28 / 35
第二部 視線
第二十八話 叫びたい独占欲
しおりを挟む
深々と突き刺さる雄芯に最初は動けなかった、しかし枯葉が肩を叩くことで柚は急かされた。
客の顔を見れば必死に自分の身体をいやらしい視線で見つめている。
スクリーンを見れば、早く動けと客が興奮している――ゆっくりと、少しだけ動く。
「さっきまで余裕だったのに、可愛いね」
こんなに深くまでクるとは思わなかったからだ、なんて言えず柚は僅か悦により身体を震わせ、首を振る。
「お客様の、硬い、から」
「そうかね! なんともいやらしく愛らしい子だ、そんなに私のはイイかね、ほら」
客が僅かに柚を支え腰を揺さぶると、柚は甘い声を喉奥から溢れさせる。
「やっ、あ、ああ!」
柚の媚態は度を増していき、徐々に柚から激しく動き出し、あと少しで客がイこうとした直前動きが止まる。
その間にも枯葉はもう椅子に座り二人を見つめている、それが原因ではなさそうで柚を見つめると、柚は淫靡に笑いかけた。
「お客様、俺、まだなんです、だからもっと、ね?」
客はそこで思い出す、騎乗位は柚が優位に客の達するかどうかタイミングを操れる体位なのだと。
寸止めを味わうも、客は一気にぞくぞくと背筋に悦を味わい、女王毅然とする柚へひれ伏したくなり、手にキスを幾度かすることで強請る。
「頼むよ、堪らないんだ、君の全てが!」
「ん、また硬くなった……お客様の、えっち。えっちな人はお仕置き、ですよ」
柚は客への愛撫を続け、寸止めを繰り返してやろうかとも思っていた――、しかし、一気に柚の色香を感じた客はゴムの中へ白濁を吐露した。
柚は身体の熱を持てあましながら、客から身体を退けて、ゴムの処理をしてから再び口でつけようとする。
官能的な夜はまだ終わりそうにない――。
*
今度は客が上に乗り、柚を求め続ける――柚は身体の熱が渦巻くのを感じながら、ちらりと、枯葉を見つめる。
嗚呼、獰猛な目が宿っている――酷く怒りと嫉妬に満ちた眼差しで、柚を射貫こうとしている。
時々つく吐息は柚に興奮しているんだろう、とすぐに見て判る。
枯葉は柚と目が遭うと、誰にも聞こえないように口だけの動きで声なく「えろい」と伝えた。
口から見えた舌の赤さにどきりとし、その瞬間に一気に柚は熱が高まり、白濁を飛び散らし、達した。
「はぁはぁ、いけない子だね、おじさんとシてるのに違う子に夢中になっている」
「あ……あ、ン、すみ、ません……今、やめ、うごか、ないで」
「余裕な柚ちゃんもいいけれど、啼く柚ちゃんを見たいんだよ、おじさんたちはね。私はその代表だ、すまない、動くよ」
客が動く度に嬌声が漏れ、やがて二人は果てた――。
枯葉は一人、バスルームの準備をしにいく。
バスルームはこの部屋は外からは見えない部屋だ――枯葉は、余裕なくバスルームで兄を思い、一人慰め、欲望を吐き出し白濁を洗い流す。
自慰の気怠さに浸る中、兄の味を思い出しぶるりと身が悦で震えた。
「……どんどん淫乱になっていくね、兄さん」
声は切なさを帯び、それでも兄を信じたい気持ちと、あれは僕のだ! と叫びたい気持ちに挟まれて苛立つ枯葉であった。
客の顔を見れば必死に自分の身体をいやらしい視線で見つめている。
スクリーンを見れば、早く動けと客が興奮している――ゆっくりと、少しだけ動く。
「さっきまで余裕だったのに、可愛いね」
こんなに深くまでクるとは思わなかったからだ、なんて言えず柚は僅か悦により身体を震わせ、首を振る。
「お客様の、硬い、から」
「そうかね! なんともいやらしく愛らしい子だ、そんなに私のはイイかね、ほら」
客が僅かに柚を支え腰を揺さぶると、柚は甘い声を喉奥から溢れさせる。
「やっ、あ、ああ!」
柚の媚態は度を増していき、徐々に柚から激しく動き出し、あと少しで客がイこうとした直前動きが止まる。
その間にも枯葉はもう椅子に座り二人を見つめている、それが原因ではなさそうで柚を見つめると、柚は淫靡に笑いかけた。
「お客様、俺、まだなんです、だからもっと、ね?」
客はそこで思い出す、騎乗位は柚が優位に客の達するかどうかタイミングを操れる体位なのだと。
寸止めを味わうも、客は一気にぞくぞくと背筋に悦を味わい、女王毅然とする柚へひれ伏したくなり、手にキスを幾度かすることで強請る。
「頼むよ、堪らないんだ、君の全てが!」
「ん、また硬くなった……お客様の、えっち。えっちな人はお仕置き、ですよ」
柚は客への愛撫を続け、寸止めを繰り返してやろうかとも思っていた――、しかし、一気に柚の色香を感じた客はゴムの中へ白濁を吐露した。
柚は身体の熱を持てあましながら、客から身体を退けて、ゴムの処理をしてから再び口でつけようとする。
官能的な夜はまだ終わりそうにない――。
*
今度は客が上に乗り、柚を求め続ける――柚は身体の熱が渦巻くのを感じながら、ちらりと、枯葉を見つめる。
嗚呼、獰猛な目が宿っている――酷く怒りと嫉妬に満ちた眼差しで、柚を射貫こうとしている。
時々つく吐息は柚に興奮しているんだろう、とすぐに見て判る。
枯葉は柚と目が遭うと、誰にも聞こえないように口だけの動きで声なく「えろい」と伝えた。
口から見えた舌の赤さにどきりとし、その瞬間に一気に柚は熱が高まり、白濁を飛び散らし、達した。
「はぁはぁ、いけない子だね、おじさんとシてるのに違う子に夢中になっている」
「あ……あ、ン、すみ、ません……今、やめ、うごか、ないで」
「余裕な柚ちゃんもいいけれど、啼く柚ちゃんを見たいんだよ、おじさんたちはね。私はその代表だ、すまない、動くよ」
客が動く度に嬌声が漏れ、やがて二人は果てた――。
枯葉は一人、バスルームの準備をしにいく。
バスルームはこの部屋は外からは見えない部屋だ――枯葉は、余裕なくバスルームで兄を思い、一人慰め、欲望を吐き出し白濁を洗い流す。
自慰の気怠さに浸る中、兄の味を思い出しぶるりと身が悦で震えた。
「……どんどん淫乱になっていくね、兄さん」
声は切なさを帯び、それでも兄を信じたい気持ちと、あれは僕のだ! と叫びたい気持ちに挟まれて苛立つ枯葉であった。
0
お気に入りに追加
204
あなたにおすすめの小説
双子攻略が難解すぎてもうやりたくない
はー
BL
※監禁、調教、ストーカーなどの表現があります。
22歳で死んでしまった俺はどうやら乙女ゲームの世界にストーカーとして転生したらしい。
脱ストーカーして少し遠くから傍観していたはずなのにこの双子は何で絡んでくるんだ!!
ストーカーされてた双子×ストーカー辞めたストーカー(転生者)の話
⭐︎登場人物⭐︎
元ストーカーくん(転生者)佐藤翔
主人公 一宮桜
攻略対象1 東雲春馬
攻略対象2 早乙女夏樹
攻略対象3 如月雪成(双子兄)
攻略対象4 如月雪 (双子弟)
元ストーカーくんの兄 佐藤明
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
ある日、人気俳優の弟になりました。
樹 ゆき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。
「俺の命は、君のものだよ」
初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……?
平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。
継母から虐待されて死ぬ兄弟の兄に転生したから継母退治するぜ!
ミクリ21 (新)
BL
継母から虐待されて死ぬ兄弟の兄に転生したダンテ(8)。
弟のセディ(6)と生存のために、正体が悪い魔女の継母退治をする。
後にBLに発展します。
BlueRose
雨衣
BL
学園の人気者が集まる生徒会
しかし、その会計である直紘は前髪が長くメガネをかけており、あまり目立つとは言えない容姿をしていた。
その直紘には色々なウワサがあり…?
アンチ王道気味です。
加筆&修正しました。
話思いついたら追加します。
見ぃつけた。
茉莉花 香乃
BL
小学生の時、意地悪されて転校した。高校一年生の途中までは穏やかな生活だったのに、全寮制の学校に転入しなければならなくなった。そこで、出会ったのは…
他サイトにも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる