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ようじー翔

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起床を促した家政婦の視線が冷たい。
エセガキ、マセガキってところだろう。

徹に朝風呂?
せっかく僕でベタベタにしたのにっ同じαのクセに、なんて事を提案するんだ、ジジイ。
いや、ババアか?

風呂から出てきた徹をみて、徹の服を見て祖母が泣いたから、やはりジジイだったか。僕が許可なく徹に手を出したのを祖母に悟られない為だったのだろう。祖父は祖母大好きだからなぁ。ただ、同時にいじめっ子になったりもする。

泣き止んだ祖母は、僕と徹をニコニコしながら見ている。
いつも無表情で食事をしている僕が、幸せそうに徹に給餌しながら食事をしているからだろうな。
徹が口をつけたお箸で自分の卵焼きをつまめば、それだけで極上の味になる。

「徹君は甘い物は好き?」
祖母が話しかける。僕が、デザートを余り食べないから、この機に食べさせたいのだろうけど、あんまり徹にかまっていると、祖父が焼き餅やくぞ。
僕も 焼くけど
今日徹と一緒に入れる時間は少ない。祖母にその大切な時間を奪われるわけにはいかないのだ
何とかしろよと思って祖父を見ると祖父が頷いた。 アルファ同士、だいたい通じあうのだ。自分の番が自分以外を見つめるのは恋愛感情じゃなくても楽しくない。
「徹君、翔はね、昨日でカニとシャインマスカットが大好きになったみたいだよ」
思わず むせた。味噌汁を吹きそうになったが何とか耐えた。徹の前でみっともないことはできない
このたぬきジジイ、いや 妖怪か。妖怪サトリか。
「徹はエリンギはあまり好きじゃないって言ってた」
朝食に出ているバター醤油炒め、余り減ってない。ちょっとだけ苦しそうな顔で給餌される徹もなかなかイイ。

「そうか……徹君はチュー○ットは好きかね?」
「はい。暑い日とか最高だと思います」
チュー○ット?なにそれ、聞いたことない。徹の好物を僕が知らないなんて!
「翔は食べた事がないから、教えてもらえますか?」
「はい!」
チュー○ットとやらが運ばれてきた。棒アイス?

「先っぽを鋏で切る。すると、液が垂れるからすかさず啜る」
先端を徹が切るとぷっくりと白い汁が滲んで……徹がちゅっと啜る。
え?ええ~!?なんてエロ……
「で、このあと、ギュギュって揉みしだいて」
も、揉みしだいて……
「それでそれでっ?」
ヤバイ、鼻息が荒くなる。いや、だって徹が棒を!
「あれ、大分カッチコッチだな。全然柔らかくならない。」
棒がカッチコッチ。興奮しすぎて頭がくらくらしてくる。僕のチュー○ットへの意気込みがつたわったのか、徹得意げ。
「そういう時は、ちょっとお行儀が悪いけど、歯で噛む」
徹は、チュー○ットを少し傾けて、自身も顔を横にしてはむはむした。鼻血、鼻血が出そう。
「わっ」
手に垂れた白い液体を徹が舐め取る。れろり。
「溢れちゃう時もあるから、気をつけね。」
気をつけます。気をつけます気をつけます。いや、むしろ気をつけないでっ
「で、少し柔らかくなったら、あとは手で再び揉んで」
ニュルって出たのをぱくり。ああ、鼻息が。イヌみたいにはっはっとなっている自覚がある。
「ん、シャーベットが引っかかったな。」
徹がチュー○ットを思いきり押した。徹の顔にピシャって白いのがかかる
うわわ~

「え?翔?翔?」

…………
僕は興奮のあまり、ちょっとだけ意識を失っていたようだ。
ジジイがニヤニヤしている。ジジイのいじめっ子は僕に発揮されたか。祖母に心配をかけていたから、その意趣返しだろうな。

んじゃ、ぼくも。
眼の前にある徹の顔を舐める。甘い。
祖母が悲鳴をあげて徹に謝っている。
ああ、なんか、楽しいな。

僕の笑い声に祖母は振り返りそのまま泣き出した。
「よかった、翔…」
祖父の手が僕の頭をわちゃわちゃとする
笑いすぎて涙がでる。
徹は目を白黒させている。
ふふ
こんな楽しい日が来るなんて思ってもなかった。


















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