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閑話 ???
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夢の中で映画を見てるみたいだった。主人公はピンクの髪の女の子。その顔には見覚えがあった。高1の時に好きだった乙女ゲームのヒロイン……エリシャ・ネージュ。
だから最初はワクワクしたの。彼女がどんな物語を紡いで見せてくれるのかって。
なのに――
ねぇ、馬鹿じゃないの??せっかく楽しみにしてたのに、その子は全部台無しにした。
ゲームと一緒の行動を取れば良いだけなのに、不自然に動いて全部おかしなことにしちゃったのよ?!信じられない!!
最後の頼みの綱は、学園に入ってからしか出会えない王太子殿下と先生だけ。本命の王太子殿下が残ってるのが幸いだったわ。
けど、この女――先生とのフラグを良く分からない超理論でブチ折った後、更には王太子殿下のフラグまで――……折ったのよ。ありえなくない?
イライラする!
実は中身が転生者とかなのかしら??それでヒロインをやりたくなくて、フラグを折ってるのかも……そう思った時もあったわ。けど、悔しそうにしてるその子を見れば、彼等を攻略する気でいるのが分かったの。
だったら、何で、ゲームの通りに動かないのかまったく理解できない。
つまんない映画――。
そう思い出した頃、映像が乱れるようになった――。
ザザッザッ!
ううん、本当はもっと前からノイズはあった――ただ、私が認識出来ていなかっただけ……。あの子がおかしな事をする度に、ノイズが入る――。ささやかだったそれが、どんどんザアザアとしたものになった。
それと同時に気が付いた。そのノイズと共に――黒い雪が私に降ってるって――上手く行かない事に対する不満。心の奥底に仕舞われている不安。嫉妬や憎しみの感情。焦りや怒りの感情。落ちて来る雪はそんな感情を内包してた。
どうせなら、キラキラした明るい感情を寄越せばいいのに――。そこで、私は唐突に理解した。ノイズと共に降って来る、この感情はあの子のものだ。
それが、私に降り注いでいるのだ……。シンシンと降りつのる黒い雪――私、こんな所で孤独で雪に埋もれて行くの??それがとても不快だった。
イライライライラ。
黒い雪の所為で、心が荒んで行くのが分かる。そして更なる理解――よりにもよって!!あの馬鹿な娘は『私』なのだ。だからこそ、この感情は私に降りつのるのだから……。
冗談じゃない。あそこにいるのが私ならもっと上手にやったのに!!今頃全員の心を手に入れてハーレムエンドを目指せた筈だ。
腹立たしい。
なんで『私』のはずのあの子がこんなに馬鹿なのかも理解出来ない。そんな時だった――。あの子の心に罅が入ったのは――。
母親と喧嘩をした事で、心に罅が入ったのだ。ギシリと言う音がして、私はここでは無い外がある事を知った。気が付いたら立ちあがっていたわ。
亀裂をもっと大きくしようとガンガンと音を立てて叩く。罅がもっと大きくなった。
素敵――
外に出られたらどうなるのかは分からないけれど、こんな所で一人でいるのは嫌だ。出たい。ここから――こんな所から……。その願いが通じたのかしら?
コンコンッとノックするように罅を叩く――そうしたら――私を覗く目を見たの――。
あの子の目だった。
繋がった――
その感覚は不思議な感じだったわ。今まで夢の中で茫洋としていた意識が完全に浮上した感じ。ハッキリと自分の意識を自覚して自分のカタチが定まった。
そして理解したの。
あの子、勝手に私を覗いてたんだって――私の意識が定まって無いもっとずっと前――それから、私の意識が茫洋としていた頃に――私の記憶を勝手に覗いて喜んでたのよ?信じられない……。
それで、私の記憶の中のヒロインを勝手に理解したつもりになってあんな行動を取ってたって事が分かったの。攻略したくてした行動が、フラグを折ってるなんて気が付いて無いのよ??
馬鹿じゃないの??
私は恋をした事がないけどアレで攻略できるって思うなんて本当、馬っ鹿みたい!!
壊してやる。まずはココを。ここを出たのならどうしようかしら??
ひび割れて壊れて行く空間を引きちぎる。
そうやってあの場所からサヨナラしたら、目の前にあの子がいたの――。そして、戸惑い怯えるような顔をした後――彼女は言ったわ――『女神様』って。
折角出て来られたのに世界は真っ黒――これって多分、現実じゃ無いよね??精神世界ってヤツだと思うんだけど……。何でこんなに真っ黒なんだか分からない。この子の性格が悪いから?ありうる。
「馬鹿じゃないの?」
やだ、思わず言っちゃった。
引きっ攣った笑みを浮かべて「え?」って言うヒロインモドキ。
「私が女神ですって?まぁ、私が美人なのは皆が知ってる事だけど――……私に会っても私が誰だか分からないなんてホント、酷い冗談だわ」
こんなバカな子が私だなんて――。
その言葉が理解できないって風に彼女はオロオロし始めた。だから、教えてあげたの。私の記憶を勝手に覗きこんだ盗人に。
「私の記憶を勝手に覗いて――適当な解釈で攻略対象とのフラグを破壊した――。アンタがヒロインのエリシャ・ネージュな訳ないじゃない」
「え――?」
「私の記憶を見たのなら分からないの??エリシャ・ネージュは誰からも愛される女の子なのよ??アンタは違うじゃない。攻略対象に嫌われて――母親からも憎まれてる」
「嘘!嘘嘘!嫌われて何か無いっ!私は、幸せなヒロインになるのっ!アンタ女神様の偽物ね!!やっぱりさっき思った事は本当だったんだ!!魔女め!!私の中から出ていけっ!!」
何だか思い込みが激しくって面倒な子みたい。私は真実しか言って無いと思うわ。親切に教えてあげたんだからしおらしくしてれば良いのに。
やだなぁ。私この子とこれから精神的に同居しなきゃならないの??あ、でも流石にその前に夢から覚めるかしら??
「女神だとか魔女だとか煩ぁい。本物のエリシャ・ネージュはそんな風に怒鳴ったりしないわ。優しい女の子ですもの――未来を知ってるのに、お義父さんを見殺しにしたりしない。だから、貴方は紛い物なのよ。姿は同じでも中身は別人。お母さんだって言ってたじゃない。『お前のような悪魔がエリシャであるものか!!』って!『私の可愛いエリシャを返して!!』って言ってたよねぇ?」
「あ――?」
泣きそうに歪む顔を見ながら、胸がスウッとしたわ。あの場所でずっとイライラさせられたんだもの良い気味――。
それにしても、変な夢――、夢よねコレ??……――夢にしては長くない??それに、あの場所はまだしも、ここは色が鮮明だ。
異世界転生――そんな言葉が脳裏に浮かぶ。
ちょっとまって?この身体の持ち主は??動かしてるのはこの子だろう。
楽々攻略できるだったのに、それを台無しにしたこの子の身体に私は間借りしてるって事??じゃあ――私はこの中から見てるだけ??
ナニカヘン。
――冗談じゃない。こんな出来そこないみたいなヒロインが身体を使う?まさか!!
そうだわ!
私がこの身体を使えるようになれば良いんじゃない??私、この子の事――嫌いだし……。うーん?何となくだけど、どうすれば良いのか分かった気がするわ!
私は、泣きそうな顔をしてるあの子に近付いた。怯えたように後ずさるなんて失礼よね?
ドウシテ?シンダカモシレナイノニ、コワクナイノ??
「ねぇ?嫌われ者の貴方はもう――イラナイと思うの。こんなに滅茶苦茶にしちゃったんですもの、この身体を使うのはこのゲームのシリーズを知ってる私の方が有利だわ。なんとか修正するなり、別のゲームで攻略しないと私が幸せになれないでしょう?」
全身を覆う黒いドレス。そのドレスの裾が揺らめいて大きな口を開けた。
バツリ
エリシャ・ネージュを名乗っていたあの子を食べる――。
あの子の記憶、生きて来た時間、それらが鮮明に私の中に入って来た。それから身体の支配権も。
「やだ。食べ損ねちゃった……」
身体の半分以上をを無くして怯えるあの子を見る。精神世界だからか、血なんか出ない。まるで、ゲームのバグみたいに私に食べられた部分がノイズ混じりに瞬いているだけ……。
残りを食べようと思ったら、逃げられたわ。コールタールみたいに溶けて、黒いスライム?みたいになった。そしてそのまま黒い世界に紛れる。
まぁいいや、後で探して食べようっと!
あの子を食べた事で、使えるようになった力を認識する。何よ、やっぱりあの子じゃ無くて私がヒロインするべきだったんじゃない。こんな力があれば攻略なんて余裕だったでしょ。
「けど、弱いなぁ……」
悪感情を持たれて無い最初の状況だったら良かっただろうけど、攻略対象の『私』に対する印象は最悪だ。私の力は弱過ぎるから、この状況じゃあ効くものも効かない。強化できれば良いんだけど――。
これからどうしようかな――?出来れば状況を修正して王子サマと結婚したい……。難易度高すぎ。後、気になるのは悪役令嬢――全部の記憶を見れる訳じゃないけど、王子サマと仲良すぎだよね?邪魔だしさ――。
けど、何か居なくなってもらうのも違うっていうか――??うーん、どうしよ。そう悩んでいた時だった――
「あれ?あの人、なんでココに――……?」
この国にいる筈の無い人を見つけて、私は驚いた。
くるくると思考を巡らす。
まずは『私』の身体に戻って、この幸運を上手く使うべきじゃないかな??それから、アレを探すの。上手くすれば、欲しいもの全部手に入れられるかもしれないし?……うん、いいかも。
――ホシイモノッテナンダッケ――……。その呟きは思考の奥底に沈んで行った――
____________________________________________________
少々次のお話の出だしで詰まっています……。明日の更新時間は遅くなるかもしれません;;
だから最初はワクワクしたの。彼女がどんな物語を紡いで見せてくれるのかって。
なのに――
ねぇ、馬鹿じゃないの??せっかく楽しみにしてたのに、その子は全部台無しにした。
ゲームと一緒の行動を取れば良いだけなのに、不自然に動いて全部おかしなことにしちゃったのよ?!信じられない!!
最後の頼みの綱は、学園に入ってからしか出会えない王太子殿下と先生だけ。本命の王太子殿下が残ってるのが幸いだったわ。
けど、この女――先生とのフラグを良く分からない超理論でブチ折った後、更には王太子殿下のフラグまで――……折ったのよ。ありえなくない?
イライラする!
実は中身が転生者とかなのかしら??それでヒロインをやりたくなくて、フラグを折ってるのかも……そう思った時もあったわ。けど、悔しそうにしてるその子を見れば、彼等を攻略する気でいるのが分かったの。
だったら、何で、ゲームの通りに動かないのかまったく理解できない。
つまんない映画――。
そう思い出した頃、映像が乱れるようになった――。
ザザッザッ!
ううん、本当はもっと前からノイズはあった――ただ、私が認識出来ていなかっただけ……。あの子がおかしな事をする度に、ノイズが入る――。ささやかだったそれが、どんどんザアザアとしたものになった。
それと同時に気が付いた。そのノイズと共に――黒い雪が私に降ってるって――上手く行かない事に対する不満。心の奥底に仕舞われている不安。嫉妬や憎しみの感情。焦りや怒りの感情。落ちて来る雪はそんな感情を内包してた。
どうせなら、キラキラした明るい感情を寄越せばいいのに――。そこで、私は唐突に理解した。ノイズと共に降って来る、この感情はあの子のものだ。
それが、私に降り注いでいるのだ……。シンシンと降りつのる黒い雪――私、こんな所で孤独で雪に埋もれて行くの??それがとても不快だった。
イライライライラ。
黒い雪の所為で、心が荒んで行くのが分かる。そして更なる理解――よりにもよって!!あの馬鹿な娘は『私』なのだ。だからこそ、この感情は私に降りつのるのだから……。
冗談じゃない。あそこにいるのが私ならもっと上手にやったのに!!今頃全員の心を手に入れてハーレムエンドを目指せた筈だ。
腹立たしい。
なんで『私』のはずのあの子がこんなに馬鹿なのかも理解出来ない。そんな時だった――。あの子の心に罅が入ったのは――。
母親と喧嘩をした事で、心に罅が入ったのだ。ギシリと言う音がして、私はここでは無い外がある事を知った。気が付いたら立ちあがっていたわ。
亀裂をもっと大きくしようとガンガンと音を立てて叩く。罅がもっと大きくなった。
素敵――
外に出られたらどうなるのかは分からないけれど、こんな所で一人でいるのは嫌だ。出たい。ここから――こんな所から……。その願いが通じたのかしら?
コンコンッとノックするように罅を叩く――そうしたら――私を覗く目を見たの――。
あの子の目だった。
繋がった――
その感覚は不思議な感じだったわ。今まで夢の中で茫洋としていた意識が完全に浮上した感じ。ハッキリと自分の意識を自覚して自分のカタチが定まった。
そして理解したの。
あの子、勝手に私を覗いてたんだって――私の意識が定まって無いもっとずっと前――それから、私の意識が茫洋としていた頃に――私の記憶を勝手に覗いて喜んでたのよ?信じられない……。
それで、私の記憶の中のヒロインを勝手に理解したつもりになってあんな行動を取ってたって事が分かったの。攻略したくてした行動が、フラグを折ってるなんて気が付いて無いのよ??
馬鹿じゃないの??
私は恋をした事がないけどアレで攻略できるって思うなんて本当、馬っ鹿みたい!!
壊してやる。まずはココを。ここを出たのならどうしようかしら??
ひび割れて壊れて行く空間を引きちぎる。
そうやってあの場所からサヨナラしたら、目の前にあの子がいたの――。そして、戸惑い怯えるような顔をした後――彼女は言ったわ――『女神様』って。
折角出て来られたのに世界は真っ黒――これって多分、現実じゃ無いよね??精神世界ってヤツだと思うんだけど……。何でこんなに真っ黒なんだか分からない。この子の性格が悪いから?ありうる。
「馬鹿じゃないの?」
やだ、思わず言っちゃった。
引きっ攣った笑みを浮かべて「え?」って言うヒロインモドキ。
「私が女神ですって?まぁ、私が美人なのは皆が知ってる事だけど――……私に会っても私が誰だか分からないなんてホント、酷い冗談だわ」
こんなバカな子が私だなんて――。
その言葉が理解できないって風に彼女はオロオロし始めた。だから、教えてあげたの。私の記憶を勝手に覗きこんだ盗人に。
「私の記憶を勝手に覗いて――適当な解釈で攻略対象とのフラグを破壊した――。アンタがヒロインのエリシャ・ネージュな訳ないじゃない」
「え――?」
「私の記憶を見たのなら分からないの??エリシャ・ネージュは誰からも愛される女の子なのよ??アンタは違うじゃない。攻略対象に嫌われて――母親からも憎まれてる」
「嘘!嘘嘘!嫌われて何か無いっ!私は、幸せなヒロインになるのっ!アンタ女神様の偽物ね!!やっぱりさっき思った事は本当だったんだ!!魔女め!!私の中から出ていけっ!!」
何だか思い込みが激しくって面倒な子みたい。私は真実しか言って無いと思うわ。親切に教えてあげたんだからしおらしくしてれば良いのに。
やだなぁ。私この子とこれから精神的に同居しなきゃならないの??あ、でも流石にその前に夢から覚めるかしら??
「女神だとか魔女だとか煩ぁい。本物のエリシャ・ネージュはそんな風に怒鳴ったりしないわ。優しい女の子ですもの――未来を知ってるのに、お義父さんを見殺しにしたりしない。だから、貴方は紛い物なのよ。姿は同じでも中身は別人。お母さんだって言ってたじゃない。『お前のような悪魔がエリシャであるものか!!』って!『私の可愛いエリシャを返して!!』って言ってたよねぇ?」
「あ――?」
泣きそうに歪む顔を見ながら、胸がスウッとしたわ。あの場所でずっとイライラさせられたんだもの良い気味――。
それにしても、変な夢――、夢よねコレ??……――夢にしては長くない??それに、あの場所はまだしも、ここは色が鮮明だ。
異世界転生――そんな言葉が脳裏に浮かぶ。
ちょっとまって?この身体の持ち主は??動かしてるのはこの子だろう。
楽々攻略できるだったのに、それを台無しにしたこの子の身体に私は間借りしてるって事??じゃあ――私はこの中から見てるだけ??
ナニカヘン。
――冗談じゃない。こんな出来そこないみたいなヒロインが身体を使う?まさか!!
そうだわ!
私がこの身体を使えるようになれば良いんじゃない??私、この子の事――嫌いだし……。うーん?何となくだけど、どうすれば良いのか分かった気がするわ!
私は、泣きそうな顔をしてるあの子に近付いた。怯えたように後ずさるなんて失礼よね?
ドウシテ?シンダカモシレナイノニ、コワクナイノ??
「ねぇ?嫌われ者の貴方はもう――イラナイと思うの。こんなに滅茶苦茶にしちゃったんですもの、この身体を使うのはこのゲームのシリーズを知ってる私の方が有利だわ。なんとか修正するなり、別のゲームで攻略しないと私が幸せになれないでしょう?」
全身を覆う黒いドレス。そのドレスの裾が揺らめいて大きな口を開けた。
バツリ
エリシャ・ネージュを名乗っていたあの子を食べる――。
あの子の記憶、生きて来た時間、それらが鮮明に私の中に入って来た。それから身体の支配権も。
「やだ。食べ損ねちゃった……」
身体の半分以上をを無くして怯えるあの子を見る。精神世界だからか、血なんか出ない。まるで、ゲームのバグみたいに私に食べられた部分がノイズ混じりに瞬いているだけ……。
残りを食べようと思ったら、逃げられたわ。コールタールみたいに溶けて、黒いスライム?みたいになった。そしてそのまま黒い世界に紛れる。
まぁいいや、後で探して食べようっと!
あの子を食べた事で、使えるようになった力を認識する。何よ、やっぱりあの子じゃ無くて私がヒロインするべきだったんじゃない。こんな力があれば攻略なんて余裕だったでしょ。
「けど、弱いなぁ……」
悪感情を持たれて無い最初の状況だったら良かっただろうけど、攻略対象の『私』に対する印象は最悪だ。私の力は弱過ぎるから、この状況じゃあ効くものも効かない。強化できれば良いんだけど――。
これからどうしようかな――?出来れば状況を修正して王子サマと結婚したい……。難易度高すぎ。後、気になるのは悪役令嬢――全部の記憶を見れる訳じゃないけど、王子サマと仲良すぎだよね?邪魔だしさ――。
けど、何か居なくなってもらうのも違うっていうか――??うーん、どうしよ。そう悩んでいた時だった――
「あれ?あの人、なんでココに――……?」
この国にいる筈の無い人を見つけて、私は驚いた。
くるくると思考を巡らす。
まずは『私』の身体に戻って、この幸運を上手く使うべきじゃないかな??それから、アレを探すの。上手くすれば、欲しいもの全部手に入れられるかもしれないし?……うん、いいかも。
――ホシイモノッテナンダッケ――……。その呟きは思考の奥底に沈んで行った――
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少々次のお話の出だしで詰まっています……。明日の更新時間は遅くなるかもしれません;;
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