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異世界の住人
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街はそこそこの喧騒に包まれていた。
「思っていたより人が多いですね」
ミエガさんに顔を寄せて話しかけると、彼女も俺に顔を傾けてきた。
「ええ。この辺りは飲食店や雑貨店などが多く集まっているのです。あ、仕立て店やその他色々、とにかく店が立ち並ぶ場所なのでございます」
「それでこの人ですか」
「ええ。ちなみに私達はこの先の市場に行くのでございますよ」
言いながら俺の手を改めてしっかりと繋いでくる。
言外に離れれるなという事を示しているのだろう。
俺も一応握り返すと、彼女は嬉しそうに顔を綻ばせていた。
「それにしても、石畳って歩きづらいですね」
「そうでございますか?」
「ええ。土道の方がよっぽど楽でした」
これは明日筋肉痛かもなあ。
足裏もかなり痛い。
昔就活で歩き回った頃よりもしんどいなこれ。
「でしたら私がお抱えいたししょうか?」
「お抱えはいらないです」
真顔で何を曰うこのお人は。
「そうでございますか? ではせっかくですし履物を購入いたしましょう。こちらでございます」
「ちょえミエガさんっ?」
俺の返事は聞かないんですか。
有無を言わせてはもらえずに、半ば引きずられるように俺は靴屋に連れて行かれた。
数分歩いた路地の少し裏手側。
ちょっと小ぢんまりとした店の前でようやく止まる。
扉は開いており、中で少し鼻の目立つおっさんが店の中でぼーっと新聞らしきものを読み耽っているのが見えた。
ミエガさんは「ここですよ」と言ってサッサと店内へ。
もちろん俺も中に連れ込まれる。
「こんにちはっ、ネミエルさん」
妙にハッキリとした雰囲気の声を聞いたおっさんは、新聞から顔をあげた。
「マイガスさんじゃねえか」
「こんにちは」
「こんにちは」
改めて挨拶したミエガさんに次いで俺も頭を下げる。
「おう。どうした今日は。靴磨きの薬剤でも買いにきたか?」
おっさんは俺を見て怪訝そうな顔をしたが、すぐにミエガさんに向き直った。
「いえ。今日はユズル様の履物を見繕っていただきたくて」
「ユズル様? ああっ。アンタがユズル様ってやつか」
ようやく立ち上がると、俺の前に立つ。
いやデカいな。
俺より頭一つは最低でもデカい。
「ネミエル・アパヴィだ。よろしくな、ユズル様」
「チヂイワ・ユズルです」
差し出された毛だらけの手をしっかり握り返しながら自己紹介し合う。
「ネミエルでいいぞ男に苗字にさん付けで呼ばれるのはこそばゆいしな。」
「そうですか? なら俺もユズルでいいですよ。その方が気楽です」
「ユズルでいいよって、なんで俺は苗字なんだよ。あとその敬語もいらんさ」
「え? あ。そういう……。ごめんなさい。逆でした。ユズル・チヂイワ。ユズルが名です。チヂイワは姓」
「ああなるほど。じゃ改めてよろしくな、ユズル」
「こちらこそ」
ナハハハハと笑い合う。
見た目通りの豪胆な性格というか、日本じゃあまり見ない雰囲気の店員だな。
「んで、ユズルの靴を見繕えばいいんだよな、マイガスさん?」
「ええ。そうでございます」
「わかった。じゃあ早速だけどユズルはこっちに来て座ってくれ。寸法を測るからよ」
「わかりました」
「だから敬語はいいってのに。……ん? マイガスさんはそっちで待っててくれていい……ぞ……?」
ネミエルの目線は俺とミエガさんの手、すなわち紐に注がれていた。
「……………………ぁ。ユズルはここに座ってくれ。マイガスさんの椅子もすぐに出すから」
おい。
なんだよ今の間。
ちっさい声で『ぁ』って言ったろ。
何か察したろ。
「ユ、ちヂいワ様」
ネミエルが奥に引っ込むやいなや、ミエガさんが話しかけてくる。
そういえばさっきから黙ったままだったな。
「え? ああ今更いいですよ。ユズルで。というか様もいいですから」
「いえそれはちょっと……」
そこを断る理由が分からない。
「待たせた」
そこへネミエルが椅子を片手に戻ってきた。
「んじゃマイガスさんはそこに座ってくれ。ユズルは靴脱いで」
「あいよ」
ヒョイっと俺の横に椅子を置いて屈み、足がたに窪んだ厚めの板を俺の足裏に合わていく
「えーっとー……もう少しかがめるか?」
「こんな感じか?」
「もう少し……そんくらいだ」
丁度ネミエルと顔が横にくるくらい屈まされる。
「いいかよく聞け」
すると超小声でネミエルさんが話しかけてきた。
「わかっていると思うがあえて言わせてもらう。マイガスさんは悪い人じゃ無いんだが……」
「それはわかってますよ。かなりお世話になってますからね。たまにちょっと暴走気味なとこがありますけど」
「あいやそういうんじゃ無くて……まあお前がいいならいいんだが……」
「どうでございますか?」
「「うわっ」」
突然目の前に現れたミエガさんの顔に思わずのけぞる。
「あ、ああ悪いな。測り終えたからもういいぞ。サイズはわかったからあとは種類だな。どんなのが欲しいんだ?」
「え、えーっと「足に負担のかかりにくい歩行を補助する靴をお願いいたします。そうですね。石畳の上を歩くのは慣れておりませんので、それ用のをお一つ。それと土道用、室内用、庭用、サンダルもお願いいたし」ミエガさん多いですそんなにいらないです」
慌てて止めるが、彼女はキョトンと翠眼を向けてくる。
「一足でいいですから。ネミエル。至って普通のだと歩きにくいか? とにかく俺の足に合いそうな歩きやすそうなのを頼む」
「あ、ああ」
「そんな!? お代のことですか? もしそうでしたらお気になさらずとも」
「それもあるにはありますけど、このあと買い物をするのにそんな大荷物じゃ大変でしょ?」
「それはそうですが……」
「なので俺は一足でいいです。いや、がいいです」
「じゃ、じゃあまああ靴はどうだ? 作業用のなんだが周りは硬めで丈夫だが中敷がかなり柔らかい。衝撃を吸収してくれるから楽だろう」
「大きさは?」
「ああ。問題はないはずだ。履いてみてくれ」
「ありが」
「では私が」
「「何が?」」
トンっとさっきの椅子に押されて座らされると、ミエガさんは俺が履いていた革靴を手際よく脱がせ、ネミエルからいつの間にか取り上げていた靴を俺に履かせた。
この間わずか数秒の早技で、俺もネミエルも止める間もなかった。
「どうでございますか?」
立ち上がってその場で足踏みしたり軽く飛んだりするが、さっきまで履いていた革靴より断然楽だ。
「問題なさそうです」
「それは良かったのでございます。ネミエルさん、こちらをいただきます」
「あ、ああ。お代は六九五ナウダだ。端数はマけておく」
「ありがとうございます」
机に硬貨を数枚置くと、ネミエルはそれを受け取って、お釣りの硬貨と領収書?を机に置く。
「ユズル様。いきましょう」
「え、ええ。あっ、ネミエル。また来る」
「ああ」
硬貨をしまったミエガさんは俺の手を引き、逆がわにさっきの革靴を持って歩き出した。
「あ、それ私のですから持ちますよ」
なんなら捨ててもらって構わないんだけど。
「……いえこちらは私がお持ちいたします。ユズル様はお気になさらず。さ、市場に参りましょう」
キッパリ言い切られてしまった俺はミエガさんに持たせたまま、また引きずられるように店を出る。
その時何気な振り返ると、ネミエルがなんとも形容し難い、どこか哀れみの篭ったような目をこちらに向けていルのが気になった。
「思っていたより人が多いですね」
ミエガさんに顔を寄せて話しかけると、彼女も俺に顔を傾けてきた。
「ええ。この辺りは飲食店や雑貨店などが多く集まっているのです。あ、仕立て店やその他色々、とにかく店が立ち並ぶ場所なのでございます」
「それでこの人ですか」
「ええ。ちなみに私達はこの先の市場に行くのでございますよ」
言いながら俺の手を改めてしっかりと繋いでくる。
言外に離れれるなという事を示しているのだろう。
俺も一応握り返すと、彼女は嬉しそうに顔を綻ばせていた。
「それにしても、石畳って歩きづらいですね」
「そうでございますか?」
「ええ。土道の方がよっぽど楽でした」
これは明日筋肉痛かもなあ。
足裏もかなり痛い。
昔就活で歩き回った頃よりもしんどいなこれ。
「でしたら私がお抱えいたししょうか?」
「お抱えはいらないです」
真顔で何を曰うこのお人は。
「そうでございますか? ではせっかくですし履物を購入いたしましょう。こちらでございます」
「ちょえミエガさんっ?」
俺の返事は聞かないんですか。
有無を言わせてはもらえずに、半ば引きずられるように俺は靴屋に連れて行かれた。
数分歩いた路地の少し裏手側。
ちょっと小ぢんまりとした店の前でようやく止まる。
扉は開いており、中で少し鼻の目立つおっさんが店の中でぼーっと新聞らしきものを読み耽っているのが見えた。
ミエガさんは「ここですよ」と言ってサッサと店内へ。
もちろん俺も中に連れ込まれる。
「こんにちはっ、ネミエルさん」
妙にハッキリとした雰囲気の声を聞いたおっさんは、新聞から顔をあげた。
「マイガスさんじゃねえか」
「こんにちは」
「こんにちは」
改めて挨拶したミエガさんに次いで俺も頭を下げる。
「おう。どうした今日は。靴磨きの薬剤でも買いにきたか?」
おっさんは俺を見て怪訝そうな顔をしたが、すぐにミエガさんに向き直った。
「いえ。今日はユズル様の履物を見繕っていただきたくて」
「ユズル様? ああっ。アンタがユズル様ってやつか」
ようやく立ち上がると、俺の前に立つ。
いやデカいな。
俺より頭一つは最低でもデカい。
「ネミエル・アパヴィだ。よろしくな、ユズル様」
「チヂイワ・ユズルです」
差し出された毛だらけの手をしっかり握り返しながら自己紹介し合う。
「ネミエルでいいぞ男に苗字にさん付けで呼ばれるのはこそばゆいしな。」
「そうですか? なら俺もユズルでいいですよ。その方が気楽です」
「ユズルでいいよって、なんで俺は苗字なんだよ。あとその敬語もいらんさ」
「え? あ。そういう……。ごめんなさい。逆でした。ユズル・チヂイワ。ユズルが名です。チヂイワは姓」
「ああなるほど。じゃ改めてよろしくな、ユズル」
「こちらこそ」
ナハハハハと笑い合う。
見た目通りの豪胆な性格というか、日本じゃあまり見ない雰囲気の店員だな。
「んで、ユズルの靴を見繕えばいいんだよな、マイガスさん?」
「ええ。そうでございます」
「わかった。じゃあ早速だけどユズルはこっちに来て座ってくれ。寸法を測るからよ」
「わかりました」
「だから敬語はいいってのに。……ん? マイガスさんはそっちで待っててくれていい……ぞ……?」
ネミエルの目線は俺とミエガさんの手、すなわち紐に注がれていた。
「……………………ぁ。ユズルはここに座ってくれ。マイガスさんの椅子もすぐに出すから」
おい。
なんだよ今の間。
ちっさい声で『ぁ』って言ったろ。
何か察したろ。
「ユ、ちヂいワ様」
ネミエルが奥に引っ込むやいなや、ミエガさんが話しかけてくる。
そういえばさっきから黙ったままだったな。
「え? ああ今更いいですよ。ユズルで。というか様もいいですから」
「いえそれはちょっと……」
そこを断る理由が分からない。
「待たせた」
そこへネミエルが椅子を片手に戻ってきた。
「んじゃマイガスさんはそこに座ってくれ。ユズルは靴脱いで」
「あいよ」
ヒョイっと俺の横に椅子を置いて屈み、足がたに窪んだ厚めの板を俺の足裏に合わていく
「えーっとー……もう少しかがめるか?」
「こんな感じか?」
「もう少し……そんくらいだ」
丁度ネミエルと顔が横にくるくらい屈まされる。
「いいかよく聞け」
すると超小声でネミエルさんが話しかけてきた。
「わかっていると思うがあえて言わせてもらう。マイガスさんは悪い人じゃ無いんだが……」
「それはわかってますよ。かなりお世話になってますからね。たまにちょっと暴走気味なとこがありますけど」
「あいやそういうんじゃ無くて……まあお前がいいならいいんだが……」
「どうでございますか?」
「「うわっ」」
突然目の前に現れたミエガさんの顔に思わずのけぞる。
「あ、ああ悪いな。測り終えたからもういいぞ。サイズはわかったからあとは種類だな。どんなのが欲しいんだ?」
「え、えーっと「足に負担のかかりにくい歩行を補助する靴をお願いいたします。そうですね。石畳の上を歩くのは慣れておりませんので、それ用のをお一つ。それと土道用、室内用、庭用、サンダルもお願いいたし」ミエガさん多いですそんなにいらないです」
慌てて止めるが、彼女はキョトンと翠眼を向けてくる。
「一足でいいですから。ネミエル。至って普通のだと歩きにくいか? とにかく俺の足に合いそうな歩きやすそうなのを頼む」
「あ、ああ」
「そんな!? お代のことですか? もしそうでしたらお気になさらずとも」
「それもあるにはありますけど、このあと買い物をするのにそんな大荷物じゃ大変でしょ?」
「それはそうですが……」
「なので俺は一足でいいです。いや、がいいです」
「じゃ、じゃあまああ靴はどうだ? 作業用のなんだが周りは硬めで丈夫だが中敷がかなり柔らかい。衝撃を吸収してくれるから楽だろう」
「大きさは?」
「ああ。問題はないはずだ。履いてみてくれ」
「ありが」
「では私が」
「「何が?」」
トンっとさっきの椅子に押されて座らされると、ミエガさんは俺が履いていた革靴を手際よく脱がせ、ネミエルからいつの間にか取り上げていた靴を俺に履かせた。
この間わずか数秒の早技で、俺もネミエルも止める間もなかった。
「どうでございますか?」
立ち上がってその場で足踏みしたり軽く飛んだりするが、さっきまで履いていた革靴より断然楽だ。
「問題なさそうです」
「それは良かったのでございます。ネミエルさん、こちらをいただきます」
「あ、ああ。お代は六九五ナウダだ。端数はマけておく」
「ありがとうございます」
机に硬貨を数枚置くと、ネミエルはそれを受け取って、お釣りの硬貨と領収書?を机に置く。
「ユズル様。いきましょう」
「え、ええ。あっ、ネミエル。また来る」
「ああ」
硬貨をしまったミエガさんは俺の手を引き、逆がわにさっきの革靴を持って歩き出した。
「あ、それ私のですから持ちますよ」
なんなら捨ててもらって構わないんだけど。
「……いえこちらは私がお持ちいたします。ユズル様はお気になさらず。さ、市場に参りましょう」
キッパリ言い切られてしまった俺はミエガさんに持たせたまま、また引きずられるように店を出る。
その時何気な振り返ると、ネミエルがなんとも形容し難い、どこか哀れみの篭ったような目をこちらに向けていルのが気になった。
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