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第17章 どうやら魔王は兄妹のようです。
妖魔王からは逃げられない
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床に落ちた鍵を拾おうと手を伸ばす。
今の超回復を使用し続けるには鍵を身に付けなければ意味がないのである。
そのために俺は1度立ち止まり、急いで鍵を拾った。
そこで妖魔王の妹に攻撃の隙を与えてしまったのだ。
「「『呼無柳(こむやなぎ)』」」
呼吸ができない?
背後には幻影のように透明な柳がサワサワと揺れている。
範囲魔法ということだろう。
鍵を拾うことに集中しすぎて気づけなかった。
窒息死の場合は蘇ることはできるのだろうか?
もしもこの超回復が切断のみに有効だとすれば、この魔法は危険すぎる。
この範囲魔法から逃れるには範囲外に逃れるしかない。
そう思って、俺は呼吸ができないままでも走り出そうとすると……。
「「『家土兵(かどへい)』」」
今度は足元から小さな槍を持った指くらいの兵隊たちが現れて、俺の左足に槍を突き刺し始めた。
グサグサグサグサと刺繍針を突き刺される布のように何度も何度も俺の足を突き刺してくる。
「なんだこいつら!!」
これ以上怪我をして移動が遅くなる前に範囲魔法の外に出なければ、窒息死する。
窒息死しても超回復が発動してくれればよいのだが。
肉体だけを治して魂はあの世なんて冗談じゃない。
それにこのまま致命死の場合だとどうなるか確かめる勇気もない。
そのため、俺は兵隊を掴んで遠くに投げ捨てようとしたのだが。
「こいつら!? 崩れる。砂か?
握っただけで砂のように崩れる!?」
兵隊を掴むとその握力で兵隊はバラバラに、元の砂に戻ってしまう。
そして、その砂になった兵隊は再び地面に集まり、体を作成して襲いかかってくるのだ。
時間稼ぎ?
窒息死させるための時間稼ぎだ。
ならば、無視するのが一番いい。
そう考えた俺が負傷していない足でおもいっきり地面を蹴り、兵隊の真上を飛び越えて走る。
負傷して引きずって歩かなければいけないが、兵隊たちは足は遅いようで、この距離では俺に追い付けるはずもない。
よかったと正直思う。
「「『神罰縛(しんばつばく)』」」
しかし、安心する暇はなかった。
そんな暇など妖魔王の妹が与えてくれるはずもなかった。
兵隊たちから距離は離れたものの、今度は呼吸どころか動くことができなくなってしまったのだ。
「なっ…………!?」
「「そうだ。お兄様~。
いいことを思い付いちゃったわ」」
そんな動けない俺を見ながら妖魔王の妹は兄に声をかけている。
「「どうしたのだ?
我が妹よ。我は出番がなくて暇なのだが?」」
「「さっきはうまくいかなかったけど、それはお残しがあったからだと思うのよ。残さず食べればいいじゃない?」」
残さず食べれば……?
妖魔王の妹の発言に嫌な予感があふれでている。
どうせ、殺すなら動けない俺に近づいて、妖魔王の兄がルイトボルトと俺の関係を切断すればいいと思うのだが。
やはり、近づいたら危険だと妖魔王が理解しているからだろうか。
「「それじゃあ、いくよ。『業虫蝕(ごうちゅうしょく)』」」
彼女らがその魔法を唱えると、異次元空間からありとあらゆる蟲が羽音を発てながら現れた。
どれも普通の大きさの小さな蟲達である。
その蟲たちは動けない俺の方へとまっすぐに……。
あっ、嫌な予感が的中した。
残さず食べる。
それはもちろん先程の72の怪物が食べ残したからである。
72の怪物はもともと一口で満足していた。
だから、多少の肉や意識は無くならずに済んだし、耳や脳で考えることはできた。
しかし、それでも激痛や阿鼻叫喚の断末魔はあげる。
肉が削ぎ食われ、体に穴が開き、内蔵は食われるのだ。
それは地獄。
もう味わいたくもない悲痛な地獄である。
だが、今回は俺は死ぬことができない。
アリは獲物を巣まで運んでから食べると聞くし、あの噛みちぎる口は小さい。
つまり、先程よりも長い間。
永遠に続くような時の中、俺は食い荒らされるのである。
視界が黒く染まる。
目の前が黒い砂嵐の中にいるような景色なのである。
そしてそれは雨のように俺の体に張り付いてくる。
全身が焼き付くされるような感覚。先程よりも長い地獄。
全身の皮膚に蟲が噛みつき、ちぎり喰らうのだ。
痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。
それだけでは飽き足らず、更に奥へ奥へと進むかのように皮膚を噛み進める。
全身からペンキでもかけられたかのように真っ赤な血が流れ落ち、蟲たちを洗い流していく。
しかし、それでも次から次へと蟲たちは懲りずにやって来て喰らう。
肉に血というドレッシングのような水分がかかり、更に食欲は増していくようだ。
思わず恐怖で目を瞑る。どうせ目を開いても周囲は黒い砂嵐の中なので、瞑ってもよかったかもしれない。先程から聞こえてくるのは羽音と水が流れ落ちる音。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!」
絶叫してしまった。ついにはその痛みに耐えることができなくて、俺は声を出して悲痛さを嘆く。
もう気が狂いそうだった。いや、あと少しで狂うところだった。
先程の72の怪物は一噛みで72回。
それでも地獄だったというのに、今度は終わりがない。
完全に終わりが数えられない。
叫ぶ。痛み。叫ぶ。痛み。叫ぶ。痛み。
その途端、俺の口の中にまだ肉があると知った蟲たちが体内へと侵入。
「オッ………ゴボッ………ゴッ………ゴボッ!?」
まずは入り口に近い舌から小さな小さな蟲の大群に噛みちぎられて、小さな口蓋垂はすぐに数十匹の蟲に食われた。
口の中へと入っていく蟲たちは手当たり次第に周囲の肉を捕食。
すでに指先の骨が露になり始めている。
このままでは本当に死ぬ。
内部からも外部からも止まらない。
ジワジワとジワジワと長い時間をかけて、かけて、かけて……。
俺の体は皮膚がむき出しになり、魔王城の床一面が俺の血液で染まった。
理科室の人体模型のように内蔵はむき出しになり、今にも落としてしまいそう。
その姿を俺はこの目で見た。
ああ、人体模型よりも酷い。黒い蟲たちの砂嵐に隠れていなければ、妖魔王にその姿を見せつけることができただろう。
そうしたら、きっと妖魔王は吐く。
そしてトラウマになるほどおぞましい姿に涙するはずだ。幽霊より怖いリアルだ。
どうしてそんな自分の姿が分かるかと言われるかもしれないが。
必死に瞑っていた目を見開いたわけではない。まぶたを食べられてしまったからだ。
呻くような声を頭の中で思い浮かべながら、俺は腕を動かす。左目はもうない。
その腕の動きに驚いた蟲は腕から飛び立つように離れると、別の部分の肉を食べ始めた。
ああ、骨が見える。
食べ残しは若干目立つが、これで腕を動かせるのが奇跡だ。
俺は本当に最後の力を振り絞って鍵を投げようとする。投げ捨てようとする。
しかし、鍵を投げ捨てることはできずにそのまま片手ごと投げ飛ばしてしまった。
目線から片手が消える。
骨だけが腕の先端に飛び出ている。
あとはあの片手が妖魔王にも蟲たちにも見つからなければ生き返れる。
涙はでない。顔の皮を剥ぎ食われて涙もでない。そろそろ呼吸も苦しくなってきた。
幸いにも呼吸ができない範囲魔法の中で死ねるのはありがたい。
このまま、本当に生き絶えるまで食われ続けるなんてたまったもんじゃないからな。
激痛で気絶も許されなかったからやっと死ねる。
もう何匹かの蟲は腹部から背中まで食い進めたようだ。背中に違和感を感じる。
尻から入った虫と、口や鼻から入った虫が腹の中で合流している。
こいつら、きれいに内蔵も喰らいやがって……。
ああ、そろそろ、からだの支えも効かなくなるはずだ。支える骨も筋肉も脆く削られている。
そうしたら、この頭が体内の骨のどこかに刺さって脳を貫通してくれるならありがたい。
体の支えが崩れてもその自分を見るのは辛いのだ。
あっ、視界が揺らいだ。支えが消えたのか?
急に支えが効かなくなった俺の体は床に崩れるように落ちていく。
驚いた蟲たちは一度俺から離れたが、再び先程までは食べられなかった裏側を食べ始める。
そして、5匹の蟲が俺の目の前にやって来て、その顎で俺の右目を………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………。
今の超回復を使用し続けるには鍵を身に付けなければ意味がないのである。
そのために俺は1度立ち止まり、急いで鍵を拾った。
そこで妖魔王の妹に攻撃の隙を与えてしまったのだ。
「「『呼無柳(こむやなぎ)』」」
呼吸ができない?
背後には幻影のように透明な柳がサワサワと揺れている。
範囲魔法ということだろう。
鍵を拾うことに集中しすぎて気づけなかった。
窒息死の場合は蘇ることはできるのだろうか?
もしもこの超回復が切断のみに有効だとすれば、この魔法は危険すぎる。
この範囲魔法から逃れるには範囲外に逃れるしかない。
そう思って、俺は呼吸ができないままでも走り出そうとすると……。
「「『家土兵(かどへい)』」」
今度は足元から小さな槍を持った指くらいの兵隊たちが現れて、俺の左足に槍を突き刺し始めた。
グサグサグサグサと刺繍針を突き刺される布のように何度も何度も俺の足を突き刺してくる。
「なんだこいつら!!」
これ以上怪我をして移動が遅くなる前に範囲魔法の外に出なければ、窒息死する。
窒息死しても超回復が発動してくれればよいのだが。
肉体だけを治して魂はあの世なんて冗談じゃない。
それにこのまま致命死の場合だとどうなるか確かめる勇気もない。
そのため、俺は兵隊を掴んで遠くに投げ捨てようとしたのだが。
「こいつら!? 崩れる。砂か?
握っただけで砂のように崩れる!?」
兵隊を掴むとその握力で兵隊はバラバラに、元の砂に戻ってしまう。
そして、その砂になった兵隊は再び地面に集まり、体を作成して襲いかかってくるのだ。
時間稼ぎ?
窒息死させるための時間稼ぎだ。
ならば、無視するのが一番いい。
そう考えた俺が負傷していない足でおもいっきり地面を蹴り、兵隊の真上を飛び越えて走る。
負傷して引きずって歩かなければいけないが、兵隊たちは足は遅いようで、この距離では俺に追い付けるはずもない。
よかったと正直思う。
「「『神罰縛(しんばつばく)』」」
しかし、安心する暇はなかった。
そんな暇など妖魔王の妹が与えてくれるはずもなかった。
兵隊たちから距離は離れたものの、今度は呼吸どころか動くことができなくなってしまったのだ。
「なっ…………!?」
「「そうだ。お兄様~。
いいことを思い付いちゃったわ」」
そんな動けない俺を見ながら妖魔王の妹は兄に声をかけている。
「「どうしたのだ?
我が妹よ。我は出番がなくて暇なのだが?」」
「「さっきはうまくいかなかったけど、それはお残しがあったからだと思うのよ。残さず食べればいいじゃない?」」
残さず食べれば……?
妖魔王の妹の発言に嫌な予感があふれでている。
どうせ、殺すなら動けない俺に近づいて、妖魔王の兄がルイトボルトと俺の関係を切断すればいいと思うのだが。
やはり、近づいたら危険だと妖魔王が理解しているからだろうか。
「「それじゃあ、いくよ。『業虫蝕(ごうちゅうしょく)』」」
彼女らがその魔法を唱えると、異次元空間からありとあらゆる蟲が羽音を発てながら現れた。
どれも普通の大きさの小さな蟲達である。
その蟲たちは動けない俺の方へとまっすぐに……。
あっ、嫌な予感が的中した。
残さず食べる。
それはもちろん先程の72の怪物が食べ残したからである。
72の怪物はもともと一口で満足していた。
だから、多少の肉や意識は無くならずに済んだし、耳や脳で考えることはできた。
しかし、それでも激痛や阿鼻叫喚の断末魔はあげる。
肉が削ぎ食われ、体に穴が開き、内蔵は食われるのだ。
それは地獄。
もう味わいたくもない悲痛な地獄である。
だが、今回は俺は死ぬことができない。
アリは獲物を巣まで運んでから食べると聞くし、あの噛みちぎる口は小さい。
つまり、先程よりも長い間。
永遠に続くような時の中、俺は食い荒らされるのである。
視界が黒く染まる。
目の前が黒い砂嵐の中にいるような景色なのである。
そしてそれは雨のように俺の体に張り付いてくる。
全身が焼き付くされるような感覚。先程よりも長い地獄。
全身の皮膚に蟲が噛みつき、ちぎり喰らうのだ。
痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。
それだけでは飽き足らず、更に奥へ奥へと進むかのように皮膚を噛み進める。
全身からペンキでもかけられたかのように真っ赤な血が流れ落ち、蟲たちを洗い流していく。
しかし、それでも次から次へと蟲たちは懲りずにやって来て喰らう。
肉に血というドレッシングのような水分がかかり、更に食欲は増していくようだ。
思わず恐怖で目を瞑る。どうせ目を開いても周囲は黒い砂嵐の中なので、瞑ってもよかったかもしれない。先程から聞こえてくるのは羽音と水が流れ落ちる音。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!」
絶叫してしまった。ついにはその痛みに耐えることができなくて、俺は声を出して悲痛さを嘆く。
もう気が狂いそうだった。いや、あと少しで狂うところだった。
先程の72の怪物は一噛みで72回。
それでも地獄だったというのに、今度は終わりがない。
完全に終わりが数えられない。
叫ぶ。痛み。叫ぶ。痛み。叫ぶ。痛み。
その途端、俺の口の中にまだ肉があると知った蟲たちが体内へと侵入。
「オッ………ゴボッ………ゴッ………ゴボッ!?」
まずは入り口に近い舌から小さな小さな蟲の大群に噛みちぎられて、小さな口蓋垂はすぐに数十匹の蟲に食われた。
口の中へと入っていく蟲たちは手当たり次第に周囲の肉を捕食。
すでに指先の骨が露になり始めている。
このままでは本当に死ぬ。
内部からも外部からも止まらない。
ジワジワとジワジワと長い時間をかけて、かけて、かけて……。
俺の体は皮膚がむき出しになり、魔王城の床一面が俺の血液で染まった。
理科室の人体模型のように内蔵はむき出しになり、今にも落としてしまいそう。
その姿を俺はこの目で見た。
ああ、人体模型よりも酷い。黒い蟲たちの砂嵐に隠れていなければ、妖魔王にその姿を見せつけることができただろう。
そうしたら、きっと妖魔王は吐く。
そしてトラウマになるほどおぞましい姿に涙するはずだ。幽霊より怖いリアルだ。
どうしてそんな自分の姿が分かるかと言われるかもしれないが。
必死に瞑っていた目を見開いたわけではない。まぶたを食べられてしまったからだ。
呻くような声を頭の中で思い浮かべながら、俺は腕を動かす。左目はもうない。
その腕の動きに驚いた蟲は腕から飛び立つように離れると、別の部分の肉を食べ始めた。
ああ、骨が見える。
食べ残しは若干目立つが、これで腕を動かせるのが奇跡だ。
俺は本当に最後の力を振り絞って鍵を投げようとする。投げ捨てようとする。
しかし、鍵を投げ捨てることはできずにそのまま片手ごと投げ飛ばしてしまった。
目線から片手が消える。
骨だけが腕の先端に飛び出ている。
あとはあの片手が妖魔王にも蟲たちにも見つからなければ生き返れる。
涙はでない。顔の皮を剥ぎ食われて涙もでない。そろそろ呼吸も苦しくなってきた。
幸いにも呼吸ができない範囲魔法の中で死ねるのはありがたい。
このまま、本当に生き絶えるまで食われ続けるなんてたまったもんじゃないからな。
激痛で気絶も許されなかったからやっと死ねる。
もう何匹かの蟲は腹部から背中まで食い進めたようだ。背中に違和感を感じる。
尻から入った虫と、口や鼻から入った虫が腹の中で合流している。
こいつら、きれいに内蔵も喰らいやがって……。
ああ、そろそろ、からだの支えも効かなくなるはずだ。支える骨も筋肉も脆く削られている。
そうしたら、この頭が体内の骨のどこかに刺さって脳を貫通してくれるならありがたい。
体の支えが崩れてもその自分を見るのは辛いのだ。
あっ、視界が揺らいだ。支えが消えたのか?
急に支えが効かなくなった俺の体は床に崩れるように落ちていく。
驚いた蟲たちは一度俺から離れたが、再び先程までは食べられなかった裏側を食べ始める。
そして、5匹の蟲が俺の目の前にやって来て、その顎で俺の右目を………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………。
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