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24:プルートにとっての幸せ
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温泉でほこほこに温まった身体を拭いて、プルートは全裸のまま大きなベッドに飛び込んだ。
一日歩き回って、美味しい酒を飲んで、温泉で温まったから、眠気がヤバい。
ダナーもベッドに上がると、枕に懐いているプルートの頭をやんわり撫でた。
「寝れそう」
「まだ寝ないでくれ」
「うん。気持ちいいことをしよう」
「あぁ」
プルートは、よっこいしょと起き上がり、ベッドの上で胡座をかいて座っているダナーと向き合うように胡座をかいた。ダナーが差し出した手を握り、顔を寄せ合って触れるだけのキスをする。プルートは、楽しそうに目を細めているダナーと目を合わせて、クックッと笑った。
お互いに身体を撫で回して、舐め合って、時間をかけて愛撫し合った。ダナーとのセックスは、若い子の様な勢いはないが、その分穏やかで、じっくりと快感を味わえる。
プルートは騎乗位でゆっくり腰を動かして、ダナーの熱くて固いペニスをアナルで味わいながら、ダナーと両手を繋いで、のんびり喋っていた。
「プルートさん」
「んーー?っはぁ……なんだい?」
「俺の子供達が独立したら、一緒に暮らさないか?」
「随分と唐突だね」
「『パパ活』がしたかったら、続けてもらって構わない。貴方は不思議な人だ。一緒にいると、心が軽くなる。悩みも多い若人の助けになっている筈だ」
「そんな大層なもんじゃないよ」
「少なくとも、俺は今日一日で随分と楽になった。貴方が生き生きしているのが、『パパ活』もあってのことなら、是非とも続けて欲しいんだが、できたら、俺のところに帰ってきて欲しい」
「…………」
「まだ何年も先の話だけど、少し考えてもらえないだろうか」
「君はそれでいいのかい?僕は枯れるまで多分『パパ活』の相手とセックスをするよ」
「構わない。貴方が今生き生きと輝いているのは、『自由』だからだろう。自由気ままに飛び回る鳥を籠に入れてしまい込むのは好きじゃない。俺を、たまに帰ってきて羽を休める枝木みたいにしてくれたら嬉しい」
「うーーん。僕の都合がよ過ぎない?」
「俺は俺でやりたいことがある。仕事が本当に好きだし、趣味も楽しい。今は子育てで余裕がないが、キルトも大人になって独立したら、やってみたいことが色々あるんだ」
「そうか。君も数年したら『自由』になるのか」
「あぁ。子育てが終わった後は、自分の為に生きていける。だから、たまにでいいから、俺の隣にいてくれないだろうか」
「君は僕が好きなの?」
「多分、割と好きだな」
「ハゲ一歩手前なのに?」
「ははっ。気にしたことがないよ。完全にハゲても余裕で貴方とセックスできる自信がある」
「猛者か。君は。……今の僕に寄り添ってくれる人は必要ない。遊び相手がいて、ミーミがいてくれて、僕の夢を応援してるくれる息子がいる」
「あぁ」
「それでも、1人で暮らすのが寂しくなったら、その時は一緒に暮らそうか」
「それで構わない。キルトが高等学校を卒業して就職するまで、あと6年もある。先はまだまだ長いから」
「君は気が長いなぁ」
「そうか?」
「うん。当面の間は、つかず離れずな関係がいいな。こうやって、たまにデートをして、セックスを楽しんで、だらだらお喋りしたりして」
「俺もそれがいいな。恋人となると、益々余裕が無くなるから」
「君は今はいっぱいいっぱいだもんねぇ」
「あぁ。プルートさん」
「ん?」
「プロポーズは早くても6年後にするよ」
「ははっ。その頃には僕は50だよ」
「歳を重ねた貴方も、きっと魅力的だろう。それまで若い子に元気をもらっていてくれ」
「ふ、ははっ!君は大物だなぁ」
「そうか?」
「そうだよ」
プルートはなんだか胸の奥がむずむずして、ダナーにピッタリくっつきたくなった。繋がったまま身体を伏せて、ダナーの身体にくっつく。ダナーがプルートの身体を抱きしめて、プルートの頬にキスをした。
「ねぇ。ダナー」
「ん?」
「お互いにさ、何でも言い合えるようになろうよ。変に我慢して、自分を抑えつけて、苦しい思いをするのは嫌だろう?仲良く喧嘩できるようになりたいな」
「そうだな。まだまだ先は長いんだ。お互いにゆっくり知り合っていこう」
「うん。ダナー」
「ん?」
「これは単なる勘だけど、きっと君も僕も、やりたいことやりまくって、満足して笑って逝けると思うよ」
「ははっ!そうだといいな」
「うん」
プルートはダナーとのんびり熱を分け合いながら、じわじわと心の奥まで温かくなっていくのを感じた。
------
プルートは書きかけの小説を片付けると、椅子に座ったまま、ぐいーっと大きく伸びをした。集中して書いていたから、肩や背中がバキバキである。
プルートは椅子から立ち上がり、居間へ移動して、ソファーに座って編み物をしているダナーに後ろからゆるく抱きついた。
「ダナー。珈琲が飲みたい」
「いいぞ。俺もそろそろ休憩する気だったし」
「僕が淹れるより君が淹れた方が美味しいんだよねぇ」
「褒めてもクッキーしか出てこないぞ」
「クッキーの為に君を褒め称えようと思う」
「ははっ。プルートさん。もう少しでセーターが完成するから、出来上がったら試しに着てみてくれ」
「うん」
ダナーがソファーから立ち上がったので、プルートはダナーの背中にくっついたまま、ダナーと一緒に台所へ移動した。
「今日はくっつき虫の気分?」
「そんな感じ」
「夕方にバレット君が帰ってくるんだろう?晩飯は何にする?」
「南瓜のシチューが食べたいって連絡きてたよ。材料はあるから、珈琲を飲んだら作るよ」
「手伝うよ」
「うん。よろしく」
プルートは珈琲を淹れ終わったダナーの背中にくっついたまま、居間に戻り、二人用のソファーに、ダナーと並んで座った。
今年の春に、キルトが街の図書館に就職して、独立した。それを機に、ダナーは借りていた一軒家を引き払って、プルートの家に引っ越してきた。
プルートはまだ『パパ活』を続けているが、今はセックスはダナーとしかしていない。2年前にぎっくり腰をやってから、若い子の勢いあるセックスに腰が堪えられなくなってきたからだ。残念だが、デートだけでも十分楽しめるので、プルートは未だに『パパ活』を続けている。
ダナーが淹れてくれた美味しい珈琲を飲んでいると、玄関の呼び鈴が鳴った。
プルートが立ち上がって玄関に向かうと、老夫婦が2人でクッキーのお裾分けをしに来てくれた。プルートは笑顔で2人を家に招き、ダナーに声をかけて、追加の珈琲を淹れてもらった。アルブーノは去年膝を傷めて、杖を使うようになったが、それでもまだ元気でいてくれる。グラッドソンも腰が悪いが、それなりに元気だ。
皆等しく歳をとっているが、それでも其々やりたいことをやって、人生を楽しんでいる。
老夫婦とお茶会をして、帰りは一応彼らの家まで送ってから、プルートは台所へ行き、夕食の支度を始めた。洗濯物はダナーが取り込んで畳んでくれる。ダナーが畳むと、ピシッとして、服がなんだかすごくキレイになる。ダナーは、アイロン掛けも本当に素晴らしく上手だ。流石、服職人である。
プルートはダナーと一緒に暮らしているが、まだ結婚はしていない。60歳になるまでにダナーからプロポーズされなかったら、プルートが60歳の誕生日にプロポーズをする予定である。
のんびりとした、プルート達のペースで付き合っている。これでいいな、と思う。
世間一般の型に嵌まらなくても、プルートは今幸せだと胸を張って言えるし、ダナーも毎日生き生きと働いて、趣味の編み物に精を出している。お互いに無言でも、苦痛や気まずさは感じない。
夕食が出来上がる頃に、バレットがやってきた。バレットがプルートの顔を見るなり、満面の笑顔で抱きついてきた。
「父さん、聞いてー!フランクからプロポーズされた!!」
「おー!よかったじゃないか!おめでとう。バレット」
「うん。でね、次の休みに改めてご挨拶がしたいって」
「僕はいいよ。結婚式はするのかい?」
「一応その予定。ということで、ダナーさん」
「ん?」
「婚礼衣装をお願いしたいんだけど」
「任せてくれ。飛び切り素敵な婚礼衣装を作るよ」
「あはっ!お願いします」
バレットが嬉しそうに笑った。スルトも昨年に結婚しており、来年の春先に子供が産まれる。家族が増えて、賑やかになりそうである。
バレットは夕食を一緒に食べてから、フランクが待つ家へと帰っていった。
プルートはミーミを膝に乗せて、ダナーと少し早めの祝いの乾杯をした。
「プルートさん」
「ん?」
「俺達も婚礼衣装作るか?」
「この歳で結婚式をするのかい?おっさん2人の結婚式なんて面白いだけじゃないか」
「ははっ。面白くていいだろう?プルートさん。バレット君の結婚式が終わったら、俺達の結婚式をしないか?」
「おや。ついにプロポーズ?」
「そう。貴方といると、楽に息ができるから」
「……僕もだよ。死ぬまで仲良く喧嘩したり、遊んだりしようか」
「あぁ」
プルートは、はにかんで笑うダナーの頬にキスをして、手を繋いで指を絡めた。
小説を書く以外でも、まだまだ楽しいことはきっとある。ダナーと2人なら、プルート1人よりも楽しめそうな気がする。
プルートはじんわりと温かい幸せに、目を細めて、ダナーの唇に触れるだけのキスをした。
(おしまい)
一日歩き回って、美味しい酒を飲んで、温泉で温まったから、眠気がヤバい。
ダナーもベッドに上がると、枕に懐いているプルートの頭をやんわり撫でた。
「寝れそう」
「まだ寝ないでくれ」
「うん。気持ちいいことをしよう」
「あぁ」
プルートは、よっこいしょと起き上がり、ベッドの上で胡座をかいて座っているダナーと向き合うように胡座をかいた。ダナーが差し出した手を握り、顔を寄せ合って触れるだけのキスをする。プルートは、楽しそうに目を細めているダナーと目を合わせて、クックッと笑った。
お互いに身体を撫で回して、舐め合って、時間をかけて愛撫し合った。ダナーとのセックスは、若い子の様な勢いはないが、その分穏やかで、じっくりと快感を味わえる。
プルートは騎乗位でゆっくり腰を動かして、ダナーの熱くて固いペニスをアナルで味わいながら、ダナーと両手を繋いで、のんびり喋っていた。
「プルートさん」
「んーー?っはぁ……なんだい?」
「俺の子供達が独立したら、一緒に暮らさないか?」
「随分と唐突だね」
「『パパ活』がしたかったら、続けてもらって構わない。貴方は不思議な人だ。一緒にいると、心が軽くなる。悩みも多い若人の助けになっている筈だ」
「そんな大層なもんじゃないよ」
「少なくとも、俺は今日一日で随分と楽になった。貴方が生き生きしているのが、『パパ活』もあってのことなら、是非とも続けて欲しいんだが、できたら、俺のところに帰ってきて欲しい」
「…………」
「まだ何年も先の話だけど、少し考えてもらえないだろうか」
「君はそれでいいのかい?僕は枯れるまで多分『パパ活』の相手とセックスをするよ」
「構わない。貴方が今生き生きと輝いているのは、『自由』だからだろう。自由気ままに飛び回る鳥を籠に入れてしまい込むのは好きじゃない。俺を、たまに帰ってきて羽を休める枝木みたいにしてくれたら嬉しい」
「うーーん。僕の都合がよ過ぎない?」
「俺は俺でやりたいことがある。仕事が本当に好きだし、趣味も楽しい。今は子育てで余裕がないが、キルトも大人になって独立したら、やってみたいことが色々あるんだ」
「そうか。君も数年したら『自由』になるのか」
「あぁ。子育てが終わった後は、自分の為に生きていける。だから、たまにでいいから、俺の隣にいてくれないだろうか」
「君は僕が好きなの?」
「多分、割と好きだな」
「ハゲ一歩手前なのに?」
「ははっ。気にしたことがないよ。完全にハゲても余裕で貴方とセックスできる自信がある」
「猛者か。君は。……今の僕に寄り添ってくれる人は必要ない。遊び相手がいて、ミーミがいてくれて、僕の夢を応援してるくれる息子がいる」
「あぁ」
「それでも、1人で暮らすのが寂しくなったら、その時は一緒に暮らそうか」
「それで構わない。キルトが高等学校を卒業して就職するまで、あと6年もある。先はまだまだ長いから」
「君は気が長いなぁ」
「そうか?」
「うん。当面の間は、つかず離れずな関係がいいな。こうやって、たまにデートをして、セックスを楽しんで、だらだらお喋りしたりして」
「俺もそれがいいな。恋人となると、益々余裕が無くなるから」
「君は今はいっぱいいっぱいだもんねぇ」
「あぁ。プルートさん」
「ん?」
「プロポーズは早くても6年後にするよ」
「ははっ。その頃には僕は50だよ」
「歳を重ねた貴方も、きっと魅力的だろう。それまで若い子に元気をもらっていてくれ」
「ふ、ははっ!君は大物だなぁ」
「そうか?」
「そうだよ」
プルートはなんだか胸の奥がむずむずして、ダナーにピッタリくっつきたくなった。繋がったまま身体を伏せて、ダナーの身体にくっつく。ダナーがプルートの身体を抱きしめて、プルートの頬にキスをした。
「ねぇ。ダナー」
「ん?」
「お互いにさ、何でも言い合えるようになろうよ。変に我慢して、自分を抑えつけて、苦しい思いをするのは嫌だろう?仲良く喧嘩できるようになりたいな」
「そうだな。まだまだ先は長いんだ。お互いにゆっくり知り合っていこう」
「うん。ダナー」
「ん?」
「これは単なる勘だけど、きっと君も僕も、やりたいことやりまくって、満足して笑って逝けると思うよ」
「ははっ!そうだといいな」
「うん」
プルートはダナーとのんびり熱を分け合いながら、じわじわと心の奥まで温かくなっていくのを感じた。
------
プルートは書きかけの小説を片付けると、椅子に座ったまま、ぐいーっと大きく伸びをした。集中して書いていたから、肩や背中がバキバキである。
プルートは椅子から立ち上がり、居間へ移動して、ソファーに座って編み物をしているダナーに後ろからゆるく抱きついた。
「ダナー。珈琲が飲みたい」
「いいぞ。俺もそろそろ休憩する気だったし」
「僕が淹れるより君が淹れた方が美味しいんだよねぇ」
「褒めてもクッキーしか出てこないぞ」
「クッキーの為に君を褒め称えようと思う」
「ははっ。プルートさん。もう少しでセーターが完成するから、出来上がったら試しに着てみてくれ」
「うん」
ダナーがソファーから立ち上がったので、プルートはダナーの背中にくっついたまま、ダナーと一緒に台所へ移動した。
「今日はくっつき虫の気分?」
「そんな感じ」
「夕方にバレット君が帰ってくるんだろう?晩飯は何にする?」
「南瓜のシチューが食べたいって連絡きてたよ。材料はあるから、珈琲を飲んだら作るよ」
「手伝うよ」
「うん。よろしく」
プルートは珈琲を淹れ終わったダナーの背中にくっついたまま、居間に戻り、二人用のソファーに、ダナーと並んで座った。
今年の春に、キルトが街の図書館に就職して、独立した。それを機に、ダナーは借りていた一軒家を引き払って、プルートの家に引っ越してきた。
プルートはまだ『パパ活』を続けているが、今はセックスはダナーとしかしていない。2年前にぎっくり腰をやってから、若い子の勢いあるセックスに腰が堪えられなくなってきたからだ。残念だが、デートだけでも十分楽しめるので、プルートは未だに『パパ活』を続けている。
ダナーが淹れてくれた美味しい珈琲を飲んでいると、玄関の呼び鈴が鳴った。
プルートが立ち上がって玄関に向かうと、老夫婦が2人でクッキーのお裾分けをしに来てくれた。プルートは笑顔で2人を家に招き、ダナーに声をかけて、追加の珈琲を淹れてもらった。アルブーノは去年膝を傷めて、杖を使うようになったが、それでもまだ元気でいてくれる。グラッドソンも腰が悪いが、それなりに元気だ。
皆等しく歳をとっているが、それでも其々やりたいことをやって、人生を楽しんでいる。
老夫婦とお茶会をして、帰りは一応彼らの家まで送ってから、プルートは台所へ行き、夕食の支度を始めた。洗濯物はダナーが取り込んで畳んでくれる。ダナーが畳むと、ピシッとして、服がなんだかすごくキレイになる。ダナーは、アイロン掛けも本当に素晴らしく上手だ。流石、服職人である。
プルートはダナーと一緒に暮らしているが、まだ結婚はしていない。60歳になるまでにダナーからプロポーズされなかったら、プルートが60歳の誕生日にプロポーズをする予定である。
のんびりとした、プルート達のペースで付き合っている。これでいいな、と思う。
世間一般の型に嵌まらなくても、プルートは今幸せだと胸を張って言えるし、ダナーも毎日生き生きと働いて、趣味の編み物に精を出している。お互いに無言でも、苦痛や気まずさは感じない。
夕食が出来上がる頃に、バレットがやってきた。バレットがプルートの顔を見るなり、満面の笑顔で抱きついてきた。
「父さん、聞いてー!フランクからプロポーズされた!!」
「おー!よかったじゃないか!おめでとう。バレット」
「うん。でね、次の休みに改めてご挨拶がしたいって」
「僕はいいよ。結婚式はするのかい?」
「一応その予定。ということで、ダナーさん」
「ん?」
「婚礼衣装をお願いしたいんだけど」
「任せてくれ。飛び切り素敵な婚礼衣装を作るよ」
「あはっ!お願いします」
バレットが嬉しそうに笑った。スルトも昨年に結婚しており、来年の春先に子供が産まれる。家族が増えて、賑やかになりそうである。
バレットは夕食を一緒に食べてから、フランクが待つ家へと帰っていった。
プルートはミーミを膝に乗せて、ダナーと少し早めの祝いの乾杯をした。
「プルートさん」
「ん?」
「俺達も婚礼衣装作るか?」
「この歳で結婚式をするのかい?おっさん2人の結婚式なんて面白いだけじゃないか」
「ははっ。面白くていいだろう?プルートさん。バレット君の結婚式が終わったら、俺達の結婚式をしないか?」
「おや。ついにプロポーズ?」
「そう。貴方といると、楽に息ができるから」
「……僕もだよ。死ぬまで仲良く喧嘩したり、遊んだりしようか」
「あぁ」
プルートは、はにかんで笑うダナーの頬にキスをして、手を繋いで指を絡めた。
小説を書く以外でも、まだまだ楽しいことはきっとある。ダナーと2人なら、プルート1人よりも楽しめそうな気がする。
プルートはじんわりと温かい幸せに、目を細めて、ダナーの唇に触れるだけのキスをした。
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