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3章 3つ巴ベース編

46話 他県の状況

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あれから小橋君と他にも様々な事を話した。
時折、元気少女の花が話しに割り込んできたが、小橋君が慣れた様子であしらい、現時点での疑問点は全て聞く事ができた。

聞いた内容で特に目から鱗の情報は他県の状況だ。
今のこの状況は和歌山県のみならず他県においても同様のようだ。
しかし和歌山県以外の県には、代表格と言える拠点ベースが既に確立しつつあるようだ。

大阪にはアウトローが率いる巨大拠点ベース"ハルカス"
三重には謎多き隠密拠点ベース"瀧の里"
滋賀には県知事率いる"琵琶湖会"
奈良には巫女と呼ばる存在を頂点に置いた拠点ベース"石神"
そして兵庫には"夜明けの鐘"の本拠地があるらしい。

しかし、京都の情報は無いらしい。

というのも"夜明けの鐘"の調査隊を多く派遣し、情報を探っているが全く掴めていないとの事だ。

「秋さんはこれからどうするんですか?」

小橋君が俺に聞いてくる。

「体力はある程度回復したし、もう少し進もうと思う」

「そうですか、僕は今日の所は拠点ベースに戻ろうと思います。もし気が向けば僕達の拠点ベースに遊びに来てください」

「了解だ」

確か小橋君達の拠点は、駅に隣接するビルの地下だったように思える。ここから近いし、和歌山を旅立つ際には挨拶するくらいはしに行くべきだろう

「お兄さん!待ってるね!」

「あぁ。2人とも気をつけて帰れよ」

「はい、ありがとうございます。秋さんもお気をつけて」

「あぁ、じゃあな。いくぞパール」

俺はひたすら転がる訓練を行なっているパールに声をかける。

「プゥ~!」

トコトコの俺の所まで歩いてくるパール

「じゃあね!パールちゃん!!」

元気少女の花がパールに全力で手を振っている。
どうやらパールの事が気に入ったみたいだ。

「プップルー!」

パールも片方の前足を上げて、花に挨拶をする。
よし、ほぼ体力は全回復。

どんどん進んで行こう!

ダンジョン探索再開だ。


***

「よし!パール10階層まで一気に行くぞ」

「プゥ~~!」

これも小橋君から聴いた情報だが、ダンジョンによって階層数は異なるらしいが基本的に5階層毎、又は10階毎にボス部屋があるそうだ。
ボスを倒す事で魔道具などの強力なアイテムが手に入る事もあるらしい。
又、ボス部屋のボスは倒しても復活するらしい。
ちなみに復活までの時間は大体24時間らしい。
ボスもしっかり役割を果たした後は休みが貰えるとはダンジョンとは結構なホワイト企業のようだ。

ちなみに5階層のボスは小橋君達が倒したため今はいない。
よって俺は10階のボス部屋を目指す。

今俺は5階層にいる。
小橋君達が魔物を結構倒したのだろうな
敵の数が少ない

それにしても

「パール、さっきからやけに気合い入ってるな」

「プゥ~!!」

鼻息荒く前脚で地面を掻くパール。
先程から何故かすごいやる気なのだ。
おそらくだが俺と光太郎の闘いで闘争本能が刺激されたのだろう。

「よし、ちょうどいいな」

次の大部屋に魔物の反応がある。
結構数がいるが、やらせてみよう
パールも早く闘いたそうにしているしな

さて、5階層の魔物は一体どんなんだろうな

俺は一応ナイフを抜き、広場へと進んだ。
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