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千鶴と未乃梨が校門を出る頃には、陽射しはすっかり夕暮れの橙色に染まっていた。紫ヶ丘高校の最寄り駅で電車を待つ間、千鶴は音楽室で渡された入部届けの用紙を見ながら、くすりと困ったように笑う。
「未乃梨と一緒の部活かぁ。思ってもみなかったよ」
「私は嬉しいけど? 千鶴、弦バス似合ってたもん!」
未乃梨はどこかはしゃいだ様子で千鶴にスマホの画面を見せた。先程音楽室で撮った「弦バス」を支える千鶴に寄り添う未乃梨がそこに写っている。
「これ、他の高校に行った子が見たら驚くと思うなぁ。千鶴、イケメンに撮れてるもん」
「そう、かなぁ。私、あんまり自信なくて」
「何言ってるの。中学でも運動部で女の子からモテモテだったじゃない? バレー部の助っ人の練習試合とかさ」
「……うーん、部員じゃなかったから、色々複雑だったけどね」
ホームに発着のメロディが響いて、電車が姿を表した。千鶴は、未乃梨の手を引いて乗り込むと、立ったまま空いている席を未乃梨に譲った。
未乃梨は、「そういえば」と何かを思い出した顔をした。
「受験前のバレンタインなんか、女バレとか女バスとか、助っ人に行った部活の下級生からチョコいっぱい貰ってたもんね?」
「そうだけどさ。……未乃梨から貰ったのが、一番嬉しかったけど」
「ふーん、嬉しいこと言うじゃん?」
未乃梨は、小首を傾げて、千鶴の顔を上目遣いで見上げた。千鶴が気まずそうに視線を逸らすと、未乃梨は可笑しそうに微笑む。
「千鶴が他の子にモテるのは嬉しいけど。私のこと、置いてかないでよ?」
「まさか。これから、クラスも部活も未乃梨と一緒なのに?」
「私、千鶴と一緒に演奏するの、ちょっと楽しみになっちゃった。宜しくね」
未乃梨はスクールバッグと一緒に膝の上に置いた自分のフルートケースに手をやって、片目をつむった。
千鶴と未乃梨が電車を降りる頃、太陽は沈みかけて空は茜色から濃紺へと装いを変え始めていた。
駅の改札を出ると、千鶴は未乃梨のブレザーの袖を引いた。未乃梨も、千鶴の腕に自分の腕を絡ませる。
「結構、遅くなっちゃったね」
「中学でもこんな感じだったなあ。覚えてる? 千鶴がバレー部の助っ人で練習に付き合ってて、私も部活で遅くなったこと、あったじゃない」
「二年の夏だっけ。あの時、未乃梨を家まで送ったんだよね」
「そうそう、夜道が結構怖くて。うちに着いたら、お父さん、私が男の子と帰ってきたって思ってて」
「思い出した。私がセーラー服着てるの見て、未乃梨のお父さんに速攻平謝りされたっけ」
千鶴と未乃梨はひとしきり笑うと、身を寄せ合うように夕暮れの帰り道を歩いた。自分の腕に身を預ける未乃梨に、千鶴は歩調を合わせる。二人の足取りは、学校を出た頃よりゆっくりと運ばれていた。
灯り始めた街灯や姿を表した星と千鶴の顔を、未乃梨は交互に見上げた。
「明日も、また一緒だね。一緒に学校に行って、一緒に部活に行って」
「そうだね。未乃梨、朝は待ち合わせようか?」
「うん。駅に来る時間、メッセージで送ってね。……学校に行くだけなのに、デートみたいね」
二人はもう一度、可笑しそうに笑った。信号待ちで足を止めると、未乃梨は千鶴からするりと腕を解いた。
「千鶴、また、明日ね」
「うん。また明日」
未乃梨は千鶴に手を振って踵を返すと、少し早足になって横断歩道を渡っていった。ふわりと翻る未乃梨の髪の残り香が、すっと千鶴の鼻腔をくすぐる。
未乃梨の後ろ姿と、その夕風に吹かれて揺れるリボンをあしらったハーフアップの髪に、千鶴は未乃梨の姿が道路の向こうに見えなくなるまで見とれていた。
次の日の放課後、フルートケースを持った未乃梨に連れられて音楽室に来た千鶴は他の入部希望者の新入生を見回した。一番身長のある男子より更に頭半分は背が高い千鶴は、一年生の中ではやはり目立っていた。
新入生のパート決めを段取る吹奏楽部の顧問の子安という一見冴えない中年の男性教師も例外ではなく、千鶴の目の高さに頭のてっぺんが来るぐらいの身長で、「君が昨日弦バスを触っていた子だね。じゃ、君は決まりかな、うん」と千鶴の顔を見上げながら満足そうに頷いた。
千鶴に向けられた「あの子トロンボーンかな」「バリサクかテューバじゃない?」という声も、壁際で寝袋のようなケースに収まって横倒しに置かれている「弦バス」の前に未乃梨が千鶴を連れて行くと、すっと静まっていった。
まだ担当楽器が決まっていない他の新入生をよそに、顧問の子安は上級生を呼んだ。
「ああ、高森さん、悪いけど弦バスの新入生を面倒見てくれないかな。君の方が僕より詳しいだろうから」
「はーい」
子安に呼ばれて、黒っぽい長方形の楽器ケースを持った赤いリボンタイの女子の上級生が、千鶴と未乃梨の傍にやってきた。黄色いメッシュの入った短めのアシンメトリーボブや、サイドの髪の隙間から見える耳のピアスに千鶴と未乃梨は目を丸くしかけた。
二人の様子には特に気にした様子もなく、高森という上級生は千鶴と未乃梨に声をかけた。
「ベース希望の子だね。そっちはフルートの経験者かな」
「あの、ベースって?」
「弦バスのことですか?」
揃って頭上に疑問符を浮かべる千鶴と未乃梨に、高森は説明を続けた。
「ああ、こいつは色んな呼び方がある楽器なんだよ。普通はコントラバスって呼ぶけど、吹部じゃ弦バスって言うし、ライブハウスじゃベースって言っちゃったりね」
小首を傾げたまま顔を見合わせる千鶴と未乃梨の後ろで、「楽器が決まった新入生は各パートの練習場所に移動して下さーい」と呼びかける子安の声がした。
「あ、行かなきゃ。千鶴、後でね」
「うん。行ってらっしゃい」
フルートパートの上級生に付いて音楽室を出る未乃梨を見送ると、高森は「それじゃ、私たちも行きますか」と自分の楽器ケースを担ぎ直した。千鶴は、おっかなびっくり「弦バス」と呼ばれたり「ベース」と呼ばれたりする楽器を起こすと、意外に軽いその重さに驚きつつ、高森の後に付いていった。
音楽室を出て高森に連れられて巨大な楽器を運ぶ千鶴は、廊下で上級生の女子とすれ違った。リボンタイの色は赤で、背丈は未乃梨や前を歩いている高森より少しばかり高いだろうか。髪は緩くウェーブの掛かった背中まであるロングヘアで、肩にはワインレッドの何かのケースを提げている。
その長い黒髪の、不思議に大人びた顔立ちの年上の少女と、千鶴の目が一瞬だけ合った。
(……こんな綺麗な人、うちの学校にいたんだ)
黒髪の少女は千鶴の視線を受けて「あら」と小さく声を漏らすと、何事もなかったように通り過ぎていった。
「江崎さんだっけ、練習場所はこっちね」
高森の声に、千鶴は慌てて足を速めた。
誰もいない教室で、長い黒髪の少女はワインレッドのケースを机に置くと「うーん」と伸びをした。
(あの背の高い子、本当に吹部でコントラバスを始めるのね)
そんなことを思いながら、黒髪の少女はワインレッドのケースを開けた。中から、ヴァイオリンと弓を取り出すと、黒髪の少女は手慣れた様子でケースのポケットから音叉を取り出して、膝で叩くと音叉の持ち手を自分の耳元に当てた。
耳の中に響く音を覚えると、少女は音叉を置いてヴァイオリンの調弦を手慣れた様子で始めた。ヴァイオリンの弦が弓で鳴らされて、それは手早く澄んだ響きに整えられていく。
調弦が終わった辺りで、少女のスカートのポケットに入ったスマホが震えて、着信を知らせた。少女は画面を見ると、ヴァイオリンと弓を置いて電話に出た。
「もしもし、瑞香さん?」
『凛々子、お疲れ様。前話してたコントラバスの件だけど』
「あ、エキストラで来てくれる人、見つかったんですか?」
『それがね、お願いした人がちょっと無理そうなんだってさ。ごめんね』
「いいえ。気長に探しましょう」
『そうだね。ごめんね、忙しいのに電話して』
「いえいえ、お気になさらず。また、次の練習で」
『うん、じゃあね』
凛々子と呼ばれた少女は、通話の切れたスマホを置くと、小さく溜息をついた。
(コントラバス、初心者でいいなら、さっき廊下ですれ違った子とか……そんな、まさかね)
(続く)
「未乃梨と一緒の部活かぁ。思ってもみなかったよ」
「私は嬉しいけど? 千鶴、弦バス似合ってたもん!」
未乃梨はどこかはしゃいだ様子で千鶴にスマホの画面を見せた。先程音楽室で撮った「弦バス」を支える千鶴に寄り添う未乃梨がそこに写っている。
「これ、他の高校に行った子が見たら驚くと思うなぁ。千鶴、イケメンに撮れてるもん」
「そう、かなぁ。私、あんまり自信なくて」
「何言ってるの。中学でも運動部で女の子からモテモテだったじゃない? バレー部の助っ人の練習試合とかさ」
「……うーん、部員じゃなかったから、色々複雑だったけどね」
ホームに発着のメロディが響いて、電車が姿を表した。千鶴は、未乃梨の手を引いて乗り込むと、立ったまま空いている席を未乃梨に譲った。
未乃梨は、「そういえば」と何かを思い出した顔をした。
「受験前のバレンタインなんか、女バレとか女バスとか、助っ人に行った部活の下級生からチョコいっぱい貰ってたもんね?」
「そうだけどさ。……未乃梨から貰ったのが、一番嬉しかったけど」
「ふーん、嬉しいこと言うじゃん?」
未乃梨は、小首を傾げて、千鶴の顔を上目遣いで見上げた。千鶴が気まずそうに視線を逸らすと、未乃梨は可笑しそうに微笑む。
「千鶴が他の子にモテるのは嬉しいけど。私のこと、置いてかないでよ?」
「まさか。これから、クラスも部活も未乃梨と一緒なのに?」
「私、千鶴と一緒に演奏するの、ちょっと楽しみになっちゃった。宜しくね」
未乃梨はスクールバッグと一緒に膝の上に置いた自分のフルートケースに手をやって、片目をつむった。
千鶴と未乃梨が電車を降りる頃、太陽は沈みかけて空は茜色から濃紺へと装いを変え始めていた。
駅の改札を出ると、千鶴は未乃梨のブレザーの袖を引いた。未乃梨も、千鶴の腕に自分の腕を絡ませる。
「結構、遅くなっちゃったね」
「中学でもこんな感じだったなあ。覚えてる? 千鶴がバレー部の助っ人で練習に付き合ってて、私も部活で遅くなったこと、あったじゃない」
「二年の夏だっけ。あの時、未乃梨を家まで送ったんだよね」
「そうそう、夜道が結構怖くて。うちに着いたら、お父さん、私が男の子と帰ってきたって思ってて」
「思い出した。私がセーラー服着てるの見て、未乃梨のお父さんに速攻平謝りされたっけ」
千鶴と未乃梨はひとしきり笑うと、身を寄せ合うように夕暮れの帰り道を歩いた。自分の腕に身を預ける未乃梨に、千鶴は歩調を合わせる。二人の足取りは、学校を出た頃よりゆっくりと運ばれていた。
灯り始めた街灯や姿を表した星と千鶴の顔を、未乃梨は交互に見上げた。
「明日も、また一緒だね。一緒に学校に行って、一緒に部活に行って」
「そうだね。未乃梨、朝は待ち合わせようか?」
「うん。駅に来る時間、メッセージで送ってね。……学校に行くだけなのに、デートみたいね」
二人はもう一度、可笑しそうに笑った。信号待ちで足を止めると、未乃梨は千鶴からするりと腕を解いた。
「千鶴、また、明日ね」
「うん。また明日」
未乃梨は千鶴に手を振って踵を返すと、少し早足になって横断歩道を渡っていった。ふわりと翻る未乃梨の髪の残り香が、すっと千鶴の鼻腔をくすぐる。
未乃梨の後ろ姿と、その夕風に吹かれて揺れるリボンをあしらったハーフアップの髪に、千鶴は未乃梨の姿が道路の向こうに見えなくなるまで見とれていた。
次の日の放課後、フルートケースを持った未乃梨に連れられて音楽室に来た千鶴は他の入部希望者の新入生を見回した。一番身長のある男子より更に頭半分は背が高い千鶴は、一年生の中ではやはり目立っていた。
新入生のパート決めを段取る吹奏楽部の顧問の子安という一見冴えない中年の男性教師も例外ではなく、千鶴の目の高さに頭のてっぺんが来るぐらいの身長で、「君が昨日弦バスを触っていた子だね。じゃ、君は決まりかな、うん」と千鶴の顔を見上げながら満足そうに頷いた。
千鶴に向けられた「あの子トロンボーンかな」「バリサクかテューバじゃない?」という声も、壁際で寝袋のようなケースに収まって横倒しに置かれている「弦バス」の前に未乃梨が千鶴を連れて行くと、すっと静まっていった。
まだ担当楽器が決まっていない他の新入生をよそに、顧問の子安は上級生を呼んだ。
「ああ、高森さん、悪いけど弦バスの新入生を面倒見てくれないかな。君の方が僕より詳しいだろうから」
「はーい」
子安に呼ばれて、黒っぽい長方形の楽器ケースを持った赤いリボンタイの女子の上級生が、千鶴と未乃梨の傍にやってきた。黄色いメッシュの入った短めのアシンメトリーボブや、サイドの髪の隙間から見える耳のピアスに千鶴と未乃梨は目を丸くしかけた。
二人の様子には特に気にした様子もなく、高森という上級生は千鶴と未乃梨に声をかけた。
「ベース希望の子だね。そっちはフルートの経験者かな」
「あの、ベースって?」
「弦バスのことですか?」
揃って頭上に疑問符を浮かべる千鶴と未乃梨に、高森は説明を続けた。
「ああ、こいつは色んな呼び方がある楽器なんだよ。普通はコントラバスって呼ぶけど、吹部じゃ弦バスって言うし、ライブハウスじゃベースって言っちゃったりね」
小首を傾げたまま顔を見合わせる千鶴と未乃梨の後ろで、「楽器が決まった新入生は各パートの練習場所に移動して下さーい」と呼びかける子安の声がした。
「あ、行かなきゃ。千鶴、後でね」
「うん。行ってらっしゃい」
フルートパートの上級生に付いて音楽室を出る未乃梨を見送ると、高森は「それじゃ、私たちも行きますか」と自分の楽器ケースを担ぎ直した。千鶴は、おっかなびっくり「弦バス」と呼ばれたり「ベース」と呼ばれたりする楽器を起こすと、意外に軽いその重さに驚きつつ、高森の後に付いていった。
音楽室を出て高森に連れられて巨大な楽器を運ぶ千鶴は、廊下で上級生の女子とすれ違った。リボンタイの色は赤で、背丈は未乃梨や前を歩いている高森より少しばかり高いだろうか。髪は緩くウェーブの掛かった背中まであるロングヘアで、肩にはワインレッドの何かのケースを提げている。
その長い黒髪の、不思議に大人びた顔立ちの年上の少女と、千鶴の目が一瞬だけ合った。
(……こんな綺麗な人、うちの学校にいたんだ)
黒髪の少女は千鶴の視線を受けて「あら」と小さく声を漏らすと、何事もなかったように通り過ぎていった。
「江崎さんだっけ、練習場所はこっちね」
高森の声に、千鶴は慌てて足を速めた。
誰もいない教室で、長い黒髪の少女はワインレッドのケースを机に置くと「うーん」と伸びをした。
(あの背の高い子、本当に吹部でコントラバスを始めるのね)
そんなことを思いながら、黒髪の少女はワインレッドのケースを開けた。中から、ヴァイオリンと弓を取り出すと、黒髪の少女は手慣れた様子でケースのポケットから音叉を取り出して、膝で叩くと音叉の持ち手を自分の耳元に当てた。
耳の中に響く音を覚えると、少女は音叉を置いてヴァイオリンの調弦を手慣れた様子で始めた。ヴァイオリンの弦が弓で鳴らされて、それは手早く澄んだ響きに整えられていく。
調弦が終わった辺りで、少女のスカートのポケットに入ったスマホが震えて、着信を知らせた。少女は画面を見ると、ヴァイオリンと弓を置いて電話に出た。
「もしもし、瑞香さん?」
『凛々子、お疲れ様。前話してたコントラバスの件だけど』
「あ、エキストラで来てくれる人、見つかったんですか?」
『それがね、お願いした人がちょっと無理そうなんだってさ。ごめんね』
「いいえ。気長に探しましょう」
『そうだね。ごめんね、忙しいのに電話して』
「いえいえ、お気になさらず。また、次の練習で」
『うん、じゃあね』
凛々子と呼ばれた少女は、通話の切れたスマホを置くと、小さく溜息をついた。
(コントラバス、初心者でいいなら、さっき廊下ですれ違った子とか……そんな、まさかね)
(続く)
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