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19.立場逆転した女の子って可愛く見えるよね。

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 玲雅はすでにすべて脱いでいて、ひじりのブラジャーのホックを外した。あまりに一瞬の出来事で、驚いてしまう。

「き、器用ですねっ……?」
「タクヤとそっちのReoクンに教えてもらった」
「あいつら何やってんの!?というかいつの間にReoくんと仲良くなったんです!?」

 ブラジャーが外され、パンツまで脱がされてしまう。羞恥心から赤面になるが、玲雅はそんなひじりを抱きしめた。

「……全部裸のひじり、初めて。可愛い」

 いざ言われると、恥ずかしくて仕方ない。玲雅の手はせわしなく動いていて、ひじりの肌を堪能しているようだった。
 そっとキスされ、それに応える。何度かだけ軽く舌を往復させると、玲雅は頷いた。

「うん、ひじりの味。雪斗のじゃない」
「さ、ささささすがにそれは絶対ないですっ!」
「よかった」

 湯が溜まったらしい。二人で浴室に入り、玲雅がひじりを椅子に座らせた。まじまじと裸を見られ、恥ずかしさで泣きそうになる。

「あ、あの、せめて電気っ……」
「絶対に嫌」

 ……妙なところで頑固である。でも、この揺るぎなさに惹かれた身としては何も言えない。
 玲雅はひじりにシャワーをかけ、ボディソープを塗り始めた。あの日感じた玲雅の匂いだ。そのせいであの日の記憶が蘇り、また顔が熱くなる。
 玲雅は丹念にひじりの肌を洗っていく。その息は、少し荒かった。なんとなく察して、余計に恥ずかしくなる。
 ぷに、ぷに、と泡に塗れた乳首を押され。少しずつ、硬直が始まった。

「はあ、あっ……れ、玲雅くんっ……」
「ひじり、ここ弱いよね」

 シャワーで泡を流されると、玲雅の舌がそこに伸びた。玲雅のピンク色の舌が、ひじりのピンク色の乳首に触れる。それだけで、ひじりは身を撥ねさせた。そんなひじりの腕を掴んで、玲雅は舌を進める。絡みついて、撫でるように。玲雅の舌は、ひじりの胸元を侵食していく。

「はあ、あっ……れ、玲雅くん、それっ……」
「そんなに気持ちいいんだ?」

 そのまま一気に、吸いつかれた。

「ああああっ!」

 一際大きな声をあげてしまう。それでも、玲雅はやめない。ちゅ、ちゅ、と音が立つ程しっかり吸い付いてくる。そのせいで、ひじりの割れ目はすっかりとろけていた。それを知ってか知らずか、玲雅の指が伸びてくる。
 そして、触れた。

「ひゃ、あっ!」
「ひじり、今日は何もしないでいいから。俺がする」

 ぬぷ、と音を立てて指が侵入してくる。その衝撃は、鋭かった。

「ああっ、やっ、だめですっ!そ、そこだめっ!」

 そう喚いても、玲雅はやめない。むしろ、肉棒を何度も揺らしている。しっかり立ち上がったそれからは、透明な先走りが垂れていた。
 玲雅の指が、何度も伸びては擦ってくる。この間まで無経験だった人間とは思えない手つきだった。

「れ、玲雅様!はあ、あっ!お願いやめっ」
「また様って言った。だめ」
「ああああっ!」

 動きが早くなる。づぷ、づぷ、と音がなるほどの速度だった。目の前がちかちかするほどの衝撃に、中が一気に熱くなる。

「そもそも敬語もさ、やめようよ。でも、すぐには難しいっ……?」
「はああ、あっあっ!や、あっ」
「すごいね、お風呂一気にひじりの匂いになってる。いい匂いっ……」

 指を一気に抜かれた。急な出来事に体全部が驚くと、今度は玲雅の顔が沈んだ。そして、やってきたぬくもり。

「ひゃんっ!だ、駄目、そんなとこっ!汚いからっ!」
「洗ったでしょ」

 玲雅の舌が、ひじりの垂らした液を掃除するように蠢く。荒い息と彼自身の唾液が、酸のようにひじりの割れ目をとかしてくる。その快感に、泣きそうになる。
 彼の口は、歌うためのものなのに。こんな奉仕をさせるためのものではないのに。でも、やめられたくない。

「はあ、あん、あっ、あんっ」
「ひじりの匂いが、するっ……味も……っ」

 玲雅の手が、肉棒へと添えられていた。ゆっくりと肉棒をしごいているのを見て、ひじりは思わず声をあげる。

「れ、玲雅くんっ……おねがい、いれてっ……」

 雌としての本能なのかは分からない。でも、その声は必死にひじりを啜っている玲雅にしっかり届いた。そして「可愛い」と一言呟くと、玲雅はひじりを立たせた。そして、浴槽のへりに手をつかせて尻を向けさせる。
 ひじりの尻を撫でながら、玲雅はひじりの割れ目に亀頭を押し付けた。思わず、息を呑む。そして。

「っ……」

 少なくとも玲雅よりは手慣れていたひじりとは違う上、体勢的に中の締まりがきつい。無理やり押し込むように、挿入していく。

「はああっ……あっ」

 前回は、ひじりは無理やり理性を留めていた。しかし今回は、わけが違う。彼が今、主導権を持っている。ひじりは、逆らえない。
 ゆっくり、玲雅は腰をひいた。そして、打ち込んでくる。

「っ!んっ、あっ!」
「はあ、あっ。ひじり、声すごい」

 そう言いつつ、玲雅の腰は止まらない。何度も打っては、引く。だんだん、速くなってくる。ばちゅ、ばちゅ、と音も下品さを増してきた。

「ひじり、ひじりっ……逃がさないっ……」
「あっあう、あっあっ!」
「俺から、逃げるなっ……」

 突き込まれるたび、どぷ、どぷ、と半透明の汁が溢れてくる。その液は容赦なく、二人の足元を濡らしていく。
 ひじりもまた、喘ぎながら涙を垂らしていた。あまりの猛攻に、耐えられていなかった。それでも玲雅は、容赦をしない。

「ひじりっ……」

 切なる、声。普段どんな歌を歌うときも、彼はこんな声を出したりしない。今は、ひじりが彼のすべてを独り占めしている。その事実が、熱い。
 玲雅は息を呑むと、ひじりの腰を押さえつけた。そして、体を震わせる。中に熱い液が注がれるのを感じながら、ひじりは幸福を飲み込んでいた。
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