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第1章 何もできない公爵令嬢
5話 口が悪くてもメイドは忠実で助かっています
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グレイ様が去ってから早速作戦会議と言いたいところなのですが、私の味方ってどなたかしら。
お父様はグレイ様推しですし、エレナに相談すればいいわよね。
エレナ以外では、すぐに相談をすることができませんが、お兄様やレティシア様とも相談しておきたいわ。
私はベルを鳴らすと、背後から突然エレナが現れました。
彼女は本当に行儀見習いの令嬢のはずなのですが、一体何を鍛えているのかしら。
そして願わくは、主に対する言葉遣いを修正して貰いたいですわ。
「なんだ? 珍しいじゃねぇか。そのベルで呼ばれるのも久しぶりだな」
貴女ってば、いつも必要な時には必ず傍にいることが多かったですものね。
「エレナ、グレイ様が十八歳になるまでに私に婚約者を作る必要ができてしまったわ」
「ああ、ルクレシアの親父さんから聞いたよ。王子と変な契約したよな。てゆうか王子でいいだろ。何が不満だって話だよ」
私は何度かグレイ様の本性をエレナに話しているつもりなのですが、どうも信じてもらえていないようです。
それもこれも、幼い頃の私の傲慢さが、あの令嬢は都合の良い様にものをいうだのなんだの言われるようになったのが原因なのですが。
エレナが私の専属になって二年。当然、グレイ様はエレナの前では本性を完璧に隠していましたわ。
こうして素を出してくれている分、それなりに信頼をもらっているようですが、グレイ様の件はどうも信用してくれませんのよね。
「いつも申し上げていますが、私が話しているグレイ様が真実のグレイ様ですわ」
「だからルクレシア大好きが王子の本性だろ? 結構なことだろ。あんなに愛されているのに」
本当に話の通じないメイドですわね。
愛した女性にするような行動など、グレイ様からされた覚えがありませんわ。
「この際、グレイ様の本性は置いておきましょう。それでエレナ、私が婚約者を作る上で味方になってくれる方ってどこかにいらっしゃらないかしら?」
私が聞くと、やっとエレナも真剣に考えこんでくれましたわ。
「ベッケンシュタイン家の権力目当ての家に足を運んで仲良くなるのはどうだ?」
「それは無難ね。でも無難といいますのは、悪いという意味ではないわ」
「私に突拍子のない意見を求められてもなぁ。そうだ宰相の息子なんてどうだ? 確かこないだ婚約の話が来て、親父さんもまだ断ってなかったはずだぜ」
「イサアーク様ですか?」
そういえばグレイ様との会話でも名前があがりましたね。イサアーク様は幼少の頃に何度かお会いしていましたわ。
最近では夜会ではお互いに出席をしていることは確認しても、軽い挨拶をする程度ですね。
昨日の夜会で近寄ってくる気配がございませんでしたが、婚約の話を持ち掛けた私が、王子と二人で夜会に参加したせいでしょうか。
ですが、宰相の息子でしたらグレイ様のところにいらっしゃったらどうなのでしょうか。よほど悔しかった?
悔しい?
私を取られて悔しいと感じてくださったのですわ!!
「素晴らしいわ。ではエレナ、手紙を書きましょう」
「待った! 私が書くからペンを握らないでくれ」
「そう? 本当にエレナは気が利くわね。それでしたら、イサアーク様宛に二人きりでお茶会のお誘いの手紙をお願いするわ。念のため完成品は私が読んでもいいのよね?」
「読むだけならいいぞ。ほんと、読むだけにしてくれよ。頼むから」
「? わかったわ」
そんなに私の為にペンを動かしたいのね。
エレナってば口調以外は本当に私のことを慕ってくれるよくできたメイドね。
「できたぞ、ほらチェックしな」
「ありがとうエレナ。……問題ないわね。これで行きましょう。封蝋と印璽の用意を」
「ほらよ」
私は手紙に封蝋を施し、エレナに渡すとエレナはそのまま退室しましたわ。
部屋にポツンと残された私は、一度お父様に文句を言ってしまいましょうと考えましたのですが、それをしたところで事態が好転する訳でもなく、大人しく部屋に引きこもることにしました。
そう決め込んで午前中に読みかけとなってしまった本を手に取り、ゆっくりと午後の一時を過ごそうとしましたわ。
そんな時、ノックをしてエレナが入室してきました。
「おい、ルクレシア手紙出して来たらお前宛の手紙がちょうど届いたぞ。読むか?」
「私自分宛の手紙を見ないで破棄したことあったかしら?」
エレナから手紙を受け取りますと、差出人はレティシア様からのものでした。早速封を開け、中を確認することにしました。
レティシア様からお茶会に誘われましたわ。日時は明日のようです。
ちょうどイサアーク様をお誘いしたのは明後日の為、問題ありません。
やはり王都はいいわね。
普段レティシア様と会うには馬車に乗って二日必要ですが、それも王都であれば話は別。
今から返事を出しても一時間ほどでレティシア様に返事ができます。
「明日のお茶会に誘われましたわ。お暇であればと数名の方にお声かけしたそうです。お誘いを受けた令嬢の皆様はみんな政治的対立のない方々ですわね。中には中立派の家の令嬢もいらっしゃるようだわ」
「せっかくだ。情報収集と行こうじゃねぇか。それからお前が婚約者を探していることを周りに話せ。噂話を広める絶好の機会だぜ」
「そうね、それから決してグレイ様とはそういう関係ではないことをお伝えしなければいけませんわ」
「それもそうだな。王子の恋人に手を出す馬鹿なんてそうそういねーだろうしな。とりあえず今後の方針は決まってきたんじゃねぇの? お前も公爵令嬢だし見た目もいいし。半年で婚約なんてそこまで敷居も高くねぇんじゃねぇか?」
彼女の言葉にそうねとだけ言い同意しました。
今まではお父様の妨害もあり、縁談の話が一切私のところまで聞こえることもありませんでしたが、今後はお父様にもよく言っておきましょう。
「私の婚約者ですものね。政略結婚をしてまで欲しい地位がなければ自由に選ばせてほしいものですわ」
またエレナに手紙を用意してもらい、今度は今日中に返事をするためにこれから買い出しに行く予定のメイドについでに渡してきてもらうようにしてもらいましたわ。
しばらくゆっくりしているとお父様が戻られましたわ。
「ルクレシア、王子との会食はどうだった?」
「そうですわね、まずは縁談の件はいつお決まりになられたのでしょうか?」
その後、散々お父様に文句を言いましたわ。
お父様が私の為を思っての行動であることくらい、私もわかりますからあまり強くは言えません。
それにグレイ様の本性は私しか知りませんから、グレイ様を勧める理由も、表向きの顔でしたら納得もできますものね。
「そういえばお父様、イサアーク様からも縁談が来ているとお聞きしましたわ」
「おや? どこで聞いたのだい? 確かにイサアーク君のご実家であるロムニエイ公爵家からも縁談の話は来ているよ。まだ断ってはいないがね」
「明後日イサアーク様と二人で会おうと思います。何か問題あるかしら」
私がお父様をにらみつけると、お父様はうっと低い声を出して、ルクレシアがそういうなら好きにするといいと返事を頂きましたわ。
散々私の縁談を妨害していたことに、お父様も後ろめたい気持ちでもあるのでしょうね。
またはグレイ様との関係を誰かに自慢でもしてしまったのかしら?
家の体裁を守るのも楽ではありませんのね。
お父様はグレイ様推しですし、エレナに相談すればいいわよね。
エレナ以外では、すぐに相談をすることができませんが、お兄様やレティシア様とも相談しておきたいわ。
私はベルを鳴らすと、背後から突然エレナが現れました。
彼女は本当に行儀見習いの令嬢のはずなのですが、一体何を鍛えているのかしら。
そして願わくは、主に対する言葉遣いを修正して貰いたいですわ。
「なんだ? 珍しいじゃねぇか。そのベルで呼ばれるのも久しぶりだな」
貴女ってば、いつも必要な時には必ず傍にいることが多かったですものね。
「エレナ、グレイ様が十八歳になるまでに私に婚約者を作る必要ができてしまったわ」
「ああ、ルクレシアの親父さんから聞いたよ。王子と変な契約したよな。てゆうか王子でいいだろ。何が不満だって話だよ」
私は何度かグレイ様の本性をエレナに話しているつもりなのですが、どうも信じてもらえていないようです。
それもこれも、幼い頃の私の傲慢さが、あの令嬢は都合の良い様にものをいうだのなんだの言われるようになったのが原因なのですが。
エレナが私の専属になって二年。当然、グレイ様はエレナの前では本性を完璧に隠していましたわ。
こうして素を出してくれている分、それなりに信頼をもらっているようですが、グレイ様の件はどうも信用してくれませんのよね。
「いつも申し上げていますが、私が話しているグレイ様が真実のグレイ様ですわ」
「だからルクレシア大好きが王子の本性だろ? 結構なことだろ。あんなに愛されているのに」
本当に話の通じないメイドですわね。
愛した女性にするような行動など、グレイ様からされた覚えがありませんわ。
「この際、グレイ様の本性は置いておきましょう。それでエレナ、私が婚約者を作る上で味方になってくれる方ってどこかにいらっしゃらないかしら?」
私が聞くと、やっとエレナも真剣に考えこんでくれましたわ。
「ベッケンシュタイン家の権力目当ての家に足を運んで仲良くなるのはどうだ?」
「それは無難ね。でも無難といいますのは、悪いという意味ではないわ」
「私に突拍子のない意見を求められてもなぁ。そうだ宰相の息子なんてどうだ? 確かこないだ婚約の話が来て、親父さんもまだ断ってなかったはずだぜ」
「イサアーク様ですか?」
そういえばグレイ様との会話でも名前があがりましたね。イサアーク様は幼少の頃に何度かお会いしていましたわ。
最近では夜会ではお互いに出席をしていることは確認しても、軽い挨拶をする程度ですね。
昨日の夜会で近寄ってくる気配がございませんでしたが、婚約の話を持ち掛けた私が、王子と二人で夜会に参加したせいでしょうか。
ですが、宰相の息子でしたらグレイ様のところにいらっしゃったらどうなのでしょうか。よほど悔しかった?
悔しい?
私を取られて悔しいと感じてくださったのですわ!!
「素晴らしいわ。ではエレナ、手紙を書きましょう」
「待った! 私が書くからペンを握らないでくれ」
「そう? 本当にエレナは気が利くわね。それでしたら、イサアーク様宛に二人きりでお茶会のお誘いの手紙をお願いするわ。念のため完成品は私が読んでもいいのよね?」
「読むだけならいいぞ。ほんと、読むだけにしてくれよ。頼むから」
「? わかったわ」
そんなに私の為にペンを動かしたいのね。
エレナってば口調以外は本当に私のことを慕ってくれるよくできたメイドね。
「できたぞ、ほらチェックしな」
「ありがとうエレナ。……問題ないわね。これで行きましょう。封蝋と印璽の用意を」
「ほらよ」
私は手紙に封蝋を施し、エレナに渡すとエレナはそのまま退室しましたわ。
部屋にポツンと残された私は、一度お父様に文句を言ってしまいましょうと考えましたのですが、それをしたところで事態が好転する訳でもなく、大人しく部屋に引きこもることにしました。
そう決め込んで午前中に読みかけとなってしまった本を手に取り、ゆっくりと午後の一時を過ごそうとしましたわ。
そんな時、ノックをしてエレナが入室してきました。
「おい、ルクレシア手紙出して来たらお前宛の手紙がちょうど届いたぞ。読むか?」
「私自分宛の手紙を見ないで破棄したことあったかしら?」
エレナから手紙を受け取りますと、差出人はレティシア様からのものでした。早速封を開け、中を確認することにしました。
レティシア様からお茶会に誘われましたわ。日時は明日のようです。
ちょうどイサアーク様をお誘いしたのは明後日の為、問題ありません。
やはり王都はいいわね。
普段レティシア様と会うには馬車に乗って二日必要ですが、それも王都であれば話は別。
今から返事を出しても一時間ほどでレティシア様に返事ができます。
「明日のお茶会に誘われましたわ。お暇であればと数名の方にお声かけしたそうです。お誘いを受けた令嬢の皆様はみんな政治的対立のない方々ですわね。中には中立派の家の令嬢もいらっしゃるようだわ」
「せっかくだ。情報収集と行こうじゃねぇか。それからお前が婚約者を探していることを周りに話せ。噂話を広める絶好の機会だぜ」
「そうね、それから決してグレイ様とはそういう関係ではないことをお伝えしなければいけませんわ」
「それもそうだな。王子の恋人に手を出す馬鹿なんてそうそういねーだろうしな。とりあえず今後の方針は決まってきたんじゃねぇの? お前も公爵令嬢だし見た目もいいし。半年で婚約なんてそこまで敷居も高くねぇんじゃねぇか?」
彼女の言葉にそうねとだけ言い同意しました。
今まではお父様の妨害もあり、縁談の話が一切私のところまで聞こえることもありませんでしたが、今後はお父様にもよく言っておきましょう。
「私の婚約者ですものね。政略結婚をしてまで欲しい地位がなければ自由に選ばせてほしいものですわ」
またエレナに手紙を用意してもらい、今度は今日中に返事をするためにこれから買い出しに行く予定のメイドについでに渡してきてもらうようにしてもらいましたわ。
しばらくゆっくりしているとお父様が戻られましたわ。
「ルクレシア、王子との会食はどうだった?」
「そうですわね、まずは縁談の件はいつお決まりになられたのでしょうか?」
その後、散々お父様に文句を言いましたわ。
お父様が私の為を思っての行動であることくらい、私もわかりますからあまり強くは言えません。
それにグレイ様の本性は私しか知りませんから、グレイ様を勧める理由も、表向きの顔でしたら納得もできますものね。
「そういえばお父様、イサアーク様からも縁談が来ているとお聞きしましたわ」
「おや? どこで聞いたのだい? 確かにイサアーク君のご実家であるロムニエイ公爵家からも縁談の話は来ているよ。まだ断ってはいないがね」
「明後日イサアーク様と二人で会おうと思います。何か問題あるかしら」
私がお父様をにらみつけると、お父様はうっと低い声を出して、ルクレシアがそういうなら好きにするといいと返事を頂きましたわ。
散々私の縁談を妨害していたことに、お父様も後ろめたい気持ちでもあるのでしょうね。
またはグレイ様との関係を誰かに自慢でもしてしまったのかしら?
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