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第一部
その45 サマリア侯爵
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リーガル。
凄いな、町並みからしてシェンドやマッキリーとは違う。誰もが目を輝かせ、生活を謳歌しているような、そんな印象だ。
山を背にした最奥にある王城は、豪華というより堅牢さが目立つ作りとなり、民を安心させるかのようだ。
「で、俺は今、衆人環視の下、奇異の視線に晒されてる訳だ」
「容姿端麗な青年が檻の中で正座してたら誰でも気になるだろうな」
マックスとはこの三日でそうとう打ち解けたと思う。
まぁ、一番そう感じたのは、レティシアが少しだけ吹っ切れた、あのヒールの時だろうな。
南門で手続きこそあったものの、護送団は、そのまま中央通りを北上し、サマリア侯爵家の屋敷へ着いた。
本家はもっと離れた場所にあるそうだが、今当主はここにいるそうだ。
まぁ貴族だし自分の領地があるはずだもんな。それにしても大きい屋敷だ。まるで小さな城だな。
「いいか、ここで弁明出来なければミケラルドはリーガル収監所行きだ。サマリア侯は公明正大な方と聞く。しっかりな」
「おうよ!」
屋敷に入り、まず馬車から降りたレティシアが、家族に迎えられる。
抱いているのがおそらく母親。とても穏やかな顔つきをした母性溢れる金髪美女だ。ロングヘアが素敵である。
奥にいるのが……兄だろうか。茶髪でサラッとした髪が印象的な優しそうな顔。
そして、どんと構えて立ってるのがサマリア侯。黒髪と白髪が少し交じったような中年男性。しかし、厳しい顔つきはここからでも大きな圧力を感じる。
レティシアの美貌は母親から、性格は父親よりかもしれない。
シュバイツが、何やらサマリア侯に報告しているようだ。きっとある事ない事言われているのだろう。
しかし、俺に弁明の機会なんてあるのだろうか?
サマリア侯がコクリと一度頷くと、マックスが俺を乗せた荷車を連れ、その前まで連れて行った。
「そやつがレティシアを誘拐した男か」
俺がチラリとマックスを見ると、マックスは当然それに気づき、サマリア侯に書類を提出しようとした。おそらく俺に関する情報、供述が書かれたモノだろう。
それを――なぜかシュバイツが受け取る。
パラパラとそれを読み、
「世迷いごとですな」
と一瞥した。
是非ともしっかり読んで欲しいものだが、この場での俺の発言は許されない。
だから俺はマックスをもう一度見た。
「え、あの……」
うん、何も言えなさそうだ。
仕方なくレティシアの方を見る。
そんな俺の視線に気付いたのか、レティシアは一度俯き、小さな拳を強く握った後、サマリア侯爵夫人の方を見た。
「は、母上!」
「なあにレティシア?」
なるほど、父親に直接言うのは厳しいか。
母親伝手とはいかにも子供らしい。
母親に耳打ちしたレティシアは、ふんすふんすと言い切ったであろう自分に満足していた。
「あなた」
「なんだリンダ?」
「その書類、しっかりと目を通してあげてくださいまし」
「無論、そのつもりだ。シュバイツ」
「は。しかしこれは……」
「シュバイツ」
有無を言わさぬ強い視線。
これではシュバイツも何も言えないだろう。中々に優秀な男じゃないか。
シュバイツは震える手で書類をサマリア侯に渡す。
サマリア侯は、すぐにその書類に目を通し、次第に険しい顔つきになっていく。
やがて読み終わり、大きな溜め息を吐いた後、一度目頭を押さえ、また息を吐いた。
「ミケラルドとやら」
おぉ、名前を呼ばれた。
これは、俺が返事していいやつなのだろうか。
マックスを見ると、マックスは頷いて応える。
「はい」
「この供述書の内容は事実かね?」
……これを肯定するのは怖い気がする。
「申し訳ありません。私はその中に何が書いてあるのか存じ上げません」
「ふむ、それもそうか」
するとサマリア侯は供述書の中身を読み上げ、俺に一々確認をとった。どうやら、俺の心配は杞憂だったようで、その書類に書いてある事は、俺がマックスに受け答えした内容と相違ないものだった。
「ではミケラルドは誘拐犯ではなくレティシアの命の恩人……という事になるが?」
サマリア侯はちらりとレティシアを見る。
レティシアは父の鋭い視線にビクつきながらも、何度かコクコクと頷いて反応を見せた。
気丈に振る舞いながらも、中身はビビリなのか?
いや、だったら俺が助けた時、何故あんなに喚いたんだろう。
……そうか、怖さを知ってる相手は怖いって事なのかもしれない。子供ってそういうものだしな。
「……シュバイツ、どういう事だ?」
「私が発見した時、レティシア様はその者と一緒におりましたので……」
「だそうだが?」
「盗賊の親玉と、発見したお嬢様の事を報告するため、冒険者ギルドに向かう途中でした。その時、シュバイツ様の素性を知らなかったので、鵜呑みにしてレティシア様をお渡しする訳にはいかず、ギルドへの報告を優先させました」
弁明を何度も脳内でイメージしてただけに、スラスラと言葉が出て来た。
これにはシュバイツは何も言い返せないようだ。
「ギルドからの聴取はとれているのか?」
今度はマックスにサマリア侯の目がいく。
「はっ! 確認がとれております」
「では何故ここに?」
「そ、それは……」
と、マックスが口籠る。
シュバイツが強行したとは言いにくいのだろう。下級とはいえ相手は貴族。マックスの一言でサマリア候の矛先がシュバイツに向かってしまったら、マックスは今後シュバイツに目を付けられる。
「ん?」
サマリア候め、俺に視線を向ければ何でも答えてくれると思っているんじゃないだろうか?
まぁ、当然――
「シュバイツ様のご判断です♪」
――俺は言うんだけどな。
凄いな、町並みからしてシェンドやマッキリーとは違う。誰もが目を輝かせ、生活を謳歌しているような、そんな印象だ。
山を背にした最奥にある王城は、豪華というより堅牢さが目立つ作りとなり、民を安心させるかのようだ。
「で、俺は今、衆人環視の下、奇異の視線に晒されてる訳だ」
「容姿端麗な青年が檻の中で正座してたら誰でも気になるだろうな」
マックスとはこの三日でそうとう打ち解けたと思う。
まぁ、一番そう感じたのは、レティシアが少しだけ吹っ切れた、あのヒールの時だろうな。
南門で手続きこそあったものの、護送団は、そのまま中央通りを北上し、サマリア侯爵家の屋敷へ着いた。
本家はもっと離れた場所にあるそうだが、今当主はここにいるそうだ。
まぁ貴族だし自分の領地があるはずだもんな。それにしても大きい屋敷だ。まるで小さな城だな。
「いいか、ここで弁明出来なければミケラルドはリーガル収監所行きだ。サマリア侯は公明正大な方と聞く。しっかりな」
「おうよ!」
屋敷に入り、まず馬車から降りたレティシアが、家族に迎えられる。
抱いているのがおそらく母親。とても穏やかな顔つきをした母性溢れる金髪美女だ。ロングヘアが素敵である。
奥にいるのが……兄だろうか。茶髪でサラッとした髪が印象的な優しそうな顔。
そして、どんと構えて立ってるのがサマリア侯。黒髪と白髪が少し交じったような中年男性。しかし、厳しい顔つきはここからでも大きな圧力を感じる。
レティシアの美貌は母親から、性格は父親よりかもしれない。
シュバイツが、何やらサマリア侯に報告しているようだ。きっとある事ない事言われているのだろう。
しかし、俺に弁明の機会なんてあるのだろうか?
サマリア侯がコクリと一度頷くと、マックスが俺を乗せた荷車を連れ、その前まで連れて行った。
「そやつがレティシアを誘拐した男か」
俺がチラリとマックスを見ると、マックスは当然それに気づき、サマリア侯に書類を提出しようとした。おそらく俺に関する情報、供述が書かれたモノだろう。
それを――なぜかシュバイツが受け取る。
パラパラとそれを読み、
「世迷いごとですな」
と一瞥した。
是非ともしっかり読んで欲しいものだが、この場での俺の発言は許されない。
だから俺はマックスをもう一度見た。
「え、あの……」
うん、何も言えなさそうだ。
仕方なくレティシアの方を見る。
そんな俺の視線に気付いたのか、レティシアは一度俯き、小さな拳を強く握った後、サマリア侯爵夫人の方を見た。
「は、母上!」
「なあにレティシア?」
なるほど、父親に直接言うのは厳しいか。
母親伝手とはいかにも子供らしい。
母親に耳打ちしたレティシアは、ふんすふんすと言い切ったであろう自分に満足していた。
「あなた」
「なんだリンダ?」
「その書類、しっかりと目を通してあげてくださいまし」
「無論、そのつもりだ。シュバイツ」
「は。しかしこれは……」
「シュバイツ」
有無を言わさぬ強い視線。
これではシュバイツも何も言えないだろう。中々に優秀な男じゃないか。
シュバイツは震える手で書類をサマリア侯に渡す。
サマリア侯は、すぐにその書類に目を通し、次第に険しい顔つきになっていく。
やがて読み終わり、大きな溜め息を吐いた後、一度目頭を押さえ、また息を吐いた。
「ミケラルドとやら」
おぉ、名前を呼ばれた。
これは、俺が返事していいやつなのだろうか。
マックスを見ると、マックスは頷いて応える。
「はい」
「この供述書の内容は事実かね?」
……これを肯定するのは怖い気がする。
「申し訳ありません。私はその中に何が書いてあるのか存じ上げません」
「ふむ、それもそうか」
するとサマリア侯は供述書の中身を読み上げ、俺に一々確認をとった。どうやら、俺の心配は杞憂だったようで、その書類に書いてある事は、俺がマックスに受け答えした内容と相違ないものだった。
「ではミケラルドは誘拐犯ではなくレティシアの命の恩人……という事になるが?」
サマリア侯はちらりとレティシアを見る。
レティシアは父の鋭い視線にビクつきながらも、何度かコクコクと頷いて反応を見せた。
気丈に振る舞いながらも、中身はビビリなのか?
いや、だったら俺が助けた時、何故あんなに喚いたんだろう。
……そうか、怖さを知ってる相手は怖いって事なのかもしれない。子供ってそういうものだしな。
「……シュバイツ、どういう事だ?」
「私が発見した時、レティシア様はその者と一緒におりましたので……」
「だそうだが?」
「盗賊の親玉と、発見したお嬢様の事を報告するため、冒険者ギルドに向かう途中でした。その時、シュバイツ様の素性を知らなかったので、鵜呑みにしてレティシア様をお渡しする訳にはいかず、ギルドへの報告を優先させました」
弁明を何度も脳内でイメージしてただけに、スラスラと言葉が出て来た。
これにはシュバイツは何も言い返せないようだ。
「ギルドからの聴取はとれているのか?」
今度はマックスにサマリア侯の目がいく。
「はっ! 確認がとれております」
「では何故ここに?」
「そ、それは……」
と、マックスが口籠る。
シュバイツが強行したとは言いにくいのだろう。下級とはいえ相手は貴族。マックスの一言でサマリア候の矛先がシュバイツに向かってしまったら、マックスは今後シュバイツに目を付けられる。
「ん?」
サマリア候め、俺に視線を向ければ何でも答えてくれると思っているんじゃないだろうか?
まぁ、当然――
「シュバイツ様のご判断です♪」
――俺は言うんだけどな。
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