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第二章
──第35話──
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ネロとラルフの元に戻ると、ラルフが煙の中で魔物を投げ飛ばし、ネロがその魔物を縛っていた。
『ルディ!どこ行って……って何だ!?その格好!?』
『ルディー?……えー!!どうしたの!?』
ネロが自分の手元から俺に目をやると驚いた声を上げていた。
ネロの声で俺に気が付いたラルフも同じ様に驚いていた。
その言葉で自分の姿を確認すると、身体中に血が付いている。
至近距離で人間が爆発したので、当然と言えば当然だ。
『大丈夫。俺の血じゃない。』
『ったく。何してたんだ、お前は……。』
『そーなのー?なら、良いやー!』
なら良いのか、ラルフ。
血まみれなんだぞ、俺。
ネロは心配してくれてるってのに。
俺はネロの側へ行き、ネロとラルフを【鑑定】し、ラルフが麻痺状態にあるのを確認した。
『ラルフ!交代する!こっちに戻ってきてくれ!』
『分かったー!』
ラルフが俺の元へ駆け寄り、俺はすぐにラルフに【治癒】を使った。
ついでにネロにもかける。
『ルディありがとー!』
『……ルディ、魔力は温存しとけ。』
『【治癒】は疲労回復も出来るからな。ネロにはまだまだ働いてもらわないと。』
『ふん。言われなくてもやるさ。』
俺の好意に対してネロに叱られたので軽口を叩き、毒薬を渡してから俺は霧の中にいる魔物に向かう。
霧が晴れそうになると、ネロやラルフがすかさず液体をばら蒔く。
俺はひたすらに魔物を二人に向けて飛ばしていく。
魔物の小さく悲痛な叫びが耳から離れなかった。
その声に蓋をして、ただ目の前から迫る魔物に集中する。
もう何匹相手にしたか分からない。
【索敵】を頼りに魔物の位置を特定し、場所を変え同じ事を繰り返していた。
日が傾き始めた頃には俺達がいる付近には魔物の反応は無かった。
『これで終わったのか……?』
俺が声を掛けると、二人は疲労の色が見えていたが、それを隠した明るい声で返事が返ってきた。
『終わったんじゃ、ないか?』
『辺りは、何も、いないよー?』
『だな。闘技場に、行くか。』
『ああ。』
『うん!』
俺達は周りに魔物がいないか、もう一度確認してから闘技場へ向かった。
闘技場に着くと、入り口にジョセフが立っていた。
俺達に気が付いたジョセフは大きく手を振っている。
『よお、そっちは大丈夫だったか?』
『だいじょーぶだよ!』
『問題無い。』
『ルディは……どうした、その格好。』
『俺のじゃないから平気。他の所はどうだった?』
『ああ……毒の威力が思ったよりも強くてな。前にルディから貰った解毒薬を使って何とかなったが、結界の近くまで魔物に迫られた。』
『ええー!?』
『……里は?』
『増援したから里には影響は無かったが、結界にヒビが入ってしまってな。ライアに余分な魔力を使わせてしまった。』
『それで……母さんは無事なの……?』
俺達の所が大丈夫でも、他が大丈夫だとは限らない。
解毒薬もちゃんと渡していれば無駄な時間が省け、ライアに余分な魔力を使わせなくても良かったかもしれない。
俺の考えが足りなかったせいで、ライアにもしもの事があったら……。
『ルディ、そんな不安そうな顔をするな。ライアは大丈夫だ、安心しろ。カインや周りの奴らが頑張っていたからな。』
『そう……良かった……。』
ほっと胸を撫で下ろす。
良かった。
生命力を使わずに済んだんだ。
すると、里の一人が駆け寄りジョセフに耳打ちをし、一言二言話すと直ぐに闘技場に向かった。
『ルディ達が最後だったからな。ルディ達が見えた時に、ライアに結界を元に戻して大丈夫だと伝えて貰ったんだ。今、ライアは魔力の使いすぎで眠っているらしい。カインが側に付き添っているから心配はいらんってさ。』
『ありがとう、ジョセフおじさん。』
『ルディ、良かったねー!』
『……良かったな。』
『うん、ありがとう。二人とも。』
二人がいなかったら、きっとこの作戦も無かっただろう。
ネロが俺を叱責し、ネロとラルフの二人の案があったからこそ、今回、上手く行ったのだと思う。
その意味も込めて二人にお礼を言うと、二人は笑顔で返事をしてくれた。
『それで、ルディに頼まれた麻がらは闘技場に適当に置いたけど良かったか?』
『うん。薪も、もう置いてある?』
『ああ、ちゃんと置いてあるぞ。』
『分かった。ありがとう。』
俺とジョセフの会話で不思議に思ったのか、ネロが言葉を挟んできた。
『麻がらって何に使うんだ?燃やすだけなら薪だけで良いんじゃないのか?』
『んー……ちゃんとあの世に行く為の道……かな?』
『どういう事だ?』
『何となくやりたいなって思っただけ。』
『あ、そう……。』
ネロに呆れられてしまった。
やり方があっているかは分からないが、麻がらを燃やす事で前世で言う“送り火”をしたかっただけなのだ。
ジョセフから聞いた話の違和感。
それだけしか情報は無かったが、何となくちゃんと弔いはした方が良いと考えた。
〈闇落〉は〈闇落〉として生まれるモノや負の感情によって産み出されるモノ。
だけど、今回はそのどちらにも当てはまらない。
先程まで相手にしていた魔物を思い出してみる。
何か無理矢理……。
他者から植え付けられているのか……。
そう、何か別の要因がある様な感じがした。
〈闇落〉にある独特の雰囲気が無く、どこにでもいる普通の魔物の雰囲気なのに中身だけが〈闇落〉に似ている。
それに、『タスケテ』と声が聞こえて来た。
何をどう助ければ良かったのか分からないが、この弔いで少しでも救われてくれれば良いと、俺は思う。
そして、俺達は闘技場の壁の上に飛び乗った。
ジョセフ、ネロ、ラルフは一回で飛び乗れたが、俺は一度足元に結界を張って二段ジャンプで飛び乗る。
『ルディ!どこ行って……って何だ!?その格好!?』
『ルディー?……えー!!どうしたの!?』
ネロが自分の手元から俺に目をやると驚いた声を上げていた。
ネロの声で俺に気が付いたラルフも同じ様に驚いていた。
その言葉で自分の姿を確認すると、身体中に血が付いている。
至近距離で人間が爆発したので、当然と言えば当然だ。
『大丈夫。俺の血じゃない。』
『ったく。何してたんだ、お前は……。』
『そーなのー?なら、良いやー!』
なら良いのか、ラルフ。
血まみれなんだぞ、俺。
ネロは心配してくれてるってのに。
俺はネロの側へ行き、ネロとラルフを【鑑定】し、ラルフが麻痺状態にあるのを確認した。
『ラルフ!交代する!こっちに戻ってきてくれ!』
『分かったー!』
ラルフが俺の元へ駆け寄り、俺はすぐにラルフに【治癒】を使った。
ついでにネロにもかける。
『ルディありがとー!』
『……ルディ、魔力は温存しとけ。』
『【治癒】は疲労回復も出来るからな。ネロにはまだまだ働いてもらわないと。』
『ふん。言われなくてもやるさ。』
俺の好意に対してネロに叱られたので軽口を叩き、毒薬を渡してから俺は霧の中にいる魔物に向かう。
霧が晴れそうになると、ネロやラルフがすかさず液体をばら蒔く。
俺はひたすらに魔物を二人に向けて飛ばしていく。
魔物の小さく悲痛な叫びが耳から離れなかった。
その声に蓋をして、ただ目の前から迫る魔物に集中する。
もう何匹相手にしたか分からない。
【索敵】を頼りに魔物の位置を特定し、場所を変え同じ事を繰り返していた。
日が傾き始めた頃には俺達がいる付近には魔物の反応は無かった。
『これで終わったのか……?』
俺が声を掛けると、二人は疲労の色が見えていたが、それを隠した明るい声で返事が返ってきた。
『終わったんじゃ、ないか?』
『辺りは、何も、いないよー?』
『だな。闘技場に、行くか。』
『ああ。』
『うん!』
俺達は周りに魔物がいないか、もう一度確認してから闘技場へ向かった。
闘技場に着くと、入り口にジョセフが立っていた。
俺達に気が付いたジョセフは大きく手を振っている。
『よお、そっちは大丈夫だったか?』
『だいじょーぶだよ!』
『問題無い。』
『ルディは……どうした、その格好。』
『俺のじゃないから平気。他の所はどうだった?』
『ああ……毒の威力が思ったよりも強くてな。前にルディから貰った解毒薬を使って何とかなったが、結界の近くまで魔物に迫られた。』
『ええー!?』
『……里は?』
『増援したから里には影響は無かったが、結界にヒビが入ってしまってな。ライアに余分な魔力を使わせてしまった。』
『それで……母さんは無事なの……?』
俺達の所が大丈夫でも、他が大丈夫だとは限らない。
解毒薬もちゃんと渡していれば無駄な時間が省け、ライアに余分な魔力を使わせなくても良かったかもしれない。
俺の考えが足りなかったせいで、ライアにもしもの事があったら……。
『ルディ、そんな不安そうな顔をするな。ライアは大丈夫だ、安心しろ。カインや周りの奴らが頑張っていたからな。』
『そう……良かった……。』
ほっと胸を撫で下ろす。
良かった。
生命力を使わずに済んだんだ。
すると、里の一人が駆け寄りジョセフに耳打ちをし、一言二言話すと直ぐに闘技場に向かった。
『ルディ達が最後だったからな。ルディ達が見えた時に、ライアに結界を元に戻して大丈夫だと伝えて貰ったんだ。今、ライアは魔力の使いすぎで眠っているらしい。カインが側に付き添っているから心配はいらんってさ。』
『ありがとう、ジョセフおじさん。』
『ルディ、良かったねー!』
『……良かったな。』
『うん、ありがとう。二人とも。』
二人がいなかったら、きっとこの作戦も無かっただろう。
ネロが俺を叱責し、ネロとラルフの二人の案があったからこそ、今回、上手く行ったのだと思う。
その意味も込めて二人にお礼を言うと、二人は笑顔で返事をしてくれた。
『それで、ルディに頼まれた麻がらは闘技場に適当に置いたけど良かったか?』
『うん。薪も、もう置いてある?』
『ああ、ちゃんと置いてあるぞ。』
『分かった。ありがとう。』
俺とジョセフの会話で不思議に思ったのか、ネロが言葉を挟んできた。
『麻がらって何に使うんだ?燃やすだけなら薪だけで良いんじゃないのか?』
『んー……ちゃんとあの世に行く為の道……かな?』
『どういう事だ?』
『何となくやりたいなって思っただけ。』
『あ、そう……。』
ネロに呆れられてしまった。
やり方があっているかは分からないが、麻がらを燃やす事で前世で言う“送り火”をしたかっただけなのだ。
ジョセフから聞いた話の違和感。
それだけしか情報は無かったが、何となくちゃんと弔いはした方が良いと考えた。
〈闇落〉は〈闇落〉として生まれるモノや負の感情によって産み出されるモノ。
だけど、今回はそのどちらにも当てはまらない。
先程まで相手にしていた魔物を思い出してみる。
何か無理矢理……。
他者から植え付けられているのか……。
そう、何か別の要因がある様な感じがした。
〈闇落〉にある独特の雰囲気が無く、どこにでもいる普通の魔物の雰囲気なのに中身だけが〈闇落〉に似ている。
それに、『タスケテ』と声が聞こえて来た。
何をどう助ければ良かったのか分からないが、この弔いで少しでも救われてくれれば良いと、俺は思う。
そして、俺達は闘技場の壁の上に飛び乗った。
ジョセフ、ネロ、ラルフは一回で飛び乗れたが、俺は一度足元に結界を張って二段ジャンプで飛び乗る。
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