286 / 566
第一部
その285 強き者
しおりを挟む
「楽しそうに見えますか?」
「そうよ!」
「私の顔を狙っている時の王女も楽しそうでしたが?」
「っ! それは、貴方の弱点だと思ったから……!」
「弱点を攻めるのは楽しい事なのですか?」
「戦略的有利になれば、誰であろうと――」
「――では私の弱点を教えましょう」
「……聞いてやろうじゃない!」
「家族です」
「っ!?」
「どうです? 我が家をお教えするのでそこへ向かってはいかがです? 家族を人質にとり、戦略的有利を楽しんではいかがです?」
「そ、そんなのは勝負ではない!」
それには俺も同感だ。
が、それを実行しなければいけない時もある。
何故ならこの子は王族だから。時には後の歴史が英断と呼ぶべき行為もしなければいけない時が来るかもしれないのだ。
「ではお遊びがしたいので?」
「そんな事は言っていない! これは訓練だ!」
「でもそれ、真剣なんですよね? 訓練なのに命を狙うんですか?」
「せ、聖騎士学校では騎士同士の訓練はそういうものだと……!」
「どの段階で私の素性が騎士だとわかったのです? よもや外部の者にそれを押し付けたとでも?」
「ち、違っ!」
「では私が騎士だという情報はどこから?」
「黙れっ!」
あ~、嫌われるんだろうなー。
「クリス王女、貴方はとても無知です」
「黙れ!」
「そして途方もなく弱い」
「黙れっ!」
「騎士道精神大いに結構。ですがそれを他者に押し付けるのは違いますし、それを外部に持ち出すのも無理があります。モンスター相手に、悪人相手にそれは通じませんよ」
「黙れ、黙れ、黙れっ!!」
「それに、王族たる者、御父上が招いた客に対し、そういう態度をとるのもいかがなものでしょう」
クリス王女がビクりとした後、法王クルスを見る。
先程まで失笑していたクルスはその時もう一国の王たる厳格な顔へと変わっていた。まったく、器用なものだ。ある意味、あれも芝居なのだと思うとクリス王女が可哀想に思えてくる。
さて、そろそろ出番だぞ、と。
「クリスよ、お前は聖騎士学校で何を学んできたのだ?」
ずっけぇな。最後に一言だけでかっさらっていきやがった。
半泣き涙目のわがままボディーのわがまま王女は、ガクリと肩を落とした後、どこかへ消えてしまったのだった。
◇◆◇ ◆◇◆
その後、貴賓室に招かれた俺は、慣れ親しんだリプトゥアの茶を飲んでいた。
眼前では法王クルスが静かに目を伏せる。
「すまぬな。助かったぞ、ミケラルド殿」
「少々やり過ぎたかもしれません」
「いや、あのくらいでちょうどいいのだ」
「……原因は、聖騎士学校ですか?」
俺がそう聞くと、法王クルスは静かに頷いてそれを肯定した。
「聖騎士学校の全てが悪いとは言わない。だが、あそこは全寮制でな。たとえ王族だろうとこちらへ戻って来る事は叶わない。だが、学校内でクリスの地位だけは生きていた。皆がクリスを持て囃し、クリスをあのように歪めてしまった……」
「いきなり私に振るのは無理があったと思いますよ?」
「だが、ちゃんと応えてくれたではないか?」
「……読みやすかったですからね」
「読ませたのだ」
「言いますねぇ」
「ははははは、だが、まさか刃すら通さぬとは思わなかったぞ」
「おや、てっきりそこまで読んでいたかと」
「ふふふ、人が悪いなミケラルド殿」
人じゃないもので。
「そういえばアイビス殿は?」
「クリスの飴だ」
「鞭の後は飴だと?」
「あれの母はもうおらぬからな。二人は親子……とまではいかぬが、それなりの仲だ。そばにいてやる事は出来よう」
なるほど、一応そういうところも考えているんだな。
と言ったところで、法王クルスが深いため息を吐く。
「……嫌われただろうか?」
乙女かよ。
そういえばそうだった。
法王クルス自身も、訓練の時にクリスに手心を加えるとか言ってたな。
娘大好き爺か。いや、仕方ないんだけどな。
まぁ、特殊ではあるが叱る事は出来たのだ。全てが上手くいったとは言い切れないが、少なからずこれはクリス王女の心に何らかの足跡は作っただろう。
これが良い方向に転がればいいけどな。
「それで、こちらの利とは一体何なのでしょう?」
「ふむ、それなのだがな? 正直ミケラルド殿の利になるかはわからぬ」
「それは……私次第、という事です?」
「いや」
そうでもないとすれば一体どういう事なんだ?
「ミナジリ共和国の国民次第だ」
「へ? よ、読めませんね……」
「こうしてミケラルド殿が会いに来ているからなぁ……」
俺が会いに来ている事と、ミナジリ共和国の国民が何故繋がるのだろう?
「うーむ、何と言えばいいのやら。そもそも一国の王たる存在はミケラルド殿とは違い、そこまでフットワークが軽くない」
陰湿なイジメでも始まったのだろうか?
「がしかし、実際に出来てしまっている。既に行われている事なのだ。だから有効とは言い難いかもしれぬ。それだけは念頭に聞いてくれ」
「はぁ?」
カップをソーサーに置いた法王クルスが静かに言う。
「ミナジリ共和国が見たい。この目でな」
「………………へ?」
「私がミナジリ共和国に行くと言っている」
なるほど、前置きが長い訳だ。
法王国のトップがミナジリ共和国へ来る。
これはとんでもない大事である。
「そうよ!」
「私の顔を狙っている時の王女も楽しそうでしたが?」
「っ! それは、貴方の弱点だと思ったから……!」
「弱点を攻めるのは楽しい事なのですか?」
「戦略的有利になれば、誰であろうと――」
「――では私の弱点を教えましょう」
「……聞いてやろうじゃない!」
「家族です」
「っ!?」
「どうです? 我が家をお教えするのでそこへ向かってはいかがです? 家族を人質にとり、戦略的有利を楽しんではいかがです?」
「そ、そんなのは勝負ではない!」
それには俺も同感だ。
が、それを実行しなければいけない時もある。
何故ならこの子は王族だから。時には後の歴史が英断と呼ぶべき行為もしなければいけない時が来るかもしれないのだ。
「ではお遊びがしたいので?」
「そんな事は言っていない! これは訓練だ!」
「でもそれ、真剣なんですよね? 訓練なのに命を狙うんですか?」
「せ、聖騎士学校では騎士同士の訓練はそういうものだと……!」
「どの段階で私の素性が騎士だとわかったのです? よもや外部の者にそれを押し付けたとでも?」
「ち、違っ!」
「では私が騎士だという情報はどこから?」
「黙れっ!」
あ~、嫌われるんだろうなー。
「クリス王女、貴方はとても無知です」
「黙れ!」
「そして途方もなく弱い」
「黙れっ!」
「騎士道精神大いに結構。ですがそれを他者に押し付けるのは違いますし、それを外部に持ち出すのも無理があります。モンスター相手に、悪人相手にそれは通じませんよ」
「黙れ、黙れ、黙れっ!!」
「それに、王族たる者、御父上が招いた客に対し、そういう態度をとるのもいかがなものでしょう」
クリス王女がビクりとした後、法王クルスを見る。
先程まで失笑していたクルスはその時もう一国の王たる厳格な顔へと変わっていた。まったく、器用なものだ。ある意味、あれも芝居なのだと思うとクリス王女が可哀想に思えてくる。
さて、そろそろ出番だぞ、と。
「クリスよ、お前は聖騎士学校で何を学んできたのだ?」
ずっけぇな。最後に一言だけでかっさらっていきやがった。
半泣き涙目のわがままボディーのわがまま王女は、ガクリと肩を落とした後、どこかへ消えてしまったのだった。
◇◆◇ ◆◇◆
その後、貴賓室に招かれた俺は、慣れ親しんだリプトゥアの茶を飲んでいた。
眼前では法王クルスが静かに目を伏せる。
「すまぬな。助かったぞ、ミケラルド殿」
「少々やり過ぎたかもしれません」
「いや、あのくらいでちょうどいいのだ」
「……原因は、聖騎士学校ですか?」
俺がそう聞くと、法王クルスは静かに頷いてそれを肯定した。
「聖騎士学校の全てが悪いとは言わない。だが、あそこは全寮制でな。たとえ王族だろうとこちらへ戻って来る事は叶わない。だが、学校内でクリスの地位だけは生きていた。皆がクリスを持て囃し、クリスをあのように歪めてしまった……」
「いきなり私に振るのは無理があったと思いますよ?」
「だが、ちゃんと応えてくれたではないか?」
「……読みやすかったですからね」
「読ませたのだ」
「言いますねぇ」
「ははははは、だが、まさか刃すら通さぬとは思わなかったぞ」
「おや、てっきりそこまで読んでいたかと」
「ふふふ、人が悪いなミケラルド殿」
人じゃないもので。
「そういえばアイビス殿は?」
「クリスの飴だ」
「鞭の後は飴だと?」
「あれの母はもうおらぬからな。二人は親子……とまではいかぬが、それなりの仲だ。そばにいてやる事は出来よう」
なるほど、一応そういうところも考えているんだな。
と言ったところで、法王クルスが深いため息を吐く。
「……嫌われただろうか?」
乙女かよ。
そういえばそうだった。
法王クルス自身も、訓練の時にクリスに手心を加えるとか言ってたな。
娘大好き爺か。いや、仕方ないんだけどな。
まぁ、特殊ではあるが叱る事は出来たのだ。全てが上手くいったとは言い切れないが、少なからずこれはクリス王女の心に何らかの足跡は作っただろう。
これが良い方向に転がればいいけどな。
「それで、こちらの利とは一体何なのでしょう?」
「ふむ、それなのだがな? 正直ミケラルド殿の利になるかはわからぬ」
「それは……私次第、という事です?」
「いや」
そうでもないとすれば一体どういう事なんだ?
「ミナジリ共和国の国民次第だ」
「へ? よ、読めませんね……」
「こうしてミケラルド殿が会いに来ているからなぁ……」
俺が会いに来ている事と、ミナジリ共和国の国民が何故繋がるのだろう?
「うーむ、何と言えばいいのやら。そもそも一国の王たる存在はミケラルド殿とは違い、そこまでフットワークが軽くない」
陰湿なイジメでも始まったのだろうか?
「がしかし、実際に出来てしまっている。既に行われている事なのだ。だから有効とは言い難いかもしれぬ。それだけは念頭に聞いてくれ」
「はぁ?」
カップをソーサーに置いた法王クルスが静かに言う。
「ミナジリ共和国が見たい。この目でな」
「………………へ?」
「私がミナジリ共和国に行くと言っている」
なるほど、前置きが長い訳だ。
法王国のトップがミナジリ共和国へ来る。
これはとんでもない大事である。
0
お気に入りに追加
447
あなたにおすすめの小説
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
修行マニアの高校生 異世界で最強になったのでスローライフを志す
佐原
ファンタジー
毎日修行を勤しむ高校生西郷努は柔道、ボクシング、レスリング、剣道、など日本の武術以外にも海外の武術を極め、世界王者を陰ながらぶっ倒した。その後、しばらくの間目標がなくなるが、努は「次は神でも倒すか」と志すが、どうやって神に会うか考えた末に死ねば良いと考え、自殺し見事転生するこができた。その世界ではステータスや魔法などが存在するゲームのような世界で、努は次に魔法を極めた末に最高神をぶっ倒し、やることがなくなったので「だらだらしながら定住先を見つけよう」ついでに伴侶も見つかるといいなとか思いながらスローライフを目指す。
誤字脱字や話のおかしな点について何か有れば教えて下さい。また感想待ってます。返信できるかわかりませんが、極力返します。
また今まで感想を却下してしまった皆さんすいません。
僕は豆腐メンタルなのでマイナスのことの感想は控えて頂きたいです。
不定期投稿になります、週に一回は投稿したいと思います。お待たせして申し訳ございません。
他作品はストックもかなり有りますので、そちらで回したいと思います
平凡すぎる、と追放された俺。実は大量スキル獲得可のチート能力『無限変化』の使い手でした。俺が抜けてパーティが瓦解したから今更戻れ?お断りです
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
★ファンタジーカップ参加作品です。
応援していただけたら執筆の励みになります。
《俺、貸します!》
これはパーティーを追放された男が、その実力で上り詰め、唯一無二の『レンタル冒険者』として無双を極める話である。(新形式のざまぁもあるよ)
ここから、直接ざまぁに入ります。スカッとしたい方は是非!
「君みたいな平均的な冒険者は不要だ」
この一言で、パーティーリーダーに追放を言い渡されたヨシュア。
しかしその実、彼は平均を装っていただけだった。
レベル35と見せかけているが、本当は350。
水属性魔法しか使えないと見せかけ、全属性魔法使い。
あまりに圧倒的な実力があったため、パーティーの中での力量バランスを考え、あえて影からのサポートに徹していたのだ。
それどころか攻撃力・防御力、メンバー関係の調整まで全て、彼が一手に担っていた。
リーダーのあまりに不足している実力を、ヨシュアのサポートにより埋めてきたのである。
その事実を伝えるも、リーダーには取り合ってもらえず。
あえなく、追放されてしまう。
しかし、それにより制限の消えたヨシュア。
一人で無双をしていたところ、その実力を美少女魔導士に見抜かれ、『レンタル冒険者』としてスカウトされる。
その内容は、パーティーや個人などに借りられていき、場面に応じた役割を果たすというものだった。
まさに、ヨシュアにとっての天職であった。
自分を正当に認めてくれ、力を発揮できる環境だ。
生まれつき与えられていたギフト【無限変化】による全武器、全スキルへの適性を活かして、様々な場所や状況に完璧な適応を見せるヨシュア。
目立ちたくないという思いとは裏腹に、引っ張りだこ。
元パーティーメンバーも彼のもとに帰ってきたいと言うなど、美少女たちに溺愛される。
そうしつつ、かつて前例のない、『レンタル』無双を開始するのであった。
一方、ヨシュアを追放したパーティーリーダーはと言えば、クエストの失敗、メンバーの離脱など、どんどん破滅へと追い込まれていく。
ヨシュアのスーパーサポートに頼りきっていたこと、その真の強さに気づき、戻ってこいと声をかけるが……。
そのときには、もう遅いのであった。
ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~
三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】
人間を洗脳し、意のままに操るスキル。
非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。
「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」
禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。
商人を操って富を得たり、
領主を操って権力を手にしたり、
貴族の女を操って、次々子を産ませたり。
リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』
王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。
邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる