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1学期編 ~期末試験~
第14話
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ピンポーン
蒼雪たちがリビングで友人たちが訪ねてくるのを待っていると、インターホンを鳴らす音が聞こえた。彼らが玄関に迎えに行くと、
「おはよう。朝早いというのに時間通りだな。」
「おはよう。そりゃあこんな時間って言っても登校時間と変わらないだろ? それにこういう時に遅れるわけにもいかないだろ。」
「確かに約束をしたのだから遅れるわけにはいかないか。」
「そういうことだ。」
「こんなところで話してないで中に入ってちょうだい。」
蒼雪と響真が玄関で立ち話を始めそうな雰囲気を感じたのか、千春は彼らに家に上がるように促した。蒼雪もここで話を続けるのも悪いと思ったので千春に続いて中に入り、響真たちにも入るように言った。
「おじゃまします。」
「おじゃましま~す!」
各々が挨拶をするとリビングまで入ってきた。人数が人数なだけにリビングでは座り切れていなかった。そのため、蒼雪、響真、秀人、正悟は立ったまま壁に寄りかかったり、ソファに寄りかかるような形でいることにした。
「悪いな、狭いところで。」
「気にすんなよ、こんな人数で集まることなんて想定していないだろ?」
「そうだな。別に立ったままでも特に気にしていない。それよりも問題作成ご苦労だったな。俺たちが解いている間、蒼雪はゆっくり休んでいてくれ。一通り解くのでは時間もかかるからな。」
「そうそう。7科目ってことは単純計算でも全部で7時間だろ? その間は部屋で休んでいていいよ。」
「そう言うわけにもいかないんじゃないか? 1科目終わるごとに俺は採点もしないといけないのだからな。それにさすがに1日で全部やれとは言わない。あくまで前回の試験と同じようなスケジュールでやってもらうつもりだ。」
来てすぐに試験問題を解いてもらうのではなく、9時から始める予定だと告げてそれまではいつも通り話していた。
時刻が9時10分前になると、机とテーブルの2か所ではさすがに席が足りないので蒼雪と千春は自分の部屋からミニテーブルを持ってきた。
「本当の試験のように距離を空けたかったがあいにく個人宅ということでそこはみんなの良心に任せることになるが、かまわないか?」
「大丈夫だ。」
「いいぜ。」
「俺も大丈夫だ。それに、ここでカンニングなんかしたら意味ないだろ?」
「確かにね。試験問題とはいえ、調整用だし成績に関係しない身内同士のものだしね。」
「そこまでわかっているならいい。じゃあ試験問題を渡すぞ。」
そう言って蒼雪は、事前に印刷をしておいた世界史の問題を各々に配り始めた。受け取った彼らは、問題をチラッと確認したりしてしまい本当の試験だったらアウトのようなことをしたが、作成された問題用紙と解答用紙を見てかなり本格的であることに驚いていた。
「かなり作りこまれているね。」
「うん、僕も驚いちゃった。作るの大変じゃなかった?」
「苦労はしたと言っておくが、まだ試験問題を見ないように。本当の試験だと注意されるぞ?」
「あ、ごめんごめん。」
そして9時ちょうどになると、
「それでは試験を始めてくれ。」
蒼雪が合図をすると、一斉に試験問題を表に返し問題を解き始めた。彼らは問題に対してそれぞれ反応を示したが黙々と解き始めた。
5分程は解いている様子を見守っていたが、それ以降は部屋に戻り問題の手直しや改良行為を始めた。今回作った問題はあくまでも案という段階なので、本当にこれは省いても良かったのか、この問題はこう聞いた方がよかったのではないか等彼自身も思うところはあったのでそう言ったことをしていた。
試験終了の5分前にはリビングに戻ると、わからなくて諦めつつある正悟、一、優里、わからないなりに頑張ろうとする詩音や里美、一通り解き終わって確認をする千春、舞依、響真、秀人のように分かれていた。わからないところがあっても仕方はないと思っていたが、解き終わっている組は予習もちゃんとやっていたということがわかった。他の人たちはそこまでやる余裕がなかったから、わからないところもあるのだろう。
「解答を止めてくれ。解答用紙を回収する。」
蒼雪は時間ちょうどになると、解答を止めさせて用紙を回収し始めた。人数も少なく協力的な人しかこの場にはいなかったので回収はスムーズに終わった。
「じゃあ、今から8分後に試験をまたやるからそれまで休んでいてくれ。」
「これも時間通りなんだな。蒼らしいけど、これは疲れるな。」
「まぁまぁ仕方ないじゃん。それにしても、蒼はよくこんな問題を作ったね。まだ授業でやってない範囲もあったよ?」
詩音は試験範囲通りではあったが、まだ授業で行ってない範囲も出てきたことに驚きを隠せない様子で、今回の試験問題案に含まれていたことについて聞いてきた。
「さすがに試験問題案とはいえ、よりリアルなものを作らないといけないからな。そこは解けないことを前提に作ってあるともいえる。その点はさすがに勉強をしてからまた解いてもらって、平均正答率を見るつもりだ。」
「なるほど。」
そういったことを休んでいる間は話したりしていたが、試験の時間は黙々と彼らに解いてもらった。午前中は世界史、日本史、国語の3科目を解いてもらい日本史を解いてもらっている間に世界史の採点を終え、国語を解いてもらっている間は日本史の採点を終えた。
国語の試験を終えると、蒼雪と千春によって昼ご飯を作られた。作ったものは人数も多いから麺類だと簡単で楽だということでラーメンを作り、みんなで食べた。
昼休憩をはさんでこの日の最後に英語も行い、この日の試験問題案は一通り終了した。
「お疲れさま。これで今日の分は終わりだ。とりあえず休んでいてくれ。その間にこの分の採点をしておく。」
「おう~。いや~、疲れた…。蒼は見てるからわかると思うけど、俺の答案酷いだろ?」
「…ノーコメントだ。終わったら勉強会をこのままやるぞ。」
「へ~い…。」
「正悟は相変わらずだな。少しは予習もしておいたらどうだ?」
「俺は秀人と違ってそう言うの苦手だよ。」
「俺も得意というわけではないが、今後のことを考えるとしても損はないだろう?」
「秀人の意見に一理あるが、正悟にそれを求めるのは違くねえか? 正悟にはまず復習からだろ。」
「ハハハ、響真の言いたいことはわかるかも…。僕も人のことは言えないけどね。」
「舞依はどうだったかしら?」
「…難しい。解き終わったけど、できたとは限らない。」
「私もできなかったよ…。思ったより難しかった。」
「仕方ないよ、試験範囲の復習はしていたけど私も予習はしていなかったから。」
「そうね、私は知っているものは書けたけれどそれ以外は勘に頼ってしまったわ。でもこれで今日のやるべきことはわかったわね。」
「…うん、そうだね。」
「なになに? 何かやらないといけないことあるの?」
女子の方でも今回蒼雪が作った問題について話をしていたが、千春が今日の残りの時間でやるべきことがあると言ったのに対して優里は何のことかわからず彼女に聞いていた。舞依もそれには気づいており、里美もピンときた様子はなかった。
「彼が文系科目にだけこのようなことをしているわけがない。つまり明日の試験科目も似たようなことになる可能性があるわ。これから試験範囲の復習ではなく予習もしないといけないということよ。」
「あ、そっか。そうだよね。」
「そう言うことかー…、でもやらないと今日みたいになるし、う~ん…。教えてもらえたりする…?」
「私も完璧だなんて言うことはできないけれど、それでもかまわないならいいわ。」
「ありがとう!」
男子と女子で別れて座っていたせいでこのように別れて話していたが、蒼雪がリビングに戻ると一同は話を止めて彼に注目した。
「そんなに注目されると話しにくいのだが…。はぁ。」
蒼雪は注目されたことで話しにくいという様子だったが、ため息をつくと、
「とりあえず採点が終わったから全員分配るぞ。」
そう言って各自の答案用紙を配り始めた。
蒼雪たちがリビングで友人たちが訪ねてくるのを待っていると、インターホンを鳴らす音が聞こえた。彼らが玄関に迎えに行くと、
「おはよう。朝早いというのに時間通りだな。」
「おはよう。そりゃあこんな時間って言っても登校時間と変わらないだろ? それにこういう時に遅れるわけにもいかないだろ。」
「確かに約束をしたのだから遅れるわけにはいかないか。」
「そういうことだ。」
「こんなところで話してないで中に入ってちょうだい。」
蒼雪と響真が玄関で立ち話を始めそうな雰囲気を感じたのか、千春は彼らに家に上がるように促した。蒼雪もここで話を続けるのも悪いと思ったので千春に続いて中に入り、響真たちにも入るように言った。
「おじゃまします。」
「おじゃましま~す!」
各々が挨拶をするとリビングまで入ってきた。人数が人数なだけにリビングでは座り切れていなかった。そのため、蒼雪、響真、秀人、正悟は立ったまま壁に寄りかかったり、ソファに寄りかかるような形でいることにした。
「悪いな、狭いところで。」
「気にすんなよ、こんな人数で集まることなんて想定していないだろ?」
「そうだな。別に立ったままでも特に気にしていない。それよりも問題作成ご苦労だったな。俺たちが解いている間、蒼雪はゆっくり休んでいてくれ。一通り解くのでは時間もかかるからな。」
「そうそう。7科目ってことは単純計算でも全部で7時間だろ? その間は部屋で休んでいていいよ。」
「そう言うわけにもいかないんじゃないか? 1科目終わるごとに俺は採点もしないといけないのだからな。それにさすがに1日で全部やれとは言わない。あくまで前回の試験と同じようなスケジュールでやってもらうつもりだ。」
来てすぐに試験問題を解いてもらうのではなく、9時から始める予定だと告げてそれまではいつも通り話していた。
時刻が9時10分前になると、机とテーブルの2か所ではさすがに席が足りないので蒼雪と千春は自分の部屋からミニテーブルを持ってきた。
「本当の試験のように距離を空けたかったがあいにく個人宅ということでそこはみんなの良心に任せることになるが、かまわないか?」
「大丈夫だ。」
「いいぜ。」
「俺も大丈夫だ。それに、ここでカンニングなんかしたら意味ないだろ?」
「確かにね。試験問題とはいえ、調整用だし成績に関係しない身内同士のものだしね。」
「そこまでわかっているならいい。じゃあ試験問題を渡すぞ。」
そう言って蒼雪は、事前に印刷をしておいた世界史の問題を各々に配り始めた。受け取った彼らは、問題をチラッと確認したりしてしまい本当の試験だったらアウトのようなことをしたが、作成された問題用紙と解答用紙を見てかなり本格的であることに驚いていた。
「かなり作りこまれているね。」
「うん、僕も驚いちゃった。作るの大変じゃなかった?」
「苦労はしたと言っておくが、まだ試験問題を見ないように。本当の試験だと注意されるぞ?」
「あ、ごめんごめん。」
そして9時ちょうどになると、
「それでは試験を始めてくれ。」
蒼雪が合図をすると、一斉に試験問題を表に返し問題を解き始めた。彼らは問題に対してそれぞれ反応を示したが黙々と解き始めた。
5分程は解いている様子を見守っていたが、それ以降は部屋に戻り問題の手直しや改良行為を始めた。今回作った問題はあくまでも案という段階なので、本当にこれは省いても良かったのか、この問題はこう聞いた方がよかったのではないか等彼自身も思うところはあったのでそう言ったことをしていた。
試験終了の5分前にはリビングに戻ると、わからなくて諦めつつある正悟、一、優里、わからないなりに頑張ろうとする詩音や里美、一通り解き終わって確認をする千春、舞依、響真、秀人のように分かれていた。わからないところがあっても仕方はないと思っていたが、解き終わっている組は予習もちゃんとやっていたということがわかった。他の人たちはそこまでやる余裕がなかったから、わからないところもあるのだろう。
「解答を止めてくれ。解答用紙を回収する。」
蒼雪は時間ちょうどになると、解答を止めさせて用紙を回収し始めた。人数も少なく協力的な人しかこの場にはいなかったので回収はスムーズに終わった。
「じゃあ、今から8分後に試験をまたやるからそれまで休んでいてくれ。」
「これも時間通りなんだな。蒼らしいけど、これは疲れるな。」
「まぁまぁ仕方ないじゃん。それにしても、蒼はよくこんな問題を作ったね。まだ授業でやってない範囲もあったよ?」
詩音は試験範囲通りではあったが、まだ授業で行ってない範囲も出てきたことに驚きを隠せない様子で、今回の試験問題案に含まれていたことについて聞いてきた。
「さすがに試験問題案とはいえ、よりリアルなものを作らないといけないからな。そこは解けないことを前提に作ってあるともいえる。その点はさすがに勉強をしてからまた解いてもらって、平均正答率を見るつもりだ。」
「なるほど。」
そういったことを休んでいる間は話したりしていたが、試験の時間は黙々と彼らに解いてもらった。午前中は世界史、日本史、国語の3科目を解いてもらい日本史を解いてもらっている間に世界史の採点を終え、国語を解いてもらっている間は日本史の採点を終えた。
国語の試験を終えると、蒼雪と千春によって昼ご飯を作られた。作ったものは人数も多いから麺類だと簡単で楽だということでラーメンを作り、みんなで食べた。
昼休憩をはさんでこの日の最後に英語も行い、この日の試験問題案は一通り終了した。
「お疲れさま。これで今日の分は終わりだ。とりあえず休んでいてくれ。その間にこの分の採点をしておく。」
「おう~。いや~、疲れた…。蒼は見てるからわかると思うけど、俺の答案酷いだろ?」
「…ノーコメントだ。終わったら勉強会をこのままやるぞ。」
「へ~い…。」
「正悟は相変わらずだな。少しは予習もしておいたらどうだ?」
「俺は秀人と違ってそう言うの苦手だよ。」
「俺も得意というわけではないが、今後のことを考えるとしても損はないだろう?」
「秀人の意見に一理あるが、正悟にそれを求めるのは違くねえか? 正悟にはまず復習からだろ。」
「ハハハ、響真の言いたいことはわかるかも…。僕も人のことは言えないけどね。」
「舞依はどうだったかしら?」
「…難しい。解き終わったけど、できたとは限らない。」
「私もできなかったよ…。思ったより難しかった。」
「仕方ないよ、試験範囲の復習はしていたけど私も予習はしていなかったから。」
「そうね、私は知っているものは書けたけれどそれ以外は勘に頼ってしまったわ。でもこれで今日のやるべきことはわかったわね。」
「…うん、そうだね。」
「なになに? 何かやらないといけないことあるの?」
女子の方でも今回蒼雪が作った問題について話をしていたが、千春が今日の残りの時間でやるべきことがあると言ったのに対して優里は何のことかわからず彼女に聞いていた。舞依もそれには気づいており、里美もピンときた様子はなかった。
「彼が文系科目にだけこのようなことをしているわけがない。つまり明日の試験科目も似たようなことになる可能性があるわ。これから試験範囲の復習ではなく予習もしないといけないということよ。」
「あ、そっか。そうだよね。」
「そう言うことかー…、でもやらないと今日みたいになるし、う~ん…。教えてもらえたりする…?」
「私も完璧だなんて言うことはできないけれど、それでもかまわないならいいわ。」
「ありがとう!」
男子と女子で別れて座っていたせいでこのように別れて話していたが、蒼雪がリビングに戻ると一同は話を止めて彼に注目した。
「そんなに注目されると話しにくいのだが…。はぁ。」
蒼雪は注目されたことで話しにくいという様子だったが、ため息をつくと、
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