74 / 294
第7章 どうやら四阿は八虐の謀大逆のようです。
山上の恐怖な体験
しおりを挟む
一方、こちらは生徒会室。真っ二つになる花瓶や絵。そして大台ケ原の前髪。
「うわぁぁぁぁぁ!?!?!?」
あらゆる物が斬られていく。
F-215の剣撃はすさまじく。
山上は反撃ができないまま、ただ剣さばきを避けることしか出来なかった。
「いつまでも逃げていたら俺を倒すことはできないぞ」
そう言いながらF-215は剣を振る事をやめない。
「チッ……」
山上は避けながら、戦いにくい生徒会室から隙を見て脱出する。
「どこへ行くつもりか? どこに行っても同じだ」
生徒会室から出ていった山上を追いかけF-215も廊下に出ていく。
しかし、F-215の目の前に山上の姿はなかった。
「まさか逃げた?」
辺りを見渡したが、周りには誰もいなかった。
「なんて、思ってんじゃねぇよ」
F-215は気づくのが遅すぎたのだ。
誰もいないわけではなかった。山上はいた。
天井に紐を張ってしがみつき、隙が出来るのを待っていたのだ。
「上にいただと!?」
F-215は上を振り向くが、既に首には紐が巻き付いていた。
「おい教えろ。お前らのことすべて……。さもないとその首縛り上げることになるぞ」
「殺ってみるがよい。無駄だから……。この……人も殺したことのない甘ちゃんめ! あっ、俺も殺したことなかった」
山上は躊躇うこともなく、紐を引っ張る。
それと同時にF-215の首は落ちた。
「チッ、こんなに楽なもんかよ。仕方がない。もう一人のやつに聞くか」
山上はF-215の死体を見捨てて、校庭に向かおうとした。
ふと、あいつの言った言葉が気になり、後ろを振り返り死体を確認する。
「!?」
その死体には首がなかった。
いや、首は落ちたからないのだが。
周りにないのだ。
首が転がっていったのだろうか。
そんなの想像したくないことである。
「おい、どうした? 探し物か?」
山上は声のした方向を向いた。
その方向は足元である。
「よっ、だから言っ……ブッベロブゥゥゥ」
山上によって、蹴飛ばされた首は廊下の先へ蹴り飛ばされていく。
「お前ってしつこいな」
至って冷静に振る舞ってはいたが、山上の心の中はこうなっていた。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
生首がしゃべるなんて超怖いィィィィィィ。
山上とF-215の戦いはまだ終わらない。
──────────────────
「まったく、本当にあいつの情報は正しいの? ほんとにこの高校なんかにいるのかしら。結局あの男も働いてくれなかったし……。もう……皆やる気が無さすぎるのよ」
女性は一人、廊下を歩いていた。
歳は既に成人しているのだろうが、とても若い年齢であることは確かだ。
校内には生徒は既に下校しているので、生徒会以外には誰もいない。
女性はどうやら何かを確かめに来たらしい。
教えてもらった情報を頼りにして、協力者が少ないながらも活動しているのだ。
「うわぁぁぁぁぁ!?!?!?」
あらゆる物が斬られていく。
F-215の剣撃はすさまじく。
山上は反撃ができないまま、ただ剣さばきを避けることしか出来なかった。
「いつまでも逃げていたら俺を倒すことはできないぞ」
そう言いながらF-215は剣を振る事をやめない。
「チッ……」
山上は避けながら、戦いにくい生徒会室から隙を見て脱出する。
「どこへ行くつもりか? どこに行っても同じだ」
生徒会室から出ていった山上を追いかけF-215も廊下に出ていく。
しかし、F-215の目の前に山上の姿はなかった。
「まさか逃げた?」
辺りを見渡したが、周りには誰もいなかった。
「なんて、思ってんじゃねぇよ」
F-215は気づくのが遅すぎたのだ。
誰もいないわけではなかった。山上はいた。
天井に紐を張ってしがみつき、隙が出来るのを待っていたのだ。
「上にいただと!?」
F-215は上を振り向くが、既に首には紐が巻き付いていた。
「おい教えろ。お前らのことすべて……。さもないとその首縛り上げることになるぞ」
「殺ってみるがよい。無駄だから……。この……人も殺したことのない甘ちゃんめ! あっ、俺も殺したことなかった」
山上は躊躇うこともなく、紐を引っ張る。
それと同時にF-215の首は落ちた。
「チッ、こんなに楽なもんかよ。仕方がない。もう一人のやつに聞くか」
山上はF-215の死体を見捨てて、校庭に向かおうとした。
ふと、あいつの言った言葉が気になり、後ろを振り返り死体を確認する。
「!?」
その死体には首がなかった。
いや、首は落ちたからないのだが。
周りにないのだ。
首が転がっていったのだろうか。
そんなの想像したくないことである。
「おい、どうした? 探し物か?」
山上は声のした方向を向いた。
その方向は足元である。
「よっ、だから言っ……ブッベロブゥゥゥ」
山上によって、蹴飛ばされた首は廊下の先へ蹴り飛ばされていく。
「お前ってしつこいな」
至って冷静に振る舞ってはいたが、山上の心の中はこうなっていた。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
生首がしゃべるなんて超怖いィィィィィィ。
山上とF-215の戦いはまだ終わらない。
──────────────────
「まったく、本当にあいつの情報は正しいの? ほんとにこの高校なんかにいるのかしら。結局あの男も働いてくれなかったし……。もう……皆やる気が無さすぎるのよ」
女性は一人、廊下を歩いていた。
歳は既に成人しているのだろうが、とても若い年齢であることは確かだ。
校内には生徒は既に下校しているので、生徒会以外には誰もいない。
女性はどうやら何かを確かめに来たらしい。
教えてもらった情報を頼りにして、協力者が少ないながらも活動しているのだ。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
野草から始まる異世界スローライフ
深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。
私ーーエルバはスクスク育ち。
ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。
(このスキル使える)
エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。
エブリスタ様にて掲載中です。
表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。
プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。
物語は変わっておりません。
一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。
よろしくお願いします。
無能とされた双子の姉は、妹から逃げようと思う~追放はこれまでで一番素敵な贈り物
ゆうぎり
ファンタジー
私リディアーヌの不幸は双子の姉として生まれてしまった事だろう。
妹のマリアーヌは王太子の婚約者。
我が公爵家は妹を中心に回る。
何をするにも妹優先。
勿論淑女教育も勉強も魔術もだ。
そして、面倒事は全て私に回ってくる。
勉強も魔術も課題の提出は全て代わりに私が片付けた。
両親に訴えても、将来公爵家を継ぎ妹を支える立場だと聞き入れて貰えない。
気がつけば私は勉強に関してだけは、王太子妃教育も次期公爵家教育も修了していた。
そう勉強だけは……
魔術の実技に関しては無能扱い。
この魔術に頼っている国では私は何をしても無能扱いだった。
だから突然罪を着せられ国を追放された時には喜んで従った。
さあ、どこに行こうか。
※ゆるゆる設定です。
※2021.9.9 HOTランキング入りしました。ありがとうございます。
神様のミスで女に転生したようです
結城はる
ファンタジー
34歳独身の秋本修弥はごく普通の中小企業に勤めるサラリーマンであった。
いつも通り起床し朝食を食べ、会社へ通勤中だったがマンションの上から人が落下してきて下敷きとなってしまった……。
目が覚めると、目の前には絶世の美女が立っていた。
美女の話を聞くと、どうやら目の前にいる美女は神様であり私は死んでしまったということらしい
死んだことにより私の魂は地球とは別の世界に迷い込んだみたいなので、こっちの世界に転生させてくれるそうだ。
気がついたら、洞窟の中にいて転生されたことを確認する。
ん……、なんか違和感がある。股を触ってみるとあるべきものがない。
え……。
神様、私女になってるんですけどーーーー!!!
小説家になろうでも掲載しています。
URLはこちら→「https://ncode.syosetu.com/n7001ht/」
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
『役立たず』のはずが、いつの間にか王宮の救世主だと知ってました? ~放り出してくれて感謝します。おかげで私が本気を出す理由ができました~
昼から山猫
ファンタジー
王子と婚約していた辺境伯の娘サフィールは、控えめで目立たない性格ゆえ「役立たず」と侮られ、ついに破棄を言い渡される。胸の痛みを抱えながらも、「私は本当に無能だろうか?」と自問自答。実は祖母から受け継いだ古代魔法の知識を、ほとんど見せたことがないだけでは――と気づく。
意を決したサフィールは、王都を離れてひっそりと各地を回り、祖母の足跡を辿る旅に出る。
その頃、王都は魔物の侵入と自然災害で大混乱に陥っていた。
ギフト争奪戦に乗り遅れたら、ラストワン賞で最強スキルを手に入れた
みももも
ファンタジー
異世界召喚に巻き込まれたイツキは異空間でギフトの争奪戦に巻き込まれてしまう。
争奪戦に積極的に参加できなかったイツキは最後に残された余り物の最弱ギフトを選ぶことになってしまうが、イツキがギフトを手にしたその瞬間、イツキ一人が残された異空間に謎のファンファーレが鳴り響く。
イツキが手にしたのは誰にも選ばれることのなかった最弱ギフト。
そしてそれと、もう一つ……。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる