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1学期編 ~期末試験~
第23話
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蒼雪と瑞希は周囲の人に見られていないか意識をして学園を出た。
「なんかこうして周りの目を気にしなきゃいけないのは嫌だね。もっと堂々として帰れたらいいなって思う。」
「確かにな。この学園は非日常の生活としてはいいのかもしれないが、それが続くのはどこか息苦しく感じる。」
「そうだね。でも、やっぱり退屈しないっていうのはいいよね。普通の高校に行っていたらこんな生活をしていなかったと思うよ?」
「それはそうだろう。環境が違いすぎる上に本土の高校ならこれほど男女で関わりあうことはなかっただろうな。」
「あ~…、それはそうかもね。」
現在の社会情勢同様に普通の高校では、恋愛関係に発展する男女も少数はいるが、長くは続かない。進学を意識させられるようになるとそのまま自然と別れてしまうのだ。人と人との繋がりよりも自身の効率や生活を優先してしまうのだ。
大学に進学しても一部の人たちは高校の1年間と同様にはしゃぎ、遊びで関係を持つが多くの大学生は就職を見据えて行動している。真面目になったのか効率を優先するようになったのか一人暮らしをする学生も増え、いつからか婚姻というものを意識せず一人でも生きていけると考えるようになってきた。
そうしたことを蒼雪と瑞希は考えると、この島では同居したり一緒に試験を受けさせられたりと、男女の作業を意識させられることも多く、本島の生活とは異なっていると実感した。
「こうして一緒に来年もいられたらいいよね。」
「そうだな。こういう生活もいいのかもしれないし、今後もこうして話せるといいと感じているよ。」
「! 蒼雪君がそんな風に言ってくれると思わなかった。けど、うれしいな。」
「そうか。」
蒼雪は自分でもそんなことを自然と口にしてしまったことに驚いたが、それを言ってしまったことに照れてしまった。また、彼はそれを隠すように先ほどより足早になった。瑞希は少し早歩きになったことに気が付いたが、特に何も言わずに、嬉しそうについてきた。
「ここまでありがとうね。」
「ああ。また今度な。」
寮の近くまで彼女を送るとそこで彼女とあいさつをして蒼雪も自分たちの家の方へと歩いて行った。
1人になると先程と打って変わって静かに帰宅をしているので考え事もしていた。
(俺はどうしたいのだろうな。)
考え事は先ほど口に出してしまったことだ。人に対して興味のなかった自分からそのようなことを言うとは思っていなかったのだ。また、千春のことでさえもはっきりしていないにもかかわらず瑞希のことも考え、意識してしまっている。自分のことなのにはっきりとわからないことなのでどうしたいのかということで頭を悩ませた。
結局帰宅するまで答えは皆目見当もつかず、思考を放棄することになった。
(いつか、いや、自分がどう思っているの気が付かせてくれる何かがあると助かるが、これは自分で気が付かないといけない事なんだよな…。)
蒼雪はそんなことを考えながら玄関のカギを開けて家に入っていった。玄関のカギはかかったままだったので千春もまだ帰宅をしていない様子だったので、そのまま自分の部屋にこもり試験問題について見直しをしていた。見直しは授業で言われたことなどを意識したものに取り換えたりした程度でそこまで大きく調整したものはなかった。また、途中だったものも仕上げきれたので無事に用意できたといえるだろう。差し替える予定だったものも用意できたので提出にも間に合いそうだった。
コンコンッ
もう一度完成したものを見直していると部屋をノックする音が聞こえてきた。
「はい。」
「夕飯よ。気が付かなかったかしら?」
「すまない、作業に没頭してしまったようだ。すぐに行く。」
蒼雪はそういうや否やパソコンを閉じて、教科書等を一か所にまとめなおしてから部屋を出た。部屋を出るとこんなにすぐに来ると思っていなかったのかそのまま千春と出くわした。
「あら、本当にすぐだったのね。」
「もともと最終確認をしようかと思っていたからな。区切り自体は悪くなかったんだ。」
「そういうことだったのね。でも、それなら最終確認の前に時計を見てほしかったわ。」
「千春の言う通りだな。」
蒼雪と千春はそのまま1階へと降りていき2人で夕飯を食べた。それから片づけをしながら放課後のことについてお互いに話していた。
蒼雪の方からは今後も警戒をしていくということ、今度の月曜日は学園も休みだから瑞希に会いに行くということを伝えた。瑞希に会いに行くといったときに眉がピクっと上がったが、話を聞き終えるまでは特に何も言われなかった。
千春の方からは買い物に行っている間に舞依から聞いたことをそのまま話してくれたという感じだった。
「瑞希と会いに行くことはいいけれど、私との約束も忘れないで頂戴ね。」
「わかっている。そこまで俺もバカではない。千春とは最近でさえも2人っきりといえる時間は少ないしどこかに行けたわけではないからな。」
「覚えていてくれているならいいわ。」
千春としてもそれ以上のことは言わずに、月曜日に出かけることを了承してくれた。しかし、千春からも周囲の目には気を付けるようにと注意もされた。どこで試験問題を流出させたと濡れ衣を着せられるかわからず、2組の動向をつかめない以上先ほどの蒼雪も言ったが警戒は継続しなければならない。
堂々と会っていたとしても誤解は生まれることはあり、それによる被害は自身だけではなくクラスメイト全体に及ぶので彼らとしてもそれは避けたいことだ。そのことは蒼雪も千春も自覚していることは確認できたのでそれ以上は何も言ってこなかった。
そういった会話をしてから2日後の放課後、蒼雪は正悟たちと約束をした通り勉強会を開くことになった。水曜日は特段といって何もなく勉強会を開くことはできそうだったのだが、ここ数日は忙しかったので休息日に充てることにしたのだ。また、休息といっても千春の勉強を見るということもしていたので完全に休んでいたわけではなかった。
勉強会は前回と同様に蒼雪たちの家で行った。詩音と響真も一緒に来たが、一と優里、秀人と里美は図書館や教室などを利用して2人で勉強をするようだ。
「蒼雪は大丈夫なのか?」
「試験問題を作るよりは手がかからないと思うぞ。」
「それと比較すると苦労は違うかもしれねえけど。」
「まぁ大丈夫だ。こっちで響真と正悟を見よう。千春は舞依と詩音を頼む。」
「わかったわ。そちらの負担は大丈夫かしら?」
「…大丈夫だ。響真はそこまで手がかからないからな。」
「もう1人のことを言っているのだけれど。」
「悪かったな。俺が蒼の負担になっていて。」
正悟は千春と蒼雪に言われて拗ねていたが、自分がこの中で一番できないことを自覚しており、勉強を教えてもらう身としても面倒だと思っている。そのため、特に何も言い返すことはないのだけれど、目の前でそのやり取りをされてしまうのはあまりいい気はしなかった。
「冗談だ。お前もやれば少しはわかってくれるからな。だから今回でちゃんと覚えられることは覚えて帰ってくれ。」
「おう!任せろ。」
正悟は力強く同意して教科書やノートを開いた。正悟が用意を始めたので蒼雪と響真も同様に勉強道具を広げて勉強会を始めた。勉強会の時間は限られているので基本的にはわからないところを質問形式で答えていった。質問が途切れたら予習も始めようと思ったのだが、そこまでの余裕はなかった。
この日の勉強会は夕飯前に勉強会は終わりになった。彼らも夕飯までお世話になるわけにはいかないといい、どこを復習、予習すればいいか最後に蒼雪と千春に課題を言い渡されて帰宅していった。
蒼雪たちも、勉強会後には自分たちの勉強を始めたが、問題を作成していたこともあり何処を中心に勉強をしていくのがいいかわかっており、蒼雪はその経験を活かして千春に解説をした。千春も蒼雪に重要だと指摘されたことはメモを取りながら質問をしつつ理解を深めていった。そうした勉強を金曜日も続けると土曜日になり、再び試験問題案を解いてもらう日となった。
「なんかこうして周りの目を気にしなきゃいけないのは嫌だね。もっと堂々として帰れたらいいなって思う。」
「確かにな。この学園は非日常の生活としてはいいのかもしれないが、それが続くのはどこか息苦しく感じる。」
「そうだね。でも、やっぱり退屈しないっていうのはいいよね。普通の高校に行っていたらこんな生活をしていなかったと思うよ?」
「それはそうだろう。環境が違いすぎる上に本土の高校ならこれほど男女で関わりあうことはなかっただろうな。」
「あ~…、それはそうかもね。」
現在の社会情勢同様に普通の高校では、恋愛関係に発展する男女も少数はいるが、長くは続かない。進学を意識させられるようになるとそのまま自然と別れてしまうのだ。人と人との繋がりよりも自身の効率や生活を優先してしまうのだ。
大学に進学しても一部の人たちは高校の1年間と同様にはしゃぎ、遊びで関係を持つが多くの大学生は就職を見据えて行動している。真面目になったのか効率を優先するようになったのか一人暮らしをする学生も増え、いつからか婚姻というものを意識せず一人でも生きていけると考えるようになってきた。
そうしたことを蒼雪と瑞希は考えると、この島では同居したり一緒に試験を受けさせられたりと、男女の作業を意識させられることも多く、本島の生活とは異なっていると実感した。
「こうして一緒に来年もいられたらいいよね。」
「そうだな。こういう生活もいいのかもしれないし、今後もこうして話せるといいと感じているよ。」
「! 蒼雪君がそんな風に言ってくれると思わなかった。けど、うれしいな。」
「そうか。」
蒼雪は自分でもそんなことを自然と口にしてしまったことに驚いたが、それを言ってしまったことに照れてしまった。また、彼はそれを隠すように先ほどより足早になった。瑞希は少し早歩きになったことに気が付いたが、特に何も言わずに、嬉しそうについてきた。
「ここまでありがとうね。」
「ああ。また今度な。」
寮の近くまで彼女を送るとそこで彼女とあいさつをして蒼雪も自分たちの家の方へと歩いて行った。
1人になると先程と打って変わって静かに帰宅をしているので考え事もしていた。
(俺はどうしたいのだろうな。)
考え事は先ほど口に出してしまったことだ。人に対して興味のなかった自分からそのようなことを言うとは思っていなかったのだ。また、千春のことでさえもはっきりしていないにもかかわらず瑞希のことも考え、意識してしまっている。自分のことなのにはっきりとわからないことなのでどうしたいのかということで頭を悩ませた。
結局帰宅するまで答えは皆目見当もつかず、思考を放棄することになった。
(いつか、いや、自分がどう思っているの気が付かせてくれる何かがあると助かるが、これは自分で気が付かないといけない事なんだよな…。)
蒼雪はそんなことを考えながら玄関のカギを開けて家に入っていった。玄関のカギはかかったままだったので千春もまだ帰宅をしていない様子だったので、そのまま自分の部屋にこもり試験問題について見直しをしていた。見直しは授業で言われたことなどを意識したものに取り換えたりした程度でそこまで大きく調整したものはなかった。また、途中だったものも仕上げきれたので無事に用意できたといえるだろう。差し替える予定だったものも用意できたので提出にも間に合いそうだった。
コンコンッ
もう一度完成したものを見直していると部屋をノックする音が聞こえてきた。
「はい。」
「夕飯よ。気が付かなかったかしら?」
「すまない、作業に没頭してしまったようだ。すぐに行く。」
蒼雪はそういうや否やパソコンを閉じて、教科書等を一か所にまとめなおしてから部屋を出た。部屋を出るとこんなにすぐに来ると思っていなかったのかそのまま千春と出くわした。
「あら、本当にすぐだったのね。」
「もともと最終確認をしようかと思っていたからな。区切り自体は悪くなかったんだ。」
「そういうことだったのね。でも、それなら最終確認の前に時計を見てほしかったわ。」
「千春の言う通りだな。」
蒼雪と千春はそのまま1階へと降りていき2人で夕飯を食べた。それから片づけをしながら放課後のことについてお互いに話していた。
蒼雪の方からは今後も警戒をしていくということ、今度の月曜日は学園も休みだから瑞希に会いに行くということを伝えた。瑞希に会いに行くといったときに眉がピクっと上がったが、話を聞き終えるまでは特に何も言われなかった。
千春の方からは買い物に行っている間に舞依から聞いたことをそのまま話してくれたという感じだった。
「瑞希と会いに行くことはいいけれど、私との約束も忘れないで頂戴ね。」
「わかっている。そこまで俺もバカではない。千春とは最近でさえも2人っきりといえる時間は少ないしどこかに行けたわけではないからな。」
「覚えていてくれているならいいわ。」
千春としてもそれ以上のことは言わずに、月曜日に出かけることを了承してくれた。しかし、千春からも周囲の目には気を付けるようにと注意もされた。どこで試験問題を流出させたと濡れ衣を着せられるかわからず、2組の動向をつかめない以上先ほどの蒼雪も言ったが警戒は継続しなければならない。
堂々と会っていたとしても誤解は生まれることはあり、それによる被害は自身だけではなくクラスメイト全体に及ぶので彼らとしてもそれは避けたいことだ。そのことは蒼雪も千春も自覚していることは確認できたのでそれ以上は何も言ってこなかった。
そういった会話をしてから2日後の放課後、蒼雪は正悟たちと約束をした通り勉強会を開くことになった。水曜日は特段といって何もなく勉強会を開くことはできそうだったのだが、ここ数日は忙しかったので休息日に充てることにしたのだ。また、休息といっても千春の勉強を見るということもしていたので完全に休んでいたわけではなかった。
勉強会は前回と同様に蒼雪たちの家で行った。詩音と響真も一緒に来たが、一と優里、秀人と里美は図書館や教室などを利用して2人で勉強をするようだ。
「蒼雪は大丈夫なのか?」
「試験問題を作るよりは手がかからないと思うぞ。」
「それと比較すると苦労は違うかもしれねえけど。」
「まぁ大丈夫だ。こっちで響真と正悟を見よう。千春は舞依と詩音を頼む。」
「わかったわ。そちらの負担は大丈夫かしら?」
「…大丈夫だ。響真はそこまで手がかからないからな。」
「もう1人のことを言っているのだけれど。」
「悪かったな。俺が蒼の負担になっていて。」
正悟は千春と蒼雪に言われて拗ねていたが、自分がこの中で一番できないことを自覚しており、勉強を教えてもらう身としても面倒だと思っている。そのため、特に何も言い返すことはないのだけれど、目の前でそのやり取りをされてしまうのはあまりいい気はしなかった。
「冗談だ。お前もやれば少しはわかってくれるからな。だから今回でちゃんと覚えられることは覚えて帰ってくれ。」
「おう!任せろ。」
正悟は力強く同意して教科書やノートを開いた。正悟が用意を始めたので蒼雪と響真も同様に勉強道具を広げて勉強会を始めた。勉強会の時間は限られているので基本的にはわからないところを質問形式で答えていった。質問が途切れたら予習も始めようと思ったのだが、そこまでの余裕はなかった。
この日の勉強会は夕飯前に勉強会は終わりになった。彼らも夕飯までお世話になるわけにはいかないといい、どこを復習、予習すればいいか最後に蒼雪と千春に課題を言い渡されて帰宅していった。
蒼雪たちも、勉強会後には自分たちの勉強を始めたが、問題を作成していたこともあり何処を中心に勉強をしていくのがいいかわかっており、蒼雪はその経験を活かして千春に解説をした。千春も蒼雪に重要だと指摘されたことはメモを取りながら質問をしつつ理解を深めていった。そうした勉強を金曜日も続けると土曜日になり、再び試験問題案を解いてもらう日となった。
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