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222話 因縁
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「それはどういう意味だ!!!」
ジェラールの叫び声。父から感じる怒りは、母ではない他の女性のためだと感じて、胸の奥にチクリと感じる。でも、私の知っているゲームのジェラールならば、愛した女は当然のこと、知った仲の人間のために怒りを露にするなんて、容易に想像できた。
ジェラールの問いに対し、ミユキは無関心。まるで時間の無駄だと言いたそうな表情である。ですが、私の質問は無視をするのでしょうか。
「まだ足りないってどういう意味よ?」
彼女は敗れたアリゼを見て、まだ足りないと言って再生させた。ミユキの目的には、アリゼが途中退場するシナリオがあるんだ。でも、それは今じゃない。何かが足りないからアリゼが何度もコンティニューさせられているんだ。
おそらく、アリゼの行動の過程こそ、ミユキの目的を満たすカギになる。場合によってはアリゼを止めて終わりだなんて考えちゃダメね。
「貴女は自分が誰か正確に理解している?」
その質問の意味。ジェラールどころか、ジャンヌすらもピンとこない質問。ですが、ミユキ・ナカガキが私に対してそれを言うということは、特別な意味を感じざる負えなかった。なぜなら、私の前世中垣深雪は…………私じゃないかもしれないから。
今、目の前にいる彼女こそ正真正銘の中垣深雪かもしれないから。
であれば……私はどこの誰で、なんで中垣深雪の記憶があってそしてここは本当にゲームの世界なのか。何もわからない。何も答えに繋がらない。
「質問の答えになっていないわ」
「質問に答えていないから、答えになっていないのよ」
「答える気がないってことね」
「一言目で理解して欲しいわ」
癇に障る言い方。それでも、会話する意思を感じるだけマシでしょう。それよりも、会話なんてゆっくりやっていたせいか、アリゼの傷は完全修復。ミユキの回復魔法は致命傷も関係なしで蘇生してしまうほど強力。アリゼを止めるには、ミユキを止めるか、ミユキにとって何かが満たされたとき。
私とジャンヌ、ジェラールの三人では抑えきれない。みんなはまだ神々のもとにいるし、ブランクとスザンヌは療養中。他の兵士たちもほとんどは国境の護衛や王都の復興作業。またはアリゼが各地に分散して集めた反乱軍達の制圧に務めている。
私達には少しばかり戦力が足りない。せめてジェラールと息の合う大魔導士クラスの魔法使いがこの場にいればアリゼを食い止めるなんて難しくないのに。
一人、心当たりはある。【紫】のワンダーオーブの感知によれば彼女が王宮にいることも間違いない。問題は、二人が戦場に並んで立ったことがあるかどうかと、彼女が前に出ることをジェラールが良しとするかだ。それに関しては私も納得できない。
あの人は、いくつもの死ぬ運命を搔い潜って、唯一幸せになれる運命を歩んでいる最中だというのに、彼女の幸せを妨げるなんて許すわけには行かない。
「波動、守護、時空、回復…………複合。強化魔法、聖化」
戦力が足りないなら、私が二人分以上働けばいい。私の方をみたジャンヌも魔法を発動する。
「波動魔法、影分身《ドッペルゲンガー》」
光の波動魔法の中でも、この六年で彼女が開発したオリジナルの波動魔法。自分と同じ姿を投影する幻惑魔法に似たものである。唯一の違いはそれは幻惑魔法と違い、光そのものであることから、幻惑魔法使い同士の解除ができないことである。
あの特殊な魔法ならば、初見で光の波動魔法とはわかりません。
ジャンヌの姿は無数に増える。それに彼女は光のブーツをいつの間にか装着。あれによって直線移動ならば光と同じ速度で移動ができる。ジャンヌは光速移動をしてミユキの後ろに回り込み、雷の波動魔法を彼女を焼こうとする。
しかし、ミユキは焼けたその瞬間から皮膚が再生していく。雷の速度では彼女をしとめることができない。
聖人化している私はあらゆる魔法攻撃を無効化し、身体能力が向上している。また、自分自身の行動で受ける肉体のダメージも常時回復していく。
アリゼが作る火球はもうすべてかわせるし、当たったところで熱すら感じない。それでもアリゼ自身が扱う謎の魔法が多すぎてこちらも対処できない。
金属や火を自在に操れれることまではわかりましたが、まだまだそんなものじゃないでしょう。
彼女が天に向かって人差し指を向けると、黒い雲がどんどん集まって行く。そして滝のような雨が降り注いだ。視界が悪い。私が大地を操るように、彼女は天を操っているのね。
足場は完全に水たまり。この状況では大地から足の離せないジェラールがいる以上、ジャンヌは雷の波動魔法が使えない。
そして今度はこの大量の雨を固めて大きな水の塊が出来上がると、それを私やジェラールに向けて放つ。
火球は魔法攻撃。金属は物理攻撃でしたが、あの水球は物理攻撃であると同時に、魔力の塊で形成されていました。
その両方を防ぐには…………波動魔法と守護魔法の合わせ技であるこの身体でジェラールの楯になる!!!
聖化をしている私の速さはアリゼの水球といい勝負。ギリギリ庇うことができるかできないか。間に合え、間に合え。
「間に合ええええええええええええええ!!!!!」
いつの間にか叫んでいた私。それでも水球は私よりも早くジェラールのもとにたどり着く、それは大きく破裂してしまった。
「うそ…………」
ものすごい勢いのある雨のせいで、ジェラールの姿を正確にとらえることはできない。さらに雨には魔力が流れているため、魔力感知もあいまいになってしまった。かりに今目の前に魔力の源を感じたからと言って、ジェラールが致命傷の可能性もある。
私は父の生死を確かめるために一歩前に足を出す。出す。出す。出ない。歩けない。重い。上がらない。出そうと脳が命令しているのに、その命令は即座に拒否される。確認できない。確認したい。安心したい。でも、確認できない。
そんなことを考えていた瞬間。バッと雲が押しのけ、晴天。雨が消え失せジェラールの姿があらわになる。
「ずいぶんと久しぶりね」
視界に映るは、金髪に深紅の瞳の女性。
彼女をみたアリゼは何かを思い出したように呟いた。
「エリザベート・ジョルジュ・クレメンティエフ」
アリゼにとってどんどん記憶が剥がれ落ちても、忘れることができなかった名前。
「今はフォレスティエよ」
我が母、エリザベート・ジョルジュ・フォレスティエがそこにいた。
ジェラールの叫び声。父から感じる怒りは、母ではない他の女性のためだと感じて、胸の奥にチクリと感じる。でも、私の知っているゲームのジェラールならば、愛した女は当然のこと、知った仲の人間のために怒りを露にするなんて、容易に想像できた。
ジェラールの問いに対し、ミユキは無関心。まるで時間の無駄だと言いたそうな表情である。ですが、私の質問は無視をするのでしょうか。
「まだ足りないってどういう意味よ?」
彼女は敗れたアリゼを見て、まだ足りないと言って再生させた。ミユキの目的には、アリゼが途中退場するシナリオがあるんだ。でも、それは今じゃない。何かが足りないからアリゼが何度もコンティニューさせられているんだ。
おそらく、アリゼの行動の過程こそ、ミユキの目的を満たすカギになる。場合によってはアリゼを止めて終わりだなんて考えちゃダメね。
「貴女は自分が誰か正確に理解している?」
その質問の意味。ジェラールどころか、ジャンヌすらもピンとこない質問。ですが、ミユキ・ナカガキが私に対してそれを言うということは、特別な意味を感じざる負えなかった。なぜなら、私の前世中垣深雪は…………私じゃないかもしれないから。
今、目の前にいる彼女こそ正真正銘の中垣深雪かもしれないから。
であれば……私はどこの誰で、なんで中垣深雪の記憶があってそしてここは本当にゲームの世界なのか。何もわからない。何も答えに繋がらない。
「質問の答えになっていないわ」
「質問に答えていないから、答えになっていないのよ」
「答える気がないってことね」
「一言目で理解して欲しいわ」
癇に障る言い方。それでも、会話する意思を感じるだけマシでしょう。それよりも、会話なんてゆっくりやっていたせいか、アリゼの傷は完全修復。ミユキの回復魔法は致命傷も関係なしで蘇生してしまうほど強力。アリゼを止めるには、ミユキを止めるか、ミユキにとって何かが満たされたとき。
私とジャンヌ、ジェラールの三人では抑えきれない。みんなはまだ神々のもとにいるし、ブランクとスザンヌは療養中。他の兵士たちもほとんどは国境の護衛や王都の復興作業。またはアリゼが各地に分散して集めた反乱軍達の制圧に務めている。
私達には少しばかり戦力が足りない。せめてジェラールと息の合う大魔導士クラスの魔法使いがこの場にいればアリゼを食い止めるなんて難しくないのに。
一人、心当たりはある。【紫】のワンダーオーブの感知によれば彼女が王宮にいることも間違いない。問題は、二人が戦場に並んで立ったことがあるかどうかと、彼女が前に出ることをジェラールが良しとするかだ。それに関しては私も納得できない。
あの人は、いくつもの死ぬ運命を搔い潜って、唯一幸せになれる運命を歩んでいる最中だというのに、彼女の幸せを妨げるなんて許すわけには行かない。
「波動、守護、時空、回復…………複合。強化魔法、聖化」
戦力が足りないなら、私が二人分以上働けばいい。私の方をみたジャンヌも魔法を発動する。
「波動魔法、影分身《ドッペルゲンガー》」
光の波動魔法の中でも、この六年で彼女が開発したオリジナルの波動魔法。自分と同じ姿を投影する幻惑魔法に似たものである。唯一の違いはそれは幻惑魔法と違い、光そのものであることから、幻惑魔法使い同士の解除ができないことである。
あの特殊な魔法ならば、初見で光の波動魔法とはわかりません。
ジャンヌの姿は無数に増える。それに彼女は光のブーツをいつの間にか装着。あれによって直線移動ならば光と同じ速度で移動ができる。ジャンヌは光速移動をしてミユキの後ろに回り込み、雷の波動魔法を彼女を焼こうとする。
しかし、ミユキは焼けたその瞬間から皮膚が再生していく。雷の速度では彼女をしとめることができない。
聖人化している私はあらゆる魔法攻撃を無効化し、身体能力が向上している。また、自分自身の行動で受ける肉体のダメージも常時回復していく。
アリゼが作る火球はもうすべてかわせるし、当たったところで熱すら感じない。それでもアリゼ自身が扱う謎の魔法が多すぎてこちらも対処できない。
金属や火を自在に操れれることまではわかりましたが、まだまだそんなものじゃないでしょう。
彼女が天に向かって人差し指を向けると、黒い雲がどんどん集まって行く。そして滝のような雨が降り注いだ。視界が悪い。私が大地を操るように、彼女は天を操っているのね。
足場は完全に水たまり。この状況では大地から足の離せないジェラールがいる以上、ジャンヌは雷の波動魔法が使えない。
そして今度はこの大量の雨を固めて大きな水の塊が出来上がると、それを私やジェラールに向けて放つ。
火球は魔法攻撃。金属は物理攻撃でしたが、あの水球は物理攻撃であると同時に、魔力の塊で形成されていました。
その両方を防ぐには…………波動魔法と守護魔法の合わせ技であるこの身体でジェラールの楯になる!!!
聖化をしている私の速さはアリゼの水球といい勝負。ギリギリ庇うことができるかできないか。間に合え、間に合え。
「間に合ええええええええええええええ!!!!!」
いつの間にか叫んでいた私。それでも水球は私よりも早くジェラールのもとにたどり着く、それは大きく破裂してしまった。
「うそ…………」
ものすごい勢いのある雨のせいで、ジェラールの姿を正確にとらえることはできない。さらに雨には魔力が流れているため、魔力感知もあいまいになってしまった。かりに今目の前に魔力の源を感じたからと言って、ジェラールが致命傷の可能性もある。
私は父の生死を確かめるために一歩前に足を出す。出す。出す。出ない。歩けない。重い。上がらない。出そうと脳が命令しているのに、その命令は即座に拒否される。確認できない。確認したい。安心したい。でも、確認できない。
そんなことを考えていた瞬間。バッと雲が押しのけ、晴天。雨が消え失せジェラールの姿があらわになる。
「ずいぶんと久しぶりね」
視界に映るは、金髪に深紅の瞳の女性。
彼女をみたアリゼは何かを思い出したように呟いた。
「エリザベート・ジョルジュ・クレメンティエフ」
アリゼにとってどんどん記憶が剥がれ落ちても、忘れることができなかった名前。
「今はフォレスティエよ」
我が母、エリザベート・ジョルジュ・フォレスティエがそこにいた。
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灰色モモンガ様
ご感想ありがとうございます。
かなり最低ですし、クリスティーン側もよく思わない行動ですね。
オリバー側の思惑はもう少し先になりますが明かされる予定です。
しばらくはオリバーはこういう感じになりますね。
彼がどういう思いでそう動いたかは別として、、、
面白い作品ありがとう御座いました
来年も頑張ってください
良いお年を
灰色モモンガ様
こちらこそ、無数にある作品の中から、本作にお立ち寄りして頂き誠に感謝しております。
来年もクリスティーンの物語を綴っていきますので、宜しければ最後までお付き合いして頂ければ幸いです。
よいお年を。
大鳳葵生。
灰色モモンガ様
ご感想ありがとうございます!
めちゃくちゃテンション上がっていて声出して笑いました。
いえ、ビルジニはその…………ジャンヌまで愛せると思います。。。。。。。そういう子ですあれは。