282 / 294
第17章 どうやら魔王は兄妹のようです。
魔法の妹
しおりを挟む
最初から警戒するべきことだった。
最初から妖魔王は武器を持っていなかったのだ。それを近距離でなら大丈夫だと判断していたのだ。そこで妖魔王は遠距離で戦うと判断できたはず。
たとえ、切断の射程距離内にいなくても、妖魔王には遠距離攻撃手段があるじゃないか。
骨を切断されて俺の集中力が切れていたのだろう。そこまで考えが至らなかったのは反省点だ。
骨も集中力も切ってしまうとは妖魔王め。なんて、恐ろしい奴なのだろう!!
しかし、今さら愚痴を言っている暇はない。
魔王の妹が遠距離攻撃担当だということは、離れていても攻撃をくらう恐れがある。
金剛戦の時に小銭も大量に使用してしまったし、味方が颯爽と現れる展開もない。
金剛から貰った小銭の束を使用するか……?
そうやって妖魔王との戦いをどうやって乗りきろうかと考えていた時。
「『刀罪林(とうざいりん)』」
妖魔王から一直線に俺のいる方向へと剣の竹がグサグサと竹の子のように生えてくる。
魔王の妹が魔法攻撃を放ったのだ。
それをあわてて避ける。そして、俺はそのまま地面に転んでしまった。
けれど、先程まで俺が立っていた場所は既に刃の草原と化しており、15cmほどの長さであらゆる方向に向かって生えている。
あれに突き刺さっていたらと思うとゾッとしてしまう。
剣の林はそのまま壁まで一直線に生えていくと、何事もなかったように消え去った。
正直、ホッとする。あのまま生えていたら移動の邪魔でしかない。
攻撃を避けながら二次災害でもくらったらたまったもんじゃない。
しかし、幸運にもこれで妖魔王の特徴が分かった。
妖魔王の兄の方は付喪神の能力による切断。
妖魔王の妹の方はさまざまな魔法による攻撃。
遠距離でも近距離でも対応できるまさに魔王といったところだ。
それでも、それが分かったからと言って、妖魔王からの攻撃がなんとかなるわけではない。
「『命呼従(めいこじゅう)』」
新たに妖魔王は魔法を唱える。地面に手のひらを乗せて、彼女はその技の名を口にする。
すると、彼女の周囲に魔方陣が浮かび上がり、その中から血に飢えた異形の怪物たちが現れた。
大きさはさまざまで、歴史書に載っている悪魔のような72の怪物たち。竜や蛸や犬や獅子や兎や鼠。原型は留めていないが、それらしき怪物たちが召喚されたのだ。異形のモンスターの目はみんなまっすぐに俺だけを見ている。血に飢えた猛獣のような瞳で俺を狙っている。
「こんな数……どうしろって言うんだよ」
嘘だ。冗談じゃない。
俺が万全の体勢であってもこの数を相手に勝てる気がしない。
しかも後ろには妖魔王がいる。この獣たちを討伐しきっても、妖魔王に挑む体力があるかどうか。
「「お前たち、殺すなよ?」」
妖魔王からのモンスターたちへの命令。
トドメは妖魔王自身が刺すつもりなのだろう。異形の怪物に襲われても命を奪われるわけではない。
迫り来る異形の怪物たち。対してこちらは負傷中の人間。
床に這いつくばっている俺には奴らの迫ってくる足音が聞こえた。
この状況で殺されはしないことが分かっていても、やはり恐怖は消えない。
逃げなきゃ離れなきゃ逃れなきゃ。
必死にその場から移動しようと体を動かす。
足や手が震えてうまく立てない。這うしかない。
しかし奴らにとってはエサがモゾモゾと動いているような物。
小さく大きい怪物たちがすれ違い様に俺の肉を死なない程度に奪っていくのだろう。
怪物たちからすれば、今殺さなければよいのだ。どうせ死ぬ寸前といくところまで肉を食えればそれでいい。
───こんなのムリゲー過ぎる。
やっぱり金剛に貰った小銭の束を使うか?
いや、それだけだと足りない。
異形の怪物たちを討伐できても、妖魔王にたどり着けなかったらおしまいだ。
異形の怪物たちは妖魔王によって召喚されたのだ。
そいつらをどうしたって妖魔王には何にもない。
異形の怪物たちはもう目の前に迫っている。
もう何もできない…………………。
嵐は過ぎ去った。来てしまった。
異形の怪物たちは俺を殺さないように丁寧に喰らって一口で去っていった。
それでもあれだけの数の怪物たちに喰われたのだ。
俺の体は穴の空いたチーズのようにポコポコと……いやグジャグジャと赤く黒く染まっていた。
喰われながらも悲鳴を叫びすぎたせいか。声をあげることができない。地獄だった。必死に叫んでも暴れても誰も助けに来てはくれない。
生きたまま、いろんな怪物が俺の肉を喰い漁っていったのだ。
右目は取られた。腹は裂かれた。足は細切。
血が出てくる。そこを集中的に喰らっていった。内部の方が美味しいのだろうか。
内蔵も半分以上持っていかれた。
臓物…………さようなら俺の臓物。
幸いにもこうして考えられているのは頭を喰われなかったからだ。あと鍵を握っていた手は喰われなかった。
今もこうして生きているのが自分でも驚きだ。
いや、こうして生きているというよりはもう死ぬ。
人間として生きるための血液や内臓などを半分以上喰われてしまったからだ。
死ぬ。死ぬ。死ぬ。死ぬ。死ぬ。
これ以上の地獄を味わうことはもう無いのだろう。
妖魔王自らが手をくだすこともなく俺は死ぬ。
そもそも、金剛との決戦後に既に考えておくべき内容だった。
金剛より強い敵が備えているのに、小銭の枚数が足りなくならないわけがない。
勝てるわけもない。
初めから俺には鍵と小銭の束しかないのだ。
圧倒的だった。こんなに早く負けるとは思ってもいなかった。
なぜ、黒は俺を置いていってしまったのだろう。
消える前にお金でも借りておけばよかった。
それでも、俺に何ができた?
こうして、瞬殺されることくらいしかできなかった俺に何を求めた。
あいつは…………何を根拠に俺が負けないと言ってくれたのか。
しかし、結果はこれだ。
こうして俺は今も死にそうだ。
切断・転倒・食事。
この3手だけで殺された。
「「はぁ、やっぱり脆いね」」
妖魔王はこんな姿の俺に呆れている。
無茶だ。72体も怪物を召喚されて、72対1で戦わされたら誰だって分かる。
数の暴力だ。そんなのを相手にするなんて無理だ。
「「これじゃあ、もうダメだね。まったく、最後まで鍵だけは握ってさ。強情な奴だ。諦めの悪い奴だ。でも、これでルイトボルトはこの世界にもういない。
ヘレシーは任せて最後の君はゆっくりと眠るがいい。さようなら」」
ヘレシー……? なんだそれ?
なんの名前だ。
薄れていく。意識が薄れていく。
俺の人生で3度目の死だった。
最初から妖魔王は武器を持っていなかったのだ。それを近距離でなら大丈夫だと判断していたのだ。そこで妖魔王は遠距離で戦うと判断できたはず。
たとえ、切断の射程距離内にいなくても、妖魔王には遠距離攻撃手段があるじゃないか。
骨を切断されて俺の集中力が切れていたのだろう。そこまで考えが至らなかったのは反省点だ。
骨も集中力も切ってしまうとは妖魔王め。なんて、恐ろしい奴なのだろう!!
しかし、今さら愚痴を言っている暇はない。
魔王の妹が遠距離攻撃担当だということは、離れていても攻撃をくらう恐れがある。
金剛戦の時に小銭も大量に使用してしまったし、味方が颯爽と現れる展開もない。
金剛から貰った小銭の束を使用するか……?
そうやって妖魔王との戦いをどうやって乗りきろうかと考えていた時。
「『刀罪林(とうざいりん)』」
妖魔王から一直線に俺のいる方向へと剣の竹がグサグサと竹の子のように生えてくる。
魔王の妹が魔法攻撃を放ったのだ。
それをあわてて避ける。そして、俺はそのまま地面に転んでしまった。
けれど、先程まで俺が立っていた場所は既に刃の草原と化しており、15cmほどの長さであらゆる方向に向かって生えている。
あれに突き刺さっていたらと思うとゾッとしてしまう。
剣の林はそのまま壁まで一直線に生えていくと、何事もなかったように消え去った。
正直、ホッとする。あのまま生えていたら移動の邪魔でしかない。
攻撃を避けながら二次災害でもくらったらたまったもんじゃない。
しかし、幸運にもこれで妖魔王の特徴が分かった。
妖魔王の兄の方は付喪神の能力による切断。
妖魔王の妹の方はさまざまな魔法による攻撃。
遠距離でも近距離でも対応できるまさに魔王といったところだ。
それでも、それが分かったからと言って、妖魔王からの攻撃がなんとかなるわけではない。
「『命呼従(めいこじゅう)』」
新たに妖魔王は魔法を唱える。地面に手のひらを乗せて、彼女はその技の名を口にする。
すると、彼女の周囲に魔方陣が浮かび上がり、その中から血に飢えた異形の怪物たちが現れた。
大きさはさまざまで、歴史書に載っている悪魔のような72の怪物たち。竜や蛸や犬や獅子や兎や鼠。原型は留めていないが、それらしき怪物たちが召喚されたのだ。異形のモンスターの目はみんなまっすぐに俺だけを見ている。血に飢えた猛獣のような瞳で俺を狙っている。
「こんな数……どうしろって言うんだよ」
嘘だ。冗談じゃない。
俺が万全の体勢であってもこの数を相手に勝てる気がしない。
しかも後ろには妖魔王がいる。この獣たちを討伐しきっても、妖魔王に挑む体力があるかどうか。
「「お前たち、殺すなよ?」」
妖魔王からのモンスターたちへの命令。
トドメは妖魔王自身が刺すつもりなのだろう。異形の怪物に襲われても命を奪われるわけではない。
迫り来る異形の怪物たち。対してこちらは負傷中の人間。
床に這いつくばっている俺には奴らの迫ってくる足音が聞こえた。
この状況で殺されはしないことが分かっていても、やはり恐怖は消えない。
逃げなきゃ離れなきゃ逃れなきゃ。
必死にその場から移動しようと体を動かす。
足や手が震えてうまく立てない。這うしかない。
しかし奴らにとってはエサがモゾモゾと動いているような物。
小さく大きい怪物たちがすれ違い様に俺の肉を死なない程度に奪っていくのだろう。
怪物たちからすれば、今殺さなければよいのだ。どうせ死ぬ寸前といくところまで肉を食えればそれでいい。
───こんなのムリゲー過ぎる。
やっぱり金剛に貰った小銭の束を使うか?
いや、それだけだと足りない。
異形の怪物たちを討伐できても、妖魔王にたどり着けなかったらおしまいだ。
異形の怪物たちは妖魔王によって召喚されたのだ。
そいつらをどうしたって妖魔王には何にもない。
異形の怪物たちはもう目の前に迫っている。
もう何もできない…………………。
嵐は過ぎ去った。来てしまった。
異形の怪物たちは俺を殺さないように丁寧に喰らって一口で去っていった。
それでもあれだけの数の怪物たちに喰われたのだ。
俺の体は穴の空いたチーズのようにポコポコと……いやグジャグジャと赤く黒く染まっていた。
喰われながらも悲鳴を叫びすぎたせいか。声をあげることができない。地獄だった。必死に叫んでも暴れても誰も助けに来てはくれない。
生きたまま、いろんな怪物が俺の肉を喰い漁っていったのだ。
右目は取られた。腹は裂かれた。足は細切。
血が出てくる。そこを集中的に喰らっていった。内部の方が美味しいのだろうか。
内蔵も半分以上持っていかれた。
臓物…………さようなら俺の臓物。
幸いにもこうして考えられているのは頭を喰われなかったからだ。あと鍵を握っていた手は喰われなかった。
今もこうして生きているのが自分でも驚きだ。
いや、こうして生きているというよりはもう死ぬ。
人間として生きるための血液や内臓などを半分以上喰われてしまったからだ。
死ぬ。死ぬ。死ぬ。死ぬ。死ぬ。
これ以上の地獄を味わうことはもう無いのだろう。
妖魔王自らが手をくだすこともなく俺は死ぬ。
そもそも、金剛との決戦後に既に考えておくべき内容だった。
金剛より強い敵が備えているのに、小銭の枚数が足りなくならないわけがない。
勝てるわけもない。
初めから俺には鍵と小銭の束しかないのだ。
圧倒的だった。こんなに早く負けるとは思ってもいなかった。
なぜ、黒は俺を置いていってしまったのだろう。
消える前にお金でも借りておけばよかった。
それでも、俺に何ができた?
こうして、瞬殺されることくらいしかできなかった俺に何を求めた。
あいつは…………何を根拠に俺が負けないと言ってくれたのか。
しかし、結果はこれだ。
こうして俺は今も死にそうだ。
切断・転倒・食事。
この3手だけで殺された。
「「はぁ、やっぱり脆いね」」
妖魔王はこんな姿の俺に呆れている。
無茶だ。72体も怪物を召喚されて、72対1で戦わされたら誰だって分かる。
数の暴力だ。そんなのを相手にするなんて無理だ。
「「これじゃあ、もうダメだね。まったく、最後まで鍵だけは握ってさ。強情な奴だ。諦めの悪い奴だ。でも、これでルイトボルトはこの世界にもういない。
ヘレシーは任せて最後の君はゆっくりと眠るがいい。さようなら」」
ヘレシー……? なんだそれ?
なんの名前だ。
薄れていく。意識が薄れていく。
俺の人生で3度目の死だった。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
スキル盗んで何が悪い!
大都督
ファンタジー
"スキル"それは誰もが欲しがる物
"スキル"それは人が持つには限られた能力
"スキル"それは一人の青年の運命を変えた力
いつのも日常生活をおくる彼、大空三成(オオゾラミツナリ)彼は毎日仕事をし、終われば帰ってゲームをして遊ぶ。そんな毎日を繰り返していた。
本人はこれからも続く生活だと思っていた。
そう、あのゲームを起動させるまでは……
大人気商品ワールドランド、略してWL。
ゲームを始めると指先一つリアルに再現、ゲーマーである主人公は感激と喜び物語を勧めていく。
しかし、突然目の前に現れた女の子に思わぬ言葉を聞かさせる……
女の子の正体は!? このゲームの目的は!?
これからどうするの主人公!
【スキル盗んで何が悪い!】始まります!

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐@書籍発売中
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる