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第3章 ニートと帝国動乱
第22話 年末年始の出来事
しおりを挟む「あ~そこそこ」
「ふふふ、はい。綺麗になりましたよ。次は右耳をお掃除しますね」
「ああ頼むよ。んしょっと……スー……ハー……いい匂い……」
俺はレミアの太ももに乗せていた頭を逆向きにし、彼女のお尻に手を回してから下腹部に顔を押し付けて思いっきり吸った。
ああ……いい匂い。レミアの甘い匂いがする。それにこの丸くて弾力のいるお尻……最高だ。
「あんっ……旦那様。そんなところの匂いを嗅がないでください。恥ずかしいです」
「ごめんごめん。いい匂いだからついついね。お尻だけにするよ」
「旦那様に喜んでいただけるのは嬉しいですが、いい子ですからおとなしくしていてくださいね? 」
「ほ~い」
俺はレミアの下腹部から顔を離し、お尻だけゆっくり撫でることにした。
しかしレミアの柔らかい声音も太ももも、そしてこのお尻も本当に癒されるわぁ。常にニコニコしていておおらかで、胸も尻も大きくて母性の塊みたいな子だよな。まだ確か20歳になったばかりだったな。そんな子に子供扱いされてる俺って……これはこれでいいか。
年が明け数日が過ぎた頃。俺は悪魔城の5階にあるリビングのソファーで、レミアに耳かきをしてもらっていた。
レミアには旅館に住んでいた時から、こうして恋人たちがいない時にちょくちょく耳かきをしてもらっているんだ。ニーナやチルにもやってもらうこともあるけど、レミアが一番上手くて俺も癒されるんだよな。特に冬は最高だ。レミアって温かいんだよ。
羊人族だから体温が高いみたいなんだよね。ニーナの最近肉付きが急激によくなってきた太ももも魅力だけど、レミアの太ももの柔らかさと温かさには敵わない。チルは鼠人族だからな。ちっこくて可愛いんだけど、もうちょっと肉が欲しいんだよな。
ああ……それにしても幸せな時間だ。ティナたちは朝からメレスと西塔へボーリングをしに行ったし、100人いるメイドたちも交代で休暇を取ってる。ポーラは別の階を清掃中だし、今このリビングには俺とレミアと魔導人形しかいない。
やっぱ正月はこうして家でゆっくりするのが一番だよな。昨年はダンジョンはクリスマスギリギリだったし、年末は年末で忙しかったしな。
古代ダンジョンでは、クリスマスギリギリに80階層のボスであるリッチロードを倒すことに成功した。そのあと俺とティナとオリビアは、それまでの戦利品と大当たりだった宝箱のアイテムにホクホクしながら島に帰ってきた。
大当たりの宝箱には『聖炎』と『ラージヒール』のスキル書に『戦乙女の鎧』という伝説級の防具。さらには2等級の停滞の指輪が3つと、時戻りの秘薬が3本入っていた。その他も77階層と78階層と79階層の罠付き宝箱で、『破邪の双剣』に力の腕輪などのレアアクセサリーや時戻りの秘薬を1本手に入れたんだ。
聖炎は豪炎の聖属性バージョンで、これは射程が短いので俺が覚えた。破邪の双剣はミスリル製の聖属性の双剣で光刃を打ち出すことができる上に、硬化と自動修復の特殊能力がついている伝説級の武器だ。
戦乙女の鎧はミスリル製の青に銀の蔦や花が彫られた、ドレスアーマーといった感じの美しい女性用の鎧だった。軽量化と自動修復と体温調整のほか、肩当ての部分が飛び出して自動防御をしてくれる特殊能力が付いる伝説級の防具だ。これはティナが装備することになった。ラージヒールも俺の次に魔力値の高いティナが覚えた。2等級の停滞の指輪も予備2つになったし、さすが【冥】の古代ダンジョンの下層なだけあって、聖や命に関係するマジックアイテムが多い。81階層から先も楽しみだ。
家に着くと玄関で待っていたリズとシーナが、寂しかったって言って抱きついてきたんだ。俺は二人を抱きしめ返して一人ずつ長いキスをしたよ。いつものことながら、やっぱり俺も二人に会えなくて寂しかったんだよね。
そのタイミングでメレスとリリアも家に来て、リリアも俺のシャツを握って寂しかったですと言ってくれた。メレスは遅いわって言って、俺の側で少し怒ってる風だった。まあずっと離れなかったから、彼女も寂しかったんだと思う。
俺は抱きしめていたリズとシーナから離れて、さっそく戦利品の破邪の双剣をリズに渡したんだ。そしたらリズは飛び上がって喜んで、俺とティナとオリビアにサンキューって言ってキスして周ってた。
そのあとは最上階のラウンジでクリスマスパーティの準備をみんなでして、雪華騎士たちも呼んでクリスマスをみんなで過ごした。当然用意していたプレゼントも渡したよ。
ティナとオリビアには欲しがっていた服と、流行りのアクセサリーをプレゼントした。リズにはSOMYの最新型のオーディオセットを、シーナにはオシャレなデザインの隷属の首輪(電撃バージョン)をプレゼントした。
いや、シーナだけおかしいのはわかってる。まあ聞いてくれ。これでもシーナへのプレゼントが一番手間とお金が掛かってるんだ。
この隷属の首輪電撃バージョンはもともとは帝国の筆頭魔導技師であるライムーン伯爵が作った物なんだ。ただこれは古代の人族が作った隷属の首輪製造機をもとにして、地球の技術を組み合わせて作った純帝国製隷属の首輪の失敗作だ。どうも命令に背いた時の罰が軽いのと、命令に従っているのに誤作動を起こすことから使えなかったらしい。それでたまたまその情報を耳にした俺が、宰相に頼んでライムーン伯爵からSランクの魔石と引き換えに譲ってもらったんだ。シーナに誤作動とか関係ないしな。んで移民街にいる装飾専門の鼠人族の職人に頼んで、外装を可愛くしてもらったんだ。
シーナは赤い首輪に宝石が散りばめられている外見と、その効果に喜んでくれたよ。さっそく俺が嵌めることになって命令させられた。うん、シーナは全ての命令に元気よく背いてたよ。その度に全身を痺れさせて、失禁するまで繰り返してた。その場にいた俺や恋人たちだけではなく、メレスや雪華騎士たちもドン引きしてたのは言うまでもない。
ああ、もちろんメレスとリリアにもプレゼントをしたよ。二人にはブルバリというブランドの新作の時計をあげた。二人はその場で嬉しそうに身に付けてくれた。オルマや雪華騎士の子たちにも、チャネルやエルメルのバッグなんかをプレゼントした。50個ほどまとめ渡しになったけど、みんな喜んでくれた。
レミアたち初期からいるメイドの6人の女の子たちには、外側を可愛く装飾したマジックポーチと4等級の停滞の指輪をプレゼントした。彼女たちには本当にお世話になってるからね。停滞の指輪は、【冥】の古代ダンジョンの70階層以降の小部屋の宝箱には必ず入っていたから、みんなに配ってもまだ40個とかあるし。
停滞の指輪を見た彼女たちはかなり驚いて、こんな貴重なもの頂けませんとか言って突き返してきた。そんな彼女たちに、うちは定年ないからずっとここで働いて欲しいんだと言ったんだ。そしたら抱きつかれて泣かれたよ。レミアまで泣いてたからちょっと焦った。俺は気心の知れた可愛い女の子に、ずっと囲まれていたいからプレゼントしたんだけどな。そんな不純な動機だとか言える雰囲気じゃなかったよ。
そのあとはみんなからお返しのプレゼントをたくさんもらった。服や下着に時計にバッグと色々だ。中には電撃の鞭とかあったけど、俺は見なかったことにした。シーナが恥ずかしそうに俺を見つめていたからだ。
んでみんなで楽しいクリスマスパーティをしたあと、俺は恋人たちと全員で性なる夜を過ごした。そりゃもう朝までたっぷりと。
そんな楽しみにしていたクリスマスのイベントが終わった翌日。ハマールが島にやってきた。
ハマールから連絡を受けた俺は、飛空艇発着場で彼女が飛空艦から降りてくるのと同時に魔力を抜いた。そして親衛隊の女騎士たちの前でハマールのチャイナドレスをまくり、ノーパンの尻を専用の道具で思いっきり叩き続けた。シーナ相手に熟練の域に達している俺のスパンキングにより奏でる音色は、発着場中に響き渡っていた。かなり痛いはずなんだけどハマールはビショビショに濡らして喜んでくれて、俺はそれを見て安心していた。
いや、最初はナイフで切り刻んでとかドン引きなこと言ってたのを、なんとか尻叩きと鞭にしてもらったんだよ。シーナにしていること以上のことは無理だ。俺の人間性が疑われる。
ハマールの親衛隊の女騎士たちは、主の痴態が外から見えないように俺とハマールを囲んで黙って見ていた。もう何度も似たようなパターンでやってるからな。最初は彼女たちもハマールを守ろうとしてたけど、俺に魔力を抜かれてハマールに余計なことするなと怒られて諦めたみたいだ。
その証拠に彼女たちの目はとても悲しげだった。敬愛している主が目の前で尻を叩かれて喜んでるんだもんな。なんか本当にスマン。
そして失神するまでハマールを叩きながら言葉でなじった後は、失神した彼女を抱き抱えて家に連れて行って寝かせた。その間に暇していたメレスたちを呼んで、目が覚めたハマールと一緒にお茶をした。その時にハマールにもクリスマスプレゼントとして黒い下着を渡した。いつも履いてないからな。それにあとで私だけもらえなかったとかうるさそうだし。
ハマールは予想してなかったのか目をウルウルさせてたよ。そしてプレゼントを受け取ると、突然脱ぎだして全裸になってその場で下着を身に付けていた。それを目の当たりにしたリリアが驚いてハマールを叱り、別室で着替えさせていた。あとで聞いたところによると、リリアは幼い頃は強くて優しいハマールに密かに憧れてたらしいんだ。けど、俺とハマールとのやり取りを見て、かなりショックを受けたみたいなんだよね。女騎士と同じ悲しそうな目をしてたよ。お、俺のせいじゃないからな?
そしてハマールを横須賀に帰した翌日。仕事納めということでギルド員全員を島に集めてパーティをやった。そこで9ヶ月前から始めた、ギルド貢献度上位者にマジックアイテムや装備を報酬として進呈するイベントの表彰式を行った。
ただ、途中でギルドからごっそり人員を軍に引き抜いたから、貢献度は特殊な計算方式にした。これは軍に引き抜いた際に皆には説明してあるから不満は出なかった。それでもレオンとケイト夫妻のパーティは圧倒的な数字を叩き出しており、ダントツの一位だった。ほかはエルフのアイナノアのパーティに、ロイたちのパーティが入賞した。アイツら佐世保署襲撃以来はかなり頑張ってたもんな。
レオンとケイトは目玉商品である英雄級のミスリルのガントレットと、豪腕の指輪を選んでいた。停滞の指輪は二人に既にあげたからな。副賞のマジックテントも手に入れて、将来子供とこのテントで野営しながらダンジョン攻略するんだって二人ともニコニコしてたよ。アイナノアたちのパーティは、魔力の指輪を選んでいた。1.2倍程度とはいえ、エルフにとって魔力量が増えるのは大きい。彼女たちの精霊も喜んでたな。
ロイたちはミスリルの剣や、護りの指輪などのマジックアイテムを選んでいた。ギリギリの入賞だったのに特殊能力が付いていないとはいえ、ミスリルの剣が残っていたことに大喜びしてた。ほかの入賞者はみんな軍にいるからな。後輩の獣人パーティであるロイたちのために、良い装備を残してあげてたみたいだ。
新人のギルド員たちは、日本人も含めみんな目をキラキラさせて彼らを見ていた。良い刺激になったと思う。もとは2600名のギルドが、軍にほとんど引き抜いたってのに今じゃ1万5千名にまで膨らんだ。8割が移民で残りは日本の元探索者だから、最高ランクはAランククラスでそれも数人しかいない。おかげで上級以外はダンジョンはどこも混んでいる。仕方なく四国と中国地方のダンジョンに遠征させたりもしているよ。沖縄は軍専用だしな。
日本はシュヴァルツの豚が管理者になってかなり安定しているから、獣人のギルド員を遠征させても大丈夫だろ。あいつ豚のくせにうちのマネしやがってさ、本国からベテランの兵士を大量に連れてきて、ダンジョン攻略の新人教育にかなり力を入れてるみたいなんだよな。これはすぐに結果は出ないけど、死亡率が下がるからその分優秀な人間が出てきやすくなる。数年後には魔石の収穫量が増えるのは間違いない。
そうそう、新しい日本総督と総督府のメンバーはかなりマトモだった。ぶっちゃけ俺に殺されまくったから、無能な奴は日本で権力を持ちたくなくなったらしい。権力を持つ=命と財産を賭ける。だからな。本当に愛国心ある奴が立候補して選挙で選ばれたみたいだ。それを豚が追認したって感じだな。官僚も命懸けで働いているみたいだし、まあ少しはまともな自治区になるんじゃないか? なんか独裁国家みたいな緊張感だよな。
まあそんなこんなで年末を過ごして、年明けにみんなで熊本の神社に初詣に行った。去年は私服だったけど今年はみんな着物を着てさ、リズもまとめ上げた黒髪が着物によく映えて凄く綺麗だったよ。猫耳付きだけど。メレスとリリアもティナが注文して作らせた着物が似合っていて綺麗だった。
そして初詣が終わったあと、そんな恋人たちと家で着物姿のまま初エッチをしたのは男なら仕方ないと思う。興奮し過ぎて汚しちゃったから、また新しいのを買ってあげないとな。
それから三が日を恋人たちとゆっくり過ごして、オリビアは実家に帰りティナとリズとシーナはメレスを連れて毎日のように遊んでいる。俺は一緒に遊んだり家でゲームしてたりと自由に過ごしてる。今日も朝からリビングでレミアがいれてくれたコーヒーを飲みながら、帝国の魔道放送を買ったばかりの大型魔導テレビで見ていたんだ。まあ、まだまだ帝国の番組はつまらない。チャンネル数も少ないし、どこかの知らない貴族の自慢話とかばかりだ。魔帝が出るよりはいいが、これからだな。
それでテレビを見ているうちに、耳が痒くなったからいつも通りレミアに耳かきをお願いしたってわけだ。
「はい、取れましたよ。もう綺麗になりました」
「ありがとうレミア。でも、もう少しこのままで」
俺はレミアの太ももに顔を埋め、尻を撫でながら離れたくないアピールをした。
「あらあら、ふふふ。旦那様はかわいいですね。私の膝で良ければ好きなだけいてください」
レミアはそう言って俺の髪を優しく撫で始めた。
これだよコレ! 俺が求めているのはこういう癒しだよ!
こういう時リズはじっとしてられないし、シーナは履いてないからついつい手を入れたくなっちゃう。オリビアはまだまだ緊張して固まっちゃうだろうし、ティナはこういう雰囲気だと俺が元気がないんじゃないかって心配して、股間を撫でたりするからな。いや、確かに元気にはなるよ? でもそじゃないんだよ。男はたまにはこういう風にさ、ただ頭を撫でられたい時もあるんだよ。
「ありがとうレミア。あ~温かいなぁ。最高だ。色んな悩みが吹っ飛ぶよ」
「旦那様は私たちを守るために、かなり無理をされてますから心配です」
「そんなことはないよ。俺は好きにやってるよ」
「そうですか? とてもそのようには見えませんよ? 旦那様は本当は人の上に立つことが苦手ではないですか? いつも無理して命令しているように見えます」
「レミアにはそう見えるのか……」
「ええ。旦那様は優しい方ですから。犯罪者へ懲罰を行った夜はいつも以上に疲れてらっしゃいます」
「別に優しいってわけじゃないよ。ただ俺なんかが人を裁くなんてさ、自分でも何様だよと思うんだよね。ただのニートだった俺がさ……」
ギルマスだ男爵だと地位が上がっても、それはスキルの力で得た地位だ。俺の人間性はニートだったあの頃と変わらない。そんな俺が移民が増えたことで激増した犯罪者へ、偉そうに罰を与えてる。そのうえ帝国の貴族の侵攻に備えるためとはいえ、領内で徴兵まで行っている。俺や馬場さんたちをダンジョンへ放り込んだ日本の官僚や政治家と何が違うんだろうな。
「私には人の上に立つことの大変さや苦労はわかりません。旦那様がなぜご自身を何様などとおっしゃるのかも理解できません。ですがこれだけは言えます。旦那様は私たちを奴隷から解放してくださいました。そのうえ自由を与えてくれて、生きるために仕事も与えてくださいました。私も私の知る者たちも全員が毎日幸せだと言っています。旦那様、私は思うのです。人の価値は地位などではなく、何をしたかではないかと。旦那様は過去数千年もの間、誰も成し得なかった奴隷制度の廃止を実現しました。私たちにとって旦那様は救世主なのです。ですからもっと自信を持ってください。堂々としていてください。私たちは旦那様が何をなされても全て受け入れますから」
「レミア……ありがとう。少し楽になったよ」
俺はレミアの太ももから顔を上げ、彼女の頬を片手触れながら感謝の言葉を伝えた。
地位や権力ではなく何をしたか……か。
少なくとも自分は安全な場所にいて、延命や金儲けのために俺たちをダンジョンに送った奴らよりはマシか。
何十万人という獣人を受け入れちまったんだ。その人たちがここに来て良かったと言ってくれている。なら、俺が守ってやらなきゃな。俺を頼って来てくれた人たちを守ってやらなきゃいけないよな。
「うふふ、それに旦那様。私たち獣人は守られるだけの存在ではありませんよ? 軍にいる者もギルドで働く者も、皆が強くなろうとしています。二度と奴隷にならないよう、自由とこの新天地である男爵領を守るため努力しているんです。旦那様だけが頑張る必要はありません。皆で一緒にこの領地を守りましょう。私たちは旦那様にどこまでも付いていきますから」
「そうか……そうだよな。ありがとうレミア。レミアはほんとにいい女だよな」
ティナは俺の全てを肯定してくれて、無条件で受け入れ甘やかしてくれる。レミアも基本的にはそうだけど、口調や雰囲気がなんとなく年上のお姉さんみたいな感じなんだよな。そう、小学生の時に近所にいた女子大生のお姉さんみたいだ。あのお姉さんは会う度にスカートの中を覗いても、頭を撫でながら優しく叱ってくれたっけ。
「うふふ。そう言っていただけるのは嬉しいですけど、私を褒めても何もあげれませんよ? 」
「あはは、こうやってお尻を触らせてくれてるだけでもありがたいよ」
最初は触れるくらいで我慢してたんだけど、ダメ元でお願いしたらいいって言ってくれたんだよね。立場的に断れないだろうし、卑劣かなとは思ったんだけど合意の上で服の上から触るくらいならいいよね? セクハラって嫌いな男にされたらセクハラだっていうしさ。レミアたちには小まめにプレゼントしてるから、嫌われてないと思うんだ。うん、これはセクハラじゃない。
「私の身体で良ければお好きなだけ触っていただいていいですよ。お尻と言わず胸でもどこでも。旦那様なら嫌ではないです」
「え? いいの!? 無理してない? 恩返しとかならそこまでしなくていいんだよ? もうとっくにレミアには恩返ししてもらってるから、これ以上する必要はないんだよ? 」
どこでもってマジか!? レミアの方からいいって言ってくれるなんて恩返しかな? いや、頬を赤らめてるしもしかしたらもしかする?
「いえ、そういうことでは決してありません。旦那様になら私は何をされてもその……直接触れられても大丈夫です」
「本当にいいの!? そ、それじゃあスカートをまくっていい? 生足の膝枕と生尻を……」
俺はレミアの恥ずかしそうに口にした言葉に勢いよく膝から飛び起き、彼女にスカートをまくっていいか聞いた。
しかしその瞬間リビングのドアが突然勢いよく開いた。
「コウ! ボーリングが盛り上がってよ! 雪華騎士たちと大会をやることになったから呼びに来たぜ! 」
「くっ……そうか。わかった」
俺はリビングの入口でジーンズに黒のセーター姿で立つリズに、内心ガッカリしつつそう返事をした。
「やりぃ! んじゃ早く行こうぜ! レミアも来いよ! 休みのニーナにも声を掛けたからもうすぐ来るしな! 優勝者にはコウが豪華景品出すから盛り上がるぜ! 」
「ああ、何か用意するよ。それじゃあレミア、着替えてから行こうか。俺の着替えを出してくれ」
俺はやる気満々のリズに苦笑しながら、レミアに着替えを用意してもらえるように頼んだ。
「はい。すぐにご用意いたします」
「早くな! メレスの奴フラウをこっそり使ってズリいんだ。溝を凍らせてガーターを防ぐとか反則だろ? コウにしっかり見張ってもらわねえとな! 」
「わかったわかった。すぐ行くから待っててくれ」
俺はふくれるリズにそう言って自室に行き、レミアが渡してくれた服に着替えた。その時にレミアがそっと俺の手を握り、耳元でまた今度とささやいた。
俺はその言葉に一気にテンションが上がって、埃っぽいところに行って早めに耳垢を溜めようと心に誓った。
それからリズとレミアを連れて、西の塔の一階にあるボーリング場で皆と楽しくボーリングをして遊んだのだった。
そんな遊んだりゴロゴロしたりといった日々を数日過ごし、とうとう仕事始めの日を迎えた。
俺は西塔で寂しそうにするメレスとリリアにしばしの別れを告げたあと、ダンジョン装備を身にまといリビングへと向かった。そこにはフル装備をまとった恋人たちが俺を待っていた。
「お待たせ。いっぱい休んだし、あと20層はみんなで攻略するぞ! 」
「おう! まかせとけって! 」
「ふふふ、やっぱりみんな揃ってじゃないとね」
「ですです! もうお留守番は寂しいです」
「私も前衛として頑張ります」
「もうみんなかなり強くなったけど、未知の階層だから油断しないで行こう」
俺はみんなに注意を怠らないようにだけ告げて、ゲートキーを取り出した。そしてマルスが用意してくれた、古代ダンジョン近くの監視所の小部屋へと繋がる門を出現させた。
門が現れるとティナを先頭に皆が門を潜ったのだった。
※※※※※※※※※※
現時点のステータス
○阿久津 光
種族:人族
体力:SS+
魔力:SS+
力:SS
素早さ:SS
器用さ:SS+
取得ユニークスキル: 【滅魔】.【結界】.【飛翔】
取得スキル:
【スモールヒール Ⅳ 】. 【ミドルヒール Ⅴ 】.【ラージヒール Ⅴ 】
【鑑定 Ⅳ 】. 【探知 Ⅳ 】. 【暗視 Ⅳ 】. 【身体強化 Ⅴ 】. 【豪腕 Ⅳ 】
【追跡 Ⅳ 】.【錬金 Ⅳ 】.【調合 Ⅲ 】.【硬化 Ⅳ 】.【鷹の目 Ⅳ 】.【遮音 Ⅴ 】
【 隠蔽 Ⅴ 】.【危機察知 Ⅲ 】.【地図 Ⅳ 】.【言語 Ⅳ 】.【契約 Ⅰ 】.【精神耐性 Ⅲ 】
【風刃 Ⅳ 】.【圧壊 Ⅳ 】.【炎槍 Ⅳ 】 .【豪炎 Ⅲ 】.【灼熱地獄 Ⅴ 】
【氷槍 Ⅳ 】.【氷河期 Ⅴ 】 .【地形操作 Ⅳ 】.【千本槍 Ⅴ 】.【光槍 Ⅲ 】.【聖炎 Ⅰ 】
備考: 【魔を統べる者】
○エスティナ
種族:エルフ族
体力:A+
魔力:S
力:A+
素早さ:S-
器用さ:S
取得スキル:
【身体強化 Ⅳ 】.【豪腕Ⅳ】【スモールヒール Ⅴ 】.【ミドルヒール Ⅳ 】
【ラージヒール Ⅱ 】.【鑑定 Ⅳ 】.【言語 Ⅳ 】.【調合 Ⅱ 】.【隠蔽 Ⅳ 】
【精神耐性 Ⅱ 】
備考: 水の中位精霊 ウンディーネと契約
○リズ
種族:猫人族
体力:S
魔力:A+
力:S
素早さ:S-
器用さ:S-
取得スキル:
【身体強化 Ⅳ 】. 【豪腕 Ⅳ 】.【探知 Ⅳ 】.【言語 Ⅲ 】.【鑑定 Ⅲ 】.【隠蔽 Ⅳ 】.【精神耐性 Ⅱ 】
【鷹の目 Ⅲ 】.【危機察知 Ⅰ 】.【風刃 Ⅳ 】.【風壁 Ⅳ】.【竜巻刃 Ⅳ 】.【圧壊 Ⅱ 】. 【千本槍 Ⅲ 】
○シーナ
種族:兎人族
体力:S-
魔力:A+
力:A+
素早さ:S+
器用さ:A+
取得スキル:
【鑑定 Ⅳ 】. 【暗視 Ⅳ 】. 【鷹の目 Ⅳ 】.【身体強化 Ⅳ 】.【豪腕 Ⅲ 】
【スモールヒール Ⅳ 】.【危機察知 Ⅲ 】.【地図 Ⅳ 】.【言語 Ⅳ 】 .【隠蔽 Ⅳ 】.【精神耐性 Ⅳ 】.【氷壁 Ⅳ 】.【土壁 Ⅳ 】.【光矢 III 】.【浄化 Ⅱ 】
○オリビア・マルス
種族: 魔人族
体力:A
魔力:A+
力:A-
素早さ:A-
器用さ:A-
取得スキル:
【身体強化 Ⅳ 】.【豪腕 Ⅳ 】. 【スモールヒール Ⅳ 】.【ミドルヒール Ⅱ 】.【暗視 Ⅲ 】.【精神耐性Ⅱ】
【探知 Ⅳ 】.【危機察知 Ⅱ 】.【言語 Ⅳ 】. 【火矢 Ⅳ 】.【炎槍 Ⅳ 】.【灼熱地獄 Ⅱ 】.【土壁 Ⅳ 】
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