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ー1ー異世界生活の始まり
⒍ 久しぶりのお風呂だな
しおりを挟む金髪で血のような赤い目をした、男性は木の上で休んでいた。
「はぁ~」
あの記憶喪失の男は確かハーツと言う名前だった気がするな、でもまさかあいつと一緒に居るとは思わなかった。それのせいで尾行している事がバレるてさらに、変身してる事もバレた。せっかく高くで買ったマジックボールで姿を変えて、まだ街にも行って居ないのに、でもあの時に顔を隠して正解だった。もしあいつに俺のことがバレたら面倒くさいからな、あいつとハーツが別れる時まで、遠くに居るしかない。
「でも、バレてるかもな」
でもこの近くにいるマモノは俺にとっては物凄く弱く、俺にとっては素材も安い為、食材にする時以外は倒しても意味がない。
きっと多分ハーツはあいつに絶対にポロロを勧められるんだろうな、俺が知っている中でポロロをちゃんと出来るようになった人はあまりいない気がするけどな次会ったら、聞こーと。
ーー
俺は今お風呂を作るためにサリィさんに頼まれて、木を持って来く途中だ。
思ったのだが、この世界だと1日は何時間が不明らしいが、確かに朝、昼、夕方、夜さえ知ってれば確かに大丈夫だ。そうしたらカレンダーみたいな物がこの世界いに有るのだろうか。やっぱりサリィさんに質問してみるしか無さそうだな。
そしてサリィさんが居るだろうという所に着いた。
「サリィさん!!」
右から茂みの音が聞こえて来た。もちろんサリィさんだと思うが。
「木を持って来たか」
「これで大丈夫でしょうか」
「ああ、ところで思ったのだが何故私の時は敬語といかその話のしかたんだ?あの男の時だと話し方が自然というか……なんだ?」
確かに俺はサリィさんと話す時は敬語でいつも話している。それは多分だが俺よりも年上だと思ったからそうしたのだろうか、または助けて貰ったからなのだろうか。まあ、俺はバイトなどはいつも敬語だから慣れているが。
「サリィさんは敬語よりもタメ口の方がいいんでしょうか?」
「ーそうだな、私的にはタメ口の方が気楽なのだが……思ったのだがハーツは記憶を失う時は貴族だったのかも知れないな」
「どうしてですか?」
「話し方とかが貴族達に似ているからそう感じたのかもしれないな」
貴族か、この世界だと貴族とはどのような人達を示しているのだろうか。まあ俺は異世界から来たから貴族のはずは無いが。でも、髪の色が変わっているし、実は異世界転生の可能性もあり得る。それともこの世界は実はゲームでしたと言う可能性もないわけでも無い。
「じゃあタメ口にしますね」
「そうしてくれ」
「でも、いつも敬語で 話していたのになんか変な感じだな」
「確かに新鮮な感じがするかも知れないな」
「でも……やっぱりサリィさんと話す時は敬語にしますね」
「そうか……まあどっちでもいいが」
やっぱりいつも敬語で話していたのに、急に言葉を変えると変な感じだ。例えば、バイトの先輩や部活の先輩などには何故か先輩じゃなくなっても敬語で話してしまう感じと似ている気がする。
「そうだ!」
「なんだ?」
「質問なんですけど、サリィさんは何歳何ですか?」
「……」
たしか、女性には聞かない方が良いとは、分かっているのだが、ある事を知る為にどうしても知りたかったのだ。
「あの、サリィさん?」
「ところで何歳とはなんだ」
「え、あれですよ。生まれて、何年経っているかですよ」
「何を言っているんだ、まさかハーツは生まれた時から数えているのか、王様でもあるまいし」
うーんこれはきっとカレンダーなどが無い感じだな、でも王様の年齢は数えるんだな。
「ハーツは変な質問ばかりしてくるな、この前も1日何時間あるかとか言っていたしな」
「そうですかね……」
俺は苦笑いをしながら言った。
でもまだサリィさんで良かった気がするな、他の人だったら、あれと言うか……まあ記憶喪失といっても流石にこの世界の常識を知る必要がある。サリィさんといる内に色々分かって行かなければ、この先どうなるかわからないからな。
「所でお風呂はどうやって作るんですか?」
「もちろんポロロで作る」
「毎回思うのだが、ポロロは本当に便利ですね」
「まあそんな簡単には使えるようにならないが」
「いつ、教えてくれるんですか?ポロロを」
「明日教えあげるよ」
サリィさんは集めてきた木を一箇所にまとめた。
そして、ポロロで何かをすると木と木一つ一つが光出して、勝手に動き出した。実際はサリィさんが動かしているのだが。そしたら突然、煙が爆発したかのように煙が出てきた。
俺はすぐに顔を隠した。
俺は煙が口に入りゲホンゲホンと咳をした。
目の前には縦130センチ横60~70センチぐらいのタルがあった。
「タル風呂だぞ、見た目はタルだけど中は綺麗になっている」
「先にどちらが入りますか?」
「ハーツが先でいいぞ」
「私は周りのマモノが近づかないようにするから」
まだ夕食を食べていないが先に入っておくか。でも3、4日ぶりのお風呂だ。よく自分も耐えたと思っている。体は相当臭そうだけど多分石鹸は無いんだろうな。
「よし、冷たい水か暖かい水どちらが良いい?」
「もちろん、暖かい方ですよ」
そしてサリィさんが行って俺は服を脱いだ、だが流石にパンツだけでも着ようとしたが、一枚しかないので諦めることにした。
「はぁ~、気持ちがいい」
久しぶりのお風呂は思った以上に気持ちが良かった。数分入っているとなんだろう体どーよんとする感じが………
ーー
「はっ」
何かが当たった気がした。周りを見るとサリィさんがいた。
「私も早く入りたいんだか……」
「今出ます」
俺は少し寝ていたようだ、サリィさんを待たせてしまったので、急いで服を着た。けれどど、タオルが無かったので服が濡れている。そしていつの間にか夜になっていたので、寒い。それより、サリィさんのところに行かなければ。
「サリィさんすみません」
「まあしょうがない、久しぶりのお風呂だからな、あとマモノから私を守ってくれよ」
そして、サリィさんは俺に戦い方のアドバイスなどをして、タル風呂がある方へ歩いて行った。
今は夜だからマモノめっちゃ出て来るんじゃないか。
サリィさんの後に入れば良かったのかもしれない。
そして、お風呂中のサリィさんから守るためマモノを倒すことになった。
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