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第13章 どうやら犯人は八虐の不道のようです。
シュオルの町はお祭り騒ぎ
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「これがシュオルの町か~」
俺たちを乗せた馬車は町の中へと入っていく。
馬車から覗くと、仮装をしている沢山の人々が道を歩いている。
「ねぇ~英彦、あれは何かしら?
白い髭に赤い服を着て袋を持った人がいるわ」
黒は窓の外に見えたコスプレをしている1人に指を指して英彦に尋ねる。
「あれはサンタクロースのコスプレだよ」
「へ~あれが。じゃあ、あのコスプレは?」
黒は再びコスプレをしている集団に指を指して、英彦に問う。
「あれはサムライ。あっちはオイラン。あれはサキュバス。あれが警察官、そして、あの大きいのが超機械正義エリダンのコスプレだよ」
なんだろう。超機械正義エリダン?
なんだか子供心を擽るようなそんな印象を覚える。
「なぁ、そのエリダンってのはいったい?」
俺は英彦に超機械正義について聞こうとしたのだが。
「お客さんそろそろ停留所だ。降りる準備でもしておけよ」
馬借のおっさんの大声に質問は遮られてしまった。
「着いたァァァァァァァァ。さぁ~ここがシュオルの町よ~」
黒は一番乗りで馬車から降りる。
付喪カフェメンバーを代表して彼女が1歩目を踏み入れたのだ。
「んんん、素晴らしい町じゃないか。人々が笑顔や喜びで満ち溢れている」
「ここがシュオルの町。いろんなものが買えそうだな」
続いて、鈴木さんと妙義が町の様子に驚きながらも降りてくる。
「凄いですね。明山さんお祭りですよお祭り」
そう言って英彦は俺の方を振り向きながら降りる。
期待に胸をふくらませている英彦の後を追うようにして俺も馬車から降りる。
「ああ、来てよかったかもな」
行きたがらなかった時の自分が嘘のように、今の俺の心はワクワクしている。
自分でも、こんな感情を抱くとは思ってもみなかった。
そして、まだ馬車内に残っていた簀巻は、「ここまでありがとうございました」と、みんなを代表しておっさんに礼の言葉を贈る。
すると、馬借のおっさんは俺たちの方を向き、「いや、気にするな。せいぜい祭りを楽しんできな」と仕事をやりきった事を喜び、俺達に向かってガッツポーズを行った。
「じゃあね~馬借のおっちゃーん~」
また仕事へと向かっている馬車に向かって黒は手を振る。
そんな黒の横で、俺と妙義はこれからの予定を話し合っていた。
「なぁ、これからどうする?」
「そうだな。まずは宿だよな。おーい黒ちゃん、もう出発するぞ。宿探しだ」
妙義によって、スッカリ旅行の幹事的存在を奪われた事に気づかない黒は何も考えていないような声で返事を返す。
「はぁ~い~。宿探しね~」
まるでゆらゆら揺れるクラゲのように歩き出す黒。
ワクワクで頭の中がいっぱいとでも言うように、とろけたような笑顔を浮かべている。
彼女はそれほど、これからが楽しみなのだろうか。
「私についてきて~。みんな~行くよ~」
ゆらゆらと歩く黒は本当に宿屋の場所を理解しているのだろうか。
ゆらゆら黒からは頭を使っている様子が見られない。
少し不安になりながらも、俺達は彼女に着いていくしかないようだ。
だが、そんな中、簀巻だけはその場に立ち続けている。
魂が抜き出たかのように佇んでいるのだ。
その様子に気がついた英彦は、簀巻に声をかける。
「簀巻さん? ボーっとしてないで、早く行きましょうよ」
「────ここ…来たことがある?」
何か1人で呟いているようだが、お祭り騒ぎで英彦にはよく聞こえない。
「ん?簀巻さん? 簀巻さん? 簀巻さーん?」
「あっ、ごめん。今いくよ」
ようやく英彦の声に気がついたのだろうか。
簀巻は我にかえって、みんなの後を追っていくのであった。
「はい、そしてここが私たちの泊まる宿屋になりまーす」
あっという間に時間が経って、俺たちが辿り着いたのは和風のお屋敷。
その造りの凄さには驚いてしまう。
「こんな町だからてっきり、洋風の宿屋しかなかったと思っていたのだが、和風の宿もあるんだな~」
この国では和風のお屋敷は数多くない。
そもそも、技術を全員が知っているわけではないから、和風な建物は社市にしか無いと思っていた。
しかし、目の前にしかもシュオルの町中に堂々と和風な屋敷が建てられているのだ。
「どうよー!! いい宿を見つけたと思わない?
これは別に私が、SAMRAI将軍九十九道中にハマっているから和風がいいとかそんな理由じゃないからね。
この宿屋は知名度の高い宿屋なのよ」
自慢げにいい放つ黒を今日は誉めてやりたいくらいだ。
だが、妙義は少しもじもじとして我慢が出来ないらしく。
「なぁ、そろそろ早く荷物を部屋に入れないか?
お祭りが本格的になるのは夜だけど、それまでには少し町中を歩きたいんだ。それに…その………………」
妙義は顔を真っ赤に染め上げて、焦りながら今にも消えそうな声をあげる。
妙義の言葉に何かを察した英彦と黒は、彼女の手に持っていた荷物を奪い取るように持ってあげると……。
「みなさん早く宿屋に入りましょう!!
妙義さん、荷物は僕が責任を持って運びますから」
「私も同行するわ妙義。まずは場所を聞きに行かなくちゃ」
そういえば、途中で休憩もなく馬車に乗っていたからな。
ずっと我慢していたのだろう。
3人は急いでそれぞれの目的のために行動を開始する。
「まぁ、俺たちは英彦と一緒に宿屋にチェックインしておこうぜ」
残された3人で英彦の後を追いかけようと走り出したその時。
グルルルゥゥゥッゥ!!!!!
俺の腸も動き始めた。
「おっ、わっ、悪いが鈴木さんと簀巻と英彦。
俺もちょっと離脱するから~!!
チェックイン頼んだ~!!」
宿屋に入った瞬間、俺は内装も見ずに黒達の後を追うように走り出す。
簡単に言うと、靴置き場とカウンターがあるくらいだ。
それ以外は目に入らない。
「えっ? ちょっ、部屋番号はどうやって伝えればいいですか?」
チェックインを行っている最中の英彦が驚いたように俺に尋ねてくる。
「ここに戻って宿屋の人に聞けばいいだろ?
そんじゃっ!!」
荷物を鈴木さんに強引に押し付けて、俺はまっすぐトイレへと向かっていく。
「はぁ、あっ鈴木さん達、僕は書類などを書かないといけないので、先に行っててください。
部屋番号は971と972と973です」
さすがにこれ以上待たせるのも悪いと思ったのだろうか。
英彦は2人に部屋番号を伝えて先に行って貰うことにしたようだ。
「分かった。じゃあ行こうか簀巻君。みんなの一旦荷物は廊下にでも置いて部屋割りは後で決めよう」
「そうですね。あっ、英彦君。ついでにみんなの荷物も持っていくから」
「あっ、すみません。ありがとうございます」
カウンターでチェックインを済ませている英彦を後にして、2人は全員の荷物を部屋へと持っていくのであった。
──────────────────────────────
「なんで俺がこんな任務を!!!」
空気のきれいな草原の中を1台の馬車が走り去っていく。
男は馬車に乗って景色を楽しむわけでもなく。
同僚に愚痴をこぼしながらアヤトリをしていた。
「まぁまぁー落ち着いて。こっちも人手がたりんけんね。しゃーないとよ。
ばってん君が来てくれてうれしかった。王レベルのみんなはピリピリムードやろ?
やけん誘いづらくて」
対して、その同僚は男がアヤトリをしている姿を見ながら、折り紙を折って遊んでいる。
「はぁ~、まぁ、俺達は何一つ情報も見つけてないし、俺は連絡が来たらすぐに向かうつもりだから別にいいけどな」
さすがにこれ以上愚痴を言うのも悪いと思ったのか。
男はアヤトリを止めて気を落ち着かせるために窓の外を見る。
「やっぱ、そういう所が素敵だと思うよ。生徒会の仕事も個人的な怨みもあったやろうに……。
ありがとね山上君」
満面の笑みでお礼を言われるとは思ってもいなかったのか、山上は赤面してさらに窓の外の景色を見て気を紛らわせる。
「はずかしかとね? も~、そういうとこが可愛か~」
看守服を来た17歳くらいの年齢に整った美人顔。
髪の色は梅重色(うめがさねいろ)でウェーブミディアム。
瞳の色は両目とも支子色(くちなしいろ)の少女。
そう彼女こそが王レベルの1人。
『中野紅葉(なかのもみじ)』である。
俺たちを乗せた馬車は町の中へと入っていく。
馬車から覗くと、仮装をしている沢山の人々が道を歩いている。
「ねぇ~英彦、あれは何かしら?
白い髭に赤い服を着て袋を持った人がいるわ」
黒は窓の外に見えたコスプレをしている1人に指を指して英彦に尋ねる。
「あれはサンタクロースのコスプレだよ」
「へ~あれが。じゃあ、あのコスプレは?」
黒は再びコスプレをしている集団に指を指して、英彦に問う。
「あれはサムライ。あっちはオイラン。あれはサキュバス。あれが警察官、そして、あの大きいのが超機械正義エリダンのコスプレだよ」
なんだろう。超機械正義エリダン?
なんだか子供心を擽るようなそんな印象を覚える。
「なぁ、そのエリダンってのはいったい?」
俺は英彦に超機械正義について聞こうとしたのだが。
「お客さんそろそろ停留所だ。降りる準備でもしておけよ」
馬借のおっさんの大声に質問は遮られてしまった。
「着いたァァァァァァァァ。さぁ~ここがシュオルの町よ~」
黒は一番乗りで馬車から降りる。
付喪カフェメンバーを代表して彼女が1歩目を踏み入れたのだ。
「んんん、素晴らしい町じゃないか。人々が笑顔や喜びで満ち溢れている」
「ここがシュオルの町。いろんなものが買えそうだな」
続いて、鈴木さんと妙義が町の様子に驚きながらも降りてくる。
「凄いですね。明山さんお祭りですよお祭り」
そう言って英彦は俺の方を振り向きながら降りる。
期待に胸をふくらませている英彦の後を追うようにして俺も馬車から降りる。
「ああ、来てよかったかもな」
行きたがらなかった時の自分が嘘のように、今の俺の心はワクワクしている。
自分でも、こんな感情を抱くとは思ってもみなかった。
そして、まだ馬車内に残っていた簀巻は、「ここまでありがとうございました」と、みんなを代表しておっさんに礼の言葉を贈る。
すると、馬借のおっさんは俺たちの方を向き、「いや、気にするな。せいぜい祭りを楽しんできな」と仕事をやりきった事を喜び、俺達に向かってガッツポーズを行った。
「じゃあね~馬借のおっちゃーん~」
また仕事へと向かっている馬車に向かって黒は手を振る。
そんな黒の横で、俺と妙義はこれからの予定を話し合っていた。
「なぁ、これからどうする?」
「そうだな。まずは宿だよな。おーい黒ちゃん、もう出発するぞ。宿探しだ」
妙義によって、スッカリ旅行の幹事的存在を奪われた事に気づかない黒は何も考えていないような声で返事を返す。
「はぁ~い~。宿探しね~」
まるでゆらゆら揺れるクラゲのように歩き出す黒。
ワクワクで頭の中がいっぱいとでも言うように、とろけたような笑顔を浮かべている。
彼女はそれほど、これからが楽しみなのだろうか。
「私についてきて~。みんな~行くよ~」
ゆらゆらと歩く黒は本当に宿屋の場所を理解しているのだろうか。
ゆらゆら黒からは頭を使っている様子が見られない。
少し不安になりながらも、俺達は彼女に着いていくしかないようだ。
だが、そんな中、簀巻だけはその場に立ち続けている。
魂が抜き出たかのように佇んでいるのだ。
その様子に気がついた英彦は、簀巻に声をかける。
「簀巻さん? ボーっとしてないで、早く行きましょうよ」
「────ここ…来たことがある?」
何か1人で呟いているようだが、お祭り騒ぎで英彦にはよく聞こえない。
「ん?簀巻さん? 簀巻さん? 簀巻さーん?」
「あっ、ごめん。今いくよ」
ようやく英彦の声に気がついたのだろうか。
簀巻は我にかえって、みんなの後を追っていくのであった。
「はい、そしてここが私たちの泊まる宿屋になりまーす」
あっという間に時間が経って、俺たちが辿り着いたのは和風のお屋敷。
その造りの凄さには驚いてしまう。
「こんな町だからてっきり、洋風の宿屋しかなかったと思っていたのだが、和風の宿もあるんだな~」
この国では和風のお屋敷は数多くない。
そもそも、技術を全員が知っているわけではないから、和風な建物は社市にしか無いと思っていた。
しかし、目の前にしかもシュオルの町中に堂々と和風な屋敷が建てられているのだ。
「どうよー!! いい宿を見つけたと思わない?
これは別に私が、SAMRAI将軍九十九道中にハマっているから和風がいいとかそんな理由じゃないからね。
この宿屋は知名度の高い宿屋なのよ」
自慢げにいい放つ黒を今日は誉めてやりたいくらいだ。
だが、妙義は少しもじもじとして我慢が出来ないらしく。
「なぁ、そろそろ早く荷物を部屋に入れないか?
お祭りが本格的になるのは夜だけど、それまでには少し町中を歩きたいんだ。それに…その………………」
妙義は顔を真っ赤に染め上げて、焦りながら今にも消えそうな声をあげる。
妙義の言葉に何かを察した英彦と黒は、彼女の手に持っていた荷物を奪い取るように持ってあげると……。
「みなさん早く宿屋に入りましょう!!
妙義さん、荷物は僕が責任を持って運びますから」
「私も同行するわ妙義。まずは場所を聞きに行かなくちゃ」
そういえば、途中で休憩もなく馬車に乗っていたからな。
ずっと我慢していたのだろう。
3人は急いでそれぞれの目的のために行動を開始する。
「まぁ、俺たちは英彦と一緒に宿屋にチェックインしておこうぜ」
残された3人で英彦の後を追いかけようと走り出したその時。
グルルルゥゥゥッゥ!!!!!
俺の腸も動き始めた。
「おっ、わっ、悪いが鈴木さんと簀巻と英彦。
俺もちょっと離脱するから~!!
チェックイン頼んだ~!!」
宿屋に入った瞬間、俺は内装も見ずに黒達の後を追うように走り出す。
簡単に言うと、靴置き場とカウンターがあるくらいだ。
それ以外は目に入らない。
「えっ? ちょっ、部屋番号はどうやって伝えればいいですか?」
チェックインを行っている最中の英彦が驚いたように俺に尋ねてくる。
「ここに戻って宿屋の人に聞けばいいだろ?
そんじゃっ!!」
荷物を鈴木さんに強引に押し付けて、俺はまっすぐトイレへと向かっていく。
「はぁ、あっ鈴木さん達、僕は書類などを書かないといけないので、先に行っててください。
部屋番号は971と972と973です」
さすがにこれ以上待たせるのも悪いと思ったのだろうか。
英彦は2人に部屋番号を伝えて先に行って貰うことにしたようだ。
「分かった。じゃあ行こうか簀巻君。みんなの一旦荷物は廊下にでも置いて部屋割りは後で決めよう」
「そうですね。あっ、英彦君。ついでにみんなの荷物も持っていくから」
「あっ、すみません。ありがとうございます」
カウンターでチェックインを済ませている英彦を後にして、2人は全員の荷物を部屋へと持っていくのであった。
──────────────────────────────
「なんで俺がこんな任務を!!!」
空気のきれいな草原の中を1台の馬車が走り去っていく。
男は馬車に乗って景色を楽しむわけでもなく。
同僚に愚痴をこぼしながらアヤトリをしていた。
「まぁまぁー落ち着いて。こっちも人手がたりんけんね。しゃーないとよ。
ばってん君が来てくれてうれしかった。王レベルのみんなはピリピリムードやろ?
やけん誘いづらくて」
対して、その同僚は男がアヤトリをしている姿を見ながら、折り紙を折って遊んでいる。
「はぁ~、まぁ、俺達は何一つ情報も見つけてないし、俺は連絡が来たらすぐに向かうつもりだから別にいいけどな」
さすがにこれ以上愚痴を言うのも悪いと思ったのか。
男はアヤトリを止めて気を落ち着かせるために窓の外を見る。
「やっぱ、そういう所が素敵だと思うよ。生徒会の仕事も個人的な怨みもあったやろうに……。
ありがとね山上君」
満面の笑みでお礼を言われるとは思ってもいなかったのか、山上は赤面してさらに窓の外の景色を見て気を紛らわせる。
「はずかしかとね? も~、そういうとこが可愛か~」
看守服を来た17歳くらいの年齢に整った美人顔。
髪の色は梅重色(うめがさねいろ)でウェーブミディアム。
瞳の色は両目とも支子色(くちなしいろ)の少女。
そう彼女こそが王レベルの1人。
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