128 / 566
第一部
その127 大きな貸し
しおりを挟む
「――病? アイリス様が……?」
「左様にございます。此度の事件より少し前より、アイリスの体調が崩れ始めたのです。医者や多くの光魔法使いに診せましたが、病状が良くなる事はありませんでした」
病気か……俺の知恵でどうにかなる訳じゃないが、聞くだけ聞いてみるか。
「差し支えなければ病状をお伺いしたく存じます」
「……瞳から光を失いつつあります。最早メアリィの姿がおぼろげだと」
ディーンは強く拳を握りながら教えてくれた。
失明間近となると、病状はかなり悪いようだ。
ディーンの辛そうな姿を見てか、メアリィが強がるように言う。
「お、お母様は大丈夫です! いつも私にそう言ってくれます! お母様が大好きな蜜菓子を毎日持って行ってちゃんとお見舞いしてます! すぐによくなるんです! 薬さえ、薬さえ届けば……届けば……!」
それを聞き、バルトの表情が曇る。
確かにその話を聞くに薬はあるのだろう。だが、それを仕入れるのは誰か。
当然、国を代表する商人であるバルトだ。それが届いていない。もしくは仕入れられない理由があるのだろう。
しかし、気になるな。
「メアリィ様、アイリス様は甘い物がお好きなのですか?」
「え、そ、そうですっ。毎日持って行って食べてます! 甘い物を食べている時のお母様のあの嬉しそうな笑顔が……私は……大好きなんです……!」
それはもしや、糖尿病から併発する白内障では?
がしかし、これは素人判断だし、それを治療する術は俺にない。
ここはファンタジー世界なのだ。ファンタジー世界ならそれを治す術が別にあるのだろう。
現に薬の仕入れを任されているであろうバルトが、申し訳なさそうに頭を下げている。
「薬とは?」
「途方もない価値を持った薬です。商人ギルドでは【規制品】として扱われる貴重な品」
商人ギルドのランクがAにならないと取り扱えない【規制品】か。
ん? 待てよ? 確か商人ギルドから買った規制品のパンフレットの中に、確かそういったものがあったような……?
「実は、この後冒険者ギルドを介し、SSSの依頼を出そうと思っておりました」
「トリプルの依頼という事は、それだけ難度の高い品。いや、もしかしたら可能かもしれませんよ?」
多分アレの事だよな? 寧ろアレしかないよな? 今の内に出しておこう。
「出来ればミケラルド殿に依頼したかったのですが、何しろ相手が相手ですから……。こちらの依頼内容は【龍の血】。古より生きる五色の龍だけが体内に持つ超希少な品。これがあるだけでアイリス様は……――ん? ミケラルド殿? このポーションは?」
「【龍の血】を混ぜた【龍のポーション】です」
「ほぉ、これが…………ん?」
「ナタリーのエヘン虫には効きましたよ」
「ん?」
「ご希望の【龍の血】です♪」
「「な――――」」
さて、耳だけは塞いでおくか。
「「――――何だってぇええっ!?!?」」
リィたんから得た龍族の【固有能力】である【龍の血】。その効能は全ての病気を治癒する。アイリスが病気と聞いても思い出せなかったが、【規制品】と聞き思い出せたあたり、やはり私はミケラルド商店の社畜なのではなかろうか。
しかし、まさかこんなところで活躍する事になるとは思わなかった。
「ここここここれが【龍の血】っ!? いや、しかし、まさか、何で!?」
遂にバルトを驚かせる事が出来たというのは、オプション報酬だとでも思っておこう。
本来ポーションは薄く青い液体だが、【龍の血】を混ぜる事でエメラルドのような緑色に変色した。【鑑定】で見る限り、回復能力、快復能力共に常軌を逸したまさに【規制品】。
まぁ、これ自体は規制品じゃないんだけどな。何故なら【規制品】は【龍の血】であって、それを混ぜた【龍のポーション】は規制対象になっていない。
だから商人ランクBの俺が持っているのだ。
「バルト! ほ、本物なのかっ!?」
「し、しばしお待ちをっ!」
へぇ、バルトは【鑑定】の能力を持っているのか。
流石はシェルフの大商人。目利きは人一倍出来る訳だ。
ん? しかしそうなると……待て? バルトは俺の全てをその目で視たという事か? ……いや、これまでそんな素振りは見せなかった。それはおそらく自分の目で全てを見るという商人のプライドから。つまり、【鑑定】を発動している今のバルトが俺を見ると――――あ…………見られちった。
まず震えた。次に涙を流した。そして……膝から崩れ去り気を失った。
これは……後で謝罪しなくちゃいかんな。
龍のポーションが割れないようにしっかり握って気絶してるあたり、流石はエルフの大商人だ。
そんなバルトの反応から、ローディとディーンは見合って確信に至る。
その目には、確かな喜びがあった。
「これは……ミナジリ卿に……いや、ミケラルド殿に大きな借りが出来てしまいましたな」
「ローディ様。まずは、アイリス様にそれを。また後程お伺いします」
「感謝しますぞ……!」
俺は踵を返し謁見の間を後にする。
深々と頭を下げるディーンと、すすり泣いて喜ぶメアリィの感謝に見送られながら。
この一件が、リーガル国とシェルフの同盟への決定打になったのは言うまでもない。
俺がこの後しなくてはいけないのは、バルトへの言い訳。
これに尽きるだろう。
「左様にございます。此度の事件より少し前より、アイリスの体調が崩れ始めたのです。医者や多くの光魔法使いに診せましたが、病状が良くなる事はありませんでした」
病気か……俺の知恵でどうにかなる訳じゃないが、聞くだけ聞いてみるか。
「差し支えなければ病状をお伺いしたく存じます」
「……瞳から光を失いつつあります。最早メアリィの姿がおぼろげだと」
ディーンは強く拳を握りながら教えてくれた。
失明間近となると、病状はかなり悪いようだ。
ディーンの辛そうな姿を見てか、メアリィが強がるように言う。
「お、お母様は大丈夫です! いつも私にそう言ってくれます! お母様が大好きな蜜菓子を毎日持って行ってちゃんとお見舞いしてます! すぐによくなるんです! 薬さえ、薬さえ届けば……届けば……!」
それを聞き、バルトの表情が曇る。
確かにその話を聞くに薬はあるのだろう。だが、それを仕入れるのは誰か。
当然、国を代表する商人であるバルトだ。それが届いていない。もしくは仕入れられない理由があるのだろう。
しかし、気になるな。
「メアリィ様、アイリス様は甘い物がお好きなのですか?」
「え、そ、そうですっ。毎日持って行って食べてます! 甘い物を食べている時のお母様のあの嬉しそうな笑顔が……私は……大好きなんです……!」
それはもしや、糖尿病から併発する白内障では?
がしかし、これは素人判断だし、それを治療する術は俺にない。
ここはファンタジー世界なのだ。ファンタジー世界ならそれを治す術が別にあるのだろう。
現に薬の仕入れを任されているであろうバルトが、申し訳なさそうに頭を下げている。
「薬とは?」
「途方もない価値を持った薬です。商人ギルドでは【規制品】として扱われる貴重な品」
商人ギルドのランクがAにならないと取り扱えない【規制品】か。
ん? 待てよ? 確か商人ギルドから買った規制品のパンフレットの中に、確かそういったものがあったような……?
「実は、この後冒険者ギルドを介し、SSSの依頼を出そうと思っておりました」
「トリプルの依頼という事は、それだけ難度の高い品。いや、もしかしたら可能かもしれませんよ?」
多分アレの事だよな? 寧ろアレしかないよな? 今の内に出しておこう。
「出来ればミケラルド殿に依頼したかったのですが、何しろ相手が相手ですから……。こちらの依頼内容は【龍の血】。古より生きる五色の龍だけが体内に持つ超希少な品。これがあるだけでアイリス様は……――ん? ミケラルド殿? このポーションは?」
「【龍の血】を混ぜた【龍のポーション】です」
「ほぉ、これが…………ん?」
「ナタリーのエヘン虫には効きましたよ」
「ん?」
「ご希望の【龍の血】です♪」
「「な――――」」
さて、耳だけは塞いでおくか。
「「――――何だってぇええっ!?!?」」
リィたんから得た龍族の【固有能力】である【龍の血】。その効能は全ての病気を治癒する。アイリスが病気と聞いても思い出せなかったが、【規制品】と聞き思い出せたあたり、やはり私はミケラルド商店の社畜なのではなかろうか。
しかし、まさかこんなところで活躍する事になるとは思わなかった。
「ここここここれが【龍の血】っ!? いや、しかし、まさか、何で!?」
遂にバルトを驚かせる事が出来たというのは、オプション報酬だとでも思っておこう。
本来ポーションは薄く青い液体だが、【龍の血】を混ぜる事でエメラルドのような緑色に変色した。【鑑定】で見る限り、回復能力、快復能力共に常軌を逸したまさに【規制品】。
まぁ、これ自体は規制品じゃないんだけどな。何故なら【規制品】は【龍の血】であって、それを混ぜた【龍のポーション】は規制対象になっていない。
だから商人ランクBの俺が持っているのだ。
「バルト! ほ、本物なのかっ!?」
「し、しばしお待ちをっ!」
へぇ、バルトは【鑑定】の能力を持っているのか。
流石はシェルフの大商人。目利きは人一倍出来る訳だ。
ん? しかしそうなると……待て? バルトは俺の全てをその目で視たという事か? ……いや、これまでそんな素振りは見せなかった。それはおそらく自分の目で全てを見るという商人のプライドから。つまり、【鑑定】を発動している今のバルトが俺を見ると――――あ…………見られちった。
まず震えた。次に涙を流した。そして……膝から崩れ去り気を失った。
これは……後で謝罪しなくちゃいかんな。
龍のポーションが割れないようにしっかり握って気絶してるあたり、流石はエルフの大商人だ。
そんなバルトの反応から、ローディとディーンは見合って確信に至る。
その目には、確かな喜びがあった。
「これは……ミナジリ卿に……いや、ミケラルド殿に大きな借りが出来てしまいましたな」
「ローディ様。まずは、アイリス様にそれを。また後程お伺いします」
「感謝しますぞ……!」
俺は踵を返し謁見の間を後にする。
深々と頭を下げるディーンと、すすり泣いて喜ぶメアリィの感謝に見送られながら。
この一件が、リーガル国とシェルフの同盟への決定打になったのは言うまでもない。
俺がこの後しなくてはいけないのは、バルトへの言い訳。
これに尽きるだろう。
0
お気に入りに追加
447
あなたにおすすめの小説
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
修行マニアの高校生 異世界で最強になったのでスローライフを志す
佐原
ファンタジー
毎日修行を勤しむ高校生西郷努は柔道、ボクシング、レスリング、剣道、など日本の武術以外にも海外の武術を極め、世界王者を陰ながらぶっ倒した。その後、しばらくの間目標がなくなるが、努は「次は神でも倒すか」と志すが、どうやって神に会うか考えた末に死ねば良いと考え、自殺し見事転生するこができた。その世界ではステータスや魔法などが存在するゲームのような世界で、努は次に魔法を極めた末に最高神をぶっ倒し、やることがなくなったので「だらだらしながら定住先を見つけよう」ついでに伴侶も見つかるといいなとか思いながらスローライフを目指す。
誤字脱字や話のおかしな点について何か有れば教えて下さい。また感想待ってます。返信できるかわかりませんが、極力返します。
また今まで感想を却下してしまった皆さんすいません。
僕は豆腐メンタルなのでマイナスのことの感想は控えて頂きたいです。
不定期投稿になります、週に一回は投稿したいと思います。お待たせして申し訳ございません。
他作品はストックもかなり有りますので、そちらで回したいと思います
平凡すぎる、と追放された俺。実は大量スキル獲得可のチート能力『無限変化』の使い手でした。俺が抜けてパーティが瓦解したから今更戻れ?お断りです
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
★ファンタジーカップ参加作品です。
応援していただけたら執筆の励みになります。
《俺、貸します!》
これはパーティーを追放された男が、その実力で上り詰め、唯一無二の『レンタル冒険者』として無双を極める話である。(新形式のざまぁもあるよ)
ここから、直接ざまぁに入ります。スカッとしたい方は是非!
「君みたいな平均的な冒険者は不要だ」
この一言で、パーティーリーダーに追放を言い渡されたヨシュア。
しかしその実、彼は平均を装っていただけだった。
レベル35と見せかけているが、本当は350。
水属性魔法しか使えないと見せかけ、全属性魔法使い。
あまりに圧倒的な実力があったため、パーティーの中での力量バランスを考え、あえて影からのサポートに徹していたのだ。
それどころか攻撃力・防御力、メンバー関係の調整まで全て、彼が一手に担っていた。
リーダーのあまりに不足している実力を、ヨシュアのサポートにより埋めてきたのである。
その事実を伝えるも、リーダーには取り合ってもらえず。
あえなく、追放されてしまう。
しかし、それにより制限の消えたヨシュア。
一人で無双をしていたところ、その実力を美少女魔導士に見抜かれ、『レンタル冒険者』としてスカウトされる。
その内容は、パーティーや個人などに借りられていき、場面に応じた役割を果たすというものだった。
まさに、ヨシュアにとっての天職であった。
自分を正当に認めてくれ、力を発揮できる環境だ。
生まれつき与えられていたギフト【無限変化】による全武器、全スキルへの適性を活かして、様々な場所や状況に完璧な適応を見せるヨシュア。
目立ちたくないという思いとは裏腹に、引っ張りだこ。
元パーティーメンバーも彼のもとに帰ってきたいと言うなど、美少女たちに溺愛される。
そうしつつ、かつて前例のない、『レンタル』無双を開始するのであった。
一方、ヨシュアを追放したパーティーリーダーはと言えば、クエストの失敗、メンバーの離脱など、どんどん破滅へと追い込まれていく。
ヨシュアのスーパーサポートに頼りきっていたこと、その真の強さに気づき、戻ってこいと声をかけるが……。
そのときには、もう遅いのであった。
ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~
三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】
人間を洗脳し、意のままに操るスキル。
非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。
「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」
禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。
商人を操って富を得たり、
領主を操って権力を手にしたり、
貴族の女を操って、次々子を産ませたり。
リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』
王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。
邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる