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48話 国王陛下からの呼び出し その1
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「私が国王陛下への拝謁が可能になるなんて……シグレ様、本当によろしいのでしょうか?」
突然、シグレ第五王子殿下からイオン国王陛下への謁見の話が出た時、私は驚きで言葉が出なかった。私は伯爵令嬢だけれど、イオン国王陛下とお話しするのは初めてだ。ドレーク兄さまは騎士団の関係上、謁見をしたことはあるはずだけれど……。
それだけに一体、どんな用事なのかが気になって仕方がなかった。
「当然だよ、レミーラ。父上はああ見えて気さくなお方だ。まあ、見た目としては君よりも幼く見えると思うのでその辺りで困惑しなければ、問題ないさ」
「左様でございますか……」
国王陛下への謁見はとても名誉なことであると言える。この前もマグロ様がしているはずだし。まあ、あの人の場合は公爵家当主という肩書きがあるからね。
「それで……こんなことを聞いて良いのか不明ですが、一体、どういったご用件なのでしょうか?」
「そうだな、父上からは聞いていないんだ。母上……ああ、つまりは第二王妃のリリアのことだが、母上も特に何も言っていなかったからな」
「そうなんですね……」
私は余計に不安感を帯びてしまっていた。クエイルン王家の現王妃様は3人居て、第一王妃、第二王妃、第三王妃と別れている。シグレ様やネルファ王女殿下は第二王妃のリリア様の子供になる。同じお母様から生まれていることもあり、お二人は仲が良いのだ。
クエイルン王家の兄妹は比較的関係性は良好だとは聞いているけれど、第三王妃まで居るとなると、王位継承は色々と揉めるかもしれないわね。第一王子殿下のマグノイア様は情けないお方だとドレーク兄さまから聞いたことがあるし……。
「イオン国王陛下への拝謁は初めてになるので……ご用件も不明となれば、余計に緊張いたします」
「まあ、そんなに緊張することはないと思うが……確かに父上との謁見はなかなか出来るものではないからな」
確か、イオン国王陛下自身の見た目的な問題も関わっているとは聞いているけれど。遠くから拝見する限りでは、相当にお若く見えるしね。
とにかく、イオン国王陛下との謁見は決定されたのだ。滅多に出来ない拝謁が可能となれば……私は楽しみにすることにした。
用件については不明だけれど、タイミングを考えればマグロ様に関することかな?
突然、シグレ第五王子殿下からイオン国王陛下への謁見の話が出た時、私は驚きで言葉が出なかった。私は伯爵令嬢だけれど、イオン国王陛下とお話しするのは初めてだ。ドレーク兄さまは騎士団の関係上、謁見をしたことはあるはずだけれど……。
それだけに一体、どんな用事なのかが気になって仕方がなかった。
「当然だよ、レミーラ。父上はああ見えて気さくなお方だ。まあ、見た目としては君よりも幼く見えると思うのでその辺りで困惑しなければ、問題ないさ」
「左様でございますか……」
国王陛下への謁見はとても名誉なことであると言える。この前もマグロ様がしているはずだし。まあ、あの人の場合は公爵家当主という肩書きがあるからね。
「それで……こんなことを聞いて良いのか不明ですが、一体、どういったご用件なのでしょうか?」
「そうだな、父上からは聞いていないんだ。母上……ああ、つまりは第二王妃のリリアのことだが、母上も特に何も言っていなかったからな」
「そうなんですね……」
私は余計に不安感を帯びてしまっていた。クエイルン王家の現王妃様は3人居て、第一王妃、第二王妃、第三王妃と別れている。シグレ様やネルファ王女殿下は第二王妃のリリア様の子供になる。同じお母様から生まれていることもあり、お二人は仲が良いのだ。
クエイルン王家の兄妹は比較的関係性は良好だとは聞いているけれど、第三王妃まで居るとなると、王位継承は色々と揉めるかもしれないわね。第一王子殿下のマグノイア様は情けないお方だとドレーク兄さまから聞いたことがあるし……。
「イオン国王陛下への拝謁は初めてになるので……ご用件も不明となれば、余計に緊張いたします」
「まあ、そんなに緊張することはないと思うが……確かに父上との謁見はなかなか出来るものではないからな」
確か、イオン国王陛下自身の見た目的な問題も関わっているとは聞いているけれど。遠くから拝見する限りでは、相当にお若く見えるしね。
とにかく、イオン国王陛下との謁見は決定されたのだ。滅多に出来ない拝謁が可能となれば……私は楽しみにすることにした。
用件については不明だけれど、タイミングを考えればマグロ様に関することかな?
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