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第4章 どうやら初めての依頼が来たようです。
集合場所はファミリーレストラン
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「続いてのニュースです。昨日二つの村を襲った落雷ですが、被害者は多数おり、村の状況もひどく。現在は死傷者の数を数え…。」
ブッチッ…。
英彦はテレビのスイッチを切った。
「「あ~~~~~!?」」
「何してるんですか? 明山さん、黒さん。」
今日から長期休み。
店は閉められているが、俺達は店内のコタツに囚われていた。
コタツというのは恐ろしい物だ。
人を惹き付ける何かがある。魔性の道具だ。
さすが、オコタ。俺はオコタを作った第一人者に感謝したい。
もしもオコタが付喪神になったら強敵になるに違いないだろう。
そのおかげで休憩室は足の踏み場もない状況なのだから…。
「おー、よく来てくれたな英彦。でっ、何か用でも…?」
「仕事ですよ依頼。ほら、早くコタツから出て。」
そう言って英彦はコタツのスイッチを切った。
「鬼、悪魔。なぁー、やめてくれよ英彦~頼むよ考え直せ。
俺の家のコタツが壊れちゃってここしかないんだよ。」
「子供は風の子です。さぁ、二人とも早くコタツから出て行動しましょう。」
しかし、真面目な性格の英彦はそんなこと許してくれなかった。
「死んじゃうよ。私達死んじゃうよ。」
「コタツがなくても人は死なないよ。」
俺たちは二人で必死に抗議を繰り広げているのだが、なかなか英彦は引き下がろうとしなかった。
ガサッ…。
その時だった突如、背後から物音が聞こえてきたのだ。
「英彦。何驚かせてんだよ。ビックリするだろ。」
「違いますよ。明山さん。僕じゃないです。」
休憩室に三人もいるのだ。何かに当たって物音がするのは仕方がない事だろう。
「明山ー。この休憩室っていつから掃除してないんだっけ?」
「なんだ? 黒、縁起でもない事言うなよ。」
不穏な空気が流れる。皆、勘づいたようだ。
「とっ…とにかくまずは掃除しましょう。」
「そうだな英彦。じゃあお前部屋担当な。俺はドアを担当するから。」
「じゃあ、私はドアのドアノブ担当になるわ。」
「ちょっ…何で僕一人で部屋なんですか…? 三人もいるんですから皆で部屋の掃除を…。」
その瞬間だった。何かが一匹動いたのだ。
そして、そいつは俺たちの目の前に姿を現してきた。
「「「ギャアアアアアアアアアアアアアア!!!!」」」
三人の悲鳴が部屋の中に響く。
「何でこんな目に…。」
寒空の中、仕事が来たため俺達は黒焦げで依頼人のいる場所まで歩いていた。
黒も黒焦げ…って、いやなんでもない。
「まさか、英彦が部屋ごと燃やすなんて…。」
「でも、あいつは消え去ったじゃないですか。それにあの時はパニックになってましたし…。」
「パニックになっても誰も部屋ごと退治しねぇよ。」
「はぁ、店長になんて言い訳しよう。」
あの後、アイツが出たことにより英彦はパニックになってアイツを退治したのだ。
その代償として部屋と俺達が若干焦げた
。
町を歩いていると、もう周囲からの目が痛い。
俺達が通りすぎると後ろからヒソヒソ聞こえるのだ。
こいつは真面目キャラだと思っていたが、パニックになるとヤバイ奴だということを初めて知った。
だから、バイトの面接で落ちてたのか。
おそらく、もうこいつの事はどの店にも広まっていたのだ。
よし覚えておこう。
ここは国市のファミリーレストラン。
「いらっしゃヒィませ。」
出迎えてくれた店員さんが驚き引きつった顔をしてくれた。
依頼人はここを集合場所としてきたのだ。
店内には客も何人かまだいる。
そいつらもヒソヒソ言ったり、驚いていたり表情豊かである。
いや、そんな事言えるほど、俺の心はすごくない。
その時の俺は恥ずかしさで死にそうだった。
そんな中、普通に店員さんの事を心配して声をかけている黒のコミュニケーション能力が羨ましく感じる。
俺達は空いている席につき、依頼人を待つことに…。
「明山ー。お腹減っちゃったわ。何か頼んでもいいかしら?」
「いや、食べるのは依頼人を待ってからだ。」
そして10分後、俺達の前に中年の男が一人座った。
「いやー申し訳ない。道路が混んでいまして。」
「「えかえか、だえじょおぶでそり。(いえいえ大丈夫ですよ。)」」
仕方がないのだ。俺達は我慢が出来なかったのだから…。
しかし、返事はしなければいけないと、口に食べ物を含みながら話す。
「うけよむすい。こをすい。えるえねいひくつがけむせつり。つべろひあよやなこだすえ。
(明山さん。黒さん。依頼人の方が来ましたよ。食べるのをやめてください。)」
俺は最後にウインナーを平らげて食事をやめる。
俺たちが料理を平らげると、依頼人は席に座り依頼の内容を説明し始める。
「えっと…今回あなた方に依頼したのはあることを調査して欲しかったからです。」
「でも、何で俺達がなんですか?
他にも腕が立つ人はいっぱいいるのに…。」
英彦が慌てて止めようとする。
「明山さん何て事言うんですか。ホントにすみません。えっと…。」
「霧島(きりしま) 津都(しんと)です。いえ実はですね。
最初は今回の依頼を付喪連盟に依頼したんですが、断られてしまい。
どうするか考えていたら、私の知り合いから最近付喪人としての仕事を始めたカフェの店員がいると聞きまして…。」
つまり?…つまり。俺達も有名になったんだよ。
そりゃ、あのバ…バ…バ…バルオン?
バルオン?を倒したのは俺。町を救ったのは俺達。
そりゃ有名になるよな。
「それで俺達に、有名になった知名度が高い俺達にいったいどのような依頼ですか?
そして、どのくらい有名になれますか?」
「明山さん。素が…素が出てます。めっちゃ飛び出てますよ。」
そんな俺に少し引いている霧島。
そして、調子に乗ってる俺。
恥ずかしそうにしている英彦。
まだ食べている黒。
俺達三人を緊張感が襲う。
今ここに俺達への初めての依頼が始まるのだ。
霧島は依頼内容を話を始めた。
「実はですね………………」
霧島から依頼内容を聞いた俺達は、さっそく移動しようと、会計を済ませるつもりだったのだが…。
「うっそォォォォォォォォォォォォ!?!?!?」
「合計25680円です。」
俺の財布はゴッソリと痩せてしまった。
「よーし英彦。次はどこに食べに行く?」
どうやら黒はまだ食べ足りないらしい。
あれほど食べていたのにまだ腹に入ると言うのだろうか。
俺が財布を確認して焦っていると、気をきかせてくれたのだろう。
英彦が黒を宥めてくれた。
「黒さんちょっと今から依頼を解決しに行くんだよ。あと、まだ食べる気なの?」
「腹が減っては戦は出来ぬって言うでしょ。
依頼という名の戦に勝つには腹ごしらえが大切なのよ。
それに私は普通の人とは違うから太ったりしないのよ。」
黒からの言い訳はただの言い訳なのだが、俺は彼女の将来がなんだか心配になってしまう。
ブッチッ…。
英彦はテレビのスイッチを切った。
「「あ~~~~~!?」」
「何してるんですか? 明山さん、黒さん。」
今日から長期休み。
店は閉められているが、俺達は店内のコタツに囚われていた。
コタツというのは恐ろしい物だ。
人を惹き付ける何かがある。魔性の道具だ。
さすが、オコタ。俺はオコタを作った第一人者に感謝したい。
もしもオコタが付喪神になったら強敵になるに違いないだろう。
そのおかげで休憩室は足の踏み場もない状況なのだから…。
「おー、よく来てくれたな英彦。でっ、何か用でも…?」
「仕事ですよ依頼。ほら、早くコタツから出て。」
そう言って英彦はコタツのスイッチを切った。
「鬼、悪魔。なぁー、やめてくれよ英彦~頼むよ考え直せ。
俺の家のコタツが壊れちゃってここしかないんだよ。」
「子供は風の子です。さぁ、二人とも早くコタツから出て行動しましょう。」
しかし、真面目な性格の英彦はそんなこと許してくれなかった。
「死んじゃうよ。私達死んじゃうよ。」
「コタツがなくても人は死なないよ。」
俺たちは二人で必死に抗議を繰り広げているのだが、なかなか英彦は引き下がろうとしなかった。
ガサッ…。
その時だった突如、背後から物音が聞こえてきたのだ。
「英彦。何驚かせてんだよ。ビックリするだろ。」
「違いますよ。明山さん。僕じゃないです。」
休憩室に三人もいるのだ。何かに当たって物音がするのは仕方がない事だろう。
「明山ー。この休憩室っていつから掃除してないんだっけ?」
「なんだ? 黒、縁起でもない事言うなよ。」
不穏な空気が流れる。皆、勘づいたようだ。
「とっ…とにかくまずは掃除しましょう。」
「そうだな英彦。じゃあお前部屋担当な。俺はドアを担当するから。」
「じゃあ、私はドアのドアノブ担当になるわ。」
「ちょっ…何で僕一人で部屋なんですか…? 三人もいるんですから皆で部屋の掃除を…。」
その瞬間だった。何かが一匹動いたのだ。
そして、そいつは俺たちの目の前に姿を現してきた。
「「「ギャアアアアアアアアアアアアアア!!!!」」」
三人の悲鳴が部屋の中に響く。
「何でこんな目に…。」
寒空の中、仕事が来たため俺達は黒焦げで依頼人のいる場所まで歩いていた。
黒も黒焦げ…って、いやなんでもない。
「まさか、英彦が部屋ごと燃やすなんて…。」
「でも、あいつは消え去ったじゃないですか。それにあの時はパニックになってましたし…。」
「パニックになっても誰も部屋ごと退治しねぇよ。」
「はぁ、店長になんて言い訳しよう。」
あの後、アイツが出たことにより英彦はパニックになってアイツを退治したのだ。
その代償として部屋と俺達が若干焦げた
。
町を歩いていると、もう周囲からの目が痛い。
俺達が通りすぎると後ろからヒソヒソ聞こえるのだ。
こいつは真面目キャラだと思っていたが、パニックになるとヤバイ奴だということを初めて知った。
だから、バイトの面接で落ちてたのか。
おそらく、もうこいつの事はどの店にも広まっていたのだ。
よし覚えておこう。
ここは国市のファミリーレストラン。
「いらっしゃヒィませ。」
出迎えてくれた店員さんが驚き引きつった顔をしてくれた。
依頼人はここを集合場所としてきたのだ。
店内には客も何人かまだいる。
そいつらもヒソヒソ言ったり、驚いていたり表情豊かである。
いや、そんな事言えるほど、俺の心はすごくない。
その時の俺は恥ずかしさで死にそうだった。
そんな中、普通に店員さんの事を心配して声をかけている黒のコミュニケーション能力が羨ましく感じる。
俺達は空いている席につき、依頼人を待つことに…。
「明山ー。お腹減っちゃったわ。何か頼んでもいいかしら?」
「いや、食べるのは依頼人を待ってからだ。」
そして10分後、俺達の前に中年の男が一人座った。
「いやー申し訳ない。道路が混んでいまして。」
「「えかえか、だえじょおぶでそり。(いえいえ大丈夫ですよ。)」」
仕方がないのだ。俺達は我慢が出来なかったのだから…。
しかし、返事はしなければいけないと、口に食べ物を含みながら話す。
「うけよむすい。こをすい。えるえねいひくつがけむせつり。つべろひあよやなこだすえ。
(明山さん。黒さん。依頼人の方が来ましたよ。食べるのをやめてください。)」
俺は最後にウインナーを平らげて食事をやめる。
俺たちが料理を平らげると、依頼人は席に座り依頼の内容を説明し始める。
「えっと…今回あなた方に依頼したのはあることを調査して欲しかったからです。」
「でも、何で俺達がなんですか?
他にも腕が立つ人はいっぱいいるのに…。」
英彦が慌てて止めようとする。
「明山さん何て事言うんですか。ホントにすみません。えっと…。」
「霧島(きりしま) 津都(しんと)です。いえ実はですね。
最初は今回の依頼を付喪連盟に依頼したんですが、断られてしまい。
どうするか考えていたら、私の知り合いから最近付喪人としての仕事を始めたカフェの店員がいると聞きまして…。」
つまり?…つまり。俺達も有名になったんだよ。
そりゃ、あのバ…バ…バ…バルオン?
バルオン?を倒したのは俺。町を救ったのは俺達。
そりゃ有名になるよな。
「それで俺達に、有名になった知名度が高い俺達にいったいどのような依頼ですか?
そして、どのくらい有名になれますか?」
「明山さん。素が…素が出てます。めっちゃ飛び出てますよ。」
そんな俺に少し引いている霧島。
そして、調子に乗ってる俺。
恥ずかしそうにしている英彦。
まだ食べている黒。
俺達三人を緊張感が襲う。
今ここに俺達への初めての依頼が始まるのだ。
霧島は依頼内容を話を始めた。
「実はですね………………」
霧島から依頼内容を聞いた俺達は、さっそく移動しようと、会計を済ませるつもりだったのだが…。
「うっそォォォォォォォォォォォォ!?!?!?」
「合計25680円です。」
俺の財布はゴッソリと痩せてしまった。
「よーし英彦。次はどこに食べに行く?」
どうやら黒はまだ食べ足りないらしい。
あれほど食べていたのにまだ腹に入ると言うのだろうか。
俺が財布を確認して焦っていると、気をきかせてくれたのだろう。
英彦が黒を宥めてくれた。
「黒さんちょっと今から依頼を解決しに行くんだよ。あと、まだ食べる気なの?」
「腹が減っては戦は出来ぬって言うでしょ。
依頼という名の戦に勝つには腹ごしらえが大切なのよ。
それに私は普通の人とは違うから太ったりしないのよ。」
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