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1学期編 ~中間試験~
第24話
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―――――5月5日
俺は前日に走らないと決めていたのだが、体は習慣としていつも通りの時間に目を覚まさせた。
目を覚ましてしまったため、二度寝をするという気にはならなかったので、たまには俺が朝食を用意するのもいいだろうと思って一先ず着替えてから1階へと降りていくことにした。
時刻は5時30分ごろで、1階に降りたところでまだ千春は起きてはいなかった。
(さすがにこんなに早くからは起きていないよな。)
俺は目覚めの1杯としてコーヒーを淹れてから、テレビをつけてニュースと天気予報を見ていた。
俺は時々ではあるものの本島の様子がどうなっているかは確認をしていた。
この島で生活をしている間は連絡が取れるわけでもなければ、ましてや戻ることなどほとんどないと言っていい確率でしかない。
それでも情報は仕入れておかなければ、戻った後に自分の中の時系列に空白期間が生まれてしまいかねないと思って確認をして主だった出来事だけでも見ているのだ。
コーヒーを飲みながら時間を潰していると、事件から芸能関係のニュースになってしまったのでテレビを消してからは、端末で今日の予定を再確認して自室から本を持ってきた。
しばらく本を読んでいると千春が2階から降りてきて、俺に気づかずにキッチンへと向かっていたので俺から声をかけた。
「おはよう。」
「…おはよう。え…?」
「どうした?」
「そ、蒼雪君、き、今日は走っていなかったのね。」
千春は俺が1階にいたことに驚いていた。
この時間はいつもなら確かにまだ走っているような時間で、俺がいるとは思っていなかったのだろう。
その証拠として、彼女の姿はまだパジャマのままでいて髪もいつもと違って乱れたままだった。
「ちょ、ちょっと着替えて来るわ。」
千春はそう言って、水を1杯飲んでから2階へと慌てて戻っていった。
そんな状態の千春を見るのは初めてだったので、たまにはこういういつもと違ったものが見れるのは面白いなと思った。
千春からすれば俺がいないと思って油断していたので、そんな状態を見られたことが恥ずかしかったのだろう。
俺はコーヒーの追加と、おそらく紅茶を飲むだろう千春の分のお湯を沸かしてのんびりと千春が降りてくるのを待っていた。
着替えてくることと髪を整えてくることの両方をしていたので少々時間はかかっていたが、千春はそれらを終えると少し顔を赤らめて1階のリビングに降りてきた。
「…おはよう。」
「おはよう。もっとゆっくり用意してきてもよかったんじゃないか?」
「大丈夫よ。いつもはこの時間にはいないと思って油断していたわ。」
「一緒に生活していればこんなことも有り得ただろう?常に相手のことを意識して身だしなみを整えるのは大変じゃないか?」
「女性に対してそれを言うのはどうかと思うけれど、少なくとも好きな人の前でくらいしっかりしたところを見せたいと思うのよ。」
「そういうものか。」
千春はそう言ってから俺が沸かしていた分のお湯を使って紅茶を淹れていた。
お互いのコーヒーと紅茶が飲み終わるまで会話を続けてから、俺たちは朝食の用意をした。
「「いただきます」」
俺ができるところまでは用意も終えていたので朝食の用意は早く終わり、直ぐに食べ始められた。
「どれくらい遊びに行っている予定なのかしら?」
「そうだな…。」
俺は彼らとのメッセージのやり取りを思い返していた。
先程再確認をしていたので、すぐに思い出すことができた。
「9時に現地ということだから7時過ぎにはもう家を出るつもりだが、帰りは分からないな。後のことは特に何も話し合っていなかったな。もしかしたらだが、誰かの部屋に泊まるかのせいもあるな。わかり次第連絡はする。」
『パーティーゲームでもやる?』という発言もあったので、可能性の1つとしてはありえなくはないという推測だった。
「わかったわ。できれば早めに連絡をしてくれると助かるわ。」
「了解した。千春は今日の予定はどうなっているんだ?」
俺はなんとなく気になったので聞いてみることにした。
俺の記憶通りであれば、舞依と会う約束をしていたがその後どうするかは聞いていなかったのだ。
「そうね、舞依と会う約束をしていたのは聞いていたとは思うけれど、午後になって会うつもりよ。その後はまだわからないわ。」
「そうか。俺が帰ってくるかもわからないし、ここにまた泊まってもらってゆっくり話すのもありかもしれないな。」
「それは舞依次第ね。」
俺たちはそんなことを話していると、朝食を食べ終えたので食器洗いと洗濯物を干すのに分かれて作業をした。
それが終わると、俺は出かける用意をしてリビングで時間までゆっくりしていた。
「そろそろ行く。」
俺が端末で時間を確認して千春にそう声をかけた。
千春も一緒にリビングにいたのだが、ここ数日は2人っきりという時間が今までより少なかったので近くにいたかったらしい。
「わかったわ。」
千春もそう言って俺を見送るために玄関まで来てくれた。
「行ってくる。」
「行ってらっしゃい。あなたもたまには遊んで楽しんでくるといいわ。」
「ああ。たまにはそういうのもいいかもしれないな。」
俺はそう言って家を出てバスに乗った。
今回乗るバスは今まで乗ったいたものと違って、商業区でもそれを大きく回ってさらに奥の区域まで行くバスだ。
最終到着地が予定地であり、そこに行く手段はこのバスと反対周りに向かうバスしかないのでほぼ専用バスといってもいい。
俺たちと同じ場所が目的地の人も幾人かはこのバスにいるのかもしれない。
そんなことを思いながら外の景色を見ていると、途中で秀人が乗ってきた。
秀人がこの辺りで乗ってくるとは思っていなかったので少々驚いた。
秀人も乗ってくると、俺がいることに気が付きこちらに向かってきた。
「おはよう。」
「おはよう。ここから乗ってきたんだな。」
「先輩の家に泊めてもらっていたんだ。」
「先輩の?」
「ああ。中学時代の先輩だ。知り合いはいないと思っていたんだが、この前偶然図書館で会って話をしていたんだ。そして出かけるなら俺のところから行けと強引に話を進められて昨日の夜に泊まっていたわけだ。」
「秀人にそんな知り合いがいるとは思わなかったな。秀人の知り合いならばもっとまじめな大人しそうな人を想像したよ。」
「ふっ、俺もそう思う。ただあの先輩は、俺の直接の知り合いではなく姉の友人だった。そして友人の弟ということで俺に色々かまってくる人だ。」
「そう言うことなら納得だ。にしても秀人にも姉がいたんだな。」
「ああ。正しくは姉と兄がいる。姉は1つ上で、兄は3つ上だ。」
「そうか。」
「蒼雪には兄弟はいないのか?」
「俺にはいなかったな。」
正悟たちには話していたが、まだ男子の親しくしている人たちには俺の過去を話していなかったので、家族構成について聞かれてうまく答えられたか怪しかった。
さすがにこんなバスの中で遊びに行く前に話すことではなかったので今はこのことは黙ったままでいた。
その後は思い出したように時々話をしていたりしたが基本的に窓の外を見るか、目を瞑ったりして終点まで着くことを待っていた。
1時間以上同じ体勢でバスに座っていたので遊びに行く前にもかかわらず変に疲れてしまったが、特に大きな遅れもなく9時集合であったが、8:40には目的地であるアミューズメント施設に到着した。
「ようやく着いたな。」
「ああ。さすがに、座ったままであったが、疲れた。」
身体を伸ばしながら秀人はそう答えてくれた。
「俺たちは早く着きすぎたか?」
俺は秀人にそう尋ねてみたところ、
「そうでもないだろう?調べたが、9時までとするならば後2本しかない。2本目に至っては1分前の59分着であるから間に合ったとも言い難い。」
事前に秀人もバスの時間について調べていたので早すぎるというわけではないと判断したようだ。
「そうだな。それならあと10分もすれば来るはずか。」
「寝坊をしていなければだがな。」
俺たちはバス停を降りてすぐのところで邪魔にならなさそうな場所を探しそこで待つことにした。
俺は前日に走らないと決めていたのだが、体は習慣としていつも通りの時間に目を覚まさせた。
目を覚ましてしまったため、二度寝をするという気にはならなかったので、たまには俺が朝食を用意するのもいいだろうと思って一先ず着替えてから1階へと降りていくことにした。
時刻は5時30分ごろで、1階に降りたところでまだ千春は起きてはいなかった。
(さすがにこんなに早くからは起きていないよな。)
俺は目覚めの1杯としてコーヒーを淹れてから、テレビをつけてニュースと天気予報を見ていた。
俺は時々ではあるものの本島の様子がどうなっているかは確認をしていた。
この島で生活をしている間は連絡が取れるわけでもなければ、ましてや戻ることなどほとんどないと言っていい確率でしかない。
それでも情報は仕入れておかなければ、戻った後に自分の中の時系列に空白期間が生まれてしまいかねないと思って確認をして主だった出来事だけでも見ているのだ。
コーヒーを飲みながら時間を潰していると、事件から芸能関係のニュースになってしまったのでテレビを消してからは、端末で今日の予定を再確認して自室から本を持ってきた。
しばらく本を読んでいると千春が2階から降りてきて、俺に気づかずにキッチンへと向かっていたので俺から声をかけた。
「おはよう。」
「…おはよう。え…?」
「どうした?」
「そ、蒼雪君、き、今日は走っていなかったのね。」
千春は俺が1階にいたことに驚いていた。
この時間はいつもなら確かにまだ走っているような時間で、俺がいるとは思っていなかったのだろう。
その証拠として、彼女の姿はまだパジャマのままでいて髪もいつもと違って乱れたままだった。
「ちょ、ちょっと着替えて来るわ。」
千春はそう言って、水を1杯飲んでから2階へと慌てて戻っていった。
そんな状態の千春を見るのは初めてだったので、たまにはこういういつもと違ったものが見れるのは面白いなと思った。
千春からすれば俺がいないと思って油断していたので、そんな状態を見られたことが恥ずかしかったのだろう。
俺はコーヒーの追加と、おそらく紅茶を飲むだろう千春の分のお湯を沸かしてのんびりと千春が降りてくるのを待っていた。
着替えてくることと髪を整えてくることの両方をしていたので少々時間はかかっていたが、千春はそれらを終えると少し顔を赤らめて1階のリビングに降りてきた。
「…おはよう。」
「おはよう。もっとゆっくり用意してきてもよかったんじゃないか?」
「大丈夫よ。いつもはこの時間にはいないと思って油断していたわ。」
「一緒に生活していればこんなことも有り得ただろう?常に相手のことを意識して身だしなみを整えるのは大変じゃないか?」
「女性に対してそれを言うのはどうかと思うけれど、少なくとも好きな人の前でくらいしっかりしたところを見せたいと思うのよ。」
「そういうものか。」
千春はそう言ってから俺が沸かしていた分のお湯を使って紅茶を淹れていた。
お互いのコーヒーと紅茶が飲み終わるまで会話を続けてから、俺たちは朝食の用意をした。
「「いただきます」」
俺ができるところまでは用意も終えていたので朝食の用意は早く終わり、直ぐに食べ始められた。
「どれくらい遊びに行っている予定なのかしら?」
「そうだな…。」
俺は彼らとのメッセージのやり取りを思い返していた。
先程再確認をしていたので、すぐに思い出すことができた。
「9時に現地ということだから7時過ぎにはもう家を出るつもりだが、帰りは分からないな。後のことは特に何も話し合っていなかったな。もしかしたらだが、誰かの部屋に泊まるかのせいもあるな。わかり次第連絡はする。」
『パーティーゲームでもやる?』という発言もあったので、可能性の1つとしてはありえなくはないという推測だった。
「わかったわ。できれば早めに連絡をしてくれると助かるわ。」
「了解した。千春は今日の予定はどうなっているんだ?」
俺はなんとなく気になったので聞いてみることにした。
俺の記憶通りであれば、舞依と会う約束をしていたがその後どうするかは聞いていなかったのだ。
「そうね、舞依と会う約束をしていたのは聞いていたとは思うけれど、午後になって会うつもりよ。その後はまだわからないわ。」
「そうか。俺が帰ってくるかもわからないし、ここにまた泊まってもらってゆっくり話すのもありかもしれないな。」
「それは舞依次第ね。」
俺たちはそんなことを話していると、朝食を食べ終えたので食器洗いと洗濯物を干すのに分かれて作業をした。
それが終わると、俺は出かける用意をしてリビングで時間までゆっくりしていた。
「そろそろ行く。」
俺が端末で時間を確認して千春にそう声をかけた。
千春も一緒にリビングにいたのだが、ここ数日は2人っきりという時間が今までより少なかったので近くにいたかったらしい。
「わかったわ。」
千春もそう言って俺を見送るために玄関まで来てくれた。
「行ってくる。」
「行ってらっしゃい。あなたもたまには遊んで楽しんでくるといいわ。」
「ああ。たまにはそういうのもいいかもしれないな。」
俺はそう言って家を出てバスに乗った。
今回乗るバスは今まで乗ったいたものと違って、商業区でもそれを大きく回ってさらに奥の区域まで行くバスだ。
最終到着地が予定地であり、そこに行く手段はこのバスと反対周りに向かうバスしかないのでほぼ専用バスといってもいい。
俺たちと同じ場所が目的地の人も幾人かはこのバスにいるのかもしれない。
そんなことを思いながら外の景色を見ていると、途中で秀人が乗ってきた。
秀人がこの辺りで乗ってくるとは思っていなかったので少々驚いた。
秀人も乗ってくると、俺がいることに気が付きこちらに向かってきた。
「おはよう。」
「おはよう。ここから乗ってきたんだな。」
「先輩の家に泊めてもらっていたんだ。」
「先輩の?」
「ああ。中学時代の先輩だ。知り合いはいないと思っていたんだが、この前偶然図書館で会って話をしていたんだ。そして出かけるなら俺のところから行けと強引に話を進められて昨日の夜に泊まっていたわけだ。」
「秀人にそんな知り合いがいるとは思わなかったな。秀人の知り合いならばもっとまじめな大人しそうな人を想像したよ。」
「ふっ、俺もそう思う。ただあの先輩は、俺の直接の知り合いではなく姉の友人だった。そして友人の弟ということで俺に色々かまってくる人だ。」
「そう言うことなら納得だ。にしても秀人にも姉がいたんだな。」
「ああ。正しくは姉と兄がいる。姉は1つ上で、兄は3つ上だ。」
「そうか。」
「蒼雪には兄弟はいないのか?」
「俺にはいなかったな。」
正悟たちには話していたが、まだ男子の親しくしている人たちには俺の過去を話していなかったので、家族構成について聞かれてうまく答えられたか怪しかった。
さすがにこんなバスの中で遊びに行く前に話すことではなかったので今はこのことは黙ったままでいた。
その後は思い出したように時々話をしていたりしたが基本的に窓の外を見るか、目を瞑ったりして終点まで着くことを待っていた。
1時間以上同じ体勢でバスに座っていたので遊びに行く前にもかかわらず変に疲れてしまったが、特に大きな遅れもなく9時集合であったが、8:40には目的地であるアミューズメント施設に到着した。
「ようやく着いたな。」
「ああ。さすがに、座ったままであったが、疲れた。」
身体を伸ばしながら秀人はそう答えてくれた。
「俺たちは早く着きすぎたか?」
俺は秀人にそう尋ねてみたところ、
「そうでもないだろう?調べたが、9時までとするならば後2本しかない。2本目に至っては1分前の59分着であるから間に合ったとも言い難い。」
事前に秀人もバスの時間について調べていたので早すぎるというわけではないと判断したようだ。
「そうだな。それならあと10分もすれば来るはずか。」
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