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7話 話し合い 1
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「オデッセイ様、お久しぶりでございますね」
「おお、エルミナ……久しぶりだな。元気そうで何よりだ」
私は応接室に入り、オデッセイ様と向き合った。ランバーを同席させるわけにはいかないので、彼は外で待機させている。部屋に戻るように言ったけれど断られたから。ちなみに、お父様も応接室に入っている。
「オデッセイ様……本日はお越しいただき、誠にありがとうございます」
「ああ、挨拶はそのくらいでいいだろう、ザラス・ジョウストン子爵。無駄話をしに来たのではないのだ。それよりも……私の用件については、ちゃんとエルミナに伝わっているのか?」
「は、はい……! もちろんでございます!」
「なら良い」
「……」
オデッセイ様に「エルミナ」と呼び捨てにされる謂れはなかった。もう、何の関係もない存在なのだから……イリヤ姉さまと付き合っているとは言っても、私からすれば他人と変わらない。彼に呼び捨てにされるだけでも腹が立ってしまう。でも、その感情は出来る限り見せないように振る舞った。
「用件は聞いているな? エルミナ。早速で悪いが実は、お前の姉のイリヤとの関係性が悪くなっているのだ」
「はい、伺っておりますが……それがどうかしたのですか?」
「どうかしたのか、だと? エルミナ……本気で言っているのか?」
「本気も何も……オデッセイ様がどのような回答を望んでいる望んでいるのか分からないのですが……」
本当に分からない……彼は一体、何を望んでいるんだろう? オデッセイ様は私の返答に舌打ちをしていた。
「ちっ、エルミナ……イリヤのあの強欲振りはどういうことだ? 私は聞いていないぞ」
「強欲振り……? まあ、確かに姉のイリヤはわがままなところがあると思ってはいましたが……」
そんなに強欲なのかしら? その辺りは定かではないけれど、オデッセイ様と婚約することになって、本性を現したのかもしれないわね。
「なるほど、オデッセイ様。そういった理由で、イリヤとの仲が悪くなっているということですな? これは、大変申し訳ないことでございます!」
「お父様……?」
お父様は信じられないことに、オデッセイ様に謝罪を開始したのだ。そんなことをすれば、向こうの思うつぼなのに……。
「謝罪するのは良いことだ、ザラス殿。それでは、貴殿はどうすべきか……分かっているな?」
「は、はい……ただちに、イリヤに是正するように厳しく伝えますので……!」
「そうではないだろう」
「はい……? で、では、どのようにしろとおっしゃるのですか?」
お父様の質問に、オデッセイ様は即答した。
「もう一度、エルミナと婚約をしてやる。あんなに強欲な女よりは、エルミナの方がまだマシだからな。まったく……子爵令嬢にはまともな女は居ないのか」
「も、申し訳ありません……オデッセイ様……!」
「えっ、えっ?」
まったく意味の分からない会話に、私は反論することも出来なかった。一体、目の前では何が起こっているのだろうか? 私がそんなことを考えていると、応接室の扉が開かれた……中に入って来る人物が一人。
「姉さま……」
「ランバー……?」
応接室の中に入って来たのは、弟のランバーだった。タイミング的に考えて、中での会話は全て外に漏れていたでしょうね……何かを思って入って来たのかもしれない。
「おお、エルミナ……久しぶりだな。元気そうで何よりだ」
私は応接室に入り、オデッセイ様と向き合った。ランバーを同席させるわけにはいかないので、彼は外で待機させている。部屋に戻るように言ったけれど断られたから。ちなみに、お父様も応接室に入っている。
「オデッセイ様……本日はお越しいただき、誠にありがとうございます」
「ああ、挨拶はそのくらいでいいだろう、ザラス・ジョウストン子爵。無駄話をしに来たのではないのだ。それよりも……私の用件については、ちゃんとエルミナに伝わっているのか?」
「は、はい……! もちろんでございます!」
「なら良い」
「……」
オデッセイ様に「エルミナ」と呼び捨てにされる謂れはなかった。もう、何の関係もない存在なのだから……イリヤ姉さまと付き合っているとは言っても、私からすれば他人と変わらない。彼に呼び捨てにされるだけでも腹が立ってしまう。でも、その感情は出来る限り見せないように振る舞った。
「用件は聞いているな? エルミナ。早速で悪いが実は、お前の姉のイリヤとの関係性が悪くなっているのだ」
「はい、伺っておりますが……それがどうかしたのですか?」
「どうかしたのか、だと? エルミナ……本気で言っているのか?」
「本気も何も……オデッセイ様がどのような回答を望んでいる望んでいるのか分からないのですが……」
本当に分からない……彼は一体、何を望んでいるんだろう? オデッセイ様は私の返答に舌打ちをしていた。
「ちっ、エルミナ……イリヤのあの強欲振りはどういうことだ? 私は聞いていないぞ」
「強欲振り……? まあ、確かに姉のイリヤはわがままなところがあると思ってはいましたが……」
そんなに強欲なのかしら? その辺りは定かではないけれど、オデッセイ様と婚約することになって、本性を現したのかもしれないわね。
「なるほど、オデッセイ様。そういった理由で、イリヤとの仲が悪くなっているということですな? これは、大変申し訳ないことでございます!」
「お父様……?」
お父様は信じられないことに、オデッセイ様に謝罪を開始したのだ。そんなことをすれば、向こうの思うつぼなのに……。
「謝罪するのは良いことだ、ザラス殿。それでは、貴殿はどうすべきか……分かっているな?」
「は、はい……ただちに、イリヤに是正するように厳しく伝えますので……!」
「そうではないだろう」
「はい……? で、では、どのようにしろとおっしゃるのですか?」
お父様の質問に、オデッセイ様は即答した。
「もう一度、エルミナと婚約をしてやる。あんなに強欲な女よりは、エルミナの方がまだマシだからな。まったく……子爵令嬢にはまともな女は居ないのか」
「も、申し訳ありません……オデッセイ様……!」
「えっ、えっ?」
まったく意味の分からない会話に、私は反論することも出来なかった。一体、目の前では何が起こっているのだろうか? 私がそんなことを考えていると、応接室の扉が開かれた……中に入って来る人物が一人。
「姉さま……」
「ランバー……?」
応接室の中に入って来たのは、弟のランバーだった。タイミング的に考えて、中での会話は全て外に漏れていたでしょうね……何かを思って入って来たのかもしれない。
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