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第8章 どうやらエトナとセンテネルは謀叛と悪逆のようです。
僕らは少年居残り団
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「店長。いいのですか? 彼らにあの事を言わないで」
「ああ、彼らに言ったら動揺するだろう。
しかし、今回の黒君の行動はやはり予想通りいってくれたから良かった」
今日は金曜日、俺たちは護衛の任務を受けるためにバイトを休んでいた。
そんな静かな付喪カフェで店長と鈴木は何やら会話をしているのだ。
「ですが、何故そこまでするのですか?
護衛の任務を受けさせるために推薦状を送ったり、黒さんを公欠させるために学校に連絡を入れるなど」
鈴木の質問によって明らかとなったことだが、今回の出来事はすべて店長の仕業だったのだ。
「鈴木君。君は知らなくても良いことだ。大事なのは結果だよ。すべては計画のため。古い親友達との…いや、なんでもない。」
そう呟いた瞬間、店内の扉が開いた。
そして外から入ってきたのは……。
「明山さん。すみませんでした。ちょっとした事情がありまして…。もちろんサボってたわけじゃないですよ。どうやら何日間も寝ていたらしく……………あれ? 明山さん? 黒さん?」
そいつは英彦であった。
英彦は店内を見渡すが、3人の男達しかいない。
「彼なら、3人女子&王女様メンバーで護衛の任務だよ」
「ハギャァァァァァァァァァァァァァァ。行きたかったぁぁぁぁぁぁぁ…!!!!!!」
英彦は恨めしそうに羨ましそうに頭を抱えながら叫ぶ。
ちなみに、もう1人の男というのは……。
「あの…僕はまだ簀巻きにさせられてるんですが?」
記憶喪失中の簀巻きにされた男だけだった。
しかし、英彦とは初対面。
何があったか何も知らない英彦は、奇妙だとは思ったが、その男に挨拶をすることに決めたようだ。
「あっ、初めまして英彦です」
「あっ、こちらこそ初めまして」
深々とお辞儀をし合う2人。
「──理由は知りませんが大変ですね。簀巻きにされて」
「いえいえ、もうなれましたから」
簀巻きにされている男は残念そうに呟く。
だが、英彦にはどうしてあげることも出来ない。
簀巻きにされているなら、それ相当の理由があるのだろう。
英彦が彼にお辞儀をしてその場を離れようとすると……。
何者かに声をかけられる。
「あっ、英彦っち久しぶりのバイトだ」
「あっ、英彦っちお久しぶりのバイトだね~」
厨房からヒョッコリと顔をだしたのは、マオとヨーマ。
「あっ、マオさんにヨーマさんじゃないか!!」
英彦は2人がいることに気がつかなかったので、2人が現れたことを驚いている。
「ビックリした? あっ、英彦っちも手伝ってよ。鈴木さんの例を真似しようと思ったけど、なかなかコーヒーがうまくいかないんだ」
「鈴木さんの!?
しょうがないな……」
マオにそう頼まれて、英彦はしぶしぶ2人を手伝いにいくのであった。
これも鈴木さんのコーヒーの真似なんかを作って、客に出されてはたまらないからである。
あんな飲み物に程遠いコーヒーをこれ以上拡げてはならない。
「ああ、彼らに言ったら動揺するだろう。
しかし、今回の黒君の行動はやはり予想通りいってくれたから良かった」
今日は金曜日、俺たちは護衛の任務を受けるためにバイトを休んでいた。
そんな静かな付喪カフェで店長と鈴木は何やら会話をしているのだ。
「ですが、何故そこまでするのですか?
護衛の任務を受けさせるために推薦状を送ったり、黒さんを公欠させるために学校に連絡を入れるなど」
鈴木の質問によって明らかとなったことだが、今回の出来事はすべて店長の仕業だったのだ。
「鈴木君。君は知らなくても良いことだ。大事なのは結果だよ。すべては計画のため。古い親友達との…いや、なんでもない。」
そう呟いた瞬間、店内の扉が開いた。
そして外から入ってきたのは……。
「明山さん。すみませんでした。ちょっとした事情がありまして…。もちろんサボってたわけじゃないですよ。どうやら何日間も寝ていたらしく……………あれ? 明山さん? 黒さん?」
そいつは英彦であった。
英彦は店内を見渡すが、3人の男達しかいない。
「彼なら、3人女子&王女様メンバーで護衛の任務だよ」
「ハギャァァァァァァァァァァァァァァ。行きたかったぁぁぁぁぁぁぁ…!!!!!!」
英彦は恨めしそうに羨ましそうに頭を抱えながら叫ぶ。
ちなみに、もう1人の男というのは……。
「あの…僕はまだ簀巻きにさせられてるんですが?」
記憶喪失中の簀巻きにされた男だけだった。
しかし、英彦とは初対面。
何があったか何も知らない英彦は、奇妙だとは思ったが、その男に挨拶をすることに決めたようだ。
「あっ、初めまして英彦です」
「あっ、こちらこそ初めまして」
深々とお辞儀をし合う2人。
「──理由は知りませんが大変ですね。簀巻きにされて」
「いえいえ、もうなれましたから」
簀巻きにされている男は残念そうに呟く。
だが、英彦にはどうしてあげることも出来ない。
簀巻きにされているなら、それ相当の理由があるのだろう。
英彦が彼にお辞儀をしてその場を離れようとすると……。
何者かに声をかけられる。
「あっ、英彦っち久しぶりのバイトだ」
「あっ、英彦っちお久しぶりのバイトだね~」
厨房からヒョッコリと顔をだしたのは、マオとヨーマ。
「あっ、マオさんにヨーマさんじゃないか!!」
英彦は2人がいることに気がつかなかったので、2人が現れたことを驚いている。
「ビックリした? あっ、英彦っちも手伝ってよ。鈴木さんの例を真似しようと思ったけど、なかなかコーヒーがうまくいかないんだ」
「鈴木さんの!?
しょうがないな……」
マオにそう頼まれて、英彦はしぶしぶ2人を手伝いにいくのであった。
これも鈴木さんのコーヒーの真似なんかを作って、客に出されてはたまらないからである。
あんな飲み物に程遠いコーヒーをこれ以上拡げてはならない。
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