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第一部 自覚と狂宴
第八話 お風呂でいちゃいちゃ
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頭の中が、互いのことでいっぱいになる。
そんな瞬間こそが、枯葉の求める兄へのセックスであり、望みだった。
柚の理性の無い姿を見せられては頭に愛情でいっぱいになるどころか、性欲の塊になってしまう。
愛情で抱き締めて優しくして「よくできました」と褒めたいのに――。
それなのに、過ぎる思いは「この人を滅茶苦茶にしたい」という嗜虐心であった。
啼くまで、いや、啼いてもやめてやるものか。
気絶したって起こしてヤってやる、という思案が過ぎるほどには、枯葉の理性がはじけ飛んでる。
枯葉は体位を変え、柚の髪をがっと掴み、四つん這いにさせる。
抵抗する隙も無く、枯葉は柚を貫き、腰を律動させる。
グラインドし、ピストンを繰り返す内に、中から泡立つ音が聞こえる。
「えっろいな、兄さん」
「ッやだ、これやだ、当たる! 当たるから駄目!」
「ああ、相当悦んでらっしゃる」
本当に淫乱だ、と枯葉は吐き捨て嗤うと、柚はぞくぞくと体中に悦が駆け巡る。
また芯が熱くなる、とろりとろりと先走りばかりが流れていたのに、白いのが交じり始めた。
「な、にこれ」
「気持ち良いって、体が教えてるんですよ。僕が欲しくて堪らないーって」
「枯葉、やだ、これ、出したい」
「うーん、出したいんですか、そうですねぇ」
枯葉は考え込むふりをしてから、一度ぎりぎりまで引き抜いてから一息に貫き、奥をごりごりとした。
「駄目」
「枯葉ぁ……!!! おね、がい、だから」
「ねぇ、兄さん。そこをどうするかも僕次第なんだから、媚びたらどうです」
「枯葉――!! なん、で」
「あまりにも――可愛いから虐めたくなる」
ぐす、と泣きじゃくる柚の後頭部に、枯葉はキスし果てた。
ゆっくりと抜くと、白い液体がつつ、と柚の足を伝う。
柚のをしごいて、果てさせてやってから、枯葉は柚に心の中で想いを告げる。
(愛してる――愛してるんだ、本当に)
(見てる会員ども全員、目を潰してやりたいくらいにはね)
*
「枯葉」
「判ってます反省してます」
「何回シた?」
「2回までは覚えてます……」
あまりにもしょぼんとしながら、枯葉は風呂に一緒に入ると中から白い液を掻き出してくれた。
掻き出し、処理が終えれば、ともに湯船に浸かりながらミネラルウォーターを飲む。
冷蔵庫から拝借してきたものだ。
枯葉はやたら柚にべたべたくっつきながら、甘えたりしょんぼりしたりする。
「声、でね……でねぇ」
柚が少しでも咽せれば、枯葉は慌てて頭を下げながら、ペットボトルを丸ごと差し出す。
「でも、でもね」
頭を下げていた枯葉が、ばっと顔をあげて、頬を膨らませた。
「でもね、えっろい兄さんがいけないんだ」
「あ、責任転嫁だな」
「いや、本当にどこでそんな仕草覚えたってくらいえろいんですよ」
「……お前の、動画、見てて。相手が気持ちよさそうだった、から」
「ああ、採用前の盗撮?」
「そ、んなはっきり言うな……」
柚は顔を真っ赤にして、枯葉にもたれ掛かる。
同じ背丈であるのに、筋肉量の違いに苛つけば、柚は枯葉の顎に軽く頭突きした。
「痛いですよ兄さん!」
「うるさい、馬鹿」
柚は完全に拗ねてしまった――枯葉はげたげた笑いながら湯船で柚を抱きしめる。
「兄さんのが馬鹿ですよ」
あんなに会員を煽る真似をして――誰かが引っかかったら厄介だ。
誰も柚に興味を持つ段階を持たずして、柚が首になってくれないだろうか、と枯葉は思案した。
顔を顰めていたからか、柚は心配そうに小首傾げ――枯葉の頭を撫でた。
「どうした」
「――何でも、ないんです」
枯葉の心が穏やかさと、愛しさだけではなく、荒れ乱れてる他には何でも、ない。
そんな瞬間こそが、枯葉の求める兄へのセックスであり、望みだった。
柚の理性の無い姿を見せられては頭に愛情でいっぱいになるどころか、性欲の塊になってしまう。
愛情で抱き締めて優しくして「よくできました」と褒めたいのに――。
それなのに、過ぎる思いは「この人を滅茶苦茶にしたい」という嗜虐心であった。
啼くまで、いや、啼いてもやめてやるものか。
気絶したって起こしてヤってやる、という思案が過ぎるほどには、枯葉の理性がはじけ飛んでる。
枯葉は体位を変え、柚の髪をがっと掴み、四つん這いにさせる。
抵抗する隙も無く、枯葉は柚を貫き、腰を律動させる。
グラインドし、ピストンを繰り返す内に、中から泡立つ音が聞こえる。
「えっろいな、兄さん」
「ッやだ、これやだ、当たる! 当たるから駄目!」
「ああ、相当悦んでらっしゃる」
本当に淫乱だ、と枯葉は吐き捨て嗤うと、柚はぞくぞくと体中に悦が駆け巡る。
また芯が熱くなる、とろりとろりと先走りばかりが流れていたのに、白いのが交じり始めた。
「な、にこれ」
「気持ち良いって、体が教えてるんですよ。僕が欲しくて堪らないーって」
「枯葉、やだ、これ、出したい」
「うーん、出したいんですか、そうですねぇ」
枯葉は考え込むふりをしてから、一度ぎりぎりまで引き抜いてから一息に貫き、奥をごりごりとした。
「駄目」
「枯葉ぁ……!!! おね、がい、だから」
「ねぇ、兄さん。そこをどうするかも僕次第なんだから、媚びたらどうです」
「枯葉――!! なん、で」
「あまりにも――可愛いから虐めたくなる」
ぐす、と泣きじゃくる柚の後頭部に、枯葉はキスし果てた。
ゆっくりと抜くと、白い液体がつつ、と柚の足を伝う。
柚のをしごいて、果てさせてやってから、枯葉は柚に心の中で想いを告げる。
(愛してる――愛してるんだ、本当に)
(見てる会員ども全員、目を潰してやりたいくらいにはね)
*
「枯葉」
「判ってます反省してます」
「何回シた?」
「2回までは覚えてます……」
あまりにもしょぼんとしながら、枯葉は風呂に一緒に入ると中から白い液を掻き出してくれた。
掻き出し、処理が終えれば、ともに湯船に浸かりながらミネラルウォーターを飲む。
冷蔵庫から拝借してきたものだ。
枯葉はやたら柚にべたべたくっつきながら、甘えたりしょんぼりしたりする。
「声、でね……でねぇ」
柚が少しでも咽せれば、枯葉は慌てて頭を下げながら、ペットボトルを丸ごと差し出す。
「でも、でもね」
頭を下げていた枯葉が、ばっと顔をあげて、頬を膨らませた。
「でもね、えっろい兄さんがいけないんだ」
「あ、責任転嫁だな」
「いや、本当にどこでそんな仕草覚えたってくらいえろいんですよ」
「……お前の、動画、見てて。相手が気持ちよさそうだった、から」
「ああ、採用前の盗撮?」
「そ、んなはっきり言うな……」
柚は顔を真っ赤にして、枯葉にもたれ掛かる。
同じ背丈であるのに、筋肉量の違いに苛つけば、柚は枯葉の顎に軽く頭突きした。
「痛いですよ兄さん!」
「うるさい、馬鹿」
柚は完全に拗ねてしまった――枯葉はげたげた笑いながら湯船で柚を抱きしめる。
「兄さんのが馬鹿ですよ」
あんなに会員を煽る真似をして――誰かが引っかかったら厄介だ。
誰も柚に興味を持つ段階を持たずして、柚が首になってくれないだろうか、と枯葉は思案した。
顔を顰めていたからか、柚は心配そうに小首傾げ――枯葉の頭を撫でた。
「どうした」
「――何でも、ないんです」
枯葉の心が穏やかさと、愛しさだけではなく、荒れ乱れてる他には何でも、ない。
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