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「う~ん、しかし」
しおりを挟む高齢者の運転による事故がニュースになる度にお母さんは一体いつ辞めるのと娘達から言われる。
私は車の運転は好きではないから七十歳になったらもうすぐ辞めると言ってきた
それが今や夫と私と15歳の犬(トム)との3人の病院通いも日課の一つとなってしまった。
それでもトムは週2回の動物病院受診をペットバギーに乗せて連れて行ける
認知症の夫の場合、病院受診はバスを乗り継ぎ電車を乗り継ぎして行かねばならない。バスを待つ間とか電車の乗り換えホームの歩行階段の上り下りとにかく気を使う
「ゆっくり歩いてね」
と言っても
「俺の性格上無理だお前みたいにちんたらちんたら歩けない」という。
その曲すぐ転ぶ
もし、その時顔でも怪我をしようものなら服用している薬の影響で出血が止まらなくなる。
タオルハンカチ程度の大きさでは傷口にあてがっても役に立たず抑えてる手前の服は袖口から肘まで血だらけになってしまった
そして本来の病院受診はできなくなり転んだ。近くの整形外科受診となって傷口を縫合してもらい家に戻ってきた。
さすがに消毒のためだけの通院は大変なので朝夕私がすることに
しかし傷口を縫っているガーゼを外すためにまず止めてあるテープを剥がすところから毎回難儀する
テープも湿布も剥がす時は痛いから自分でやるのが一番なのだが普通にやってもゆっくりそろそろとやっても一気にやっても
「お前の剥がし方には憎しみがこもっている」と騒ぐ。
それでも消毒を終え後始末をしているときにありがとうと必ず言う
私もその時にニッと笑ってどういたしましてと返す
結局今のところを私の運転する車で行くのが一番楽な方法なのだ。
確かに免許返納しなければならない年齢に近づいているのではあるが………
2019.07.06
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