その未来は読了済みです~聖女候補生たちの離島生活~

 ファータ大陸最西端、聖バレリオ教皇国。首都を拠点とする中央教会には、最高権力者である教皇が、聖女候補生を離島の屋敷に集める。
 聖女候補生とは、先天的あるいは後天的に身体の一部に聖痕が現れ、特別な力を使える女性のこと。聖痕が浮かぶ女性は聖女にふさわしい人格者しかいないといわれている。
 離島で行われるのは聖女候補生たちによる共同生活と、十日に一度の投票により、獲得票がゼロ票の者が脱落する聖女候補生たちによる聖女選定の儀式。

 一人の聖女候補生、クリスチナ。
 彼女は天真爛漫で自信家な十四歳の少女である。
 自らの聖痕の力により、正しいと思うことをするために、離島生活の中、最後の一人を選ぶ儀式に参加することにした。
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