を洗う。
小説家になろうでも連載してます。
※短編予定でしたが、長編に変更します。
継母の心得 〜 番外編 〜
トール
恋愛
継母の心得の番外編のみを投稿しています。
【本編第一部完結済、2023/10/1〜第二部スタート☆書籍化 2024/11/22ノベル5巻、コミックス1巻同時刊行予定】
チートな幼女に転生しました。【本編完結済み】
Nau
恋愛
道路に飛び出した子供を庇って死んだ北野優子。
でもその庇った子が結構すごい女神が転生した姿だった?!
感謝を込めて別世界で転生することに!
めちゃくちゃ感謝されて…出来上がった新しい私もしかして規格外?
しかも学園に通うことになって行ってみたら、女嫌いの公爵家嫡男に気に入られて?!
どうなる?私の人生!
※R15は保険です。
※しれっと改正することがあります。
モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~
咲桜りおな
恋愛
前世で大好きだった乙女ゲームの世界にモブキャラとして転生した伯爵令嬢のアスチルゼフィラ・ピスケリー。
ヒロインでも悪役令嬢でもないモブキャラだからこそ、推しキャラ達の恋物語を遠くから鑑賞出来る! と楽しみにしていたら、関わりたくないのに何故か悪役令嬢の兄である騎士見習いがやたらと絡んでくる……。
いやいや、物語の当事者になんてなりたくないんです! お願いだから近付かないでぇ!
そんな思いも虚しく愛しの推しは全力でわたしを口説いてくる。おまけにキラキラ王子まで絡んで来て……逃げ場を塞がれてしまったようです。
結構、ところどころでイチャラブしております。
◆◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◆
前作「完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい」のスピンオフ作品。
この作品だけでもちゃんと楽しんで頂けます。
番外編集もUPしましたので、宜しければご覧下さい。
「小説家になろう」でも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる