上 下
28 / 32
4章 旅の始まり

27. 普通の村

しおりを挟む

村に入って見たら、ほかの村と特に変わらない雰囲気だった。

しかし、見た目が少しがらの悪い人が、普通のところよりも多い気がした。

「はぁー、普通の村だな。俺の道の方だったら、知り合いがいたのに……」

ルシスはザードの近くに掛けるより、少し小さめな声で言った。

「ここは、熟女が多いですよー……」
「なに!?  それを早く言えよー」

ザードは小走りで、「どっか行って来る」と言ってどっか行った。

「はぁー」
「きっと大変何だろうな。ザードの弟だったら」
「そうだろうね……」
「あれ、ラクトさんの兄はザードじゃ無いのかしら?」
「そうだけど……まあいいや」
「私は何か間違えたかしら?」 

アリナさん?  はどこで何を間違えてたのかがとても気になるようで、ラクトとに色々質問している。執事がいつものように笑顔でその様子見ている。

「あれ……さんじゃないですか?」

男がルシスに向かって誰かの名前を言った。

「あのー、人違いじゃないですか?」

男はルシスの顔をみて、

「なんだ、人違いかよ」

男はそう言って、どっかに行った。

「なんだ今の?」
「さあ? それじゃあ、どっかでご飯などを食べるか」
「そうだなぁ」
「いや、私の質問はまだ終わって……」

アリナをなんとか納得させて飲み場みたいな場所に座った。

メニューを見たが、どれを選んで良いか分からないので、適当に選んだ。

「わかりました。少しお待ちください」

ラクトは何かを選んで、アリナは飲まないらしい。

そして、少し経ったら店員さんが飲み物を持って来た。

「どうぞ」

俺はその飲み物を手に取るとラクトが、

「乾杯ー!」
「乾杯……!」

アリナはその様子を静かに見つめるように見ている。

俺はその飲み物を飲んでみた。

「う?」
「どうした?」
「なんか違うような」
「お酒だけど、どうした?」
「え!?」

俺は急いで、それを飲むのをやめた。

「うん?  自分で選んだんじゃ無いのか? 
まさか飲めないとか?」
「そうだけど、ラクトは何歳なんだ?」
「知らないけど、十なん年は生きてると思う」
「お酒は何歳から飲んで良いの?」
「知らない、僕は小さい時から飲んでたからね」

この世界はお酒に関してはあまり厳しくないようだ。だからって俺は飲まないが……。

「飲みたく無いなら、僕が飲んであげるよ」
「それは良いけど……昼からお酒を飲んでも良いのか?」
「少しなら、大丈夫だよ」

思ったのだが、リーアとかグラスはお酒とか飲んでなかったな。
俺と同じでお酒を飲まない人達なのかな?

「あのさ、ルシスはどこに行ったんだ?」
「確かに、居ないな」
「ルシスさんなら先ほどどっかに行かれました」
「執事って話せたんだ……」
「もちろん、人間でございますので」

そしたら、近くからザードの声が聞こえる。

変な感じがしたので、恐る恐る見てみると、

「あははは」
「あーん」
「君達は可愛いね」
「そんなこと無いわよ~」

そこにはザードと熟女達が居た。

俺達は何も無かったかのように、立ち去ることにした。

「みんなどこに行く?」
「あそこから、離れられるならどこでも良いわよ」
「僕も賛成だぁ!」

ラクトは頭を抱えている。





ーー

「よし、みんな行くかぁ」
「そ、うわね」
「ルシス以外は、なんか俺を避けて無いか?」
「確かに、気になりました」
「いや、別に……」
「なんか気が狂うな、せっかく気分がいいのに」
「うっ」
「どうした?」
「なんでも無い……」

みんなさっきの事を一瞬思い出したようだ。

「本当に君達に何があったんだ?」



その後普通に物事が進むと思っていた、時が俺にもあったのかもしれない。






しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった! でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、 他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう! 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!? はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!? いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。 *** 作品について *** この作品は、真面目なチート物ではありません。 コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております 重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、 この作品をスルーして下さい。 *カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

いらないスキル買い取ります!スキル「買取」で異世界最強!

町島航太
ファンタジー
 ひょんな事から異世界に召喚された木村哲郎は、救世主として期待されたが、手に入れたスキルはまさかの「買取」。  ハズレと看做され、城を追い出された哲郎だったが、スキル「買取」は他人のスキルを買い取れるという優れ物であった。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します

有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。 妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。 さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。 そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。 そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。 現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

処理中です...