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第五章 これまでの決着をつけます
学院際・三日目 その二・コンテストも予定調和で終わりました
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シグルドによって出る気のなかったコンテストに出ることになりました。こうなったらもう腹を括るしかない。そう思い私はコンテスト会場に出場者として向かった。
出場者は、大体各クラスから最低一人はエントリーしていた。私のクラスって誰だったっけ?たしか、リュミィ・フォークさんだったかな?
ほぼ毎日顔を合わせてるはずなのに、不思議と印象に残らないのよね、彼女。
会場に着くと、すでに観客席はごった返している様子。当たり前だけど、男子学生やら一般客が異様に多いわね。警備とか大丈夫かな………
「副会長!」
そう呼ぶ声に振り向くと、そこにはリュミィさんがいた。
…………………………全然気がつかなかった。いつからいたのだろう。
「………すみません。驚かせたでしょうか?」
「あ………ううん、私もぼーっとしてたから───」
「本当にすみません。(立場柄、気配を殺すのが癖でして………)」
「えっ………?立場?」
「──私のことよりも、副会長。くれぐれも、周囲に気をつけてください」
「え?それはどういう──」
「では、お互い全力を尽くして頑張りましょうね」
意味深な忠告をしてリュミィさんは去っていってしまった。
どういうこと?彼女が魔族関連のことなんて知っているはずがない。なんだかミステリアスな人ね………彼女。常に無表情だし。
とにかく、せっかくの忠告だもの、周りに気を配ろう。
コンテストは、まず、各学年ごとに予選をやり、ある程度ふるいにかける。そして、学年代表として、一人ずつ選出され、本選に臨むのだ。予選は本選とは違い、容姿による投票のみ。
みんな、自分に自信があるようで、一学年だけでも、十人以上いた。
いっそ予選で落ちないかな~、なんて考えたのだけど。まあ、普通に勝ち残りました。解せぬ。
二年代表が私。三年代表がラディ先輩。そして一年代表は─────ウィアナさん。他の一年生の参加者がショックを受けたように固まっていた。まあ、誰もウィアナさんが勝ち残るとは思って無かったのでしょうね。
壇上から然り気無く見たところ、ウィアナさんに投票したとおぼしき人たちの様子が尋常ではなさそうだった。おそらく、洗脳系の術で操って投票させたのね。正々堂々とやっても、勝ち残れるくらいには容姿は整っているはずなのに、そんな手を使うなんて………。
そしてウィアナさん、私を見るや、目を見開いて叫んだ。
「何でユフィリアがここにいるのよ!?」
瞬間、場の空気が凍りついた。
いや、何でって………。さっき予選で二年代表が私ってアナウンス聞いてないの?
彼女、ゲーム通りだと思っていたのだろうから、私はこの場にいないと思い込んでたのかしらね。
「何でと言われましても………私が二年代表になりましたし、それに──」
「あんたはここにいちゃいけないのよ!!このコンテストはあたしのための舞台なんだからね!!ほら、分かったらさっさとここから出ていって!!」
言葉の途中で被せられて最後まで言えなかった。一応私、あなたの先輩なのだけど……………敬語をすっ飛ばして命令するとか、学院内であっても不味い態度なのだけど─────
ちなみにこの場にエルフィンたちはいない。
もう一つ言うと、今日の午前の部の模擬戦は急遽取り止めになっている。どうやら、生徒会が仲立ちしなければならないトラブルが起きたらしく、ラディ先輩と私を除いたメンバーは全員そちらの対応に追われている。風紀委員も言わずもがな。
見に来れないことを残念がる人、多数。……というか、全員。ルヴィカは観客席にて見学する、と言っていたから、彼女だけはいるとは思う。あとシルディオ兄様も。
余談だけど、ウィアナさんの洗脳術、シルディオ兄様には効いていない。エルフィンたちみたいにブレスレットしていないにも関わらず、だ。スフィアラ──マクスウェル曰く、私と双子だからではないか、とのこと。エルフィンほどではなくても、共鳴に近い状態ではあるらしい。そのせいかしらね?
閑話休題。
ウィアナさん、どうしよう。このままだと、本選始められないわよね。それに、観客がウィアナさんに賛同し始めてるし。
こっそり浄化しようにも、この場から離れると、余計にウィアナさんの思惑通りになっちゃうし。さすがにそれは嫌だわ。
私がこの場をどうしようか、悩んでいた時だった。
不意に、風を切る音が聴こえ、何かが飛んできた。ちょうど、ウィアナさんの頭上すれすれを通過するように。
ついで、カッと設営した舞台の壁にそれが突き刺さる。
それは前世で言うところの忍者の使う“クナイ”のような物だった。あれ?クナイが何かを縫い止めてる…………?あ。あれ、カツラだ……………しかも、亜麻色の。と、いうことは─────
さっきとは別の意味で会場の空気が凍りついていた。うん、みんなの気持ちは分かる。一日目に目撃したとき、私たちも同じ気持ちだったからね。
みんなの奇妙な物を見るような視線に、ウィアナさんは怯んだ。まあ、突然そんな視線を浴びれば、そうなるよね。
そして、みんなの視線がある一点に集中しているのに気がつき、はっとして、次いでサーっと顔が青褪めた。おそるおそる手を頭に当てる。そして──────────
「ぎっ…………ぎゃあぁあああああ!!!!!」
乙女の叫びとは思えない声で叫んだ後、一目散にその場を走り去った。途中、再び風を切る音が聴こえ、今度はウィアナさんの制服に切れ込みが走る。ウィアナさん、それに気づかないものだから、走る勢いで服が破けてえらいことになってるのだけど。「覚えてなさいよぉぉ!!ユフィリアぁぁあ!!」なんて捨て台詞を吐きながら、彼女は姿を消した。
いやいや、私、何もやってないから!クナイをそんな風にピンポイントで狙いを定められないから!むしろ、私がやったら、そんな程度じゃ済まないから!絶対に悲惨なことになると思う。
誰がやったのかな?少なくとも、観客席から投げられたのは間違いない。でも、これだけ人が多いと判別なんて無理かなぁ。
その後、一年代表はやり直しとなり、ウィアナさんの次点だった子が選ばれた。
で、コンテストの結果ですが……………私が優勝となりました。未来の王太子妃としての目標を語ったのが好評価に繋がったみたい。テーブルマナーは、王妃様仕込みだったから、何の問題もなかったし。感嘆の声は上がってたような………
イベント報酬?みんながいないからキスはないですよ?
コンテストの優勝商品は、特別にあしらわれたウェディングドレスがプレゼントされるらしい。
「さすが、聖なる乙女………痛っ」なんて声が聴こえた気がした。本当に誰だろう?陰から助けてくれている人は。
余談ではあるけれど。実は辺りを見渡していた時、「痛いっ!」「お・ま・え・は!あれほど大人しくしていろと言っただろうが!!」「痛たたたたた!?主、酷い!」「黙れ、馬鹿者!!」なんて会話が聴こえてきたのだけど。叱られていた女の子の方はリュミィさんの声だったような─────?男の人のほうは、ルティウスの友人の声に似ていた気がする。
出場者は、大体各クラスから最低一人はエントリーしていた。私のクラスって誰だったっけ?たしか、リュミィ・フォークさんだったかな?
ほぼ毎日顔を合わせてるはずなのに、不思議と印象に残らないのよね、彼女。
会場に着くと、すでに観客席はごった返している様子。当たり前だけど、男子学生やら一般客が異様に多いわね。警備とか大丈夫かな………
「副会長!」
そう呼ぶ声に振り向くと、そこにはリュミィさんがいた。
…………………………全然気がつかなかった。いつからいたのだろう。
「………すみません。驚かせたでしょうか?」
「あ………ううん、私もぼーっとしてたから───」
「本当にすみません。(立場柄、気配を殺すのが癖でして………)」
「えっ………?立場?」
「──私のことよりも、副会長。くれぐれも、周囲に気をつけてください」
「え?それはどういう──」
「では、お互い全力を尽くして頑張りましょうね」
意味深な忠告をしてリュミィさんは去っていってしまった。
どういうこと?彼女が魔族関連のことなんて知っているはずがない。なんだかミステリアスな人ね………彼女。常に無表情だし。
とにかく、せっかくの忠告だもの、周りに気を配ろう。
コンテストは、まず、各学年ごとに予選をやり、ある程度ふるいにかける。そして、学年代表として、一人ずつ選出され、本選に臨むのだ。予選は本選とは違い、容姿による投票のみ。
みんな、自分に自信があるようで、一学年だけでも、十人以上いた。
いっそ予選で落ちないかな~、なんて考えたのだけど。まあ、普通に勝ち残りました。解せぬ。
二年代表が私。三年代表がラディ先輩。そして一年代表は─────ウィアナさん。他の一年生の参加者がショックを受けたように固まっていた。まあ、誰もウィアナさんが勝ち残るとは思って無かったのでしょうね。
壇上から然り気無く見たところ、ウィアナさんに投票したとおぼしき人たちの様子が尋常ではなさそうだった。おそらく、洗脳系の術で操って投票させたのね。正々堂々とやっても、勝ち残れるくらいには容姿は整っているはずなのに、そんな手を使うなんて………。
そしてウィアナさん、私を見るや、目を見開いて叫んだ。
「何でユフィリアがここにいるのよ!?」
瞬間、場の空気が凍りついた。
いや、何でって………。さっき予選で二年代表が私ってアナウンス聞いてないの?
彼女、ゲーム通りだと思っていたのだろうから、私はこの場にいないと思い込んでたのかしらね。
「何でと言われましても………私が二年代表になりましたし、それに──」
「あんたはここにいちゃいけないのよ!!このコンテストはあたしのための舞台なんだからね!!ほら、分かったらさっさとここから出ていって!!」
言葉の途中で被せられて最後まで言えなかった。一応私、あなたの先輩なのだけど……………敬語をすっ飛ばして命令するとか、学院内であっても不味い態度なのだけど─────
ちなみにこの場にエルフィンたちはいない。
もう一つ言うと、今日の午前の部の模擬戦は急遽取り止めになっている。どうやら、生徒会が仲立ちしなければならないトラブルが起きたらしく、ラディ先輩と私を除いたメンバーは全員そちらの対応に追われている。風紀委員も言わずもがな。
見に来れないことを残念がる人、多数。……というか、全員。ルヴィカは観客席にて見学する、と言っていたから、彼女だけはいるとは思う。あとシルディオ兄様も。
余談だけど、ウィアナさんの洗脳術、シルディオ兄様には効いていない。エルフィンたちみたいにブレスレットしていないにも関わらず、だ。スフィアラ──マクスウェル曰く、私と双子だからではないか、とのこと。エルフィンほどではなくても、共鳴に近い状態ではあるらしい。そのせいかしらね?
閑話休題。
ウィアナさん、どうしよう。このままだと、本選始められないわよね。それに、観客がウィアナさんに賛同し始めてるし。
こっそり浄化しようにも、この場から離れると、余計にウィアナさんの思惑通りになっちゃうし。さすがにそれは嫌だわ。
私がこの場をどうしようか、悩んでいた時だった。
不意に、風を切る音が聴こえ、何かが飛んできた。ちょうど、ウィアナさんの頭上すれすれを通過するように。
ついで、カッと設営した舞台の壁にそれが突き刺さる。
それは前世で言うところの忍者の使う“クナイ”のような物だった。あれ?クナイが何かを縫い止めてる…………?あ。あれ、カツラだ……………しかも、亜麻色の。と、いうことは─────
さっきとは別の意味で会場の空気が凍りついていた。うん、みんなの気持ちは分かる。一日目に目撃したとき、私たちも同じ気持ちだったからね。
みんなの奇妙な物を見るような視線に、ウィアナさんは怯んだ。まあ、突然そんな視線を浴びれば、そうなるよね。
そして、みんなの視線がある一点に集中しているのに気がつき、はっとして、次いでサーっと顔が青褪めた。おそるおそる手を頭に当てる。そして──────────
「ぎっ…………ぎゃあぁあああああ!!!!!」
乙女の叫びとは思えない声で叫んだ後、一目散にその場を走り去った。途中、再び風を切る音が聴こえ、今度はウィアナさんの制服に切れ込みが走る。ウィアナさん、それに気づかないものだから、走る勢いで服が破けてえらいことになってるのだけど。「覚えてなさいよぉぉ!!ユフィリアぁぁあ!!」なんて捨て台詞を吐きながら、彼女は姿を消した。
いやいや、私、何もやってないから!クナイをそんな風にピンポイントで狙いを定められないから!むしろ、私がやったら、そんな程度じゃ済まないから!絶対に悲惨なことになると思う。
誰がやったのかな?少なくとも、観客席から投げられたのは間違いない。でも、これだけ人が多いと判別なんて無理かなぁ。
その後、一年代表はやり直しとなり、ウィアナさんの次点だった子が選ばれた。
で、コンテストの結果ですが……………私が優勝となりました。未来の王太子妃としての目標を語ったのが好評価に繋がったみたい。テーブルマナーは、王妃様仕込みだったから、何の問題もなかったし。感嘆の声は上がってたような………
イベント報酬?みんながいないからキスはないですよ?
コンテストの優勝商品は、特別にあしらわれたウェディングドレスがプレゼントされるらしい。
「さすが、聖なる乙女………痛っ」なんて声が聴こえた気がした。本当に誰だろう?陰から助けてくれている人は。
余談ではあるけれど。実は辺りを見渡していた時、「痛いっ!」「お・ま・え・は!あれほど大人しくしていろと言っただろうが!!」「痛たたたたた!?主、酷い!」「黙れ、馬鹿者!!」なんて会話が聴こえてきたのだけど。叱られていた女の子の方はリュミィさんの声だったような─────?男の人のほうは、ルティウスの友人の声に似ていた気がする。
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