11 / 32
2章 運び屋
10. その後
しおりを挟むその後、またリーアに仲間になろうと誘われた。リーアがチラチラこっちを見てくるので、結局リーアの仲間になる事になった。
運び屋の仕事はリーアの仲間達が行く所と同じ場所にお届けの物を運ぶという計画を立てた。
今回はちゃんとした宿屋を見つけられて、寝っ転がっている。
もちろんリーア達は違う部屋だ。
そして思ったのだが、今回の事はリーアとニアが突然倒れて、ブラックキャットの人が連れていったのだが……まず、どうしてリーアとニアが倒れたのが不思議だった。
リーアとニアにこの事について聞いてみたが、「ラーメンと離れてから、いつの間にかに気絶して、起きたらラーメンがいたからびっくりしたよ」と言った。ニアも同じ感じの答えだった。
もしかして、リーア達は何かに狙われているのか?まあ、きっと大丈夫だろうきっと……。
そして、俺は寝ようとしたら……。
「久しぶりですね、主人様!」
「もちろん、ワイもいるで!」
目の前に妖精二人が現れた。
「本当に久しぶりだな、ところで棒人間なんか口調変わった?」
「もちろん、ワイも時間が経てば変わるもんや……」
「そ、そうなんだ……」
口調が変わるほど時間は経ってる気がしないがな。うーん、あれかな、妖精の場所だと、こちらと時間の流れが違うとか、かな……。
「ところで何しに来たんだ?」
「ワイはな、あんたと会う時を狙ってたんや」
「主人様はいつも、人と一緒に居たから私達は主人様の所に行けなかったんですよ!」
「あの、もうちょっと声を小さくしてくれないか」
「分かりました……」
隣にはリーアとニアが寝ているため、会話が聞こえているかも知れない。
「それで、何のために来たんだ?」
「特に用事は……無いです主人様」
そう言って、妖精は消えた。
「まあ、こちらにも色々あるという事や、あんたも気おつけておけよ」
棒人間みたいな妖精はそう言って、消えた。
結局、妖精達は何がしたかったのか分からなかった。
そして俺は今回はちゃんと眠りについた。
ーー
俺は目を覚ました。今回は普通の場所で、何も起こらず朝を迎える事が出来た。
「うーんん」
俺は背伸びをした。
なんかいつもよりも気分良い。
俺は朝起きて、水で顔を洗った。この世界の宿屋に一つ一つ水道見たいな物は無い。豪華な所は知らんが、俺は昨日覚えた、魔法で水を作り出している。やっぱり魔法は便利だ。
俺は階段を下りて、食堂に向かった。
ここは食事を細かく選ぶ事が出来るみたいだ。俺は美味しそうな食べ物を選び、空いてる席に座った。
窓から街の光景を見ると、やっぱり異世界来たんだな、と思う。
俺がご飯を食べていると、リーアとニアがやって来た。
「おはよう、ラーメン~!」
「おはよう……」
確かにニアは狐かもな、猫なら語尾にニャアと言うもんな、知らないけど……。
「思ったんだけど、昨日ラーメンの部屋から誰かと喋ってる声が聞こえたんだけど、誰と話してたの?」
やっぱり、聴こえていたようだ。
「それは……俺の知り合いに決まってるだろ」
「居たんだ……知り会い」
ニアそれは普通に酷いと思うんだけど……まあ良いや。
「それより、いつリーアの仲間の元に行くんだ?」
そしたら、男2人がこっちに向かって来た。
「お前同じ宿屋だったんだな、その子は……ちゃんと助けられたんだな」
「誰だっけ……?」
「もう忘れたのかよ、昨日の朝の時に、その二人の情報を渡しただろ」
あの2人か、あの時は急いでいたから、顔なんて覚えてなかった。
「思い出した。あの時の人か」
「でも、よくブラックキャットから二人を取り戻せたな」
「あのさ、ブラックキャットの人達を勘違いしてるみたいだけど、普通に優しかったぞ」
「知らねえよ、でも良く居る場所が分かったな」
「確かに!私も帰ってる時に気になってたの」
「それは、お前達が森の方って教えてくれたじゃ無いか」
「まあ……お前が俺の胸ぐらを掴んで聞いて来たから教えたけど、実際適当だったんだけどな」
えっ。適当に言ってたのかよ。
「ラーメン、私を助ける為に頑張ってくれたの?」
「う、うんそうだな」
「じゃあな、それと俺の名前はロックだからな」
もう一人は「俺は名前は言わないぞ」と言って、男2人は去って行った。
「話に戻るけど、リーアの仲間はどうなったんだ」
「その事なら大丈夫、私の仲間はこの街に来るから」
「いつ来るんだ?」
「今日ぐらいかな、多分昼ぐらいに来ると思うよ」
「分かった、俺は用事があるから……」
俺は席を立ち、後ろを見た。
「言っておくけど、付いて来るなよ」
「分かってるって」
俺はやっぱり付いて来そうなので、宿屋の店の扉を開けた瞬間に走り、角に曲がった。そして、壁を【壁登り】で登って、少し先に行って下に降りた。
多分これで大丈夫だろう。
今回はホールに向かおうと思う。理由はリーア達とは内緒で運び屋の仕事をしようと思っているからだ。
俺は活動している時など、見られたら困るので、【変身】を使って違う見た目になるつもりだ。
まず、名前は……どうしようか、そうだな、確か良くゲームなどで使っていた"ロディ"と言う名前でも良いかも知らないな、ちょっと恥ずかしい気もするが。
俺は【変身】を発動させて、金髪で地味に緑がある髪の色で、エメラルドのような翠の目のようにしておいた。もちろん、イケメンだと思う。
まあ、頭に何かを被る予定なので、皆んなにはあまり見られないが。
「あー」
やっぱり、自分なのに違う声になってると変な感じだ。
俺は服装を変えて、帽子みたいな物を着けてホールに向かった。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
Lunaire
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
キャンピングカーで往く異世界徒然紀行
タジリユウ
ファンタジー
《第4回次世代ファンタジーカップ 面白スキル賞》
【書籍化!】
コツコツとお金を貯めて念願のキャンピングカーを手に入れた主人公。
早速キャンピングカーで初めてのキャンプをしたのだが、次の日目が覚めるとそこは異世界であった。
そしていつの間にかキャンピングカーにはナビゲーション機能、自動修復機能、燃料補給機能など様々な機能を拡張できるようになっていた。
道中で出会ったもふもふの魔物やちょっと残念なエルフを仲間に加えて、キャンピングカーで異世界をのんびりと旅したいのだが…
※旧題)チートなキャンピングカーで旅する異世界徒然紀行〜もふもふと愉快な仲間を添えて〜
※カクヨム様でも投稿をしております
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる